40平米のマンションを購入したり借りたりするときは、40平米という広さについて、よく理解を深める必要があります。そもそも畳何畳に相当する広さなのか、どのようなタイプの間取りが多いのか、何人暮らしに最適なのかなど、気になるポイントはさまざまあるものです。
40平米のマンションの暮らしで失敗しないためには、40平米の広さならではのメリットやデメリットにも、あわせて目を向けておく必要があるでしょう。
そこで今回は、40平米のマンションの特徴やよくある間取りについて解説していきます。
40平米マンションは2人暮らしにおすすめ
40平米のマンションは2人暮らしにおすすめの物件です。国土交通省が定めている最低居住面積と照らし合わせれば、40平米の家には3人家族でも暮らすことはできますが、実際のところ住みやすいかといわれればやや厳しさを感じさせる部分があります。日常的にくつろぐスペースや収納部分などに窮屈さを感じ、3人暮らしでは快適に住めない可能性があります。そのため快適に住むうえで40平米のマンションに望ましいのは、夫婦や恋人同士などの2人暮らしといえるでしょう。
夫婦2人やカップルでマンションを探すなら、広さは40平米程度を目安にすることがおすすめです。
40平米マンションは1LDKが多い
40平米マンションの間取りはさまざまありますが、最も多いものは1LDKです。そのため2人暮らしの部屋を探す際には、1LDKの部屋を中心にイメージしていくと良いでしょう。1LDKの部屋であれば、夫婦やカップルの共同の寝室を用意できます。
また、2LDKを除けば、次には2DKの間取りが多くなります。40平米のマンションで1DKの間取りの部屋は、2DKの間取りのマンションはリビングがないため、ダイニングと一つの部屋をくつろぐスペースとして活用し、もう1部屋を寝室にするパターンなどが挙げられます。
1Kの間取りの場合
40平米で1Kのマンションは、キッチンスペースと別で広い部屋が一つある物件になります。40平米1Kの部屋はどちらかというと珍しい部類にあたります。
仕切られたスペースがないため、リビングやダイニングスペース、そしてベッドスペースなどを自分たちで区切って使用するイメージになるでしょう。正直なところ、1Kの間取りは夫婦やカップルの2人暮らしにはあまり向いていません。
1DKの間取りの場合
1DKの部屋は、40平米のマンションの場合、1LDKの次に多い傾向にあります。1つのベッドルームとダイニングスペース、そしてキッチンという間取りのため、リビングがないのが特徴です。
ダイニングルームを普段のくつろぐ場として設け、広めに取ってあるベッドルームを2人のプライベートスペースとして活用するイメージがわかりやすいでしょう。
1LDKの間取りの場合
1LDKは、40平米のマンションで主流の間取りになります。キッチンとダイニング、リビング、そしてベッドルームがそれぞれあるため、ちょうど良く生活空間を分けられる点が特徴です。
そのため普段の生活にメリハリが生まれ、同じ40平米のマンションでも1Kや1DKの部屋と比べると、快適に暮らせると考えられます。
2Kの間取りの場合
40平米のマンションの間取りでは、2Kの部屋もあります。キッチンに対してダイニングやリビングのスペースはなく、壁で区切られた二つの部屋が用意されているのが特徴です。
そのため40平米のマンションで2Kの間取りは、友達同士のルームシェアなどに向いている可能性があります。また、それぞれの部屋を持ったうえでお互いのプライベートを大事にするという価値観の夫婦・カップルにも、2Kの間取りは意外としっくりくるかもしれません。
40平米マンションに多い1LDKの特徴
40平米のマンションで頻繁にみられる間取りは、1LDKです。夫婦2人で住む家、カップルで同棲する家を探すにあたって40平米のマンションを探すときは、1LDKで家のレイアウトをイメージしておくと良いでしょう。
40平米のマンションにおける1LDKの間取りは、リビング・ダイニング・キッチンがつながっているのが特徴です。そこに対して主に寝室として使用できる1部屋がある仕組みになります。
夫婦やカップルで40平米・1LDKのマンションを検討するときは、次のようなメリット・デメリットにも目を向けておきましょう。
1LDKのメリット
40平米・1LDKのマンションなら、次のようなメリットが望めます。
- 居室と寝室をしっかり分けられる
- キッチンを広々使える
しかし1LDKなら、居室と寝室を区切った状態で生活ができるため、来客時も困らないでしょう。メリハリのある生活ができるため、快適な暮らしにつながります。
また1LDKであればキッチンとダイニング、そしてリビングがつながっている分、キッチンを広々使える点もメリットになります。キッチンは普段の生活のなかで欠かせないスペースの一つのため、スペースに余裕があれば、ストレスのない暮らしにつながるでしょう。
1LDKのデメリット
1LDKの部屋は、夫婦やカップルにとって大きなメリットがありますが、次のようなデメリットも伴うため注意が必要です。
- それぞれの部屋を持つことができない
- 比較的家賃が高い
- 空調効率が悪い(=光熱費が高くなる)
1LDKのマンションには、寝室にあたる部屋が1つしかありません。そのためお互いに自室を1つずつ持ちたい夫婦やカップルにとっては、不向きの間取りといえます。また1LDKは2~3人で暮らすうえで人気の間取りになるため、競争率が高く、その分家賃も高い傾向にあります。
ほかには、空調効率の悪さ、それに伴う光熱費の高さにも注意したいところです。例えば40平米・1LDKの部屋において主にリビングで冷暖房を効かせる場合は、キッチンとダイニングとスペースがつながっていることにより、空調が効きづらくなる恐れがあります。
空調が効きづらいということは、その分冷暖房のエネルギー消費量も増えるということです。結果として光熱費がかさむことが考えられるため、住む前には、光熱費負担が上がる可能性を考慮しておきましょう。
40平米マンションに多い2Kの特徴
40平米のマンションには、2Kの間取りも見られます。40平米・2Kのマンションは、基本的にキッチンと2つの部屋が用意されているのが特徴です。1LDKの間取りから考えた場合、リビングがなくなり、その分さらに1つ部屋がプラスされたととらえるのがわかりやすいでしょう。
居室を細かく区切りたいときには、最適の間取りといえるのは間違いないでしょう。
2人暮らしの物件として2Kの間取りを検討するときは、次のメリットとデメリットをチェックしておきましょう。
2Kのメリット
2LDKの間取りには、以下のようなメリットが挙げられます。
- それぞれの部屋を持てる
- 寝室のほかに仕事部屋や書斎などを用意できる
2Kの間取りのマンションなら、キッチンのほかに2つの部屋があるため、2人暮らしであればそれぞれの部屋を持つことができます。ほかには共同の寝室と仕事部屋といった分け方なども可能です。部屋が増える分、ライフスタイルの選択肢が広がるということです。
2Kのデメリット
2Kには1LDKと比べると違ったメリットがありますが、残念ながらデメリットもあります。物件を検討する際には、次のデメリットにも注目しておきましょう。
- 物件数はあまり多くない
- 部屋数が多い分生活用品の負担が増える
- くつろげる空間を作りづらい
2Kのマンションは、実は全体的にそこまで多いほうではありません。そのため最初から2K希望で物件を探すと、良い物件が見つからず、苦労する可能性もあります。
また部屋数が1LDKと比べて多い分、生活用品の負担が増えるデメリットも伴います。家具やインテリア用品を、それぞれの部屋に置くために複数購入しなければならないことも出てくるでしょう。
さらにいえば、2Kはリビングがないため、くつろげる空間が作りづらいです。ゆとりのある空間を作るのであれば、1LDKにすることをおすすめします。
40平米マンションの広さは約24畳
40平米マンションの広さは、おおよそ24畳になります。不動産公正取引協議会連合会による「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によれば、1畳あたりは1.62平米と決まっているため、40÷1.62=約24.6畳と計算が可能です。
新しく物件を借りたり購入したりするにあたって、40平米の部屋を探すときは、24畳くらいの部屋になることもぜひ理解しておきましょう。24畳の部屋なら、例えば6畳の部屋の4部屋分という計算もできます。
40平米マンションの魅力
続いて40平米のマンションの魅力もチェックしていきます。夫婦やカップルで住むにあたって、部屋の広さや間取りの選択に迷ったら、2人暮らしに最適とされる40平米のマンションの魅力をまず押さえておきましょう。
40平米のマンションには、次のような魅力があります。
- 同棲に快適な広さ
- 住宅ローン減税を受けられる
では、それぞれの魅力について詳しく解説していきます。
同棲に快適な広さ
カップルの同棲や夫婦2人暮らしの生活には、40平米程度のマンションが最適と考えられます。適度な広さのため、狭すぎず広すぎず、快適に暮らすことができます。
より広い部屋も生活空間に余裕が出るため魅力的ですが、広すぎて移動や掃除が大変などのデメリットが伴うのも事実です。逆に狭い部屋はコンパクトにまとまった生活空間になりますが、2人で暮らすには窮屈すぎる可能性があります。
快適に暮らすには、自分たちにとってちょうど良い平米数の物件を見つけることが重要です。そんなとき2人暮らしに最適とされる40平米のマンションは、良い目安になるでしょう。
住宅ローン減税を受けられる
40平米のマンションを購入すれば、住宅ローン減税を受けることも可能です。住宅ローン減税は現在緩和されているため、購入した物件によっては減税の対象になる可能性があります。
令和5年以前に建築確認を受けたマンションであれば、40平米以上の部屋の場合、住宅ローン減税における新築住宅の床面積要件を満たすことができます。所得金額が1,000万円以下という条件には注意が必要ですが、税負担を減らせるのは大きなメリットになるでしょう。
40平米マンションの注意点
40平米のマンションは、2人暮らし場合最適な住環境を築くことができますが、以下のような点に注意が必要になります。
- 家賃が高い
- 家族が増えると部屋が足りなくなる
- 収納スペースが足りない場合がある
では、一つひとつの注意点の詳細をチェックしていきましょう。
家賃が高い
40平米以上のマンションは、家賃の高さが気になる場合があります。やはり専有面積の広さと家賃の高さは比例するため、広ければ広いほど家賃負担がデメリットになる可能性が考えられます。
そのため「広さはそこまで重視していない」という考え方の夫婦・カップルや、1人暮らしの部屋探しで平米数に迷っている人などは、もう少し狭い部屋もあわせて検討したいところです。40平米以上は1LDKや2LDKの間取りが一般的になるため、広さに伴って部屋数が増える分、家賃も高額になります。
家族が増えると部屋が足りなくなる
40平米のマンションは、1~2人暮らしに適した広さですが、さらに家族が増えたときは住みにくく感じる可能性があります。例えばよくあるパターンは、40平米・1LDKに住んでいた夫婦が、出産に伴って家に狭さを感じるようになるパターンです。
40平米には1LDKの間取りが一般的のため、寝室は1部屋しかありません。3人以上で暮らすとなるとプライベートの確保がより難しくなるため、今後家族構成が変わる可能性があるときは、慎重に部屋探しをする必要があります。
収納スペースが足りない場合がある
40平米のマンションは、収納スペースに不足を感じることも意外と少なくありません。実際に40平米のマンションは、傾向として収納スペースが少ないのが特徴です。例えば収納スペースが寝室に一つしかない場合は、2人暮らしのときは荷物の収納に困る可能性があります。
そのため家具や洋服、その他趣味で収集しているものなどが多い人は、40平米のマンションは慎重に選ぶ必要があります。間取りをしっかりとチェックし、複数の収納スペースがある部屋を選択するのが望ましいでしょう。
まとめ
40平米のマンションは、一般的に2人暮らしに最適の広さになります。間取りは1LDKが最も多いため、40平米を目安にして部屋を探すときは、1LDKの間取りをイメージすると良いでしょう。
1LDKや2LDKの間取りにはさまざまな利点があります。せっかく住むならその利点を活かした住み方をしたいものです。そのため1LDK以上・40平米以上のマンションを探す際には、その間取りならではのメリットやデメリットにも積極的に目を向けたいところです。事前にイメージをしっかりとつかんだうえで、ちょうど良い広さ・間取りの物件を探してみましょう。