実家を相続したらどうする?活用方法ごとのメリット・デメリットや相続放棄について解説

実家を相続したらどうする?活用方法ごとのメリット・デメリットや相続放棄について解説

実家の相続でお困りの方の中には以下のような悩みを抱えているのではないでしょうか。

こんな悩みの人にピッタリ
  • とりあえず相続した実家はどうすればいい?
  • 実家を相続すると維持費がかかる?
  • 相続した実家の土地で始められる土地活用は?
  • 実家に戻るつもりもないから放棄したい…

安易に相続を決めてしまうと、老朽化した実家の活用や売却の手間や、更地にして土地活用をする際には解体費用が発生するなどの負担がかかります。

また、空き家として放置してしまうと、法により罰則が適用されてしまうことがあります。

そこでこの記事では、「実家どうする?」問題を解決するための5つの選択肢について解説します。

加えて、ケース別におすすめの実家相続の選択肢の選び方や相続した実家にかかるコスト、実家の土地でできる土地活用と選び方、実家相続でやってはいけないことについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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不動産の相続について基礎的な知識を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

実家を相続したら考える5つの選択肢

相続時に避けて通れない「実家どうする?」問題ですが、実際どのような選択肢を選ぶことができるのでしょうか。
ここでは、実家の相続時に検討するべき5つの選択肢について解説します。

  • 相続して自分や親族が住む
  • リフォームして他人に貸す
  • 更地にして土地活用をする
  • 実家をそのまま売却する
  • 相続放棄する
それではひとつずつ確認していきましょう。

相続して自分や親族が住む

まず考えるべき選択肢として「自分が住む」という方法があります。

新たに住む場所がほしいと考えているのであれば、「相続して自分が住む」という方法を選びましょう。
また、相続人の中に実家に住みたいと考えている人がいる場合にも、その相続人に実家を相続してもらうのもおすすめです。

もし、実家のある地域が気に入っている場合、自宅兼アパートである賃貸併用住宅に建て替えるという選択肢も考えられます。
賃貸併用住宅は、条件を満たせば住宅ローンが使えることに加えて、家賃収入も得られるため、家賃収入でローンを返済しながらマイホームを手に入れることができます。

自分や親族が住むメリット

自分や親族が実家に住むメリットは以下の通りです。

  • 空き家になるリスクがない
  • 思い出の実家を手放す必要がない
実家を保有することで固定資産税が毎年課税されますが、固定資産税の優遇措置によって固定資産税が1/6まで軽減されます
ただ、固定資産税の優遇措置は、空き家になってしまうと優遇措置が外れてしまうため、自分や親族が実家に住むことで優遇措置から外れることはありません。

また、幼少時代を過ごした思い入れのある実家を手放したくないと考える方にとっても、実家に住み続けるメリットは大きいでしょう。

自分や親族が住むデメリット

自分や親族が実家に住むデメリットは以下の通りです。

  • 遺産分割が難しい
  • 修繕やリフォームが必要な場合がある
「自分や親族が実家に住む」という方法では、実家に住む人に実家を相続させる必要があるため、遺産分割において注意が必要です。
実家を相続させるときには、代償分割という方法で他の相続人に代償金を支払うことから、ある程度の資金力が問われてしまいます。

また、実家が老朽化していなかったとしても、定期定な修繕やリフォームを必要とします。
外壁塗装や水回りの設備の交換など、場合によっては高額なリフォーム費用が発生するケースもあるため、長期的なランニングコストを踏まえて、実家に住み続けるかどうかを決定しましょう。

リフォームして他人に貸す

自分の家族や親族が実家に戻らないというのであれば「リフォームして他人に貸す」という選択肢を検討しましょう。

実家を賃貸物件として貸し出すことで、空き家を収益物件にすることができます。
「いずれ実家に戻ってきたい」「実家を手放したくない」と考えているのであれば、相続して賃貸物件にするのが最善の方法だといえます。

また、相続した実家の多くは、老朽化が進んでいたり、設備が古かったりするため、賃貸物件として貸し出すならリフォームすることをおすすめします。

他人に貸すメリット

実家を賃貸物件にするメリットは以下の通りです。

  • 空き家を収益物件にできる
  • 新たに物件を建てるより安く賃貸経営を始められる
実家を賃貸物件として貸すことで、毎月安定した家賃収入が得られることや、いずれ住みたいと思っている場合の暫定利用として活用できることがメリットです。

実家を貸して家賃収入が得られることで、実家にかかる固定資産税や維持管理費に家賃収入を充てることができることも大きなメリットになります。

また、戸建てのリフォーム費用は600万円程度が目安とされていますが、リフォームをした方が新たに物件を建てるよりも少ない費用で賃貸経営を始めることができます。

他人に貸すデメリット

実家を賃貸物件にするデメリットは以下の通りです。

  • 空室のリスクがある
  • 修繕・リフォームの費用が高い
賃貸経営では、アパート経営やマンション経営のように多くの戸数を設けて空室のリスクを分散させることが一般的です。
しかし、実家を貸す場合には、1戸を運用していくため、空室になったときに家賃収入が得られないことがデメリットでしょう。

また、実家を貸す戸建て賃貸経営では、アパートやマンションに比べて居住期間も長く、部屋の汚れや傷、破損などが積み上がってきます。
そのため、メンテナンスやリフォームにより高額の費用がかかってしまいます。

更地にして土地活用をする

リフォームして貸し出すのが難しいのであれば、建物を解体し更地の状態にして土地活用を行う選択肢も検討しましょう。

土地活用には、アパート経営や駐車場経営、コインランドリー経営、借地などさまざまな活用方法があります。
多くの選択肢がある土地活用だからこそ、それぞれの活用方法ごとに向いている土地があるため、実家の土地がどの活用方法に向いているのかを見極めることが重要です。

とはいえ、実家の土地がどの活用方法に適しているのかわからない場合、土地活用の一括比較サイトである「イエウール土地活用」の利用や専門家への相談をおすすめします。

土地活用をするメリット

実家の土地で土地活用を始めるメリットは以下の通りです。

  • 税金対策になる
  • 使っていない土地で収益化できる
実家の土地で土地活用を始めることで、相続税や固定資産税、所得税の税金対策になります。

特に、相続した土地であれば固定資産税や都市計画税を気にしている方も多いと思います。
しかし、賃貸アパートなどの住宅用の建物を建築することで、固定資産税が1/6、都市計画税が1/3まで軽減される優遇措置を受けることができます。

また、とりあえず実家を相続した場合でも、その土地の特性を見極めて土地活用を始めれば不労所得を期待できることもメリットになります。

土地活用をするデメリット

実家の土地で土地活用を始めるデメリットは以下の通りです。

  • 多くのコストがかかる
  • 失敗する可能性がある
実家の土地で土地活用を始めると多くのコストがかかることがデメリットになります。
活用方法ごとに必要な初期費用やランニングコストは異なりますが、土地活用を始めるには数百万円~数億円かかることを覚えておく必要があります。

また、これだけのコストをかけても失敗して大きな借金が残ってしまう可能性があることに注意が必要です。

実家をそのまま売却する

実家を相続しても、住んだり活用したりする予定がない場合、売却して現金化する選択肢も検討できます。

「遺産分割で困っている」「納税資金として現金が欲しい」という場合には実家を売却してしまうことをおすすめします。

ただ、実家を売却するときには、不動産の相続登記後(名義変更後)でないと売却できないため、早めの手続きを心がけましょう。

実家を売却するメリット

実家を売却するメリットは以下の通りです。

  • 公平に遺産分割ができる
  • 相続空き家の3,000万円特別控除が使える
実家を売却するメリットの1つとして公平に遺産分割ができることが挙げられます。
不動産のような分割しづらい遺産があるときには、不動産を売却し売却益を分けるという換価分割がおすすめです。

また、相続した空き家を売却するときには、要件を満たすことで「相続空き家の3,000万円特別控除」という譲渡所得から最大で3,000万円まで控除される制度が適用できます。

この制度が適用されることで売却益にかかる税金を抑えることができるため、実家を売却するときには適用要件を確認しておきましょう。

実家を売却するデメリット

実家を売却するデメリットは以下の通りです。

  • 希望の価格やタイミングで売却できないことがある
  • 思い出の実家を手放すことになる
築年数の古い家、駅から遠く交通面の不便な家は中古住宅市場においては買主が見つかりにくくなっています
そのため、希望の価格やタイミングで売却できないことがあることはデメリットといえるでしょう。

また、一度売却した不動産を取り戻すことは難しいため、思い出の実家を手放したくない場合には売却せずに他の選択肢から活用方法を見出す必要があります。

相続放棄する

誰も実家に戻るつもりがなく、老朽化が進み賃貸も売却も難しい場合には、相続放棄も視野に入れましょう。

相続放棄とは、相続人としての立場を放棄することであり、実家以外にも預貯金、借金などすべての相続財産の権利を放棄しなければなりません。
そのため、資産価値のない実家のみを放棄することができない点に注意しましょう。

また、相続放棄は相続が始まってから3カ月以内に申請を行う必要があるので、早いうちに意思決定する必要があります。

相続放棄するメリット

相続放棄するメリットは以下の通りです。

  • 負動産を相続せずに済む
  • 借金などを相続せずに済む
資産価値が低く、所有しているだけで金銭的な負担が発生する負動産を相続する必要がなくなることは相続放棄をするメリットといえます。

また、被相続人に多くの借金がある場合には、原則、不動産と一緒に借金も相続しなければなりません。
しかし、相続放棄をすることで、不動産を相続しない代わりに借金も引き継がなくてよくなるのもメリットの1つといえるでしょう。

相続放棄するデメリット

相続放棄するデメリットは以下の通りです。

  • 相続財産すべてを放棄しなければならない
  • 相続放棄しても管理責任は残る
相続放棄するデメリットとして、実家以外にもすべての財産を引き継ぐ権利を放棄しなければならないことが挙げられます。

また、相続放棄をしても実家の売却やその売却益などの国庫納付などを行う相続財産管理人が決まるまでは管理義務が残ります
そのため、相続放棄したのに定期的な管理をする必要があるのはデメリットといえるでしょう。

実家を相続するときの選択肢の選び方

前章では、実家を相続するときに検討するべき5つ選択肢を解説してきましたが、実際どれを選べばいいのかわからないと感じる方も多いと思います。
ここでは、ケース別におすすめの実家相続の選択肢を解説します。

家族・親族が住む他人に貸す土地活用売却相続放棄
実家に住みたい家族や親族がいる×××
実家を相続しても誰も住む予定がない×
建物の老朽化が進んでいる×
土地自体の立地が良い×
納税資金として現金が欲しい××××
相続財産に借金が多い××××

それではひとつずつ確認していきましょう。

実家に住みたい家族や親族がいる

相続する実家に住みたい家族や親族がいる場合、相続して家族や親族に住んでもらうのが良い選択肢といえます。

家族や親族が住むことで空き家のリスクや維持費を減らせるため、実家を手放すことなく相続できます。

また、将来的に実家に住みたいと考えている場合、賃貸として他人に貸すことも検討するべきでしょう。

実家を相続しても誰も住む予定がない

実家を相続しても誰も住む予定がない場合、賃貸として他人に貸したり、土地活用や売却を検討するべきです。

まずは、賃貸需要の調査や売却価格を調査して、どの方法が一番適しているのかを見極めましょう。

相続した実家を放置することが一番のリスクであるため、何らかの方法で活用することをおすすめします。

建物の老朽化が進んでいる

建物の老朽化が進んでいる場合、解体し更地の状態にして土地活用を始めることをおすすめします。

実家の土地の立地にもよりますが、その土地に適した土地活用を始めることで、いらない土地でも収益化を目指すことができます。

しかし、立地も悪く土地活用が始められない、売却できそうにない状態であれば、相続放棄も視野に入れる必要があるでしょう。

土地自体の立地が良い

実家の土地自体、立地が良いのであればリフォームして賃貸に出したり、アパート経営などの賃貸経営を検討してみましょう
立地が良く入居者が見込める地域なら、賃貸経営を始めて安定収入を目指すことができます。

また、立地が良い土地であれば、高額な査定がつく傾向があるため、タイミングをみて現金化しても良いでしょう。

納税資金として現金が欲しい

相続税の納税資金として現金が欲しい場合、実家を売却する選択肢も視野に入れておくべきです。

国税庁の「相続税の申告事績の概要」によると、被相続人1人に対する相続税額の平均は1,737万円とされています。
このように、相続税の課税額はとても高額であるため、相続税が支払えない場合には実家を売却して現金を用意することも検討しましょう。

相続財産に借金が多い

相続財産の中に借金や住宅ローンのマイナスの財産が多い場合、相続放棄することをおすすめします。

不動産があるからといって、大量の借金を相続すると、かえって自分が自己破産に追い込まれてしまう可能性もあります。
これでは、不動産を相続する意味がないので、借金が大量にある場合には相続放棄するようにしましょう。

土地活用を始めたいと思っても、どの方法が良いのかわからず悩んでしまう、ということもあるでしょう。この診断では3つの質問に答えるだけで、あなたの土地に合わせた活用方法をランキング形式で紹介します。

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相続した実家の土地を活用する方法10選

相続した実家の土地を活用する方法を10個紹介します。

  • アパート・マンション経営
  • 戸建て賃貸経営
  • 賃貸併用住宅経営
  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営
  • 太陽光発電
  • 資材置き場
  • 借地
  • 売却
それではひとつずつ確認していきましょう。

アパート・マンション経営

実家の土地の活用方法として、実家を解体し、アパートやマンションを建てて賃貸経営をする方法があります。

アパート・マンション経営では、収益性が高く、一度入居者が入れば、安定した収入を長期的に得られるため人気の土地活用です。
また、相続税や固定資産税において優遇があることから、税金対策として始めることもできます。

しかし、アパート・マンション経営は、他の活用方法に比べて、初期費用が多くかかってしまうデメリットもあります。
加えて、十分に立地調査を行わず、経営を始めてしまうと空室が埋まらず、収益が発生しないこともあります。

そのため、アパート・マンション経営を始めるときには、しっかりと立地調査を行い、資金計画を立てることが重要です。

戸建て賃貸経営

実家をリフォームして戸建て賃貸経営として活用することも可能です。

戸建て賃貸経営は、アパート・マンション経営に比べて入居者層が異なるため、エリアによっては競合が少なく、安定した経営をすることができます。
また、建物を建て替える必要がないことから、初期費用も抑えられることがメリットでしょう。

ただ、戸建て賃貸経営の入居者は一世帯だけになるため、空室が発生すると家賃収入がなくなるリスクもあります。

賃貸併用住宅経営

賃貸併用住宅とは、1つの建物の中に自宅部分と賃貸部分がある住宅のことです。

自分が住むスペースと家賃収入を同時に得られることが一番のメリットになります。
また、間取りによっては低金利で借りられる住宅ローンを利用することもできるため、資金面で不安がある方にも検討しやすい土地活用です。

ただ、自宅と賃貸物件が併設されている賃貸併用住宅では、入居者とのトラブルに巻き込まれやすいことや、自宅なのに騒音を気にしながら生活をしなければならないデメリットもあります。

駐車場経営

駐車場経営は、個人や法人と契約を結び、月ごとに賃料を徴収する「月極駐車場経営」と時間制で駐車料金を徴収するタイプの駐車場を経営する「コインパーキング経営」があります。

駐車場経営には簡単かつ少額の費用で始められることや、転用性が高いことがメリットになります。
たとえば、5年後にアパート経営を始めたいからそれまで駐車場経営をすることも可能です。

ただ、駐車場経営は精算機などを設置していたとしても、土地の上に建物を建てていないため、住宅用地の特例が適用されず、固定資産税の節税になりません。
そのため、駐車場経営を行っていても、税制上は更地と同じ扱いになり、同様の金額の固定資産税が発生します。

トランクルーム経営

トランクルーム経営は、コンテナを並べる、あるいはコンテナ施設を建築して作る簡易的なものから、倉庫のように建物を建築して、1部屋ずつ貸し出す土地活用です。

トランクルーム経営のメリットは、駐車場経営と同じように、少ない初期費用で始められることです。
また、現在成長中の市場であるため、多くの利用者を見込めることもメリットでしょう。

ただ、アパート経営のようにメジャーな集客方法が定まったいないことから、借り手が見つかりづらく、収益性が下がる可能性もあります。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽光パネルを土地に設置し、生み出した電力を電力会社に売却することで収益を得る土地の活用方法です。

広く日当たりの良い土地であれば活用することができるため、田舎の土地であったとしても活用することができる可能性があります。

ただ、太陽光発電では、天気が悪いと利益を生み出すことができないことから、天候に左右されすい点がデメリットになります。

また、発電した電気は20年間固定価格で買い取ってもらえますが、この買取価格が下がってきているというのも事実です。
そのため、これから太陽光発電に参入し、多くの利益を上げることは難しいかもしれません。

資材置き場

実家の土地の近くに建築会社がある場合や大規模な工事が予定されている場合、建築資材の置き場所として貸し出すことも可能です。

基本的には資材を置いておくだけですので、特別な設備や整備など必要なく初期費用をかけずにで始めることもできます。

ただ、近くに地元の建築会社がある場合や付近で工事が行われているタイミング以外ではなかなか活用機会がありません。
資材置き場を検討する際には、周りに借りてくれる業者がいないかをあらかじめ調べておくと安心です。

借地

借地として土地を貸すという土地活用方法は、所有している土地を事業者、法人、個人に貸し出すことで定期的な利益を得るという活用方法です。

借地では、土地を貸し出すだけでよいことから、初期費用をほとんどかけることなく土地活用を始めることができる点がメリットになります。
また、自分で土地や建物の管理をする必要がないため、手間をかけずに安定した収入を得ることができます。

ただ、何十年単位で土地を貸し出すため、貸している間は自由に土地を利用することができなくなります。
加えて、借地契約では自分都合で返却してもらうことも不可能となっていることに注意が必要です。

売却

土地を活用するのもめんどくさい、もう土地は必要ないという方は、土地そのものを売却してしまう方法もあります。

土地の値段は、周辺の環境や土地の特徴によって異なるため、いくらで売れるかどうかは一度査定に出してみることをおすすめします。

土地を売却する最大のメリットは、すぐに多くの現金が手に入るということです。
不動産を現金に変換することで、そのお金をもとに新たな投資に挑戦できたり、貯蓄したりと自由な使い道をすることができます。

土地を売却する場合、当たり前のことですが、土地の所有権を手放すことになります。
そのため、土地を売却する前には、本当に売却していい土地なのかをしっかりと確認する必要があります。

また、土地の売却にも税金や手数料がかかるため、査定額のすべてが手に入る訳ではないことに注意しましょう。


「今持っている不動産を現金化したい」という方は、売却という形で手放すという選択肢もあります。一括査定サイト「イエウール」を使えば、無料で最大6社から査定を受けられるので高く売ってくれそうな会社が分かります。

相続した実家の土地活用方法の選び方

実家を相続して土地活用を始めると決断したからには、より多くの収入を得たいと思うのは当然のことです。
土地活用では以下の2点を意識して活用方法を選ぶことが重要になります。

  • 立地に適した活用方法を選ぶ
  • 目的に適した活用方法を選ぶ
  • 用意できる資金から選ぶ
  • 土地の規制から選ぶ

立地に適した活用方法を選ぶ

まず、土地活用方法を選ぶときには、所有する土地の立地や周辺環境を考慮することが最も大切です。

実際、立地に適した活用方法を選ぶことが土地活用の成功を左右するといっても過言ではありません。
そのため、まずは所有する土地の立地調査を始めてみましょう。

目的に適した活用方法を選ぶ

次に、土地活用を始める目的を明確にすることも大切です。

土地活用を始める目的には「固定資産税を節税するため」「安定した収入を得るため」「短期的に活用するため」などさまざまな目的があります。
こういた目的によっても、目標にする収益額や妥当な初期投資額、最適な活用方法が変わってきます。

立地調査を行うと同時に、なぜ土地活用を始めるのかも考えてみましょう。

用意できる資金から選ぶ

実家の土地を活用する方法によってはまとまった費用が必要になることもあります。

たとえば、アパート経営では5,000万円、駐車場経営では300万円ほどの費用が必要になることがあります。
また、設備や構造のグレードによっては、これよりも多くの費用が必要になることがあるため、事前に見積もりを取って自分の予算に合った土地活用方法を選びましょう。

ただ、土地活用は不動産投資という反面もあることから、レバレッジを効かせてリターンを多く受け取ることもできます。

土地の規制から選ぶ

土地には、都市計画法や農地法などの規制があるため、土地活用を検討しているのであれば土地の規制については必ず確認しておく必要があります。

これらの規制によっては、そもそも始められない活用方法もあります

たとえば、都市計画法によって定められた市街化調整区域というエリアでは、新たに建物を建てることを認められていません。
市街化調整区域ということを知らずに実家を解体して更地にしてしまうと、新たにアパートや一戸建ての建物を建てることができなくなります。

実家を相続すると維持費がかかる

相続した実家に住まない場合、さまざまな維持費用や税金がかかります。
ここでは、相続した実家を維持するための費用について解説します。

固定資産税や都市計画税

相続した実家と土地には、毎年1月1日に固定資産税と地域によっては都市計画税がかかります。

固定資産税は課税標準×1.4%、都市計画税は課税標準×0.3%の金額を納めることになります。
ただ、相続した実家では「住宅用地の特例」という制度によって固定資産税は1/6倍に、都市計画税は1/3倍に軽減されています。

しかし、住宅用地の特例の適用条件は住宅が建っていることになっているため、空き家を解体してしまうとこの特例が適用できなくなります。
また、適正な管理がされていない特定空き家に認定されると、住宅用地の特例が適用されず、固定資産税や都市計画税が大幅に増税されます。

そのため、実家が特定空き家に認定されないようにしっかりと管理を続けていく必要があります。

水道光熱費

相続した実家に住まないとしても、メンテナンスや修繕を行うために最低限の水道光熱費が必要になります。

それほど大きな金額にはなりませんが、電気料に関しては毎月、水道料に関しては自治体によって異なりますが毎月もしくは2ヶ月に1回の支払いを行います。

特定空き家に認定されないためにも、定期的なメンテナンスが必要なため、空き家状態でも水道光熱費がかかることを理解しておきましょう。

メンテナンス・修繕費用

相続した実家を放置していると「特定空き家」として認定されてしまう可能性があります。
特定空き家に認定されると、毎年支払う固定資産税や都市計画税が6倍まで跳ね上がることや、自治体からの「命令」に違反すれば50万円以下の過料が科されてしまいます。

特定空き家に認定されないためにも、空き家となってしまった実家は定期的なメンテナンスを続ける必要があります。
メンテナンスや修繕では建物の壁や内装、水回りなどのメンテナンスや修繕、外壁や庭など周辺の手入れを行います。

これらのメンテナンスや修繕にも費用がかかることを考えて、全体の修繕費用を概算しておくことをおすすめします。

保険料

人の住んでいない空き家は、さまざまな事故や事件に巻き込まれる可能性が高くなります。

特に空き家だからといって火災保険などをかけていないと、建物への被害があった場合に大きな負担となる可能性があります。

そのため、空き家とはいえ火災保険や地震保険などには加入しておきましょう。


最適な土地活用方法は土地の立地や広さ、周辺の需要によって変わります。土地活用を検討しているなら日本最大級の比較サイトイエウール土地活用で複数企業から土地活用プランを取り寄せましょう。将来の収益性の高い土地活用方法を見つけることができます。

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実家を相続する際にやってはいけないこと

ここでは、実家を相続する際になってはいけないことについて解説します。

住む予定のない実家を相続する

基本的に、今後住む予定のない実家は相続しない方が良いでしょう。

自分が育った家だから愛着があるという理由だけで相続するのは辞めた方が良いといえます。

住まない実家を相続することで一番懸念されることがその家の維持管理です。
まず、土地や建物といった不動産には永久的に固定資産税がかかります。また、家は空き家になっても定期的な手入れが必要です。

空き家の手入れにも手間や費用がかかるため、住んでもない空き家を所有し続けるだけで経済的な負担がかかります。

兄弟などで共有して相続する

実家を相続する際には、兄弟間などで共有で相続し、保有し続けることは避けた方がよいといえます。

共同で保有するどちらかがその家に住むのであれば問題ありませんが、どちらもその家に住まず、空き家にするのであれば、問題が発生する可能性が高いです。

定期的な維持管理はどちらが行うのか、固定資産税や維持管理費はどちらが支払うのかなど、保有者の間で緻密なコミュニケーションが求められます。

そのため、保有者間の関係が良好でないのであればトラブルに発展する可能性が高いため、共有で相続するのは避けた方が良いでしょう。

とりあえず相続して放置する

「今後住むかもしれないから…」といって、とりあえず相続して放置することも避ける必要があります。

維持管理費によって家計が圧迫される可能性があるほか、空き家を放置し続けると特定空き家に指定される可能性もあります。

特定空き家に指定されると、空き家対策の推進に関する特別措置法により、空き家の所有者にペナルティが課されます
ペナルティの対象である「特定空家等」に指定されると、「住宅用地の特例措置」が受けられず固定資産税が最大6倍に増額されるほか、自治体からの「命令」に違反すれば50万円以下の過料が科されます。

また、放置を続けると強制的に取り壊されたり、取り壊しにかかった費用は請求されてしまいます。

最悪の場合、土地まで失うことになってしまうため、その家に住まないのに相続する必要があるのかをよく検討しましょう。

実家の相続は3ヶ月以内に判断する

実家の相続を検討する際には、まず3ヶ月以内に相続するか、相続を放棄するかを決めることが重要です。

相続することを決めた後は、遺言書の確認や遺産分割協議、所有権移転登記なども必要となるため、事前に必要な書類・手続きを確認しておきましょう。

なお、実家の土地を有効活用したいと考えている方は、「イエウール土地活用」をご利用ください。イエウール土地活用はその土地に合った適切な土地活用プランを提案してくれるサービスです。web上から無料で利用できるため、是非一度使ってみてはいかがでしょうか?

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記事のおさらい
実家を相続するときに検討するべきことはありますか?
実家を相続する際には、相続するのか、放棄するのかを決めたうえ、相続した場合には実家をどう活用するかについて検討する必要があります。詳しくは、実家を相続したら考える5つの選択肢をご覧ください。
相続する実家の取り扱いが決まりません…
実家を相続するときの状況や相続人の目的によっておすすめの選択肢が異なります。詳しくは、実家を相続するときの選択肢の選び方をご覧ください。
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