中古マンションの減価償却の計算方法をわかりやすく解説します

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ビジネスを行っていくうえで必ず知っておきたい考え方の一つに減価償却があります。またビジネスを目的とした人でなくても、中古マンションの賃貸や、売却時に減価償却費を計算しなくてはいけません。減価償却費の計算方法をしっかりと理解しておかないと、思わぬ損をすることもあります。
これから不動産ビジネスを始める人も、ビジネスとまではいかなくとも中古マンションの管理、賃貸、売却をする予定の人は、正しい減価償却の考え方や計算方法を学びうまく費用計上しましょう。

先読み!この記事の結論
  • 一般的な減価償却の計算方法は定額法と定率法の2種類存在する
最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

また、マンション経営に関してはこちらの記事をご覧ください。

減価償却とは?

中古マンションを購入したり、設備投資として廊下の外灯などを購入した場合は減価償却として経費に計上することができます。減価償却というのはそもそもいったいどんなものなのでしょうか。まずは減価償却の基本的な考え方から見ていきたいと思います。

基本的な考え方

減価償却というのは、不動産や自動車などの耐用年数が長いものを購入した場合に、購入した年にだけ一括して費用として計上するのではなく、利用可能な年数に分けて毎年費用として計上しようというものです。
自動車や建物というのは耐用年数が長いものですが、年月が経つうちに価値がだんだんと失われていきます。中古マンションの場合も同じで、年月が経つととも建物は劣化していきます。建物には材質や工法によって耐用年数が法律で決められていて、取得時の価値に償却率を掛けることで算出することができます。
中古マンションの場合には、残りの耐用年数で算出することができます。尚、減価償却できるのは建物のみとなります。土地は経年劣化することがなく価値が持続するので減価償却の対象となりません。

減価償却が必要な場合とは

減価償却は自宅として建物を保有しているときにはあまり考える必要はありません。減価償却費というのは経費として計上できるので、税金の申告が必要になる次の2つの場合になります。

賃貸に出している場合

取得した中古マンションを賃貸に出している場合、家賃収入は所得として計上しなくてはいけないので、所得税がかかってきます。それに対して減価償却費は経費として計上できます。

売却する場合

中古マンションを売却する場合には、賃貸用、自宅用、どちらで使用していたものでも、マンションの売却益に対して不動産譲渡所得という所得税が課せられます。不動産譲渡所得というのは次の計算式で算出されます。

  • 課税譲渡所得金額=売却価格ー(取得費+諸経費)ー特別控除

減価償却費というのは経費として計上することができるので、売却するときには減価償却を計算する必要があります。

  • 減価償却とは
  • 賃貸の場合
  • 売却する場合

減価償却費の計算方法

一般的な減価償却費の計算方法は定額法定率法の2種類存在し、特に届け出をしない場合は定額法での計算となります。なお平成28年度4月1日以降に取得した建物の償却方法は定額法のみとなります。マンションの場合、減価償却費の計算はとても簡単です。

定額法の計算

定額法は、耐用年数の期間、毎年同じ額を均等に割ったものです。建物が古くなっても、新しいときも変わらず同じ金額が経費として計上されますので、分かりやすい計算法です。
<定額法>

  • 建物の購入価格 × 償却率 = マンションの減価償却費

償却率は、国税庁が定めている定額法の償却率を使用して計算します。この法によると、鉄筋コンクリート造建築物の耐用年数は47年となっています。中古マンションの場合は、耐用年数を計算する必要があります。次の項では耐用年数の計算方法を詳しく見ていきたいと思います。

中古マンションの耐用年数と減価償却率

中古マンションを取得した場合には、残りの耐用年数と減価償却率を求める必要があります。それぞれどのように考えればいいのか、具体的に見ていきましょう。

耐用年数の基本的な考え方

新築の建物の耐用年数というのは、材質や工法によって異なります。国税庁の耐久年数表には、構造や用途などによって細かく分けられています。
例えば、木造モルタル造の住宅であれば20年、鉄筋コンクリートの住宅であれば47年と定められています。マンションの場合には、鉄筋コンクリート造のものがほとんどなので、新築時の耐用年数は47年のものが多いと考えて大丈夫ですが、念のため購入時にしっかりと確認しておきましょう。

中古マンションの耐用年数の求め方

マンションに限らず中古物件の耐用年数は次の計算式で求められます。

  • 新築時の耐用年数 ー 経過年数 + 経過年数 × 0.2 = 取得時の耐用年数

またすでに耐用年数を経過してしまっている場合は、以下の計算式を使用します。

  • 新築時の耐用年数 × 0.2 = 取得時の耐用年数

新築時の耐用年数は、建物の材質、用途などで異なってきますので、国税庁が定めている耐用年数表を確認しましょう。

設備の耐用年数の考え方

減価償却というのは建物だけではなくて、ガス、上下水道、電気などの設備も考えなくてはいけません。ガスや水道、電気などの設備の耐用年数は15年で計算されます。新築マンションの場合には、契約書にこの内訳が記載されています。耐用年数の計算方法ですが、中古の場合、建物と同じ計算方法なので上記の式を参照してください。

減価償却率の求め方

次に減価償却率を求めます。減価償却率を求めるときには、毎年一定額を減価償却していく定額法と、経年劣化による価値の減少によって毎年変化させていく定率法とあります。不動産の場合には定額法を採用することと決められているので、定額法の減価償却を求めます。
減価償却率は国税庁が定めているもので、国税庁のホームページに掲載されている一覧で確認することができます。例えば耐用年数が30年と算出された場合には、一覧の30年のところを見ると0.034とあります。この0.034が減価償却率になります。
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  • 建物の耐用年数
  • 設備の耐用年数
  • 減価償却率

建物部分のみの価額が分からない場合

新築マンションの場合には、売買契約書に土地と建物の比率がしっかりと明記されています。しかし中古マンションの場合には、どのような割合になっているのか明記されていないことの方が多いのが現状です。
しかし、減価償却を行うためには建物部分のみの取得価格を算出する必要があります。建物部分の取得価格がはっきりとわからない場合には次の2通りの方法で算出します。

消費税から算出する

売買契約書には必ず消費税が記載されています。この消費税は建物部分のみにかかるもので、土地価格にはかかってきません。そこで消費税から商品価格を算出することで建物価格を算出することができます。

固定資産税評価額から土地と建物の割合を算出する

消費税額の表示がない場合、固定資産税評価額から土地と建物の割合を分けることもできます。固定資産税評価額の調べ方には2つの方法があります。

課税明細書で確認する

固定資産税評価額は、毎年4月から5月に税務署から送られてくる固定資産税課税通知書に同封されている課税明細書で確認することができます。

固定資産評価証明書を取得する

課税明細書などが見当たらない場合は、固定資産評価証明書を取得することによっても確認することができます。取得方法は、各市町村の役所へ行き申請します。この際、手数料と本人確認書類が必要なので忘れずに持参しましょう。また役所が遠方の場合などは郵送でも取り寄せることが可能です。

他にも、詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
中古マンション購入に消費税はかかる?課税対象の見分け方

減価償却費のメリット

中古マンションの管理をする上で、減価償却費を計上していくことにより、メリットがあるのでしょうか。複雑な計算式の減価償却費ですが、通常の経費よりもメリットがあります。

複数年経費として計上できる

マンション管理のために乾電池を買い替えたり、掃除用具を揃えた場合、乾電池や掃除用具は経費として取り扱われます。掃除用具などは、購入した日の経費計算となり、その年の経費として計上されます。来年も使うであろう掃除用具も、照明も、次年度に繰り越すことはできません。
ほとんどのものが一般的に、経費は購入した日に計算されますが、減価償却として計算されるマンションは、購入した年に経費を一度に計上するのではなく、毎年複数回に分けて計上していきますので、それによって法人税を抑えることができます。
もし1度に計上してしまうと、その年の会社の利益は表面上大幅に減少することになり、翌年から計上しなくなり利益が増える形となるので経理上不利になります。毎年分散することによって、毎年の利益を減額計上できるのです。

経費として設備投資も可能

今年は、家賃収入として売上が膨らみ、予想以上の税金がかかりそうなど、売上に余裕ができたときは設備投資として経費を使うこともできます。設備投資
して減価償却費を増やすことによって、その年の利益を減額し、節税するという使い方もあります。
また、耐用年数に応じた減価償却費なので、複数年にわたる設備投資の良い恩恵を受けることができれば、節税だけでなく、キャッシュフローもよくなるというメリットもあります。

耐用年数で買い替え時期を考える

減価償却にも耐用年数があります。木造建物や鉄筋コンクリートによって年数も変わってきますが、標準的な使用年数に応じて考えられているようです。耐用年数の期限が切れて減価償却費がなくなった頃は、そろそろリフォームや買い替えも視野に入れてマンション管理を行いましょう。

減価償却費のデメリット

一般的な経費と違って高額な減価償却費なので、注意しながら計上しないといけません。次に減価償却費を計上するデメリットについて見ていきたいと思います。

購入時は現金が激減

減価償却費はあくまで帳簿上の処理であって、実際のマンション購入時に現金が一気に出ていくことには変わりありません。減価償却費として、年ごとの経費は購入金額の1部分として計画的に計上しますが、お金を払って購入したことには変わりません。むしろ、現金や借入金の科目は、購入金額がそのまま反映されます。
この支出が痛手となるケースがありますので気をつけましょう。会社は黒字なのに現金がないといったことも起こりえます。

耐用年数のギャップ

減価償却期間が長いと、実際に建物を使用できる年数と、経費上の耐用年数にギャップがでる可能性があります。建物はすでに使用できなくなっているけれど、毎年経費がかかるといったことも起こりえます。
しかし、減価償却期間の買い替えや売却も可能です。耐用年数期間を残して建物をリフォーム、買い替えした場合は、減価償却費で残っている経費を購入した年に計算して加えることができます。

中古マンションの活用にはトータルな視点が必要

これまで見てきたように、中古マンションの活用には、たとえビジネスとしてやっていなくてもマンション管理になりますので、設備投資と経費の計算が必要になってきます。マンションの規模や値段によっても異なりますが、減価償却費が高いとメリットもデメリットも大きくなり、そのぶん将来を見通せるトータルな視点が必要となってきます。
減価償却の基本を学び、耐用年数を踏まえた長期間の運営計画が大切です。経費としての建物のあり方を考えながら将来を見据えた経営やマンション管理ができるようになりましょう。

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減価償却の仕組みがどうしてもわからない時や、物件の条件がややこしくて個人では解決できないときは、信頼できる不動産会社へ相談してみましょう。
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初心者でもわかる!
記事のおさらい

減価償却とは?
耐用年数が長いものを購入した場合に、購入した年度で一括して費用として計上するのではなく、利用可能な年数に分けて毎年費用として計上することを指します。詳しい仕組みや考え方については記事内で解説しています。

中古マンションの減価償却はどう計算できる?
取得した地点の残りの耐用年数と、減価償却率が必要です。記事内では、耐用年数の求め方と減価償却率の計算方法を解説しています。

減価償却費として計上するメリットは?
複数年にわたる経費として計上できるため、節税効果が見込めます。ほかにも様々なメリットがあるので、詳しくは記事内を参考にしてみてください。
マンション経営したら、収益いくら?