アパートローンは毎月同じ金額を返済するだけではなく、繰り上げ返済をすることも可能です。資金に余裕があるなら繰り上げ返済はおすすめですが、メリットとデメリットの両方があります。
アパートローンを上手に活用するには、繰り上げ返済についての理解を深めておくことが大切です。繰り上げ返済は有効な手段なのかを知り、アパートローンを賢く活用しましょう。
アパートローンの繰り上げ返済とは
アパートローンをスムーズに返済するには、繰り上げ返済についての基本的な理解を深めておく必要があります。
繰り上げ返済とはどのようなのものなのかを知っておくことで、効率的に完済を目指しやすいです。返済方法や返済の特徴を知り、繰り上げ返済についての知識を身につけましょう。
2つの繰り上げ返済の方法
アパートローンの繰り上げ返済には、次の2通りの方法があります。
- 期間短縮型
- 返済額軽減型
同じ繰り上げ返済でも、それぞれ特徴が異なります。返済方法による違いを知り、自分に適したやり方で繰り上げ返済を行いましょう。
期間短縮型とは
繰り上げ返済をして返済期間を短縮する方法が、期間短縮型です。期間短縮型では毎月の返済額は変わりませんが、返済期間を短くできます。返済期間が短くなると、発生する利息が少なくなるため、総返済額を減らせることが魅力です。
返済額軽減型とは
返済期間はそのままで、月々の支払額を軽減させるものが、返済額軽減型です。返済額軽減型で繰り上げ返済をすると、返済期間は変動しないものの、毎月の支払いが減ります。
総支払利息を軽減できるため、返済負担を減らせることが特徴です。
アパートを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。
アパートの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、企業によって収益が1,000万円以上変わることもあります。
建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
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アパートローンで繰り上げ返済を行うメリット
アパートローンで繰り上げ返済を行うメリットは、次の3つがあげられます。
- 総支払利息が減らせる
- 金利上昇のリスクを回避できる
- 金融機関の信用力がアップする
繰り上げ返済をした場合ならではのメリットを知り、どのような魅力があるのか詳細まで知っていきましょう。
総支払利息が減らせる
繰り上げ返済をすることで返済期間が短縮されたり、月々の支払額を減らしたりできるため、発生する利息を減らせます。これは期間短縮型と返済額軽減型の、どちらを選んだ場合でも同じです。
繰り上げ返済をすることで利息を軽減できるため、返済負担を減らせることは大きなメリットです。
金利上昇のリスクを回避できる
繰り上げ返済をして月々の支払額を減らす、あるいは返済期間を短縮していることで、金利上昇のリスクを回避できることもメリットです。アパートローンには変動金利があり、市場金利の変化に伴い、ローンの金利も変動します。
繰り上げ返済をして利息の発生分を減らしておくことで、仮に金利が上がったとしても総支払額は減らせます。また、金利が下がった場合は、利息がさらに小さくなるため、金銭的なメリットは大きいでしょう。
金融機関の信用力がアップする
繰り上げ返済をして当初の予定よりも返済を早めることで、金融機関からの信用力がアップすることもメリットです。繰り上げ返済をすると、経済力があると判断されるため、信用力が高くなります。
金融機関からの信用が上がると、次回ローンを組む際に審査で有利になったり、借入可能額が増えたりするメリットがあります。
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アパートローンで繰り上げ返済を行うデメリット
さまざまなメリットがある繰り上げ返済ですが、実はデメリットもあることは覚えておかなければなりません。
- 急な出費に対応できなくなる
- 次の物件の購入難易度が上がる
- 手数料の負担が発生する
デメリットも正しく把握して、アパートローンの繰り上げ返済をすべきかどうかの判断に役立てましょう。
急な出費に対応できなくなる
繰り上げ返済をすると、当該月の支払いが通常よりも多くなるため、急な出費があったときに対応しづらくなることがデメリットです。
繰り上げ返済にあてるお金を貯金しているなら、急な出費があっても対応できますが、支払ってしまうとお金が必要になった際に困ることがあります。繰り上げ返済のメリットは大きいものの、一時的に手元に残るお金が少なくなることは理解しておきましょう。
次の物件の購入難易度が上がる
繰り上げ返済をして信用力が上がると、次のローンを組みやすくなります。しかし、繰り上げ返済を続けると手元にお金がなくなってしまい、次の物件の購入難易度が上がる点はデメリットです。
手持ちの資金が少ないと物件の購入や建築費用を捻出できなくなり、2棟目以降を増やすハードルが上がります。
また、頭金が用意できないと審査で不利になったり、購入時にかかる諸費用を支払えなくなったりするリスクがあることも覚えておきましょう。
手数料の負担が発生する
繰り上げ返済をすると、金融機関によっては繰り上げ返済手数料を支払わなければならない場合があります。手数料の負担によって、手元に残るお金はさらに少なくなるため、資金繰りが苦しくなる可能性があります。
また、金利のタイプによっては、繰り上げ返済をすると違約金や損害金が発生することもあるため、この点にも注意しなければなりません。
繰り上げ返済をするなら、手数料の負担が大きすぎないか、違約金などのペナルティが発生しないかなどを確認しておく必要があります。
アパートを建てようか考えたとき、どのようにアパートを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。
例えば2階建てにするか3階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やアパート経営の目的によって変わります。
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アパートローンの繰り上げ返済を行うときのポイント
アパートローンの繰り上げ返済を行う際には、覚えておきたいポイントがいくつかあります。
- ある程度の資金は手元に残しておく
- 利回りが高い物件だけにしておく
- 事前に損益をシミュレーションしておく
ポイントを把握して、上手に繰り上げ返済を活用しましょう。
ある程度の資金は手元に残しておく
繰り上げ返済をするなら、手元にある程度の資金を残しておくことが大切です。余裕があるからといって、資金をすべて繰り上げ返済に回してしまうと、急な出費に対応できなくなります。
アパート経営では修繕費用やその他ランニングコストがかかるため、思わぬ出費にも対応できるように、繰り上げ返済は一定額の資金を残した状態で行いましょう。
利回りが高い物件だけにしておく
繰り上げ返済は、利回りが高い物件だけにしておくことがおすすめです。利回りの高い物件で繰り上げ返済をすると、自己資本比率が下がるため、少ない費用でより大きな利益を獲得しやすくなります。
利回りが低い物件で繰り上げ返済をすると、自己資本比率は高くなるため、メリットは小さいです。利回りが低い物件の場合は無理に繰り上げ返済をせずに、2棟目以降の購入資金として貯金しておくとよいでしょう。
事前に損益をシミュレーションしておく
繰り上げ返済をすべきかどうかは、事前に損益のシミュレーションをして判断することが大切です。繰り上げ返済は必ずしもお得になるとは限りません。場合によっては手数料負担で出費が増えたり、メリットが小さかったりすることもあります。
損なく返済をするためにも、損益のシミュレーションは必ず行い、プラスになると判断した場合のみ繰り上げ返済を行いましょう。
ローン返済額シミュレーター
試算条件(お借入金額、ボーナス返金元金、金利、返済期間)を入力していただくことで毎月のご返済額を概算します。
試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。月額返済額が、画面下部に表示されます。
借入金額
万円
内ボーナス返済額
万円
借入れ金利
%
返済期間
年
ヶ月
※1年以上35年以内
想定年数経過後の借入残高
年後
※入力される年数経過後の借入残高を計算いたします。返済期間内でご希望の年数を入力ください。
[参考]アパートローン金利例
| 金融機関 | 固定金利 | 変動金利 |
|---|---|---|
| みずほ銀行 | 2.8～4.7% | 1~2.5% |
| 三井住友銀行 | 3.3～4.5% | 2.5～3% |
| 日本政策金融公庫 | 1.2～3% | なし |
毎月返済額
万円○○年後借入残高
万円※ローン返済額のシミュレーションは元利均等法に基づいて行われています。
※計算結果は簡易計算による概算金額です。
- 本当にシミュレーション通りの借入金額で大丈夫かな？
実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用が変動すると最初に必要となる借入金額も異なります。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
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アパートローンの繰り上げ返済に関するQ＆A
アパートローンの繰り上げ返済についての理解を深めるには、よくある疑問とその回答を参考にすることがおすすめです。
- 繰り上げ返済が不可になる場合は？
- 繰り上げ返済を行うタイミングは？
- 複数のローンを抱えている場合は？
小さな疑問も解消して、理解を深めてから繰り上げ返済を行いましょう。
繰り上げ返済が不可になる場合は？
金利タイプによっては繰り上げ返済ができないこともあり、これは契約する金融機関によって異なります。一部の金融機関では、固定金利の期間中は、繰り上げ返済ができないこともあります。
自己資金に余裕があるからといって、必ずしも繰り上げ返済ができるわけではないため、可能かどうかは金融機関ごとの条件を確認しておきましょう。
繰り上げ返済を行うタイミングは？
繰り上げ返済を行うタイミングは自由に決められますが、メリットが大きくなるのは返済初期です。返済初期に繰り上げ返済をすると、発生する利息を減らせるため、返済総額を縮小しやすいです。
返済期間の終盤でも繰り上げ返済は行えますが、利息の減少幅が小さいため、メリットはそれほどありません。早く完済したいなら終盤で繰り上げ返済をしても構いませんが、メリットを重視するなら返済初期に行いましょう。
複数のローンを抱えている場合は？
アパートローン以外にも複数のローンを抱えている場合は、もっとも金利の高いローンから優先的に繰り上げ返済をすることがおすすめです。金利の高いローンで繰り上げ返済をすることで、発生するリスクを減らすことができ、金銭的なメリットは大きくなります。
また、ローンの数が多く、毎月の返済負担が大きいなら、無理に繰り上げ返済をする必要はありません。繰り上げ返済は必須ではないため、あくまでも自己資金に余裕があり、支払っても問題ないタイミングで行いましょう。
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メリットとデメリットを把握した上で繰り上げ返済を検討しよう
繰り上げ返済をするなら、メリットとデメリットの両方を把握しておくことが大切です。メリットの大きい繰り上げ返済ですが、場合によってはデメリットが大きくなり、損をすることもあります。
アパートローンを効率的に完済するには、適したタイミングで繰り上げ返済を活用する必要があります。繰り上げ返済の仕組みを正しく理解し、上手に活用してアパートローンを完済しましょう。
