マンションを建設するなら、建物構造への理解を深めておくことが大切です。マンションに採用されている建物構造は多数あり、代表的なものとしてRC造があげられます。
RCマンションにはメリットとデメリットがあるため、どのような特徴があるのかを知っておく必要があります。RCマンションならではの特徴を知り、自身でマンションを建設する際に役立てましょう。
マンションの建築費については以下の記事をご覧ください。
RCマンションの概要とSRCとの違い
RCマンションの建設をするなら、そもそもRCマンションとはどのような建物なのか、概要を知っておくことが大切です。
また、似た建物構造としてSRC構造もあります。RCとSRCはどのような違いがあるのかも知り、RCマンションへの理解を深めましょう。
鉄筋コンクリート造のマンションのこと
RCマンションは、鉄筋コンクリート造のマンションを指します。鉄筋コンクリート造は、建物の柱や梁、床や壁などが鉄筋とコンクリートでできていることが特徴です。
鉄筋で枠組みを作り、その中にコンクリートを流し込んで固めることで、建物を建築します。RCは「Reinforced Concrete Construction」の略であり、鉄筋によって補強されたコンクリートを意味しています。
SRCには鉄骨造が入っている
SRCは「Steel Reinforced Concrete Construction」の略であり、鉄骨鉄筋コンクリート造を指す言葉です。鉄筋とコンクリートに加えて、鉄骨で補強していることが大きな特徴です。RCマンションと比較すると、鉄骨で比較している分、SRCのほうが耐震性や耐火性、耐久性に優れています。
RCマンションの建築費用と耐用年数
RCマンションを建設するなら、建築費用を知っておくことが大切です。マンションは規模の大きい建築物であるため、建築費用は高額になりやすいです。また、減価償却の期間を知るためにも、耐用年数についての理解も深めておきましょう。
RCマンションの建築費用
地域や依頼する業者、内装のグレードなど、さまざまな条件によって違いはありますが、RCマンションの坪単価は80万円から120万円程度です。もし80坪の土地でRCマンションを建築する場合は、6,400万円から9,600万円程度が費用の相場となります。
建築費用は内装のグレードを上げるほど高くなり、シンプルな内装や間取りにすることで、コストは抑えられます。
RCマンションの耐用年数
耐用年数は、対象となる建物の資産価値がなくなるまでの期間を示す指標です。建物は経年劣化によって価値が下がり、建築費用は耐用年数の期間を通して毎年減価償却し、経費として計上できます。
RCマンションの耐久性は47年であり、新築した場合は47年かけて価値がなくなると考えましょう。耐用年数はあくまでも税務上の価値を示すものであり、建物の寿命そのものを指すわけではありません。そのため、耐用年数を超過したマンションでも、適切に管理しているなら、耐用年数以上に使用することは可能です。
マンション経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。
なぜなら、マンション経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。
建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
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エリア | 東京都 |
土地面積(㎡) | 490.8 |
延べ床面積(㎡) | 2273.82 |
工法 | 鉄筋コンクリート造(RC造) |
(大東建託株式会社の土地活用事例)
RCマンションを建設するメリット
マンションをRC造で建設するメリットは、次の3つです。
- 長期的に収入が得られる
- 家賃を高く設定できる
- 耐久性や安全性が高い
メリットを知り、RCマンションならではの魅力を知っていきましょう。
長期的に収入が得られる
RCマンションは耐用年数が47年と非常に長いため、長期的に収入が得られることが魅力です。木造の場合は耐用年数は22年であり、耐用年数を超過すると資産価値がほとんどなくなるため、家賃の引き下げなどを検討しなければなりません。
しかし、RCマンションは47年もの耐用年数があり、長期間家賃を下げずに済むため、収益性が下がりづらいです。また、建物自体の耐久性も高く、長期間安定して賃貸経営ができることも、メリットの1つでしょう。
家賃を高く設定できる
RCマンションは耐震性や防音性が高く、快適に暮らしやすい環境であるため、家賃を高く設定できます。また、セキュリティ対策をしたり、エントランスや内装、外観などをきれいにしたりすることで、さらに家賃を高くすることが可能です。
アパートと比較すると建物の耐久性やセキュリティ性能は高く、機能面で優れているため、RCマンションは家賃を上げやすいことが魅力でしょう。
耐久性や安全性が高い
RCマンションは建物構造として、耐久性や安全性が高いこともメリットです。強度が高いため、災害による倒壊のリスクが少なく、資産が消失する可能性が低いです。
また、安心して暮らせることから入居者も集めやすく、安全性をアピールすることで空室リスクを回避しやすいでしょう。
RCマンションを建設するデメリット
RC造でマンションを建設するデメリットは、次の3つがあげられます。
- 建築費用が高い
- 利回りが低くなる
- 解体費用も高くなる
メリットだけではなくデメリットも知り、RCマンションならではの特徴について、さらに理解を深めていきましょう。
建築費用が高い
他の建物構造と比較すると、建築費用が高い点はRCマンションのデメリットです。RCマンションの坪単価は80万円から120万円程度ですが、木造だと70万円から100万円程度です。
仮にRC造の坪単価を80万円、木造を70万円とした場合で、土地の面積が100平方メートルだとします。この場合RC造は8,000万円、木造は7,000万円の建築費がかかることになります。坪単価が10万円違うだけで、場合によっては1,000万円もの建築費用の差が出ることは、デメリットとして覚えておきましょう。
利回りが低くなる
木造のアパートとRCマンションを比較すると、RCマンションのほうが利回りは低くなります。RCマンションは家賃を高く設定できますが、その分建築費用は高く、ランニングコストも高額です。
得られる家賃収入は多いものの、かかるコストも増えることから、利回りが低くなるデメリットがあることは覚えておきましょう。
解体費用も高くなる
マンションを解体する場合は、RC造だと解体費用は高額になります。解体時の坪単価は6万円から8万円程度であり、もし100坪のマンションを建築していた場合は、最低でも600万円と解体費用の負担が大きいことはデメリットです。
マンション経営を始めようか考えたとき、どのようにマンションを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。
例えば何階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やマンション経営の目的によって変わります。
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RCマンション経営と木造アパート経営の比較
賃貸経営をするなら、RCマンションと木造アパートでどのような違いがあるのかを知っておくことが大切です。構造による違いを比較しておくと、どちらが自分に合っているのかが判断できます。それぞれの経営の違いを理解して、自分の希望に合う建物構造を選びましょう。
RCマンション経営をするメリット
RCマンションは耐用年数が長いため、長期的に安定した収入が得られることがメリットです。RCマンションの耐用年数は47年であり、木造アパートは22年とRCマンションの半分以下です。
そのため、長く経営したいなら、木造アパートよりも耐用年数が長いRCマンションのほうが適しているでしょう。また、売却する場合で比較すると、RCマンションのほうが資産価値が高く、かつ価値が下がりづらいため、木造アパートよりも高値で売却しやすいです。
RCマンション経営をするデメリット
RCマンションのデメリットは、建設期間が長い点にあります。木造アパートのほうが建設期間は短く、より早く経営を開始し、収益化を図れます。
また、耐用年数が長いため、長期的に経営できる点はRCマンションのメリットですが、木造のほうが素早く減価償却を終え、ローンを完済できる点はメリットです。
不動産投資のローンは建物の耐用年数の範囲内で返済します。そのため、23年目で比較すると、木造アパートは減価償却とローンの返済が終了していますが、RCマンションは減価償却が続き、さらにローンの返済も続けなければなりません。
RCマンションの建設がおすすめの人とは
RCマンションの建設がおすすめなのは、次の特徴に当てはまる人です。
- 立地条件のよい土地がある人
- 災害リスクの高いところに土地がある人
- 長期的な資産形成をしたい人
上記3つの特徴に当てはまるなら、RC造でのマンション建設が適しています。
立地条件のよい土地がある人
集客を見込みやすい好立地の土地を所有している人は、RCマンションの建設が適しています。RCマンションは建築コストが高いですが、好立地の土地を持っているなら、空室リスクが低く収益性も高いため、高額の融資を受けて経営を始めやすいです。
また、土地を持っていることで初期費用は安く済み、満室にできるなら家賃収入が高くなるため、ローンの返済もスムーズにしやすいでしょう。
災害リスクの高いところに土地がある人
所有している土地のあるエリアの災害リスクが高い場合は、耐久性の高いRCマンションがおすすめです。RCマンションは耐震性や耐火性ともに高いため、災害による倒壊のリスクが低いです。
同じ土地で耐久性の劣る木造アパートを建築すると、災害時に資産が消失する可能性があるため、災害リスクが高いエリアならRCマンションがおすすめでしょう。
長期的な資産形成をしたい人
長期的に資産形成をしたいなら、耐用年数が長く、長期間経営しやすいRCマンションがおすすめです。RCマンションは建築費用は高いものの、長い期間をかけてコストを回収できます。
上手に経営すると、最終的にはプラスを出せるため、長期的な目で見て資産形成をしたいなら、長く経営できるRCマンションを選びましょう。
マンション経営を始めるなら最初の情報収集が重要です。一括プラン比較サービスイエウール土地活用なら、土地所在地の入力だけでマンション経営のプランを取り寄せることができます。
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長期的な土地活用をするならRCマンションがおすすめ
長期的な土地活用を検討しているなら、耐用年数の長いRCマンションの経営がおすすめです。RCマンションの耐用年数は47年と非常に長く、資産価値が減少しづらいため、長期間安定して収入を得られます。
また、耐久性が高いことも魅力であり、災害などによる倒壊リスクが低いため、安心して経営できます。建物構造によって経営できる期間は変わるため、長期的な土地活用で資産形成をするなら、RCマンションを建設しましょう。