60平米のマンションに住むときには、間取りや広さの特徴、60平米ならではのメリットやデメリットなどが気になるところです。
マンションを購入したり借りたりする際には、自分たちに合った広さや間取りを見極めることが重要になります。60平米のマンションを検討するときは、どのような家族構成やライフスタイルに最適なのかもぜひ理解しておきましょう。
そこで今回は、60平米のマンションの特徴を解説したうえで、よくある間取りや魅力などをあわせて紹介していきます。
60平米マンションは3人家族までがおすすめ
60平米のマンションは、一般的に3人までの家族におすすめの広さです。家族構成が3人までなら、適度な広さと部屋数で快適に暮らせる可能性があります。そのため2~3人で暮らすマンションを探すにあたって、広さに迷ったときは、おおよそ60平米の広さを目安にすると良いでしょう。
なお、60平米のマンションでは、4人家族でも暮らすことはできます。ただし4人家族では、ライフスタイルによっては若干の窮屈さを感じるケースも珍しくないため、4人で60平米のマンションに住むときは工夫が必要になるでしょう。家具を必要最低限に抑えたり、ストレスなく暮らせる部屋の割り当てを考えたりするなどの工夫は欠かせません。
60平米マンションは2LDKが多い
60平米のマンションは、一般的に見ると2LDKの間取りが多い傾向にあります。2LDKの間取りは、2つの寝室と、リビング・ダイニング・キッチンで構成されています。
例えば夫婦+子供1人の3人家族の場合なら、夫婦共同の寝室のほかに、子供部屋を割り当てることができます。夫婦2人暮らしなら、それぞれの部屋を持ったり、共同の寝室のほかに書斎や仕事部屋などを作ったりすることもできるでしょう。
1LDKの間取りの場合
1LDKの部屋は、リビング・ダイニング・キッチンのほかに、1つの寝室がついている間取りになります。60平米のマンションにはそこまで多くありませんが、1LDKの間取りなら、それぞれの空間がゆとりを持った広さになることが予想できます。
寝室に十分な余裕を持たせたいとき、リビング・ダイニング・キッチンのスペースにおいて大きな開放感を求めるときには、1LDK・60平米の間取りが最適と考えられます。ただし区切られた寝室が1つしかないため、3人以上の家族には向いてない可能性もあります。
2LDKの間取りの場合
2LDKの間取りは、前述のとおり2つの部屋とリビング・ダイニング・キッチンで構成された部屋になります。リビング・ダイニング・キッチンとは別でプライベートスペースが2部屋あるため、さまざまなライフスタイルや家族構成に向いているといえるでしょう。
一般的に60平米のマンションには2LDKの間取りが多いため、2LDKを希望する場合は、希望条件に合った物件が探しやすくなります。それぞれの部屋の広さはほぼ同じ場合と、片方の部屋が広くもう片方の部屋が狭い場合があります。
3LDKの間取りの場合
3LDKの間取りは、3つのベッドルームとリビング・ダイニング・キッチンがある構成です。寝室を3つ確保できるため、3人家族ならそれぞれの部屋が持てます。4人家族でも、2つの子供部屋+夫婦共同の寝室といった割り当てができるでしょう。また書斎や仕事部屋、寝室などさまざまな用途で部屋を確保したい場合は、2人暮らしでも3LDK以上のほうがしっくりくる場合もあります。
ただし60平米前後のマンションで3LDKの間取りになると、場合によってはいくつかの部屋がかなり狭くなる可能性も出てくるでしょう。その点には注意が必要です。
4LDKの間取りの場合
4LDKの間取りは、4つの寝室とリビング・ダイニング・キッチンの構成になります。多くの部屋を確保できるため、4LDKの間取りは5人以上の家族向けの間取りといえるでしょう。子供部屋や夫婦それぞれの部屋を多めに確保したいとき、仏間や客間などを作りたいときなどにも向いています。また二世帯で暮らすときにも、4LDKなどの部屋数の多い間取りは積極的に検討したいところです。
ただし3LDKと同様に、60平米のマンションで4LDKとなると、それぞれの寝室の面積はかなり狭まることが考えられます。ある程度生活空間にゆとりを持ちたいときは、より広い平米数のマンションも検討する必要があります。
60平米マンションに多い2LDKの特徴
60平米のマンションに多い2LDKの間取りは、2~3人家族に適した間取りです。リビング・ダイニング・キッチンがつながった状態で作られており、そこに加えて2つの部屋があるのが特徴です。
そのため、個室を用意するなどプライベートスペースが確保しやすい間取りになります。今後出産によって家族が増える予定の夫婦なども、2LDKの間取りは積極的に検討したいところです。それぞれの部屋を作りたい夫婦や同棲カップルにもおすすめの間取りといえるでしょう。
また2LDK・60平米のマンションは、キッチンも比較的大型のものになる場合が多いです。洗面所やバスルームなどの水回りもゆったりとした作りになっていることが多いため、生活動線も確保でき、ゆとりのある暮らしにつながります。
そんな2LDKの部屋を検討する際には、次のようなメリットとデメリットに目を向けておきましょう。
2LDKのメリット
2LDKの間取りのマンションには、次のようなメリットが見込めます。
- 3LDKのマンションより家賃が安い
- プライベートスペースを確保しやすい
- 比較的新しい物件が多い
- ウォークインクローゼットがついている物件もよく見られる
また2LDKのマンションは比較的新しい物件が多いため、内装や設備のきれいさにも期待ができるでしょう。ウォークインクローゼットがついている物件もよく見られるため、収納スペースをゆとりを持ったうえで活用できるのがポイントです。
2LDKのデメリット
60平米で2LDKの間取りのマンションにはさまざまなメリットがありますが、以下のようなデメリットも伴うため注意が必要です。
- ライフステージの変化に適応できないことがある
- 4人以上の家族には窮屈に感じられる場合がある
- 1~2人暮らしでは持て余す可能性もある
- 物件数が少ない
また、2LDKのマンションは、物件全体で見たときに件数が少なめになります。特に都市部はマンション1部屋に対して多くの面積を確保できないことが多いため、2LDK以上の部屋の選択肢は、狭まりがちといえるでしょう。
60平米マンションに多い3LDKの特徴
60平米のマンションには、3LDKの部屋もよく見られる傾向にあります。3LDKの部屋は、区切られた3つの部屋と、リビング・ダイニング・キッチンがつながって構成されているのが特徴です。
しっかりと区切られた状態の部屋が3つあるため、子供部屋や仕事部屋などを確保したいときにはぴったりです。60平米・2LDKの間取りのマンションと比べるとそれぞれの部屋はやや狭いですが、部屋の仕切りが引き戸になっているときは、引き戸を開放することで2つの部屋を1つの部屋として使うこともできるでしょう。
したがって3LDKの間取りは、工夫次第でさまざまなライフスタイルや家族構成に適応できるのが特徴です。
そんな3LDKの間取りを検討するときは、以下のようなメリットとデメリットにも目を向けておきましょう。
3LDKのメリット
3LDKの部屋には、以下のようなメリットがあります。
- ライフスタイルの変化に適応しやすい
- 定期的に来客がある家として適している
- さまざまな用途で専用部屋を確保できる
また3LDKのマンションには、さまざまな用途で専用部屋を確保できるという強いメリットが伴います。家族それぞれの個室はもちろんのこと、仕事部屋や趣味の部屋、客間などを用意したいときには、より適している間取りといえるでしょう。
3LDKのデメリット
3LDKの間取りのマンションにはさまざまな利点がありますが、次のような点には逆に注意が必要です。
- 掃除に時間と手間がかかる
- 光熱費がかさむ
- 生活用品代がかさむ
- 物件の数は限られる
また3LDKのマンションは、光熱費・生活用品をはじめとしてさまざまな面でコストのかかる間取りといえます。家具や生活用品にかかるお金、光熱費を少しでも削減してマンションに住むなら、もう少し狭く、部屋数の少ない部屋のほうが向いている可能性があります。
60平米マンションの広さは約37畳
続いて、60平米のマンションの広さは何畳になるのかをチェックしておきましょう。
60平米のマンションは、約37畳になります。「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によれば、1畳あたりの平米数は1.62平米です。そのため60÷1.62=約37.0畳といったかたちで、畳1畳で換算したときの広さが算出できます。60平米マンションの魅力
60平米のマンションの購入・賃貸を検討するときは、60平米ならではの魅力についても、ぜひ理解を深めておきましょう。具体的な魅力としては、次のことが挙げられます。
- 物件価格が安くなりやすい
- 収納が充実している
- 3LDKも検討できる
では、上記の魅力について詳細を解説していきます。
物件価格が安くなりやすい
家族で住む一般的なマンションの広さは、70平米以上が望ましいとされています。そのため60平米のマンションは、一般的なファミリー向け物件よりも低価格になりやすい点が魅力です。
そのため低予算での購入・賃貸を検討できます。3~4人の家族で住むにあたって少しでもコストを抑えて物件を探すなら、60平米前後の物件を目安にすると良いでしょう。特に3人家族であれば、60平米あれば、十分快適に住めるといえます。
収納が充実している
60平米のマンションは、収納が比較的充実しているのも魅力です。そのため3~4人の家族で住んでも、収納スペースに困りにくいといえます。例えば2LDKの間取りなら、寝室に1箇所ずつクローゼットがあるだけでも、ある程度広々と収納スペースを使える可能性があります。2LDKであればウォークインクローゼットになっているパターンも多いです。
3LDKも検討できる
60平米のマンションは、3LDKの間取りも検討できます。3LDKとなると寝室それぞれのスペースはやや狭くなりますが、個室を3部屋確保したいときには、ある程度狭くても問題なければ、実現できます。特に4人家族で60平米のマンションに住むなら、3LDKの間取りは積極的に検討したいところです。
60平米の広さなら、3LDKの間取りでは比較的低予算で済むでしょう。3LDKが良いが、70平米以上の物件は予算的に厳しい…となったときは、60平米・3LDKの間取りのマンションを探してみましょう。
60平米マンションの注意点
60平米のマンションに住む際には、前述のような魅力が感じられますが、以下に解説するようなデメリットも伴うため注意が必要です。
- 2LDKだと家族が増えて手狭になる
- 家具を置きすぎると狭くなる
- 3LDKだと子どもが巣立った時にスペースが余る
では、それぞれの注意点について重要なポイントを解説していきます。
2LDKだと家族が増えて手狭になる
60平米のマンションには2LDKの間取りが多いですが、2LDKの間取りは、家族が増えたときに手狭に感じられる場合があります。
例えば夫婦+子供1人の家族構成から夫婦+子供2人になったときは、部屋が足りずに困る可能性が出てくるでしょう。ライフスタイルの変化に対応できないケースがあるため、今後家族が増える予定があるときは、購入にあたって注意したいところです。
家具を置きすぎると狭くなる
60平米のマンションには、3~4人の家族で住むことが多いです。そのため、多くの家具を置くと、窮屈に感じられる可能性が考えられます。
60平米と聞くとそれなりに広さのあるマンションに感じられますが、家具を置くと、意外と60平米は手狭になります。暮らす人の人数が多ければなおさらです。60平米のマンションで快適に暮らすためには、家具を置きすぎないように注意が必要です。
3LDKだと子どもが巣立った時にスペースが余る
60平米のマンションでは、部屋数の多い3LDKの間取りも検討できます。しかし3LDKの間取りは、子供が独り立ちした際に、部屋を持て余してしまう可能性があるため注意が必要です。
したがって子供の独り立ちを数年後に控えた段階で、60平米・3LDKのマンションを購入するのは避けたいところです。購入を考えるにしても、本当に3LDKで後悔しないか、十分に検討を重ねる必要があります。
まとめ
60平米のマンションは、主に3人家族におすすめの広さになります。間取りも2LDKが多いため、3人で快適に住むには最適といえるでしょう。夫婦+子供1人などで住むマンションを探すなら、60平米・2LDKの間取りの物件を積極的にチェックしてみましょう。
また、60平米のマンションには、60平米ならではの魅力や注意点があります。購入・賃貸の際には、あとになって後悔しないように、事前にメリットデメリットを確認しておくことも必要です。60平米のマンションの特徴をしっかりとつかんだうえで、自分たちに合った広さ・間取りの物件をスムーズに見つけていきましょう。