ビル解体の手順と工法って?費用や注意点も解説

ビル解体の手順と工法って?費用や注意点も解説

ビルの解体手順が知りたい

ビル解体は一大プロジェクト。解体計画から廃材処理、さらには近隣住民への対応まで、多くの工程と注意点が存在します。

特に初めて解体工事を進める場合、どのような手順で進行するのかがわからず、不安に感じることもあるでしょう。

本記事では、ビル解体の具体的な手順を詳しく解説します。解体前の準備段階から実際の工事プロセス、さらには費用や期間の目安まで、知っておくべきポイントをわかりやすく解説しています。

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ビル解体の手順

本章ではビル解体の手順を解説します。

施主として手順をおさえて、ビル解体のイメージをつかんで工事を円滑に進められるようにしてください!

▼ビル解体の手順

  1. 事前準備:施主としての第一歩
  2. 準備作業:ビル特有の注意点
  3. 解体作業:上層から地下まで徹底的に
  4. 地下・基礎部分の解体
  5. 整地と事後対応

事前準備:施主としての第一歩

業者選定

ビル解体を依頼する際、最初のステップは経験豊富な業者の選定です。

高層ビルや地下構造を含む大規模解体の場合、専門知識が必要です。業者を選ぶ際には、過去の実績や口コミを確認し、信頼性を確保しましょう。

また、解体計画の相談が無料で受けられる業者を選ぶと、計画を進める上で不安が解消されやすくなります。相談時には、「この規模のビル解体経験はありますか?」や「どのような工法を採用しますか?」など具体的な質問をしましょう。

さらに、見積もりの内訳が明確で、適切な廃材処理計画を持っているかを確認してください。これにより、費用や作業内容の透明性を確保し、施主として安心して依頼できます。

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解体計画書の作成

【解体計画書の例】

解体計画書を示すサムネイル

参照:施工屋ドットコム_RC階上解体_施工計画書

ビルの解体計画書は、基本的に解体業者が作成しますが、施主も重要な役割を担います。

施主は、解体の目的や範囲、解体後の土地利用計画を業者に伝える必要があります。また、近隣環境やライフラインの状況を共有し、具体的な計画に反映させるのも役割です。

計画書には、解体工法、スケジュール、廃材処理計画、騒音・振動対策、安全管理体制が記載されます。施主が業者に情報提供を行い、計画書を確認することで、解体工事をスムーズかつ安全に進めることができます。

まずは解体範囲を明確にしましょう。地下構造や隣接ビルとの距離、ライフラインへの影響も含め、業者と詳細をすり合わせます。計画書では、騒音・振動・粉塵対策が具体的に記載されていることが必要です。近隣住民に配慮した工事スケジュールや安全対策の説明も含め、解体業者に具体策を提示してもらいましょう。
施主として、隣接地への影響やアフターケアの内容を事前に確認することで、周辺住民とのトラブルを防ぎ、スムーズな工事進行を期待できます。

法的手続き

法的手続きも業者に代行依頼することが一般的ですが、どんな手続きが必要かはしっかりおさえておきましょう。

必要な手続きは「建設リサイクル法に基づく届け出」「道路使用許可」「アスベスト除去の届け出」です。

建設リサイクル法に基づく届出」は、延べ床面積が80㎡以上の建物の場合は、提出しなければなりません。また、「道路使用許可」は大型車両が出入りする場合に必要です。「アスベスト除去の届け出」は現場で石綿(アスベスト)が使用されている場合に届け出が求められます。

法的手続きは、地元自治体や関係機関とのやり取りを含むため、解体業者に代行を任せると効率的です。代行可能か、また費用に含まれるかを選定時に確認しておきましょう。

近隣への説明

ビル解体では、近隣住民や隣接ビルへの影響を考慮し、事前の説明や挨拶が重要です。

解体工事による騒音・振動・粉塵の発生や、大型車両の出入りによる交通への影響など、周辺環境への配慮が必要となります。

施主としては、解体業者に近隣住民への挨拶や説明会の開催をサポートしてもらうとスムーズです。多くの解体業者は「挨拶状の作成」や直接の説明対応を行っており、工事内容や期間、対策について丁寧に伝えます。

挨拶の際には、住民からの質問や懸念に真摯に対応することがトラブル防止に繋がります。業者選定時にこの対応が可能かどうかを確認し、施主としても説明会に立ち会うことで信頼関係を築くのが理想的です。

準備作業:ビル特有の注意点

インフラ遮断と撤去

ビル解体では電気、ガス、水道、通信ケーブルなどのライフラインを確実に停止・撤去する必要があります。

特にビル特有の設備として、エレベーターや高層階の空調・換気設備の解体計画が重要です。エレベーターは専用技術が必要なため、専門業者の手配を確認しましょう。また、大型ビルでは空調ダクトや換気設備が複雑で、解体前にこれらの設備が適切に取り外されるよう計画する必要があります。

早い段階で計画を立てることで工期がスムーズに進行します。施主としては、停止手続きの進行状況や設備撤去の手順について、業者に進捗報告を依頼すると安心です。

足場設置と養生

ビル解体で足場を設置している様子の画像

参照:株式会社水谷健工事_名古屋市内ビル解体工事

高層ビル解体では、強化足場の設置が安全性と効率性の鍵となります。

足場は解体時の作業エリア確保と同時に、落下物や粉塵の拡散を防ぐ役割を果たします。

特に、高層ビルの場合は専用の強化足場を設置し、全周を防音・防塵シートで覆うことで近隣への影響を最小限に抑えます。

施主としては、業者に「粉塵対策をどのように行うか」や「足場設置に要する時間」を具体的に確認しましょう。また、防音効果の高い素材を使用しているかや、シートの設置状況を写真で確認するのも効果的です。足場設置が安全かつ計画通りに行われることで、工事の進行がスムーズになります。

内装解体

オフィスビルの内装解体の様子がわかる画像

参照:オフィスの現状回復ドットコム_オフィスの内装解体工事の施工事例

内装解体は、外部構造の解体に先立って行われる重要なステップです。

ビル特有のポイントとして、オフィス家具や大型設備、エレベーターシャフト、大規模配管の撤去が挙げられます。

通常の解体作業よりも手間がかかるため、業者と詳細な計画を立てる必要があります。特に、エレベーターの撤去やシャフト内のケーブル処理は専門的な技術を要します。

また、大型オフィスビルでは、天井裏の配線や床下の設備が複雑に配置されているため、慎重な取り外しが求められます。

施主としては、設備の撤去方法や廃材の処理計画を事前に確認し、進捗状況を報告してもらうことで、不安を軽減し工事を円滑に進められます。

解体作業:上層から地下まで徹底的に

解体工法の選定

ビル解体では、建物の高さや構造に応じた適切な工法を選定することが重要です。

主な工法として、【階上解体工法】は小型重機で上層階から順に解体し、高層ビルの安全な解体に適しています。また、【クローラークレーン工法】は大型クレーンを使い、建材を効率的に撤去する方法で、大規模建築物に最適です。

階上解体の様子がわかる画像

参照:コマツカスタマーサポート_PC138US-11 地下・階上解体仕様車 稼働現場のご紹介

施主としては、「どの工法が最も安全で効率的か」「解体期間はどれくらいか」といった具体的な質問を業者に投げかけましょう。適切な工法の選定により、安全性を確保しながら工期短縮やコスト削減が期待できます。

廃材の分別とリサイクル

解体作業で発生する廃材は、環境負荷を軽減するために現場で分別し、適切にリサイクルされます。

ビル解体では、コンクリート、鉄骨、ガラスなどの廃材が大量に発生します。高層ビルでは、エレベーターシャフトや仮設リフトを活用し、廃材を効率よく搬出します。

また、リサイクル率は建設リサイクル法に基づいて管理されるため、業者にリサイクル計画を事前に確認しておくと安心です。

施主としては、「どの程度の廃材がリサイクル可能か」「搬出計画や処理の流れ」を把握し、環境対応とコスト効率の両立を図りましょう。

整地と事後対応

整地作業

ビル解体後の整地作業

参照:飛翔_錦二丁目7番街区の解体状況 2019.1

ビル解体後の整地作業は、重量物撤去後の地盤調査と整備が重要です。

特に地下構造が含まれる場合は、基礎部分の完全な撤去が求められます。地盤が不安定な場合、建て替えや土地の売却に支障をきたすため、地盤改良や補強が必要になることもあります。

施主としては、整地後の土地利用(建て替え計画や売却意図)を業者に伝え、それに合わせた整地方法を相談することが大切です。また、整地後の地盤調査結果を業者から報告してもらい、安全性を確認しましょう。計画段階で整地の具体的な工程を把握することで、解体後の土地活用をスムーズに進められます。

近隣清掃と感謝の挨拶

解体工事後、現場周辺の清掃と近隣住民への感謝の挨拶は、地域との良好な関係を維持するための重要なプロセスです。

騒音や粉塵で迷惑をかけた場合、業者が挨拶状を配布したり、直接感謝を伝えることでトラブルを防げます。

施主としては、清掃が徹底されているか、周辺環境が解体前より悪化していないかを確認しましょう。また、業者に近隣住民からのフィードバックを共有してもらい、必要に応じて対応することで、信頼関係を築くことができます。

廃棄物処理証明の取得

産業廃棄物管理票の内容がわかる画像

参照:環境トレジャー株式会社_産業廃棄物管理票(マニフェスト)の正しい記入方法と注意点

解体工事で発生した廃材は適切に処理され、産業廃棄物処理証明書(マニフェスト)が発行されます。

これは、廃材が環境基準を遵守して処理されたことを証明するもので、土地の売却や将来的なトラブル防止のために保管しておく必要があります。

施主としては、業者に処理証明の取得を依頼し、廃棄物の処理状況が適切か確認することが重要です。特に高層ビルでは廃材量が多いため、処理記録を正確に管理することが信頼性確保につながります。証明書は工事完了報告とともに受け取るとよいでしょう。

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ビル解体の工法や方法

ビルの解体には様々は工法があり、対象となる建物や使用される重機が異なります。振動・騒音が発生しやすいかどうかにも影響するため、施主として把握しておきましょう。

本章では、ビル解体の工法や方法について解説します。

▼ビル解体の工法や方法

工法種別対象建物振動・騒音適用ケース
圧砕工法RC造・SRC造比較的多い
都市部や密集地
階上解体工法中~高層ビル比較的少ない
都市部や床面補強が可能な場合
地上解体工法中~高層ビル多い
周囲に広いスペースがある場合
ブロック解体工法高層ビル比較的少ない高層ビル全般
上部閉鎖式解体工法高層ビル比較的少ない
騒音や粉じんを抑えたい場合
だるま落とし式工法高層ビル非常に少ない
安全性が高い解体が必要な場合
クローラークレーン工法高層ビル少ない
高層建築物で計画性が必要な場合
リバースビルド工法高層ビル・特殊構造物非常に少ない
密集地

圧砕解体

【圧砕解体の様子:圧砕機でRC・SRC造の建材を粉砕しながら解体】

圧砕解体の様子がわかる画像

参照:ユンボのはさみ・油圧クラッシャー大割機でコンクリートガラの粉砕

【圧砕機の様子:大きなハサミで建材を挟みこみ粉砕】

圧砕機解体のはさみの様子

参照:アースマン株式会社_ダブルシリンダーコンクリート大割圧砕機

圧砕工法は、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の建物を、上層階から下層階へ順に解体する方法です。

圧砕解体工法では、圧砕機やクローラークレーンなどの重機が、解体中の建物の各フロアに設置され、効率的に作業を進めます。

重機を用いるため、振動や騒音が発生しやすい特徴がありますが、適切な防音対策や防じん対策を講じることで、周辺への影響を抑えます。

都市部や密集地での解体に適しており、比較的広いスペースが不要な点がメリットです。

階上解体

【階上解体の様子:屋上に重機を設置して順番に解体】

階上解体の様子がわかるサムネイル

参照:株式会社阿川建設_5階建てビルと塔屋を屋上から解体した事例:前編 大阪市福島区

重機は屋上まで吊り上げて移動させる

階上解体のために重機が吊り上げられている様子

参照:株式会社悠真組_階上解体工事についてご紹介_大阪府大阪市3

階上解体工法は、大型クレーンを用いて重機を建物の屋上に配置し、上層から下層へ順に解体を進める工法です。

作業終了後には、スロープを作って重機を地上へ移動します。階上解体工法は、中層から高層のビルに適しており、都市部や床面の補強が可能な現場で多く採用されます。

重機が屋上に設置されるため、振動や騒音が比較的少なく、周辺環境への配慮が求められる場合に有効です。

建物全体を養生シートで覆い、防じん対策を徹底することで、粉じん被害を最小限に抑えます。

特に床面の強度が十分に確保されている建物で適用しやすいです。

地上解体

地上解体:地上に設置した大型重機で上部から解体

地上解体の様子がわかる画像

参照:クリーンリサイクル株式会社_施工事例_鉄筋コンクリート造5回建共同住宅解体

地上解体工法は、大型の重機を地上に設置し、建物の上部から下層へ解体を進める方法です。

地上解体工法では、地上に配置したバックホーなどの大型重機を使用し、効率的に解体を行います。

振動や騒音が高めに発生するため、周囲の環境に配慮した対策が必要ですが、広いスペースが確保できる現場では非常に効果的です。

解体作業がシンプルで、床面の強度に関係なく作業できるため、広い敷地や低層の建物に適しています。特に郊外や工場などの解体現場で多く採用される工法です。

ブロック解体

ブロック解体の様子:大型クレーンがブロック単位を吊り下ろす

ブロック解体の様子がわかる画像

参照:株式会社北斗_高層マンションの解体方法について

ブロック解体の構図

ブロック塀解体の様子がわかる画像

参照:大林組_超高層ビル解体工法_QBカットオフ工法

ブロック解体工法は、大型クレーンを用いて建物をブロック単位で吊り下ろし、地上で解体する工法です。

ブロック解体はタワーマンション等の高層ビルに適しており、一階ごとに建物を分割して解体作業を行います。クレーンを用いることで、振動や騒音を比較的抑えられ、周辺環境への影響が少ないのが特徴です。

建物全体を養生足場で覆う方法と、部分的に囲う方法のどちらかが選択できます。都市部や高層ビルでの解体作業において、効率と安全性を重視する場合に多く採用されます。

上部閉鎖式解体

【上部閉鎖式解体の経過写真:閉鎖した空間で上部から解体】

上部閉鎖式解体の様子がわかる画像

参照:解体の達人_高層ビル解体の謎!特殊解体工法に迫ります

【上部閉鎖式解体の構図】

上部閉鎖式解体の様子がわかる画像

参照:大成建設_超高層建物における閉鎖型解体工法「テコレップシステム」の開発および実施適用 

上部閉鎖式解体工法は、建物の上部をクレーンで囲いながら解体し、解体材をクレーンで下ろしていく方法です。

上部閉鎖式解体工法では、建物の上部から囲いながら下層へ進むため、粉じんや騒音の発生を最小限に抑えられます。

解体作業は建物内部で進行するため、周辺環境への影響が少ない点が大きなメリットです。
高層ビルや騒音・粉じんを抑えたい場合に最適な工法で、特に住宅密集地やオフィス街で採用されます。

だるま落とし式解体

だるま落とし式工法は、柱をジャッキで支え、下層階から徐々に解体していく工法です。

だるま落とし式解体では、ジャッキを柱の基部に設置し、建物全体を支えながら下層階を取り壊します。解体後にはジャッキを操作して建物を沈降させる動作を繰り返します。

振動や騒音が非常に少なく、安全性が高い解体が求められる現場で採用されます。周辺への影響が少ないため、都市部や商業施設での解体に適しています。

クローラークレーン工法

クローラークレーン工法は、大型クレーンを使用して建物の上層部を吊り下ろし、地上で解体する工法です。

高層建築物に適しており、計画的に作業を進める必要があります。

クレーンは地上に設置され、作業の効率を高めるとともに、振動や騒音を抑える設計が特徴です。交通規制や周辺住民への説明が必要な場合もあり、安全性と計画性が求められます。

リバースビルド工法

リバースビルド工法は、建物の下層部から解体を進める特殊な工法です。

重機は建物の地下部分や1階部分に設置され、建物全体が徐々に縮小されるように解体が進みます。

密集地や外部への影響を最小限に抑えたい場合に適しています。解体中の振動や騒音が非常に少なく、周辺環境への配慮が重要な都市部や特殊構造物の解体に適用されます。

ビルの解体費用の相場

相場はRC造のビル解体費用は坪単価50,000円~80,000円だと言われています。

これは内訳の全てを含んだ数字ですから、大よその目安です。もちろん立地などによっても大きく変わり、これより費用がかかる可能性があります。

アスベストを使用しているビルの解体費用はアスベスト撤去費用だけで坪10,000円~60,000円かかると言われており、約倍ぐらいの解体費用がかかる事もあるので注意しましょう。

ビルの解体費用の内訳

まずは細かい内訳を見ておき、解体費用を換算する上でチェックしたいポイントなどを考えてみます。

解体工事費用

解体工事そのものの費用がまず算出され、頑丈で危険な工事ほど価格が上がる傾向です。重機の使用料や、工事費そのものがこれに計上されます。またこれにかかる届け出に関する費用などもこの項目に入っている事が多い(又は事務手数料と明記している業者もいます)ので、確認しておきましょう。

人件費

人件費は人区×日数となっており、有資格者などを多く配置すると価格が上がります。またこれにプラスして管理費(現場監督者への費用)なども工事を安全にする上で必要です。解体規模に人数が合っているかなどをチェックしておき、適正な解体工事をする人数を見定めておきましょう。適正な解体工事の人数とはビルの規模によって大きく異なります。内訳を貰った時に「この人員はどのような理由で必要なのですか」などの質問をしてしっかりと解決しておくと良いでしょう。

養生費用

養生費用は主に次のような費用が一般的にかかるようです。

養生の種類1平方メートル辺りの大よその金額
足場シート養生1,500円~2,500円
仮囲い養生2,000円~3,000円
鉄板養生40円~500円(日数縛り)
水まき養生200円~500円
防音シート養生1枚辺り2,000円~5,000円

ビルの高さや工事日数、周辺の環境などを考慮して価格が決まります。鉄板養生は日数縛りで工法によっては特別置いておく必要も無いケースもあるので、ケースバイケースで考えてみましょう。工程表と養生の金額が合っているかなどをチェックすると良いです。足場などは安全性を第一に考えて、必要以上にコストカットして事故を起こしても大変ですから、工事業者の言い分をある程度聞く必要があります。

重機の運搬費用

重機の運搬費用は、主にガソリン・燃料代の事で、重機を持ってくる輸送車の走行距離に比例します。初期の明細に入っておらず後で実費の請求になる業者もあるので注意しておきましょう。

アスベストの解体費用

アスベストがあると申請を特別にしないといけない事や専門の資格を持った業者しか解体に関われず、また養生も特別な粉塵対策を施したものでないといけない事から、費用が数倍に跳ね上がります。ただし撤去をしない訳にもいかないので、アスベストを使用している建物の撤去の際には費用を負担するしかありません。

費用は解体業者によっても異なるため一括見積もりを活用する

費用については解体業者によっても異なる為、一括見積もりを利用するといろいろな意見を聞く事が出来て有利です。ヌリカエは沢山の解体業者からあなたの物件の合っている業者をピックアップし、ビルの解体を強力にサポートします。

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ビルの解体工事を行う際の注意点

ビルの解体工事を行う際の注意点を取り上げておきます。

アスベストの有無を必ず確認しておく

アスベストを使用していると特別な届け出が必要で、養生も特殊なものを使用しないといけません。また解体できる業者も限られてきますので、古いビルを解体する場合には注意が必要です。アスベストは古い建物の吹き付け材や断熱材として用いられており、人体に入ると肺ガンを引き起こす事から特別な撤去方法が用いられています。建物の建材にも使われており、この場合には解体する時にガラにすると危険です。アスベストが使用されている建物を普通に解体した場合には法律により罰せられます。

地中杭を確認しておく

地中杭をはじめとする地中埋没物は、きちんと撤去しないといけません。費用がかかるからと言ってそのまま放置していると後々その土地を売却する時に責任を問われます。解る範囲で良いので、地中埋没物に関しては把握しておき、見積もりに加えておきましょう。また予定外の地中埋没物が出てきた場合には、必ず連絡をしてもらうように業者に言っておく事が大事です。このような費用を節約するような業者は注意する必要があります。

近隣に対する説明と安全対策をしっかり行う

ビルの解体は危険と隣り合わせで、いくら工法がしっかりと安全性が高いとは言え、近隣に全く迷惑がかからないとも限りません。撤去して売り払えば一緒かも知れませんが、業者と共に近隣に注意喚起や理解を求めるように挨拶するなど努力する事が求められます。一方で解体工事が始まってしまえば、後戻りする事はできません。危険なアスベストなども含めて、しっかりと対処している事を示し、工事の安全性を担保しましょう。

安全対策については、やりすぎるぐらいがちょうど良いと言います。事故などがあるとその土地の価値が大きく下がる危険性も含んでいる事から、多少の金額の上昇があっても安全性を重視すべきでしょう。特に解体工事で近隣に迷惑をかける事故などが起こった際にはその賠償で、工事費用の話をするくらいの事では済まなくなります。万全の対策を取って事故などが起こらないようにしましょう。

施主の安心ポイント

  • 透明性を確保
    • 解体中の進捗報告を業者に依頼(写真や映像で確認可能)。
  • 費用内訳の明確化
    • 工事内容と見積もりを詳細に説明してもらう。

相談時に聞いておくべきこと

  • 解体費用の大まかな目安。
  • 高層ビルの場合の工期。
  • 解体中の安全対策。

ビルの解体工事についてしっかり理解しよう

ビルの解体工事は昔は爆破する事が多かったですが、今では安全性や環境面への配慮などから別の工法が取られています。また解体工事の技術はより進歩しており、より安全性が高く周囲に迷惑をかけない方法へとシフト。解体工事の工法などを理解しておき、あなたの所有するビルを安全に解体してみましょう。

費用は作りが頑丈なのもあってかなりの負担がかかります。安全により安く工事を行う上で明細のチェックは欠かす事が無いようにしましょう。いろいろな解体業者から一括で見積もりを貰うと比較検討出来て良いです。

アスベストを使用しているビルには特別な届け出が必要で、地中埋没物などと共に事前に確認しておきたい項目です。解体工事は近隣に迷惑をかけることから、しっかりと挨拶をして、理解をしてもらった上で解体工事を行うようにしましょう。また工事の安全性は金銭には代えられない事から安全面は特別な配慮をする必要があります。

解体業者を探すならイエウールの一括見積もり

解体業者をいろいろ探し、解体について話を聞く事が一番簡単な方法です。一括見積もりサイトを利用していろいろな業者を探してみましょう。ヌリカエなら一括で業者を探せ、あなたのビル解体の疑問を解決できます。

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