「家の解体前のお祓いって、やっぱりやったほうがいいよね」
家の解体前のお祓いは、建物に宿る「土地や建物の神霊」や「長年住んできた人々の思い」を鎮め、感謝の意を伝えるために行います。
実際に行うかどうかは個々人の判断に委ねられますが、行うことで安全な工事や新しい建物の反映を願うことができます。
本記事では、解体前のお祓いを検討している方にむけて、お祓いを行う理由や手順、かかる費用などをわかりやすく解説しています。
私の家の解体費用はいくら?
家の解体前にお祓いをする理由
ただし任意で決められる
しかし、解体工事前のお祓いは任意で、実施するかどうかは完全に個々人の判断に委ねられることになります。
法律で決められているものではなく、価値観から行うことが大きいためです。
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家の解体前にするお祓いの手順と費用
家の解体前に行るお祓いは、解体清祓(かいたいきよばらい)と言われます。
解体清祓とは、家屋の守り神に解体する旨のご報告と、長年お守り頂いたことへの感謝、工事の安全を祈願することを目的に行うお祓いです。
解体清祓の流れ
当日は神主さんに依頼して、解体する建物の敷地内で以下の流れで進めます。
▼解体清祓の手順(例)
手順 | 内容 |
---|---|
開式の辞 | – |
修祓の儀(しゅばつのぎ) | 祓い清めます |
降神の儀(こうしんのぎ) | 神様を招きます |
献饌の儀(けんせんのぎ) | 神様にお食事をお供えします |
祝詞奏上(のりとそうじょう) | 神主または宮司がご祈祷します |
清祓いの儀(きよはらいのぎ) | 建物の四隅と入り口をお祓いします |
取毀の儀(とりこぼちのぎ) | 柱を木槌で叩き、神様に解体を知らせます |
玉串奉奠(たまぐしほうてん) | 参列者一同が玉串をお供えし、拝礼します |
撤饌の儀(てっせんのぎ) | 神様へのお供え物を下げます |
昇神の儀(しょうしんのぎ) | 神様を元にお送りします |
直会の儀(なおらいのぎ) | 神酒、神様のお食事である神饌をいただきます |
閉式の辞 | – |
解体清祓に必要なお供え物
まずはお祓いの準備として、お供え物を用意しましょう。
▼お供えものの内容
【必ず必要なもの】
内容物 | 分量 |
---|---|
米 | 1合 |
酒 | 1升以上(熨斗つき) |
塩 | 粗塩小皿一杯 |
水 | コップ1杯程度 |
【場合によって必要なもの】
内容物 | 分量 |
---|---|
魚(尾頭付きの鮮魚) | 1尾 |
乾物(鰹節・海苔・するめ・昆布など) | 適量 |
野菜・果物 | 数個程度 |
解体清祓の費用相場
解体前のお祓いにかかる費用相場は20万円前後となっています。
▼費用の内訳
内訳 | 相場の目安 |
---|---|
初穂料(神主への謝礼金) | 2万円~5万円 |
交通費(神主への車代) | 5千円~1万円 |
祭壇準備費用 | 5千円~10万円 |
お供え物代 | 1万円~2万円 |
菓子折り代(近隣に配るため) | 1千円~3千円 |
食事代(関係者用のお弁当) | 1千円~2千円 |
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家の解体前にするその他のお祓い
本章では、その他のお祓いの種類を解説します。
建物解体以外にも、井戸や樹木を撤去する場合にもお祓いは必要です。
▼家の解体前にするその他のお祓い
シーン | お祓いの種類 | 費用 |
---|---|---|
井戸を撤去する場合 | 井戸埋清祓(いどうめたてきよばらい) | 2万円~3万円 |
樹木を伐採する場合 | 樹木伐採清祓(じゅもくばっさいきよばらい) | 2万円~3万円 |
仏壇や神棚を処分する場合 | 魂抜き(たましいぬき) | 1万円~5万円 |
解体後に建て替えを行う場合 | 地鎮祭(じちんさい) | 2万円~3万円 |
井戸を撤去する場合:井戸埋清祓
井戸埋清祓(いどうめたてきよばらい)とは、井戸を埋める前に、井戸の神様に対して、長年お世話になったことへの感謝と、工事の安全を祈願するお祓いです。
埋井祭と呼ばれることもあり、池を埋める際にも行ないます。
依頼先は神社の神主もしくはお寺の僧侶のどちらでも可能です。家屋の解体時に併せて行ないましょう。
なお、井戸埋清祓の相場は2万円~3万円程度です。
樹木を伐採する場合:樹木伐採清祓
樹木祓(じゅもくはらい)は、木や樹木に対する祓いや浄化の儀式を指します。
樹木が生命力や精霊を宿すと信じられている文化や宗教において行われる慣習に基づいています。
樹木祓の相場は2万円~3万円程度です。
仏壇や神棚の処分する場合:魂抜き
仏壇を手放す場合は魂抜き(たましいぬき)を行います。
仏壇には魂を込められていると考えられており、魂を抜いてただの物の状態に戻すことが、魂抜きです。
魂抜きを行なっているかどうかは、お寺の宗派によって異なります。魂抜きをしなくても良いという場合もあるので、まずはお世話になっている住職さんに相談しましょう。
お仏壇を撤去する場合は、お寺の僧侶に来ていただき、魂抜きをしてもらいます。
その後、仏壇屋で引き取ってもらうか、粗大ゴミとして処分します。
大きい神棚は、神社の神主さんに来ていただき、祈祷後、引き取ってもらいます。小さい神棚は、白いきれいな布で包んで、神社に持参すれば、引き取ってもらえます。
魂抜きの相場は1万円~5万円となっています。
解体後に建て替えをする場合:地鎮祭
建物の土木工事を始める前に行なうお祓いとして、地鎮祭があります。
解体工事後、新築工事で建て直す場合は、解体のお祓いと併せて行なうこともあります。
地鎮祭は、その土地の守り神である「氏神様」に対して行ないます。
正式な地鎮祭は、その土地の氏神様を祀る神社に依頼しますが、最近では、氏神様にこだわらず、周辺の神社に依頼することも多くなっています。
その土地の氏神様が知りたい場合は、建築予定地の都道府県の神社庁にて確認できます。
地鎮祭の相場は2万円~3万円程度です。
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家の解体でお祓いするなら神社や寺院に相談
家屋の解体のお祓いをする場合は、神社の神主または宮司にお願いすることが多いです。
神社、流派、地域によって内容や方法が異なるので、事前にご確認ください。また、お寺に依頼することも可能です。
信頼できる解体業者を探すときはイエウールで
解体工事は、一生で何度も行なうものではありません。そのため、いまいち判断がしにくいところもありますよね。
長年暮らしてきた家に感謝の気持ちを伝え、今後の災いから守ってもらうためにお祈りしたいという方も、費用や時間面でお祓いの必要性を感じたいという方も、どちらも間違っていません。
もし、どうしたら良いのか悩んでいる場合は、解体工事業者に聞いてみましょう。
イエウールでは、経験豊富な解体工事業者の比較ができます。お祓いに関しても、併せてご相談いただけますので、お気軽にご利用ください。
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