100坪のマンション建築費はいくら?部屋数の目安や収益性を高めるコツ

100坪のマンション建築費はいくら?部屋数の目安や収益性を高めるコツ

100坪の土地をお持ちの場合、アパートや戸建て賃貸ではなくマンション経営を始めることで、収益性の高い土地活用を実現できます。ただしマンション経営には初期費用として高額な建築費が必要となるほか、地域ニーズを踏まえた建築プランを検討しなければなりません。

そこで本記事では、100坪のマンション建築費と部屋数の目安、利回りと収益性を高めるコツについて解説します。

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マンション建築費について詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。

【2024年3月】マンション建築費はいくら?構造別の坪単価や計算シミュレーションを紹介

100坪のマンション建築費はいくら?

木造(W造)や鉄骨造(S造)が多いアパートと比較して、マンションでは鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で建てられることが多くなります。

そのため居住性が高く、家賃を高めに設定できるメリットが生まれます。

ただしマンションの新築にかかる建築費は、アパートと比較して高額になるケースも少なくありません。

ここでは100坪のマンションの建築費の目安について解説しましょう。

マンション建築費は坪単価と延べ床面積で決まる

マンションの建築費は「坪単価 × 延べ床面積」の計算式で、費用の目安を算出することができます。

たとえば坪単価100万円、延べ床面積100坪の場合には、マンションの建築費は1億円となる計算です。

建築費の坪単価は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの構造によって決まるほか、地域によっても相場は異なります。

また、坪単価で計算できる建築費は「本体工事費」のみであり、電気・ガス・水道の引き込み費用や駐車場やアプローチの設置費用は別途必要になる点にご注意ください。

構造別・地域別の坪単価の相場

マンションの建築費を坪単価の目安として、構造別の相場は下記の通りです。

  • 鉄骨造(S造):83万円~110万円
  • 鉄筋コンクリート造(RC造):83万円~110万円
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造):96万円~125万円

<参考>国土交通省:建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表(2021年度)

最も安価なのは鉄骨造ですが、鉄骨造の場合は法定耐用年数が19年〜34年とされており、鉄筋コンクリート造の47年と比較するとやや短めの数値です。

法定耐用年数は建物のおおよその寿命となるほか、減価償却費を計上して節税できる期間の目安にもなります。

また、鉄骨鉄筋コンクリート造のように耐久性・遮音性が高く建物の寿命が長いマンションを建てる方が、長期的な収益性が改善する可能性もあります。

そのためマンションの構造選びでは、コストだけではなく収益性や節税メリットも踏まえて考える必要があります。

次に、地域別のマンション建築費の坪単価の目安は、下記の通りです。

東京神奈川大阪愛知福岡北海道
S造123万円91万円79万円67万円69万円72万円
RC造117万円100万円85万円83万円77万円89万円
SRC造154万円142万円76万円97万円90万円106万円

賃貸ニーズが高く、人件費が高額となる都市部ほど坪単価は高額になり、地方都市になるほど坪単価は安価となる傾向です。

単身者向けマンションのニーズが高い地域と、ファミリー向けマンションのニーズが高い地域では坪単価が変動するため、最終的な金額はハウスメーカーの見積もりを確認しましょう。

建ぺい率・容積率に要注意

100坪の土地でマンションを建てる場合、建築面積100坪のマンションを建てられるわけではなく、「建ぺい率」による制限があります。

また、建築できるマンションの階数は「容積率」によって制限される点にも注意が必要です。

建ぺい率とは、その土地で建てられるマンションの建築面積の上限を指し、土地を真上から見下ろした時の土地の割合を示します。

たとえば、建ぺい率60%の100坪の土地では、建築できるマンションの建築面積は60坪です。

一方で容積率は、その土地で建てられるマンションの延べ床面積の上限を指し、各階の床面積を合計した面積の割合を示します。

たとえば、容積率200%の100坪の土地では、建築できるマンションの延べ床面積は200坪です。各階50坪でマンションを建てる場合には、4階建てのマンションが建築できる計算です。

特に容積率はマンションの延べ床面積を左右するため、坪単価で計算するマンション建築費にも大きく影響します。

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100坪で建築できるマンションの部屋数とは?

100坪で建築できるマンションの部屋数とは?

100坪のマンションを建築する場合、30戸前後の部屋数を確保できるケースもあります。

ワンフロアあたり1Rの部屋を8戸×4階建てのマンションや、ワンフロアあたり2LDKの部屋を4戸×7階建てのマンションなども実現できます。

各部屋8万円の家賃を設定し、30戸がすべて埋まる満室経営を実現できた場合には、月240万円の利益が得られる計算です。

ただし前述の通り、建築できるマンションの規模は建ぺい率・容積率や構造によって異なるため、戸数が縮小するケースも考えられます。

また、車移動が必要な地域では駐車場のためのスペースを確保するため、建築面積の調整が必要になることもあるでしょう。

活用事例:モダンなデザインの10階建て賃貸マンション

モダンなデザインの1K賃貸マンションの施工例。コンパクトにまとまったシューズクローゼット、IHキッチンの付いた1K。洋室には吊り棚付き。(株式会社ユニホーの土地活用事例)

マンション経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。

なぜなら、マンションの建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。

建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。

日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーのマンション経営プランを一括請求することができます。

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100坪のマンション建築費の内訳と総工費に占める割合

100坪のマンションの建築費は、主に以下の3つの費用で構成されています。

  • 本体工事費
  • 付帯工事費
  • 諸費用

それぞれの費用項目の明細と、総工費に占める割合について解説します。

本体工事費:70%

本体工事費は建築費の約7割を占める費用であり、前述した坪単価で計算できるマンション自体の建築費を指します。

躯体工事・内装工事・設備工事などにかかる費用が含まれ、設備のグレードや間取り、立地条件によって金額は上下します。

付帯工事費:20%

付帯工事費は建築費の約2割を占める費用であり、ライフラインの引き込みや地盤改良工事にかかる費用を指します。

塀や駐車場などの外構工事にかかる費用が含まれ、建築会社によっては「別途工事費」として計上されます。

また、建築会社によっては、付帯工事費を本体工事費含めて計算することもあるため、見積もりを比較する際には費用の内訳に注意が必要です。

諸費用:10%

諸費用は建築費の約1割を占める費用であり、不動産取得税・登録免許税・印紙税などの税金のほか、火災・地震保険料、ローン保証料・手数料などの費用が含まれます。

アパートローンなどを利用してマンションを新築する場合、諸費用の金額はローンに組み込むことができない点にご注意ください。

頭金とは別に、建築費の1割程度の現金を用意しておくと安心です。

100坪のマンションの利回りは3%〜5%以上が安心

100坪のマンションの収益性を考える上では、「利回り」を計算して収支シミュレーションを作成しておくことが大切です。

利回りとは、マンションの建築費に対するリターンの割合を指す言葉です。

マンション経営で使用される利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

それぞれの計算方法は、以下の通りです。

  • 表面利回り = 年間の家賃収入 ÷ 建築費
  • 実質利回り = (年間の家賃収入 – 諸経費) ÷ 建築費

表面利回りは、家賃収入と建築費の2つの数値で計算できる利回りで、簡易的な計算に用いられます。

一般的には表面利回りで5%以上、実質利回りで3%以上が安定経営の基準とされているため、建築プランや収益プランを確認する際の目安として計算してみると良いでしょう。

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100坪のマンションの収益性を高める3つのコツ

100坪のマンションの収益性を高める3つのコツ

最後に、100坪のマンションで高収益を実現するためのポイントについて、以下の3つをご紹介しましょう。

  • シンプルな形状・間取りで建てる
  • 投資すべき設備を見極める
  • 複数の建築会社のプランを比較・検討する

一つずつ解説していきます。

シンプルな形状・間取りで建てる

収益性の高いマンション経営を実現するためには、シンプルな形状・間取りで物件を建築し、建築費を抑えることが重要となります。

長方形を並べた形の「羊羹切り」の形状でマンションを建てることで、塗装や仕上げが必要な壁面の面積を抑え、費用削減につながります。

また、地域の賃貸ニーズに合わせながらシンプルな間取り・内装で建築することにより、費用を抑えながら集客力の高いマンションを実現できるでしょう。

投資すべき設備を見極める

建築費を抑えてコストカットするだけではなく、周辺の競合物件と比較して有利になる設備にするための投資も高収益化を図る際のポイントです。

事前に競合物件の構造や設備、家賃相場などをリサーチしておき、差別化を図れる設備を検討してみると良いでしょう。

たとえば、オートロックやペット用設備、対面キッチンなどの人気の設備は、集客力向上に直結しやすい投資です。

初期費用は高額な一方で、メンテナンス性や見栄えに優れるタイル張りの外壁で建築するなど、長期的な費用対効果を見据えて、投資すべき設備を見極めることが重要です。

複数の建築会社のプランを比較・検討する

物件を新築してマンション経営を始める際には、できるだけ複数のハウスメーカーの建築プランを取り寄せましょう。

複数のプランを比較・検討することにより、その地域での相場を把握しやすくなるほか、値下げ交渉を行う材料にもなります。

1社のみの建築プランで進めてしまうと、高額な費用を請求された場合でも分からず、その後の収益性が悪化してしまうリスクもあるため注意してください。


マンション経営を始めるなら最初の情報収集が重要です。

日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら、土地所在地を入力するだけでマンション経営のプランを取り寄せることができます。

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100坪のマンション建築費は構造・地域によって大きく異なる

100坪のマンションの建築費は、坪単価と延べ床面積を調べることで大まかに計算することが可能です。

ただし、構造・地域によって坪単価は異なるほか、建ぺい率・容積率によりマンションの規模にも制限が生まれるため、正確な建築費はハウスメーカーの建築プランで確認すると安心です。

100坪のマンション経営で収益化を目指す際には、表面利回りで5%以上、実質利回りで3%以上の収益性を目安とすることをおすすめします。

シンプルな形状・間取りによって建築費を抑えながら、差別化できる設備に投資することで、高収益のマンション経営を実現できるでしょう。

なお、ハウスメーカーや建築会社からの建築プランを一括で取り寄せたい場合には、「イエウール 土地活用」をご利用ください。イエウールでは、提携する大手10社の収益プランを取り寄せ、比較・検討しながらマンション経営を始めることが可能です。プランの請求は登録不要・無料で利用できるため、お気軽にお試しください。

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