アスベストの解体費用に補助金は利用できる?給付の条件や金額って?

アスベストの解体費用に補助金は利用できる?給付の条件や金額って?

アスベストの解体費用に補助金は利用できる?

アスベストの解体費用に補助金は利用できます
ただし、自治体によります。アスベスト解体の補助金は自治体から支給されており、自治体によっては制度が設けられていないケースもあるので注意しましょう。
なお、支給対象は「アスベスト調査費用」と「アスベスト除去費用」の2種類があります。
アスベストの除去費用は数十万~数百万に及ぶため、施主の負担を軽減して解体工事を促すために、自治体によって補助金制度が設けられているのです。
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  • アスベスト補助金制度の種類について知りたい
  • アスベスト補助金制度の支給条件について知りたい
  • アスベスト補助金制度の事例について知りたい
補助金が利用できるかどうかは、自治体によって異なります。以下のツールでは、所在する市区町村を選択することで、該当する自治体で補助金が利用できるかを踏まえたうえでの解体費用自分でシミュレーションできます。補助金を利用した解体工事を具体的にご検討中の方は、ぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

▼解体費用の基礎知識について知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

家の解体費用の相場はいくら?金額の決まり方まで解説

アスベストの解体費用にでる補助金は2種類

アスベスト解体費用の補助金は「アスベスト調査」と「アスベスト除去」の2種類にわけられます。

アスベストの解体費用に使える補助金

▼「アスベスト調査」と「アスベスト除去」の2種類の補助金

種類概要支給対象支給額の目安
アスベスト調査の補助金アスベストの有無を調べる為の調査に要する費用
  • 吹付けアスベスト
  • アスベスト含有吹付けロックウール
  • 吹付けバーミキュライト
  • 吹付けパーライト
上限10万円
アスベスト除去の補助金アスベスト除去、封じ込めまたは囲い込みに要する費用
  • 吹付けアスベスト
  • アスベスト含有吹付けロックウール
上限100万円
アスベスト解体では、まずは建物内にアスベストが含まれていないか調査を行い、含まれていた場合に除去工事を行います。調査と除去工事にはそれぞれ費用がかかるため、補助するための制度が設けられています。

国ではなく自治体から支給される

アスベスト調査と除去工事に対する補助金は、国ではなく自治体から支給されます。

ただし、国は補助金制度を設ける自治体に経済援助を行っています。国(=国土交通省)は「住宅・建築物アスベスト改修事業」を創設し、補助金制度がある自治体に対し、調査については25万/棟、除去については自治体の補助額の1/2以内かつ全体の1/3以内を補助しています。

参考| 補助金制度 | 石綿総合情報ポータルサイト

補助金は自治体主体で支給されるため、制度の有無や内容(申請条件や支給額)は自治体に応じて異なります。制度がない区域も存在しますので、詳細はお住まいの自治体の公式ホームページで詳細を確認しておきましょう。
解体工事を具体的にご検討中の方は、補助金を利用した場合の解体費用を予算として把握しておきましょう。以下のツールでは、エリアと建物個別の条件を選択することで、アスベスト補助金を利用した場合の、お手持ちの家屋の解体費用がいくらか自分でお見積りできます。ぜひご活用ください。

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アスベスト調査の補助金の概要

本章では、アスベスト調査の補助金制度について解説します。

▼アスベスト調査の補助金のポイント

項目内容
対象アスベスト・アスベスト含有吹付けロックウール
補助額の目安上限10万円
その他注意点施工前に必ず審査をうける

対象:吹付けアスベスト・アスベスト含有吹付けロックウール

アスベスト調査の補助金の対象は、吹付けアスベストとアスベスト含有吹付けロックウール等です。

▼アスベスト調査の補助金の対象

  • 吹付けアスベスト
  • アスベスト含有吹付けロックウール
  • 吹付けバーミキュライト
  • 吹付けパーライト

いずれも飛散の可能性が高い点が共通しており、アスベストが含まれていても成形板など、飛散の可能性が低い建材は補助の対象にはなりません。

ただし、対象となる資材であっても、自治体によって建築物の面積や用途を限定しているので、確認が必要です。

補助額の目安:上限10万円

アスベスト補助金の上限の目安は10万円です。また、アスベスト建材を採取して分析調査をする場合、1検体に数万円の補助金を支給する自治体もあります。

アスベスト調査には「図面調査」「現地調査」「分析調査」の3段階があり、それぞれに費用がかかります。

図面調査と現地調査で結果が出る場合と、検体を採取して分析調査に進む場合では費用が異なるので、見積りをしっかりと検討しましょう。

施工前に必ず審査をうける

必ず施工前に自治体の審査をうけましょう。

補助金の審査には「書類審査」と「現場の事前検査」の2種類があります。事前検査を経て交付決定通知書を受け取らないかぎり、補助金は受理できませんので、注意してください。

【補助金受理までの流れ】

STEP
  • 書類審査の申請
  • 自治体から申請可否を受け取る
  • (可の場合)補助金交付申請書の提出
  • 現場の事前検査
  • 自治体から交付決定通知書を受け取る
  • 除去業者との契約・施工の実施
  • 補助金交付請求書の提出
  • 補助金の受理
施工前に書類と現場の2つの審査を通過する必要があるよ!
アスベスト調査の補助金を利用できるかは自治体に応じて異なります。以下のツールでは、エリアと建物個別の条件を選択することで、補助金を利用した場合の、お手持ちの空き家の解体費用自分でお見積りできます。解体工事を具体的にご検討中の方は、ぜひご活用ください。

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アスベスト除去の補助金の概要

続いて、アスベスト除去の補助金制度の概要について解説します。

▼アスベスト除去の補助金のポイント

項目内容
補助対象吹付けアスベスト・アスベスト含有吹付けロックウール
補助金額上限100万円
その他注意点着工前の審査が必須

補助対象:吹付けアスベスト・アスベスト含有吹付けロックウール

アスベスト補助金の対象となる建築物は、吹付けアスベストなどが施工されているものです。

▼アスベスト除去の補助金の対象

  • 吹付けアスベスト
  • アスベスト含有吹付けロックウール

自治体により検査は補助対象でも、除去工事の補助は行わないケースもあるので、事前に確認しましょう。

補助金の目安:上限100万円

アスベスト補助金の金額は、自治体により異なりますが、上限100万円が目安となっています。

なかにはマンションの立体駐車場や大型施設を対象として、1,000万円以上の補助を支給しているケースもあるので、事前に確認が必要です。

着工前の審査が必須

アスベスト調査と同様に、除去工事の場合も、着工前の審査が必須です。

書類審査と現場の事前検査をうけて交付決定通知書を受け取った後で、着工するにようにしましょう。

【補助金受理までの流れ】

STEP
  • 書類審査の申請
  • 自治体から申請可否を受け取る
  • (可の場合)補助金交付申請書の提出
  • 現場の事前検査
  • 自治体から交付決定通知書を受け取る
  • 除去業者との契約・施工の実施
  • 補助金交付請求書の提出
  • 補助金の受理
アスベスト除去の補助金を利用できるかは自治体によって異なりますが、以下のツールでお住まいのエリアを選択することで、自治体の補助金を利用した場合の解体費用自分でお見積りできます。アスベストを含む家屋の解体工事をご検討中の方は、ぜひご活用ください。

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アスベスト調査の補助金事例2つ

補助金の概要はわかったけど、実際はどんな制度があるのかな?

本章では「アスベスト調査の補助金」について具体的にイメージできるように、事例を2つご紹介します。

▼アスベスト調査の補助金事例

  • 【事例①】東京都千代田区のアスベスト含有調査助成
  • 【事例②】東京都港区のアスベスト調査対策費助成

【事例①】東京都千代田区アスベスト含有調査助成

東京都千代田区では、アスベストを含む吹付け材が露出している建物に調査を行った場合、費用の一部を助成しています。

千代田区アスベスト含有調査助成の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件民間建築物
補助額上限25万円
担当部署環境まちづくり部・建築指導課・構造審査係または安全対策担当
連絡先03-5211-4315

参考|千代田区ホームページ – アスベスト対策助成等 

2006年頃までに建てられた建築物は対象となる可能性があるので、吹付け材が見えている建物、駐車場を所有している人は、問い合わせてみることをおすすめします。

【事例②】東京都港区アスベスト調査対策費助成

東京都港区では、環境汚染防止と区民の健康のために、アスベスト飛散対策を行うと費用の一部が助成されます。

港区アスベスト調査対策費助成の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件アスベスト含有の吹付け材等を使用している、または使用した疑いのある建築物
補助額調査費用の1/2相当額、上限10万円
担当部署環境リサイクル支援部・環境 課環境指導アセスメント係 
連絡先電話:03-3578-2111(内線 2492・4804) 

参考|港区ホームページ/アスベスト対策費助成のご案内

また、港区の場合、アスベスト除去の作業レベルが支給対象の条件のひとつに含まれています。

具体的には、レベル1またはレベル2の建材が使用されている、または使用の疑いがある場合に、助成の対象となります。(以下の表内の太い黒字箇所

▼アスベストの作業レベル別の建材の種類

作業レベルレベル1レベル2レベル3
建材の種類石綿含有吹付け材石綿含有保温材

耐火被覆材、断熱材

レベル1.2以外の石綿含有建材(成形板など)
発じん性著しく高い高い比較的低い

(※)国土交通省によって、アスベスト除去の作業レベルは危険度に応じて1~3に分類されています。(出典:国土交通省 アスベストの飛散性・非飛散性とレベル1~3の整理)

アスベストを含む家屋の解体工事をご検討中の方は、制度の概要だけでなく、利用した場合に解体費用がいくらになるかも、予算として把握しておくことがおススメです。補助金を利用した場合の解体費用は、以下のツールで所在の市区町村を選択することで、自分でお見積りできます。ぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

アスベスト除去の補助金事例6つ

続いて本章では「アスベスト除去の補助金事例」を6つ紹介していきます。

▼アスベスト除去の補助金事例

  • 【事例①】東京都千代田区アスベスト除去工事
  • 【事例②】東京都港区アスベスト除去工事
  • 【事例③】大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度
  • 【事例④】堺市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度
  • 【事例⑤】埼玉県民間建築物アスベスト対策事業
  • 【事例⑥】千葉市吹付けアスベスト対策補助事業

【事例①】東京都千代田区アスベスト除去工事

千代田区アスベスト除去工事等の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件①住宅の駐車場・倉庫 

②マンションの共有部分

③機械式立体駐車場

補助額除去工事費用の2/3

①②上限額100万円/1棟

③上限額1,400万円/1基

担当部署環境まちづくり部・建築指導課・構造審査係または安全対策担当
連絡先03-5211-4315

参考|千代田区ホームページ – アスベスト対策助成等

上記は除去工事を完了した後5年以上、継続して使用する建物に限ります。

集合住宅の場合は理事会や役員会議事録の提出を求められるので、事前に準備しておけば申請がスムーズに進みます。

申込期間は毎年12月の初旬ですが、必ず事前相談が必要とされ、予定数に達ししだい締め切られる事もあります。

【事例②】東京都港区アスベスト除去工事等

港区アスベスト除去工事等の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件アスベスト含有の吹付け材等を使用しているか、

使用した疑いのある建築物

補助額除去工事費用の1/ 2相当額

上限額:戸建住宅50万円・共同住宅、事業所等200万円

担当部署環境リサイクル支援部・環境 課環境指導アセスメント係 
連絡先電話:03-3578-2111(内線 2492・4804) 

参考|港区ホームページ/アスベスト対策費助成のご案内

申請には建築当時の図面や建築確認済証、登記簿の写しなど複数の書類が必要です。検査や除去工事に着手前、かつ年度の1月7日までに書類を揃えて提出します。

また予算の状況により早く締め切られる事もあるので、解体の検討を始めた段階で、港区環境リサイクル支援部・環境課に問合せましょう。

【事例③】大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度

大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件吹付け材等が露出しており、今後も継続使用予定の民間建築物
補助額工事費用の1/3以内、上限額は戸建住宅20万円、戸建以外100万円
担当部署計画調整局・建築指導部・監察課 
連絡先06-6208-9315 

参考|大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度

本制度の場合、解体が決まっている建物、吹付けアスベストが露出していない建物は補助対象になりません。

また、吹付けバーミキュライト(ひる石吹付)、吹付けパーライトなどのアスベストや仕上塗材など材質や形状により対象にならないケースがあるので、書面などを元に事前協議が必要です。

毎年予算が定められて、予算限度額に達した場合には申込期間内であっても受付が終了します。解体が決まったら早い段階で、担当部署まで問い合わせてください。

【事例④】堺市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度

堺市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件調査の結果、吹付けアスベスト使用が明らかになった建築物
補助額費用の2/3ただし上限額100万円
担当部署建築都市局・開発調整部・建築防災推進課
連絡先072-228-7482

参考|堺市住宅・建築物吹付けアスベスト対策事業補助金交付要綱

建物の広さや用途は特に限定されていません。ただし、調査の結果、吹付けアスベストまたはアスベスト含有ロックウールでアスベスト含有率が重量の0.1%以上の場合が、除去工事の対象となります。

ただし、アスベスト含有吹付け材でも、以下の3つは保証対象ではないので注意しましょう。

▼保証対象ではないアスベスト含有吹き付け材

  • 塗装材
  • 保温材
  • 成形等の除去

【事例⑤】埼玉県民間建築物アスベスト対策事業

埼玉県民間建築物アスベスト対策事業の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件所定(※以降で解説)の吹付けアスベスト使用が明らかになった建築物
補助額費用の2/3ただし上限額300万円~600万円
担当部署都市整備部・建築安全課
連絡先048-830-5527

参考|民間建築物のアスベスト除去等に対する補助制度のご案内 

県内での対象は以下の12市となります。

▼アスベスト除去補助金の対象地域

  1. さいたま市
  2. 川越市
  3. 熊谷市
  4. 川口市
  5. 所沢市
  6. 春日部市
  7. 狭山市
  8. 上尾市
  9. 草加市
  10. 越谷市
  11. 新座市
  12. 久喜市

(※)について、所定の吹付けアスベストは以下になります。

  1. 吹付けパーライト
  2. 吹付けアスベスト
  3. 吹付けロックウール
  4. 吹付けバーミキュライト

上記のアスベスト含有量が重量比0.1%超と判断された場合に、除去工事が行われます。ただし、対象の建物に広さと用途の上限が設けられているので注意が必要です。延床面積が1,000㎡以上の建物は用途を問わず対象ですが、延床面積1,000㎡未満の建物は病院、ホテル等多数の人が利用する施設に限られ共同住宅は含まれません。

【事例⑥】千葉市吹付けアスベスト対策補助事業 

千葉市吹付けアスベスト対策補助事業の補助要件、補助額、担当部書連絡先は以下の通りです。

補助要件調査:所定の吹付け材を使用している可能性のある建築物

除去:調査の結果、吹付けアスベスト使用が明らかになった建築物

補助額調査:費用の全額ただし上限額25万円

除去:費用の2/3ただし上限額100万円

担当部署都市局・建築部・建築指導課
連絡先043-245-5836

参考|千葉市:吹付けアスベスト対策補助事業 

対象となるのは、吹付けアスベストかアスベスト含有吹付けロックウールと思われる吹付け材が使用されている建物です。ただし、アスベストが飛散する可能性が低い、以下の4つの資材は補助の対象にはなりません。

▼補助の対象とならない資材

  • 保温材
  • 屋根の成形板
  • ひる石吹付け材
  • パーライト吹付け材
アスベスト除去の補助金を利用できるかは自治体によって異なりますが、以下のツールでお住まいのエリアを選択することで、自治体の補助金を利用した場合の解体費用自分でお見積りできます。アスベストを含む家屋の解体工事をご検討中の方は、ぜひご活用ください。

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アスベストを含む建物を解体するならイエウール

本記事では、アスベストを含む建物の解体工事に使用できる補助金制度について解説しました。

アスベストの調査と除去工事には、場合によっては数百万もの費用が発生するケースがあります。特にアスベストの使用が全面禁止される2006年以前に建てられた家屋の場合は、アスベストが含まれている可能性が高いので注意しましょう。

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