半地下マンションとは、部屋の半分が地下にあるマンションのことです。
半地下マンションは家賃が安く、防音性が高いというメリットがありますが、湿気が溜まりやすいなどのデメリットもあります。
本記事では、半地下マンションとはどのような物件なのか、また、半地下マンションのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
半地下マンションとは?
半地下マンションとは、部屋の半分が地下にあるマンションのことです。マンションを含めて、建物は容積率に基づいて建設されます。
この容積率とは敷地に対する床面積の割合のことで、その土地で建てられる建物の大きさは定められています。
しかし容積率では地下部分は計算に入りません。そこで半地下マンションのように、地下部分にスペースを設けることで、より広い部屋を設けられるようになるのです。
半地下マンションのメリット
半地下マンションのメリットとして、
- 遮音性が高い
- プライバシーが守られる
- 耐震性が高い
- 家賃が安い
などが挙げられます。それぞれの項目について、以下で詳しく解説していきます。
遮音性が高い
まず、半地下マンションのメリットとして周囲のほとんどが地面に囲まれているため、遮音性が高いことが挙げられます。
小さな子供がいたり、リモート会議が多い仕事をしていたり、室内で運動をしたい人などは下の階への騒音や振動を心配する必要がなくなります。
マンションの遮音性・防音性について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
プライバシーが守られる
半地下マンションはその構造上、窓の位置が道路よりも低く設置されているため、外からの視線などを隠すことができます。
特に半地下マンションにベランダが設けられていることで、1階や2階よりも洗濯物などを隠せるようになります。
耐震性が高い
半地下マンションのように地下を設けている物件は地盤が強固で、建物全体として耐震性が高い傾向にあります。
また地震発生時には高層階にいけばいくほど、揺れは大きくなります。しかし半地下マンションは地下にあることから、揺れも小さくなります。
家賃が安い
下記に挙げる、日当たりが悪い、湿気の問題などをデメリットを理由に、半地下マンションの家賃相場は低くなる傾向にあります。
各対策を行うことで、人気の物件であったり、希望の広さや間取りの部屋に住むことができるようになります。
半地下マンションのデメリット
半地下マンションのデメリットとしては、
- 湿気・臭いがたまりやすい
- 大雨や洪水時の浸水リスクが高い
- 日当たりが悪い
- 防犯上のリスクがやや高い
などが挙げられます。以下でそれぞれの項目について、詳しく紹介します。
湿気・臭いがたまりやすい
構造上は地下に部屋が設けられていることもあり、半地下マンションでは湿気がたまりやすいことがデメリットとして挙げられます。
湿気は低い所に溜まりますが、半地下マンションは通気性自体も悪いため、換気がうまくいかないこともあります。
このように湿気が多いことで壁紙やお風呂場などでカビが生えやすくなり、掃除に手間取ってしまうこともあるでしょう。
また湿気によりカビ臭が生じたり、料理や食べ物を食べた後の臭いが残りやすくなるデメリットもあります。
大雨や洪水時の浸水リスクが高い
半地下マンションにおいて、大きなデメリットとして挙げられるのが大雨や洪水時の浸水被害です。
仮に洪水が起きた際、1階や2階であれば足元だけで済むような浸水被害でも、半地下マンションでは部屋のほとんどが水に沈んでしまいます。
日当たりが悪く、室温や洗濯物に匂いが残ることも
半地下マンションでは、ほとんどの物件において、直接日光が当たらないところが多いです。
日差し自体は入ってくるものの、太陽光は直接入ってこないため、冬は通常の部屋よりも部屋の温度が低くなったり、洗濯物に匂いが残る可能性もあります。
防犯上のリスクがやや高い
防犯上に難があることも、半地下マンションのデメリットとしてあげられるでしょう。
部屋自体が目立ちにくいことから、侵入されても周囲から気付かれにくくなっているからです。そのため、半地下マンションを選ぶ際には人通りや治安などもしっかりチェックしておくと安心です。
マンションのセキュリティについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
半地下マンションのデメリット・リスクへの対策法と物件選びのコツ
通常の物件とは違い、半地下マンションは多少癖の強い物件ですが、対策を行うことで、希望に合った物件へ住むことができるようになります。
以下からは半地下マンションに住みたい方へ、上記で挙げたデメリット・リスクへの具体的な対策方法を解説します。
湿気対策
半地下マンションへ住む場合は定期的に窓やドアを開けて換気し、湿気対策を行いましょう。通気性を少しでも良くするため、仕事中や外出中は換気システムを作動させておきます。
またお風呂やシャワーを利用するときは扉をなるべく早く閉じるようにし、入浴後は浴室に冷水を浴びさせて湿気を抑え、すぐに換気をするようにすれば、カビも生えにくくなります。
浸水対策
物件選びの際には、ハザードマップを確認したり、内覧の時に近くに川や水場が無いかを確認しましょう。
また水害が少ない地域であっても、半地下の場合は水が侵入しやすい・溜まりやすい傾向にあります。
排水溝の定期的な確認や、備蓄品の準備、水害が起きた際の土嚢の準備などをすると安心です。なお、部屋のインテリアも水害が起きることを前提とし、大切なものはできるだけ上の部分に置くと良いでしょう。
防犯対策
半地下マンションのような物件を選ぶ際には、オートロック、もしくは共有部に防犯カメラが設置されているなど、セキュリティ面を重視して選ぶようにしましょう。
また上述した通り、半地下マンションでは侵入された際、周囲の人から気付かれにくいという特徴があります。そこで交番が近くにある物件もおすすめです。
なお、防犯対策において、自分でできる対策としては、窓に人感センサーやブザーをつけたり、監視カメラを個人で設置するなどが挙げられます。
半地下マンションをおすすめする人はどんな人?
これまでご紹介してきた通り、半地下マンションは通常のマンションとは違い、特徴ある物件となっています。
そこでこれまでの特徴を踏まえ、半地下マンションがおすすめの人について解説します。
家賃をなるべく抑えたい方
半地下マンションをおすすめする人は、まず家賃を抑えたい人です。半地下マンションであれば、本来ならお金のかかる駅チカ物件や、設備の良い物件をリーズナブルに購入・借りることができます。
家にほぼいない人にも半地下物件はおすすめです。昼は外で仕事をしたり、日中はほとんど家にいる事が無い人は、日当たりを気にする必要がありません。また半地下物件は周囲の音が聞こえにくくなっているため、夜を静かに過ごしたい人にとっては住むメリットが高くなります。
趣味が音楽やトレーニングの方
半地下マンションは遮音性が高いのでネット配信者であったり、楽器が趣味の方(※)、室内トレーニングをしたい方などにもおすすめです。
音響設備を揃えてゆっくり映画を楽しみたいという人にもおすすめできるでしょう。
※ドラムやピアノなど、音や振動が大きいものはマンションの規約、もしくはオーナーへ確認する必要があります。
友達を頻繁に呼ぶ方
友達を頻繁に家に呼び、飲み会などを積極的に開催する方にもおすすめです。
上記の通り、遮音性が高いという特徴に加え、半地下マンションは地下にあるという特徴柄、天井が高い場合が多く、開放的な雰囲気で友人との時間を楽しめます。
半地下マンションに住んで後悔する人はどんな人?
半地下マンションに住んで後悔する人は、臭いやゴミに敏感な人です。
上述した通り、半地下マンションは部屋に臭いが溜まりやすく、また日当たりも悪いため、洗濯物に臭いが残ることもあるからです。
また掃除や毎日のメンテナンスなどが面倒な方にはおすすめできません。半地下マンションでは窓や換気システムでの換気など、湿気が溜まらないように定期的な対策が必要になるからです。
壁紙にできたカビなどを放っておくと、汚れが染み付き、場合によっては退去時に壁紙張り替え工事を行わなければいけない事態にもなることがあります。
また半地下マンションではベランダなどにゴミなども溜まりやすいのが特徴です。通常、落ち葉などは道路に掃けますが、半地下は道路よりも下にあることも多く、ベランダに溜まった落ち葉などはゴミ袋に入れて処理するなど、掃除にも一手間必要になります。
半地下マンションは場合によっては住みやすい物件、ますは不動産会社に相談
半地下マンションは湿気や防犯、災害時に困る場合もある、癖の強い物件です。しかし、家賃が安く、遮音性が高いなどのメリットがあります。
そこで本記事でご紹介した通り、物件選びの際にはハザードマップやセキュリティ対策の内容などをチェックし、より自分に合った半地下マンション選びを行ってください。
なお、住んだ後はしっかりと湿気・セキュリティ対策を怠らないように気をつけましょう。
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