マンション経営の空室率は5%が理想です!空室対策の成功談も紹介します

マンション経営の空室率は5%が理想です!空室対策の成功談も紹介します

マンション経営に関して、「空室率って普通どのくらい?」「空室率を下げるためにはどうしたら?」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

本記事ではマンション経営の空室率について、全国平均や理想の数値、空室率が高くなる要因や空室への対策、オーナー自身が手軽に行なえる対策についても解説しています。また、実際の空室対策の成功談も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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もくじ

マンション経営のデメリットやリスクについては以下の記事をご覧ください。

マンション経営のデメリットとは?始める前の落とし穴

マンション経営における空室率

IREM JAPAN・公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会・株式会社LIFULLによる「第10回 全国賃貸住宅実態調査 報告書」の調査結果によると、2021年における全国の非木造物件一棟の空室率の平均は2.95%でした。

厳密にいうとマンション以外の賃貸物件も含まれている可能性がありますが、木造ではない一棟の賃貸物件ということは、マンション経営の空室率の平均が2.95%と言っても過言ではないでしょう。

本章ではこのマンションの空室率について、目安や推移、計算方法を解説しています。

空室率は5%が理想

それでは、マンション経営においてどの程度の空室率で抑えられていれば安心できるかというと、一般的に5%が理想と考えられています。

空室率が20%~30%の場合はやや厳しく、50%以上となればかなり苦しい状況と言えます。マンション経営を既に行なっている人は、所有する物件の空室率を全国平均や適正と比較してみると良いです。

因みに、入居率の表示方法は管理会社によって異なることがあり、退去後一ヶ月が経過してから空室としてカウントしたり、1年のうち最も高かったものを表示したりするところもあるため、一見した入居率のみで判断しないようにしましょう。

空室率の推移

前述の調査結果によると、空室率は2021年の全国平均が2.95%で、マンションのタイプ、地方ごとの平均はそれぞれ以下のようになっています。

  • 一棟マンション
2020年2021年
北海道・東北地方2.80%2.67%
関東地方1.06%3.01%
中部・近畿地方3.27%3.37%
中国・四国・九州地方1.39%2.90%
  • 区分マンション単身向け
2020年2021年
北海道・東北地方11.61%3.71%
関東地方1.67%2.39%
中部・近畿地方1.47%1.96%
中国・四国・九州地方1.10%2.85%
  • 区分マンションファミリー向け
2020年2021年
北海道・東北地方2.46%0.89%
関東地方1.69%2.20%
中部・近畿地方1.25%0.60%
中国・四国・九州地方0.58%1.54%

これらのデータによると、多くの地域で2020年~2021年の1年で空室率が増えていることがわかります。

また、総務省統計局の「住宅・土地統計調査 住宅数概数集計」によると、平成30年における全国の空き家率は13.6%と過去最高で、空き家846万戸中431万戸が賃貸住宅であるとのことです。

これはマンションに限った話ではありませんが、住宅全体として空き家・空室の割合が増加傾向にあるということを覚えておきましょう。ただし、空室率は算出方法によって異なる可能性があり、都心部や地方などでも変動があることに注意が必要です。

空室率の計算

それでは、自分の所有する物件の空室率を計算する方法を解説します。

空室率とは、賃貸物件で未入居となっている部屋が全体の部屋数に対して占める割合を指します。空室率は以下の計算方法で求めます。

空室率 =(空室数 × 空室期間)÷(全体の室数 × 365日)

例えば、全部で10室ある物件で、空室が2室で共に4カ月間(120日)の場合、空室率は以下のように求めることができます。

(2室×120日)÷(10室×365日)=約6.5%

空室率を考えるときに注意が必要なのが、そのときの空室の数だけで計算するのではなく、年単位で計算する必要があるということです。

年単位とは別に「現時点で、10戸のマンションで5戸空いているから、空室率は50%である」という考え方がありますが、その時点での空室率(時点空室率)はマンション経営の運営状況を判断する基準にはなりません。

マンション経営の空室率が高くなる原因

マンション経営で空室ができてしまうのには必ず理由があります。ここでは空室率が高くなる原因について解説します。

以下が空室率が高くなる要因です。

  • 人口減少による需要の低下
  • 物件の管理状態が悪い
  • 家賃設定を誤っている
  • 仲介会社へのアピールが足りていない

人口減少による需要の低下

国土交通省の「住宅経済関連データ」によると、日本の総人口は、2010年(平成22年)にピークとなり、以降減少と予想されています。

人口が減ると、単純に住居を必要とする人の数も減少するため空室率が高くなります。

一方で、節税効果を見込んで賃貸マンションを所有する人が増加しているため、賃貸物件の数が入居希望者よりも多い供給過多状態になってしまっているのです。

物件の管理状態が悪い

退去後のクリーニングや日々のメンテナンスを行なわれていない管理状態が悪い物件は、入居希望者からの印象が悪く、信頼できないオーナーだと思われてしまう可能性があります。

また、空室状態が長く続くと汚臭が発生したり虫の死骸が溜まったりすることもあり、悪循環となります。

物件の管理を管理会社に委託している場合、信頼できる業者を選ぶことで空室率を下げることができるでしょう。

家賃設定を誤っている

築年数が経っていて古くなっていたり見た目が綺麗ではなかったりする物件や、特別競合物件と差別化できていない物件などが相場よりも家賃が高い場合、入居希望者が現れる可能性は低いでしょう。

ただし、空室が発生するたびに家賃を下げていては経営が成り立たないため、これは空室対策における最後の手段と言われています。一度下げた家賃を元に戻すこと難しいのです。

そのため、まずはリフォームやリノベーションを行なったり、できる範囲で自身で修繕してみたりなどを検討しましょう。

仲介会社へのアピールが足りていない

入居者の募集をする際は仲介会社に依頼する人も多いかと思います。

仲介会社は多くの物件を取り扱っていますので、当然自分の物件だけを贔屓して入居希望者に紹介してくれるといったことはありません。

物件の案内をしてもらうためには、仲介会社に「この物件を入居希望者に紹介したい」と思わせることが大切です。そのために、物件の魅力をアピールしたり、仲介会社と良好な関係を築いたりすることが大切になります。

入居者に長く住んでもらうためには

マンション経営において一番の空室対策となるのは、入居者に長く住んでもらうことです。長く住んでもらうには入居者に満足し続けて貰う必要があります。

そのため、本章ではオーナーが今すぐできる入居者へのサービスについて紹介します。以下が入居者に長く住んでもらうための対策です。

  • 契約のお礼を伝える
  • 適切な距離感でコミュニケーションをとる
  • クレームにはスピード重視で対応する
  • 物件の進化をとめない
  • 掲示板を有効活用する
  • 満室の時こそ空室対策を怠らない

契約のお礼を伝える

契約のお礼を伝えることが大切で、そういったオーナーはあまりいないため、それだけで入居者に好印象を持ってもらえます。

お礼の伝え方としては、ハガキを一枚送って感謝の気持ちを表すだけで構いません。当然これだけで長く住んでもらえる保証はありませんが、感謝されて悪い気がする人はいないでしょう。

お礼を伝えるということは、感謝の気持ちを表すと同時にこれから誠意をもって接していくという宣言にもなります。

適切な距離感でコミュニケーションをとる

入居が開始したら、入居者と適切な距離感でコミュニケーションをとって人間関係を構築しましょう。入居者との距離が近くなると相談がされやすくなり、クレームになりそうなこともスピーディーに解決することができます。

人間関係は接触の質と接触の頻度によって変わるため、入居者に良い印象を与えるように接して、会う機会を増やすことが大事です。ただ、印象を良くするというのは難しいため、接触頻度を増やす方で関係を作っていくと良いでしょう。

接触頻度を増やすために定期的に掃除をしましょう。掃除をしていると入居者と顔を合わせることがあるので、そこで挨拶を交わしたりちょっとした雑談をしたりするだけで充分です。ポイントは出社時間や帰宅時間にあわせるなど、入居者と会える時間を狙って掃除することです。

クレームにはスピード重視で対応する

クレームは管理会社任せにしてはいけず、頼みっぱなしややりっぱなしはクレームに繋がりやすいです。クレーム対応のポイントは、入居者が改善点を教えてくれているものだと捉えてとにかくスピード重視で対処することです。

また、トラブルの内容次第ではすぐに対応できない場合もあるので、「いつまでに対応できるか」を伝えることが大切です。すぐに対応できずとも、誰がいつまでに対応してくれるかということがわかっていれば入居者の不満を減らすことができます。

そもそも、クレームは最初からクレームであるパターンは少なく、入居者が要望を出しているのにもかかわらずほったらかしにすることでクレームへと発展してまうのです。そのため、対応速度の重要性がわかるでしょう。

物件の進化をとめない

長く住んでいればその分物件の価値が下がり、入居者が毎月支払う家賃とのギャップが大きくなります。そのため、長い期間住んでいる入居者へ何もしないことは価値の下落に対して何も手を打っていないことに繋がります。

もし入居者が退去してしまったら、新しく入居者をいれるために大幅な家賃下落をせざるを得なかったり、高い費用をかけて物件の価値を上げる必要があったりします。そのためそもそも退去者を出さないように、出ても一度に大きな出費にならないように物件の進化をとめてはいけないのです。

物件の進化とは具体的には、エアコンや給湯器、インターフォンが故障した際にそれが10年以上使われているものなら新品に交換したり、玄関や階段などに手すりを設置したりなど、入居者のニーズに合わせて良質な住環境を提供していくことです。

掲示板を有効活用する

エントランスにある掲示板を、ゴミ出しルールのチラシや注意喚起、落とし物報告など以外にも有効活用することができます。

それは掲示板をコミュニケーションボードとして使用することです。それにより、入居者との距離感が縮まり信頼感を高めることができます。

内容としては、世間話や管理会社スタッフの自己紹介でもよいですし、真夏なら熱中症に気を付けましょうといった話でもよいです。交流を通して少しでも距離感が縮まればよいのです。

満室の時こそ空室対策を怠らない

満室の状態はオーナーにとって一番安心できる状態でしょう。しかし、いきなり「来月退去します」と連絡が来てあっさり満室状態が終わってしまうということは往々にしてあります。そのため、満室のときこと空室対策が重要になります。

満室時に行なう空室対策としては、入居者の退去時期を早めに掴むことです。一般的な契約では退去の連絡は1ヶ月前にすればよいことになっていますが、すぐに準備を整えるのは難しいでしょう。そのため、1年で1番退去が発生しやすい1月~3月に備えて、年末までに入居者の引っ越し予定を聞いておくと良いです。

退去日を早めに知ることができれば、その月の分の家賃を無料にして退去日を少し早めにしてもらう、といったこともできるかもしれません。それにより余裕をもって原状回復が行なえて、入居者募集もすぐに始めることができます

マンション経営で効果的な入居付けの方法

マンション経営で入居者に長く住んでもらう方法について説明しましたが、空室に対してはどのような対策をとればいいのでしょうか。ここでは、空室率が高い場合の効果的な入居付けの方法を紹介します。

以下が効果的な空室率を下げる方法です。

  • 募集要項を見直す
  • 仲介会社に働きかける
  • 設備の追加・入れ替える
  • 初期費用を安くする
  • 共用スペースを清潔に保つ
  • 複数のポータルサイトに情報を掲載する
  • 「ウケる」ホームページをつくる
  • 作ったホームページを多くの人に見てもらう
  • 直付けの入居者は管理会社に経費を払う
  • 募集のチラシは自分で作る
  • 物件写真は工夫して撮る
  • 入居者の声を聞いて募集に活かす
  • リノベーションをする
  • 管理・不動産会社を変更する
  • 家賃を見直す

募集要項を見直す

マンションによっては「学生マンション」「女性用マンション」と借主を限定して入居者を募集しているケースがあります。

借主を限定してしまっている分入居者は集まりにくく空室率が高くなります。こうした募集要項を見直すことで空室率の改善が見込めます。

また、チラシやポータブルサイトの写真の量は多いほうが入居希望者の興味をひきやすいです。写真の量を増やすことで内見の数も増やすことができ、空室が埋まる可能性が高くなります。

仲介会社に働きかける

前章で少し述べましたが、物件を紹介してもらうために仲介業者に働きかけることが大切です。なぜなら、入居者が物件を探すときに窓口となるのが仲介会社であるからです。

仲介会社次第で入居者が入るかどうかが変わるため、普段から関係を構築しておくことや、広告料・マージンを多く支払うなどすることが効果的でしょう。

また、1社の限らず複数の仲介会社に足を運び、なるべく多くの営業マンに物件の印象を残すことが重要です。営業マンと良好な関係になることで、マンション経営において空室対策になります。

設備の追加・入れ替える

競合物件と比較したとき、入居希望者にとって少しでもメリットがあれば、入居してくれる可能性が高くなります。

無料Wi-Fi宅配ボックスの設置、エアコンや給湯器を新たな物に入れ替えるなど、ちょっとした工夫で入居希望者へのアピールになるでしょう。

ただし、設備の追加や入れ替えに関しては、効果がある場合とコストに対する成果が見合わない場合があるため注意しましょう。

初期費用を安くする

敷金や礼金を無くすなど、入居者の初期費用の負担を減らすことで空室対策になります。多少家賃が高く設定されていても、初期費用の安い物件を選ぶ傾向が入居希望者にはあるため、家賃を下げる前に試しておきたい対策です。

人気のあるエリアでは敷金・礼金をとる物件が多いため、そのエリアで両方0円の物件は稀少価値が高いため入居者が入りやすいでしょう。

しかし、借主にとっては入居時だけのメリットになるので、入居してから長い間住み続けてくれる保証はありません。長期的な目で見ると家賃の値下げを避けられない場合もあります。

共用スペースを清潔に保つ

内見をした際の第一印象が悪かったり、入居者の不満が溜まったりする原因に「共用スペース」が汚いという理由があります。

そのため、共用スペースは綺麗に保つ必要があります。せめて入居者を募集している間だけでも、ゴミや雑草、放置自転車がないかなどに気を配っておくと物件の印象が良くなるででしょう。

特に気を付けておくべきポイントとしては、ゴミ置き場・駐輪場・エントランスの3箇所です。この3箇所は意識的に綺麗にしておきましょう。

複数のポータルサイトに情報を掲載する

物件の情報を複数の不動産ポータルサイトに掲載させて貰うことも重要です。特に、有名どころのサイトには掲載させてもらうことをおすすめします。

掲載時のポイントは、「複数の駅からアクセスがあること」「物件の綺麗な写真」「入居者に刺さるアピール」を入れることです。

また、管理会社によっては「広告費が高い」「効果が薄い」などの理由でインターネットに物件の情報を掲載しないところがあります。今日物件選びはインターネットが主流ですので、ネットに弱い会社には頼まないようにしましょう。

「ウケる」ホームページをつくる

ポータルサイトで物件を掲載して入居者を募集することも重要ですが、自分でホームページを作成して入居者を獲得する方法もあります。ホームページを作成するとなると難しそうなイメージを抱くかもしれませんが、無料で簡単に作成することのできるサービスがあるため利用しましょう。

自分でホームページを作成することにおいては、デザインよりも物件の写真や条件などの中身をうまく伝えることが重要になります。

ホームページに掲載する情報としては、仲介手数料が無料であることのアピール、おすすめのポイント、周辺情報や地図、問い合わせ方法などが挙げられます。

作ったホームページを多くの人に見てもらう

せっかく作ったホームページも、見てもらえなければ意味がありません。そのため、多くの人に閲覧してもらうために対策をする必要があります。

具体的にいうと、検索されたいキーワードをニッチなものに絞り込み、そのニッチなキーワードをユーザーが検索した際に、自分のホームページが検索結果の上位に出てくるように工夫します。

例えば、「駅近」「学生向け」「敷金礼金ゼロ」といったことをウリにして募集を行うのであれば、「〇〇駅 賃貸 学生向け 敷金礼金なし」という検索結果で上位に表示されるように、サイトの内容にそれらを示すような情報を盛り込むことが大切です。

直付けの入居者は管理会社に経費を払う

自分の作成したサイトの募集で成果が実って応募が来た場合、たとえ仲介手数料を無料としていても、管理会社には大家から手数料を支払ったほうが良いでしょう。

管理会社とは良好な関係を気付いておくことが重要です。ホームページからの問い合わせなどは管理会社にも届くようにしておき、内見希望者とのやりとりは管理会社に行ってもらいましょう。

管理会社からしたら、自分たちが入居者を見つけたわけではないのに手数料を貰えるため、その後の内見案内や契約業務などをよりしっかり対応してくれるようになるでしょう。

募集のチラシは自分で作る

募集のチラシは、物件の良さを一番知っている自分自身で作成することで、個性的で魅力のあるものになります。管理会社に任せるのも良いですが、その場合は型にはまったチラシが出来上がるため、個性的なものは期待できません

自作のチラシを客付けを行う際に持参し担当者に渡すことで、営業マンが新たに広告を作る手間を省けたり、物件のアピールポイントを営業マンに印象付けたりすることができます。

物件写真は工夫して撮る

マッチングサイトなどでは相手に良く思ってもらえるように、うまく撮れた写真をプロフィールに掲載するものだと思いますが、それはマンション経営における入居付けでも同じことです。

それでは、上手な写真の撮り方ですが、それも人を撮るときと同じです。どの位置から、どの角度から撮影したら見栄えが良いかだったり、逆光となる時間をさけたり、天気が晴れの日を選んで撮影したりなど、「どうしたら物件を良く見せられるか」を考慮することが大事なのです。

うまく写真を撮れるようになったら、その中から最高の一枚を選びます。その際は、第三者に意見を貰うと視野を狭めずに選ぶことができます。

入居者の声を聞いて募集に活かす

入居付けで強力なPR方法となるのが、実際の入居者の声を聞かせることです。募集チラシやサイトなどに入居者の良い感想があれば、これ以上ない効果的なアピールになります。

そのために、入居者にアンケートをして喜びの声を集める必要があります。その際の注意点は、入居後1ヶ月以内の比較的満足度の高いうちにアンケートを取ることです。

アンケートが取れたら実名や顔などを出すことが可能かどうかも聞きましょう。アンケートに答えた人物の情報がオープンであるほど答えに信憑性が増すため、強力なプロモーションになります。

リノベーションをする

設備の追加や入れ替えをしても空室率の改善が見られない場合は物件のリノベーションを検討しましょう。

例えば、台所やトイレ、お風呂など水回りを重視する人は多く、物件自体が古くても、水回りがきちんと整備されていれば入居の決め手となる場合も多いです。

リノベーションにまでなると多額の支出がかさみ、オーナーの負担は大きくなりますがマンション経営を長い目で見るのであれば考えてもいいかもしれません。もしくは、建て替えの検討も考えてみてください。

管理・不動産会社を変更する

マンションの管理や運営を委託している場合、業者の良し悪しで空室率が変わってきます。

きちんと、入居者募集の広告をうち、営業をしてくれている管理・不動産会社であれば、物件によほどの不備がないなどの悪条件がかさならない限り入居者は集まります。

それでも空室率が改善されないのであれば、業者側に問題があるかもしれません。大手の管理・不動産会社か他に信頼できる業者への変更をすることも対策の一つです。

家賃を見直す

なかなか空室率が改善されないのであれば、家賃の見直しも必要です。しかし、家賃を下げると元に戻すのは難しく、家賃の値下げは今後のマンション経営に大きく影響するので、これは最後の手段に取っておきましょう。

しかし、いつまでたっても空室率が改善されない場合は家賃価格を見直すのに適した時期なのかもしれません。

マンションの築年数が古くなればいつか家賃は値下がりするものです。マンション経営は空室率が高くなるリスクに加え家賃低下のリスクも考慮する必要があります。

手軽にできるインターネットでの入居付け

自分で比較的手軽に空室対策をしたいという人には、インターネットで入居付けを挑戦することをおすすめします。

インターネットでの入居付けとして、以下の3つの方法を紹介していきます。

  • 賃貸マッチングサイトを利用する
  • 地元密着型サイトを利用する
  • SNSを利用する

賃貸マッチングサイトを利用する

まず一つ目に紹介する方法は、大家と入居者を直接マッチングさせるサイトを利用することです。株式会社ウチコミが運営する『ウチコミ!』では、大家が自ら物件を掲載することができ、その数に上限はなく無料で行うことができます。

また、入居者と直接やり取りができることに加えて、内見や契約業務などはエージェントに任せることができます。ただし、成約時に賃料1ヶ月分の仲介手数料を支払う必要があることに注意が必要です。

その他のマッチングサイトとしては、マテバ株式会社が運営する『マテバ』や、株式会社Sumaplaが運営する『スマプラ』などがあります。実際に検索してみて、自身にあったサイトを利用すると良いでしょう。

地元密着型サイトを利用する

二つ目に紹介する方法は、地域密着型サイトを利用することです。代表的なものとしては株式会社ジモティーが運営する『ジモティー』が挙げられます。これにはウェブサイトだけではなくスマートフォン向けアプリもあります。

『ジモティー』はその地域に暮らす人と交流することのできる無料サービスであり、賃貸の入居者募集の広告以外にも、不用品の取引やメンバー募集など幅広いジャンルで利用されています。

特徴としては、掲載手数料がかからず、大家と入居者が直接やり取り・契約まで行なうため仲介手数料が発生しないことです。しかし、仲介を一切挟まないため、入居者募集に関する業務を全て大家自身が行う必要がある点に注意しましょう。

SNSを利用する

3つ目として紹介するのは、SNSを利用するという方法です。具体的には、TwitterやInstagramなどを利用して入居者を募集します。

SNSに物件情報や写真などを掲載し、連絡をくれた入居希望者とやり取りをしますが、この方法でも大家が自分で全ての入居者募集業務を行なうことになるため気を付けましょう。

また、検索すると実際にSNSで入居者を募集して契約に至った大家の記事が出てくるため、それを参考にしてみるのも良いでしょう。

マンション経営の空室対策成功談

ここまでマンション経営の空室の要因や対策について解説してきました。

本章では実際に空室対策を行ない、経営に成功することになった人の体験談を紹介します。

効果的な対策で経営が好転

管理会社に空室対策の相談をした結果、経営が好転した人の体験談を紹介します。

所有する物件の空室率が目に見えて高くなってきたため、管理会社に相談して空室対策のアドバイスを得ることにしました。担当者は過去に数多くの大家に対して成功を納めた「空室対策」のエキスパートで、初めて会ったその担当者は経験豊かで知識が豊富であることが伺えました。彼は数々のマンション経営の成功事例に基づくノウハウを私たちの物件でも活用できると説明してくれました。まず、物件内部を見直す必要があるとアドバイスを受けました。特に水周りが古びていることが空室率の上昇に影響していたようなので、私たちはキッチンとトイレをリニューアルすることに決めました。また、共用部の状態も重要だとの指摘を受けました。荒れていた共用部を清掃し、美しく整えることで、潜在的な入居者に好印象を与えることができるとのことでした。これらアドバイスに従った結果、空室が減少し、家賃収入も着実に増加していきました。

広告掲載が功を奏したワンルームマンション経営

ワンルームマンション経営について、広告掲載が功を奏したケースについて紹介します。

私が保有するワンルームマンションは、便利なアクセスと人気の高いエリアに位置していますが、最近は入居希望者が以前ほど簡単に見つからなくなってきました。そこで、不動産屋さんに頼ることにしました。曰く、費用は掛かるものの、広告掲載を拡大することで物件の露出度を上げることができるとのことでした。競合物件が増える中、他の物件と差別化を図り、入居希望者にアピールするためには、積極的な広告戦略が必要だというのです。掲載費用に対しては少し躊躇しましたが、将来的な家賃収入の増加を期待して踏み切りました。広告が掲載されてからは、効果が早々に表れました。競合物件との差別化が浸透し、私の物件に興味を持ってくれる入居希望者が増えたのです。アクセスの良さや周辺の魅力、そして広告で魅力的にアピールされている点が評価され、空室が次々に埋まっていきました。結果的に、広告掲載にかかる費用は、満室への一歩として十分に元を取ることができました

女性目線での物件づくりで成功

女性目線での物件づくりをした結果、入居率の向上が実現した体験談について紹介します。

「女性が気に入ってくれれば、入居率も上がるはず。」という確信から、私の物件経営は大きく変わりました。あるご夫婦の内見に立ち会った出来事が、その転換点となりました。当時、物件内見のためにご夫婦が私の管理する物件に訪れました。ご主人は他の物件が気になるようでしたが、奥様が私の物件に非常に興味を示してくれました。奥様の意向が強く、結局ご主人も彼女の思いに応えて私の物件を選びました。その中で、女性の意見が強く影響を与えること、そして女性が気に入ると入居率が上がる可能性があることに気付きました。この出来事がきっかけで、女性目線での物件造りを考え、女性が快適に過ごせるような環境づくりを意識的に行うようになりました。女性が求める収納スペースやキッチンの使い勝手、洗面所の設備など、細部にわたる配慮を行いました。また、インテリアやカラーリングにも女性の好みを反映させ、居心地の良い雰囲気を演出することを心掛けました。この努力が実を結び、入居率は驚くほど急上昇しました。

自身の専門知識を生かした経営で入居率アップ

自身の職業による知識を活かした結果入居率が良くなった体験談について紹介します。

中々入居者が決まらずに悩んでいましたが、あるアイデアにより転機を迎えることとなりました。そのアイデアとは、一部屋をモデルルームとして活用し、入居者に家賃とともに畳からフローリングやアクセントクロスを選ぶ選択肢を提供するというものでした。この提案によって、物件内の一部屋が魅力的なモデルルームに生まれ変わりました。畳からフローリングに張り替え、アクセントクロスも施し、個性豊かな選択肢を入居者に提示することで、彼らのニーズに合わせたカスタマイズが可能となりました。私は、「このままで良ければ家賃を下げます。フローリングやアクセントクロスを選べば少し家賃を上げます」というオプションを提供しました。これによって、入居者自身が自分の好みや必要に応じて選択肢を決めることができるようになったのです。驚くべきことに、この新しいアプローチは大成功を収めました。入居者によるカスタマイズの選択肢が、彼らの好みや生活スタイルに合わせた物件選びを可能にし、入居率が急上昇しました。一級建築士である自分の専門知識を活かすことが、物件経営において意義深いことであることを再認識しました。

マンションの建て替え、建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。マンションの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、企業によって収益が1,000万円以上変わることもあります。建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。

イエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求することができます。

\建築費は?初期費用は?/

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活用事例:「エムノーブル」「エムグランツ」 区画整理後の新たな駅前のシンボルとなる店舗併用マンション

エリア千葉県
土地面積(㎡)3600
延べ床面積(㎡)3580.8
工法プレハブ工法 重量鉄骨ラーメン構造
1階にクリニックや薬局を併設した「エムノーブル」。1~2階に店舗を併設した「エムグランツ」。いずれも白とブラウンのキラテックタイルを張り分けた外観で、景観の統一感を実現。併設されたクリニックや店舗は地域の方々の暮らしにも貢献しています。(パナソニック ホームズ株式会社の土地活用事例)

空室率が高いなら適切な対策を取ろう

マンション経営において、空室率は5%以内で収まっていれば安心することができます。空室率が5%を上回り、なかなか空室が埋まらずに悩んでいる場合、適切な対策をとることが大切です。

対策をとっても空室率が改善されない場合、管理会社に問題があるのかもしれません。判断基準を基に良い管理管理会社・担当者をしっかりと見極めて変更するようにしましょう。

マンション経営したら、収益いくら?