廃材処分費とは、解体や撤去作業で発生した廃棄物を処理する費用のことです。廃棄物には「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に区別されていて、解体工事で出るのは「産業廃棄物」のほうです。
本記事では、廃材処分費の相場や、費用を抑える方法、廃材処分の責任の所在などについて解説しています。
- 廃材処分費の相場を知りたい
- 費用を抑える方法を知りたい
- 廃材処分の責任は誰が負うか知りたい
▼解体費用の基礎知識について知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
解体費用の一部である廃材処分費の相場は?
解体費用の一部である廃材処分費の相場は、1㎥あたり3,000円~8,000円程度、廃材の運搬にかかる費用の相場は、2トントラックで13,000円~1,5000円、4トントラックで2,5000円~3,000円となっています。
▼廃材処分費用の相場
種類 | 相場 |
---|---|
廃材処分費用 | 1㎥あたり3,000円~8,000円 |
廃材運搬費用 |
|
「産業廃棄物」と一口に言っても、木くず・発砲スチロール・がれき・コンクリート・金属くず・石膏ボードなど種類がたくさんあり、それぞれで単価が異なります。
私の家の解体費用はいくら?
廃材処分費を抑える方法
廃材処分費は決して安いものではないため、節約できるならしたいところです。
本章では、廃材処分費用を抑える4つの方法を解説します。
▼廃材処分費用をおさえる方法
- 残置物は自分で処分する
- リサイクルショップで売る
- リサイクルボックスで持ち込む
- 無料回収業者に依頼する
残置物は自分で処分する
建物内にある家財道具や荷物などの残置物は、できるだけ自分で処分するようにしましょう。
残置物を例えば廃品回収等で自分で処分する場合、「一般廃棄物」として処分できます。
しかし、「一般廃棄物」は解体業者に依頼すると「産業廃棄物」として処分されます。同じ残置物でも自治体の補助がうけられないため、より安く処分される点に注意してください。
リサイクルショップで売る
必要がなくなったがまだ使えそうな家具や家電などは、リサイクルショップで売ることを検討しても良いでしょう。
大した価値がなかったとしても、廃材処分費の節約という名目ならじゅうぶん意味があり、少しでも収入があればなおのこと得です。
解体で不用品が大量に生まれた場合は、出張買取サービスの利用を近所のリサイクルショップに相談してみることをおススメします。
リサイクルボックスに持ち込む
建物内にある紙や服などのリサイクル可能な資源は、スーパーやホームセンターなどのリサイクルボックスに持ち込むことで、廃材処分費をかけずに処分できます。
地域によっては自治体が設置しているところもあるため、事前に確認して処分をすると良いでしょう。
無料回収業者に依頼する
大型家具などの持ち込みが難しい粗大ごみは、地域の無料回収業者に依頼することをおすすめします。手間がかからずに無料で回収してもらえるため、廃材処分費に高い金額を割きたくない人にはうれしいサービスです。
自治体で紹介している業者や、ホームページで回収依頼を受けている業者をチェックして利用してみると良いでしょう。
廃材処理の責任の所在は解体業者にある
廃材処分の責任の所在は解体業者にあります。廃材処分の責任の所在は「排出業者」にあり、平成22年に改正された廃棄物処理法では産業廃棄物の排出業者に当てはまるのは元請け業者(=解体業者)ということが規定されているためです。なお、解体業者が廃棄物処理の許可を持っておらず産業廃棄物処理業者に委託する場合も、解体業者が責任を負います。解体業者が排出業者であることは変わらないためです。不法投棄などの違法行為があった場合も、解体業者が責任を負います。
以下のツールでは、立地や建物構造などのご自宅個別の条件を選択することで、お手持ちの家の解体費用がいくらかをシミュレーションできます。ぜひご活用ください。
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廃材処分の注意点
廃材処分に関することには様々な注意点があります。
▼廃材処分の注意点
- 適切に分別を行う
- 専門業者でも回収できないものがある
- 見積もりは複数の業者からもらう
- 見積書をしっかり確認する
適切に分別を行う
解体工事などの産業活動を通して発生した産業廃棄物は、分別やリサイクルが義務付けられています。
専門業者でも回収できないものがある
不用品回収専門業者でも、回収できないものがあることは覚えておきましょう。
テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電リサイクル法の対象となっているものは回収できないため、家電量販店や指定業者に回収を依頼する必要があります。また、生ごみ類や引火の可能性のある灯油・ガソリン、ウイルス感染リスクの高い医療器具などについても回収してもらうことができません。
見積もりは複数の業者からもらう
解体業者に依頼するために見積もりを貰う際、必ず複数の業者から貰うようにしましょう。見積もりを1社のみにしてしまうと廃材処分費の相場がわかりません。
また、あまりにも費用が安い業者には注意が必要で、適切な廃材処理をしてくれない可能性があります。そのため、複数の業者に見積もりを依頼し、費用面だけではなく対応の良さなどの観点からも判断し、一番条件の良い業者を選ぶようにしましょう。
見積書をしっかり確認する
解体工事では、着工後に廃材処分費の追加費用を請求されることがあります。
見積書で、廃材処分費に関して一式の金額しか提示されていない場合は注意が必要で、その場合は内訳の提出を依頼しましょう。
ここで内訳を出してくれない業者は避けるべきです。
廃材処分費の相場を理解しよう
廃材の種類によって変動しますが、廃材処分費は解体費用の約4割を占め、相場は1㎥あたり3,000円~8,000円程度です。廃材の運搬にかかる費用の相場は、2トントラックで13,000円~1,5000円、4トントラックで2,5000円~3,000円となっています。
廃材処分費の相場を理解し複数の解体業者から見積もりを貰うことで、適切な費用で依頼することができるでしょう。
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