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不動産市況2019年の動向|これからの不動産市場価格や需要はどうなる?

【更新日】

不動産を所有しているが、2018年の状況と比べて今後どうなるのか……。

特に、不動産を売るかどうか迷っている方は、2018年の不動産市況が気になると思います。

不動産は一千万円単位の商品であり、市況によって百万円単位で売却金額が異なるので、このように思うのは無理もありません。

そこで今回は、「不動産市況2019年の動向」をテーマに解説していきます。

今後の不動産需要はどうなるか?価格は上がるのか下がるのか?という点が気になる方は

ぜひ読んでみてください。

先読み!この記事の結論
  • 経済動向と不動産は密接な関係がある
  • 長期的には人口減少による家あまりで不動産価格は下落していくと考えられる

「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は下記記事がオススメです。

1. 金利の動向による不動産の需要は?

最初に、金利の動向による不動産の需要を見ていきましょう。

日本の中央銀行である日本銀行(日銀)が打ち出す政策金利は、住宅ローン金利に直結します。

そのため、不動産需要に影響し、それが結果的に不動産の需要に直結するのです。

まず、金利と不動産価格の関係を解説し、現在の金利状況、そして今後の金利状況について解説していきます。

1.1. 金利と不動産価格の関係とは?

結論からいうと、金利が上がれば不動産価格は下落する傾向にあり、金利が下がれば不動産価格は上がる傾向にあります。

この理由は、そもそも不動産価格は需要と供給のバランスで決まるという点が重要です。

不動産に限った話ではありませんが、需要が多く供給が少なければモノの値段は上がり、逆の状態であれば下がります。

金利が上がるということはローン返済額も上がるので、不動産購入意欲が減ります。

不動産購入意欲が減るということは不動産需要の下落につながるので、供給が一定であれば不動産価格が下がるというわけです。

逆に、金利が下がりローン返済額も下がれば、不動産の購入意欲も上がります。

それによって不動産の需要も上がり、不動産価格も上がるというわけです。

今の日本の状況はまさに後者の状況になります。

1.2. 現在の金融政策は超低金利

現在の金融政策は超低金利であり、金融緩和の政策です。

これを、量的・質的緩和とマイナス金利政策の2点から解説していきます。

1)量的・質的緩和

量的・質的緩和とは、日本銀行(日銀)が市場にお金を投下することを目的にしています。

具体的には、日銀が国債や株、REIT、投資信託などを買い取ることで、市場にお金を投下します。

仮に投資信託を購入すれば、その投資信託の価格が上がるので、保有している人は利益が出ます。株や投資信託は企業が保有しているケースも多いので、その企業にとってはプラスになるということです。

その含み益でさらに投資したり、ほかの商品を買ったりすれば経済は循環します。

量的・質的緩和をすることで、市場にお金を投下し、世の中にお金が出回るようにしているというのが、量的・質的緩和の目的です。

2)マイナス金利政策の導入

日銀は、とにかく市場のお金を回すことで、景気を良くしようと考えています。

前項の量的・質的緩和は直接市場にお金を投下することでしたが、マイナス金利政策は自発的な消費を促します。

マイナス金利政策は2016年に採用された政策であり、民間銀行の日銀当座預金にある超過準備に対して-0.1%を課すというものです。

つまり、民間銀行は日銀の当座預金に預けると今までは利息を「もらっていた」のに、マイナス金利政策の導入により、利息を「支払う」ことになります。

そのため、民間銀行はその預けているお金を、どんどん貸し出すようになるのです。

さらに、銀行の金利は政策金利に連動するので、マイナス金利政策の導入以降は全体的に金利が下がります。

つまり、われわれ消費者からすると、低金利でお金借りられる上に、銀行も積極的に貸し出しているというわけです。

事実、マイナス金利政策以降、住宅ローン金利もどんどん下がっています。

厳密にいうと銀行が優遇金利を上げて、貸出金利を下げているのですが、2010年頃は0.8%程度だった住宅ローン金利は、現在では0.5%を切る商品もあるほどです。

1.3. 今後の金融政策は継続する可能性が高い

また、次に気になるのは、この金融政策は継続するのか?という点です。

結論からいうと、継続する可能性は高いでしょう。

なぜなら、日銀の黒田総裁が続投したからです。

黒田総裁は積極的な金融緩和政策を展開している張本人であり、黒田総裁が続投する限りは物価上昇が目標値に到達するまでは、金融緩和路線でいくでしょう。

また、その黒田総裁と足並みをそろえる安倍首相も、今度の総裁選で続投する可能性が極めて高いと言われています。

このように、日銀総裁・首相の体制は変わらず、しばらくは低金利の状態は継続すると予想されるので、不動産の需要は継続するものと思われます。

後述する「5.中古市場の需要は増加する?」で改めて解説しますが、後の問題はその需要が不動産価格の高騰についていけるかどうかという点です。

2. 不動産投資目的の不動産購入の動向は?

次に、不動産投資目的の不動産購入の動向を、利回り・空室率・アパートローンの観点から見ていきましょう。

2.1. 利回りから見る動向

まず、不動産投資目的の購入動向を利回りの観点から見ていきましょう。

利回りは、「年間家賃収入÷物件取得価格」で算出される指標であり、その物件に投下したお金を何年で回収できるか?という点を表しています。

利回りは物件選びにおいて重要な指標のため、利回りの動向は購入意欲に大きく影響するのです。

そんな利回りの推移は以下のようになります。

  • 2015年1-3月期:利回り9.69%(価格5,486万円)
  • 2016年1-3月期:利回り9.25%(価格5,910万円)
  • 2017年1-3月期:利回り8.90%(価格6,487万円)
  • 2018年1-3月期:利回り8.78%(価格6,882万円)

こちらは、不動産投資の情報サイト建美家※が出典しているデータであり、アパート一棟の利回り、および価格になります。

上記のように、利回りは低下しており価格が上昇している現象は、区分マンション・一棟マンションにも同じ傾向が見られます。

仮に、物件価格が上がっていても、賃料も同じ水準で上がっていれば基本的に利回りは変わりません。

しかし、利回りが下がっているということは、賃料が上がっていない、もしくは空室が増えているということになります。

次項で解説しますが、空室率は上がっているので、恐らく賃料の上昇も物件価格の上昇には追い付かず、空室率も上がっているので相対的に利回りが下がっていると考えられます。

つまり、投資家からすると投資目的で物件を所有するメリットは下がっているということです。

※建美家 収益物件市場動向

https://www.kenbiya.com/img/press/pre2018-04-10.pdf

2.2. 空室率から見る動向

前項でも少し触れましたが、以下のように空室率※は緩やかに上昇しています。

年月 空室率
2016年8月 11.61
2016年12月 11.72
2017年4月 12.57
2017年8月 12.9
2017年12月 13.3
2018年4月 13.53
2018年6月 13.58

空室率が緩やかに上昇している原因は以下が考えられるでしょう。

  • 物件の供給過多
  • 購入需要減
  • 人口減

まずは、物件の供給過多が考えられます。

現に、前項でいったように投資用物件の価格が上がっていることから、投資用物件を購入する需要が上がっているといえます。

それは、言い換えると賃貸物件が増えているということであり、それは供給過多につながり、結果的に空室率の増加につながるということです。

また、低金利により物件購入意欲が高まっているということは、賃貸から購入する層が一定数存在するということです。

そして、日本の人口減に関しては、将来的に賃貸需要のさらなる低下につながるでしょう。

そのため、前項の利回りと同様、空室率から見ても賃貸物件を保有するメリットは小さくなっています。

※TAS 賃貸住宅市場レポート

https://corporate.tas-japan.com/_assets/wp-content/uploads/2018/08/Vol104_Vol76residential20180831.pdf

2.3. アパートローンの引き締め

2016年の秋口に、「金融庁がアパートローン向け融資の監視を強化」という報道が出て以降、不動産投資の融資が厳しくなるのでは?と危惧されていました。

そして、実際に2017年以降アパートローンが厳しくなったか?という問いの結果は以下の通りです。

  • かなり厳しくなった:14.2%
  • まあまあ厳しくなった:38.1%
  • 特に変わらない:38.5%
  • まあまあ緩くなった:6.4%
  • かなり条件が緩くなった:2.8%

こちらは建美家の独自調査※による結果であり、上記のように半数以上が「厳しくなった」と回答しています。

厳しくなった理由としては、「自己資金割合が多くなった」との回答が多数見られました。

つまり、不動産投資の融資を受けるときは、ある程度自己資金を入れる必要が出てきたということです。

また、先日スルガ銀行が不正融資を行っているという報道が出ました。

ずさんな審査で融資を通していたという実態が明らかになり、その影響でさらにアパートローン審査への監視が強くなると予想されます。

このような状況から、投資目的の不動産購入は今ほどの勢いを継続するのは難しいでしょう。

そうなると、投資目的の不動産の需要が下がり、物件価格も下落する可能性があります。



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3. 世界経済・情勢はどのように影響する?

さて、ここまでで日本の金利状況から見る不動産需要と、投資物件の購入需要について解説してきました。

おさらいですが、金利状況から見ると不動産需要は伸びる可能性がありますが、問題は不動産価格の高騰に購入意思が付いていくのか?という点でした。

また、投資物件は利回り・空室率・ローンの観点から需要は減退する可能性がありました。

次に、世界経済や情勢について見ていきましょう。

3.1. 世界経済や情勢が不動産市況に影響する理由

そもそも、なぜ世界経済や情勢をチェックする必要があるのでしょうか?

その理由は以下の点です。

  • 世界経済と日本経済はつながっている
  • 不動産は高価格の商品である

まず、当然ながらグローバルな世の中なので、世界経済と日本経済はつながっています。

そして、不動産は高価格の商品になるので、景気が悪くなれば真っ先に買い控えが始まるのです。

たとえば、リーマンショックのような状況になり、世界的に不景気になったとします。

そのとき、「支出」を抑えるために色々と節約をすると思いますが、衣食住のどの部分を抑えるでしょうか。

まず、食に関しては節約するものの、買わないという選択肢はありません。

また、衣に関しても高級なものは買わないということはあり得ますが、全く買わないわけにはいきません。

一方、住に関しては、先行きが不透明の中わざわざ購入しようという人は減ります。

つまり、景気が落ち込むと真っ先に影響を受けるのが不動産の「購入」であり、その景気は世界経済とつながっているのです。

そのため、世界経済と情勢をチェックすることで、今後の不動産需要が見えてきます

3.2. 米国経済の影響は?

世界経済と日本経済はつながっているといいましたが、特に米国経済の影響は大きいです。

事実、日本のマーケットは、前日の米国市場のマーケットに大きく影響されます。

米国市場のマーケットが好調であれば、翌日の日本のマーケットも好調であることが多いです。

これは、米国市場のマーケットが好調であれば、その要因が日本にも関係してくることだからです。

さて、そんな米国経済ですが、今抱えている問題は以下の点でしょう。

  • 保護主義的な貿易戦争
  • 政策金利の利上げ

1)保護主義的な貿易戦争

トランプ大統領は、貿易赤字(輸出額より輸入額が大きい)の是正を再三訴えています。

実際に、中国などから輸入される一部の製品の関税を引き上げて、輸入を制限しています。

それによって、米国内の商品を買ってもらうか、もしくは生産拠点を米国内に移動するように促しています。

これは、日本にも関係のある話であり、トランプ大統領は日本から輸入する自動車関税の引き上げを示唆しています。

仮に自動車関税が引き上げられると、日本の自動車の輸出量は大幅に減るでしょう。

自動車産業は日本の根幹の産業なので、業績が下振れすれば確実にマーケットに影響が出ます。

自動車株、関連銘柄が売られ株価が下がり、それが日経平均株価全体を押し下げるでしょう。

そのため、米中の貿易戦争はもちろん、日米の貿易がどうなるかは注視しておくべきです。景気が悪くなれば、真っ先に不動産購入の意志が下がり、需要減からの価格減につながります。

2)政策金利の利上げ

米国は政策金利を段階的に上げています。

これは、米国内の景気が上向いてきており、逆にお金が出回りすぎて過度なインフレ(物価上昇)になるのを防ぐためです。

ちなみに、日本も早くこの状況に持っていきたいところですが、中々物価が上昇しないので低金利が続いているのです。

米国の政策金利が上がると、米国債や金融商品の利回りも上がります。

そのため、米国内で投資する人が増えるので、円売りドル買いという現象になります。

つまり、円安になりやすいということです。

円安になると輸出企業が活性化し、日本は大企業には輸出企業が多いため、円安状態の方が景気は上向きやすいです。

しかし、トランプ大統領が政策金利の引き上げに難色を示しました。

そのため、円安要因である利上げは不透明になり、逆に円高の可能性も出てきています。

「円高不況」という言葉があるように、円高は景気が下振れるリスクがあるので、その点も注視する必要があります。

3.3. 北朝鮮の影響は?

また、日本は北朝鮮問題も抱えています。

先日、米朝会談が開催され、米朝の関係は改善の兆しを見せています。

日本はというと、拉致問題のために北朝鮮との国交を改善したいものの、未だに首脳会談の予定は全くの白紙です。

そんな北朝鮮との関係で考えられるケースは以下です。

  • 経済支援の要請
  • 戦争リスクの改善
  • 国交の回復

まず、拉致問題解決と引き換えに経済支援を要請される可能性はあります。

これは、金額にもよりますが、日本にとって支出なので景気悪化要因でしょう。

ただ、朝鮮半島の戦争終結が宣言されれば、戦争リスクは極めて低くなります。

また、日本との国交を回復できれば、日本にとって北朝鮮は新たな市場となり得ます。

つまり、何か大きな問題が起きない限りは、北朝鮮問題は景気が上向く可能性も秘めているということです

とはいえ、北朝鮮は過去に何度も意見を翻しているので、どのような行動に出るかは常に監視しておく必要はあります。過去の歴史から見ても、あまり期待しない方が良いでしょう。

3.4. 2020年以降の人口の動きの影響は?

少子高齢化が進み、日本は以下のように全体的に人口減と推測※されています。

  • 2015年:1億2,709万人
  • 2040年:1億1,092万人
  • 2053年:9,924万人
  • 2065年:8,808万人

人口減は、不動産市場には大きな打撃です。

当然、不動産の購入者も減りますし、賃借人も減るので投資用物件の需要も減るでしょう。

そのため、人口の推移からは不動産需要は下がり、価格下落の要因にもなります。

ここまではまとめると、北朝鮮問題は景気が上振れする要因も含んでいるものの、北朝鮮の動向は読めません。米国経済と人口推移に関しては、景気悪化、および不動産価格減の要素があります。

※日本の将来推計人口(平成29年推計)

http://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp29_gaiyou.pdf


4. 地価上昇が予測されるエリア・下落が予想されるエリア

次に地価の上昇を見ていきましょう。

地価を見るには、国土交通省が毎年1月1日を基準日として、全国の土地の価格を判定する公示地価が分かりやすいです。

まずはその公示地価の推移を見つつ、今後どのように推移していくかを予想していきます。

4.1. 地価の推移

国土交通省の資料※によると、地価は以下のように推移しています。

エリア/年度 25年 28年 29年 30年
全国 ▲1.6 ▲0.2 0 0.3
三大都市圏 ▲0.6 0.5 0.5 0.7
東京圏 ▲0.7 0.6 0.7 1
大阪圏 ▲0.9 0.1 0 0.1
名古屋圏 0 0.8 0.6 0.8
地方圏 ▲2.5 ▲0.7 ▲0.4 ▲0.1

次項より、今後の地価上昇・下落が予想されるエリアを、その要因と合わせて見ていきましょう。

※平成30年地価公示の概要

http://www.mlit.go.jp/common/001227285.pdf

4.2. 上昇:訪日観光客アップ

まず、訪日観光客の増加により、訪日客の需要が見込めるエリアが上がっています

というのも、地価上昇の要因としては「土地の需要」が重要であり、訪日観光客が増加するということはホテル用地などの需要が上がるのです。

そのため、地方であっても、たとえば沖縄などの地価は上がっており、それは訪日環境増加による土地需要の増加が要因です。

4.3. 上昇:名古屋や福岡の地方都市も活況

また、三大都市圏の名古屋、地方圏の福岡も活況です。

名古屋は、前項の訪日観光客増加以外にも、リニア新幹線の開業も影響していると考えられます。

リニアの開業により都心への距離が縮まることで、名古屋からの人口流出が抑えられ、人口流入の要因になるというわけです。

また、福岡の訪日観光客アップ以外に、2020年度に地下鉄七隈線の延伸が予定されている点も地価上昇の理由です。

このように、インフラ整備も人口流入の要因になるので、地価上昇の一因になるのです。

4.4. 下落:地方圏は厳しい

一方で、上述したエリア以外の地方圏はかなり厳しい状況が続きます。

多くの地方で人口流出の状態になっており、Uターン就職なども多くはないでしょう。

また、人口減により税収も下がっているため、今後地方が活性化する可能性は極めて低いといえます。

そのため、東京都心や上述したエリアはまだ良いですが、地方圏の不動産価格に上昇要因は見当たらず、下落要因が多いといえるでしょう。

5. 中古市場の需要は増加する?

「1.金利の動向による不動産の需要は」で解説したように、金利から見ると不動産の需要は高い水準で継続すると思われます。

ただ、実際に今後の中古市場の需要が増加するかどうかは、不動産価格に購入意思が付いていくかどうかが重要になります。

そこで、中古物件の価格推移と不動産の購入意思がどのような状況かを見ていきましょう。

5.1. 中古マンション価格

まずは、東京カンテイ※の資料で、中古マンションの70㎡換算した価格推移を見ていきましょう。

  • 2014年7月:2,825万円
  • 2015年7月:3,068万円
  • 2016年7月:3,494万円
  • 2017年7月:3,562万円
  • 2018年7月:3,634万円

このように、順調に右肩上がりに推移していましたが、2017年以降は横ばいの状況です。

新築マンションの価格推移も同じような状況であり、価格は頭打ちの状況ということが分かります。

※東京カンテイ 中古マンション価格

https://www.kantei.ne.jp/report/c201807.pdf

5.2. 契約率の推移

次に、契約率を見ていきましょう。

契約率とは、新築マンションが初月に契約した割合であり、70%を節目に購入意欲が高い・低いが分けられます。

以下が不動産経済研究所※の資料による契約率の推移です。

  • 2014年:75.1%
  • 2015年:74.5%
  • 2016年:68.8%
  • 2017年;67.3%
  • 2018年上半期:66.7%

このように、2016年から購入意欲が低い部類の70%切りの状況です。

これは、前項の価格推移と連動することがあり、価格が上がり切っているものの購入意欲が段々と落ちていることが分かります。

少し話を戻すと、「金利」から見る不動産需要は高いと予想できました。

しかし、このようにいくら需要が高くても、価格が高止まりしているので、購入意欲が追い付いていないのが現状です。

※不動産経済研究所 首都圏マンション市場動向

https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/334/6394528s.pdf


6. まとめ

現在の金融政策は量的・質的緩和をすることで、市場にお金を投下し、世の中にお金が出回るようにしています。また、マイナス金利政策の導入により、低金利でお金借りられる上に、銀行も積極的に貸し出している状況です。

日銀総裁・首相の体制は変わらず、しばらくは低金利の状態は継続すると予想されるので、不動産の需要は継続するものと思われます。

しかし利回りや空室率の状況を見ると賃貸物件を保有するメリットは小さくなっており、投資目的の不動産購入は今ほどの勢いを継続するのは難しいでしょう。そうなると、投資目的の不動産の需要が下がり、物件価格も下落する可能性があります。

世界経済や情勢を見てみると、トランプ大統領は日本から輸入する自動車関税の引き上げを示唆しており、仮に自動車関税が引き上げられると、日本の自動車の輸出量は大幅に減るでしょう。自動車産業は日本の根幹の産業なので、業績が下振れすれば確実にマーケットに影響が出ます。

自動車株、関連銘柄が売られ株価が下がり、それが日経平均株価全体を押し下げるでしょう。

そのため、米中の貿易戦争はもちろん、日米の貿易がどうなるかは注視しておくべきです。景気が悪くなれば、真っ先に不動産購入の意志が下がり、需要減からの価格減につながります。

また、トランプ大統領が政策金利の引き上げに難色を示したため、円安要因である利上げは不透明になり、逆に円高の可能性も出てきています。「円高不況」という言葉があるように、円高は景気が下振れるリスクがあるので、その点も注視する必要があります。

また、日本の人口減少は、不動産市場には大きな打撃です。不動産の購入者も減りますし、賃借人も減るので投資用物件の需要も減るでしょう。そのため、人口の推移からは不動産需要は下がり、価格下落の要因にもなります。

地価については訪日観光客の増加により、訪日客の需要が見込めるエリアが上がっています。また、インフラ整備も人口流入の要因になるので、地価上昇の一因となり、三大都市圏の名古屋、地方圏の福岡も活況しています。

一方で、上述したエリア以外の地方圏はかなり厳しい状況が続きます。

多くの地方で人口流出の状態になっており、税収も下がっているため、今後地方が活性化する可能性は極めて低いといえます。

そのため、東京都心や上述したエリアはまだ良いですが、地方圏の不動産価格に上昇要因は見当たらず、下落要因が多いといえます。

中古市場の需要については、価格は頭打ちの状況、契約率は2016年から購入意欲が低い部類の70%切りの状況で、「金利」から見る不動産需要は高いと予想できましたが、いくら需要が高くても、価格が高止まりしているので、購入意欲が追い付いていないのが現状です。


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