土地活用、投資ともに人気のあるマンション経営ですが、順調に物事が進むわけではありません。
マンションオーナーには悩みがつきものです。ここではマンションオーナーが抱えるよくある悩みに加え、解決策を紹介します。
マンション経営の失敗例に関しては、以下の記事をご覧ください。
マンションオーナーが抱える悩み10個
マンションオーナーは様々な悩みを抱えています。この章では実際にマンションオーナーが抱えている悩みを紹介します。
9割以上のオーナーが将来に悩みを抱えている!
株式会社オーナーズ・スタイルが賃貸マンション・アパートのオーナー1000人を対象に行った「大家さんが感じる賃貸経営の先行き感についてのアンケート調査」(2016)によると賃貸オーナーの62.9%が賃貸経営の将来を「厳しいものになる」と見ています。
また「なんらかの手を打つことで順調にできる」と、答えた30.2%の方も、言い換えれば「手を打たなければ順調とはいかない」と捉えることができ、9割を超えるオーナーが将来の経営に対して不安を抱えていることが分かります。
賃貸オーナーが抱える悩みベスト5
賃貸オーナーは具体的にどのような悩みを抱えているのでしょうか。「大家さんが感じる賃貸経営の先行き感についてのアンケート調査」(2016)の結果をもとに賃貸オーナーの悩みをランキング形式で紹介します。
1位 空室(60.4%)
2位 家賃の下落(55.5%)
3位 物件の老朽化(43.6%)
4位 大規模修繕(42.1%)
5位 リフォーム・リノベーション(28.2%)
物件の老朽化は安定した賃貸経営を行う上で出てくる悩みになります。大規模修繕やリフォーム・リノベーションに関しては費用面で賃貸オーナーを悩ます要因となります。
入居者が原因の悩み5つ
株式会社オーナーズ・スタイルが賃貸マンション・アパートのオーナー1000人を対象に行った「大家さんが巻き込まれた事件・事故のアンケート調査」(2016)によると賃貸オーナーは入居者を原因とした悩みを多く抱えていることが分かります。
【質問:これまでに所有物件の敷地内で発生した、事件・事故などを教えてください】
・入居者が家賃滞納で強制退去に(19.4%)
・入居者が夜逃げ、失踪(9.2%)
・入居者の部屋の中がごみ屋敷に(8.2%)
・火事、ボヤ騒ぎが発生(7.4%)
・入居者が空き巣に入られた(7.4%)
賃貸オーナーは入居者を原因とした悩みを多く抱えています。中でも入居者の家賃滞納に関しては決して珍しいものではありません。
入居者が起こした問題については賃貸オーナーに対処が求められ、経営軸と異なる面で大きな悩みになります。
マンションオーナーが抱える悩みの対処法
マンションオーナーは様々な悩みを抱えていることが分かりました。ここでは悩みに対して適切な対処法を紹介します。
管理会社の変更の変更
入居者が集まらない理由の一つに管理会社の客付けが弱い事が挙げられます。物件の管理には問題がなくても、客付けになると弱い会社があります。
空室率の悩みに対する対処法としては管理会社の変更を検討しましょう。もしくは、管理会社とは別に仲介業務を専門的に行う仲介会社に客付けを依頼するのも方法の一つです。
リフォームやリノベーションを行う
通常、マンションは築年数が経過するにつれて家賃価格が下落します。
家賃の下落に対する対処法としては、建て替えやリフォーム・リノベーションが効果的です。特にリフォーム・リノベーションは建て替えと比較して2分の1ほどの価格で行う事ができます。
近年、築年数が経過した物件をリノベーションしたリノベ物件は人気なため、家賃価格を落とさずに入居者を募ることができるでしょう。
定期的なメンテナンスと修繕
どんなマンションでも年数を追うごとに建物は老朽化します。
老朽化した建物は見た目だけでなく耐震性などの安全性にも問題が生じるため、マンションオーナーにとって大きな悩みの1つです。
老朽化に対する対処法は、定期的なメンテナンスや修繕です。こまめな修繕はマンションの老朽化を抑えることができ、長期的に安全なマンション経営を実現できます。
大規模修繕に向けた積み立て
数十年に一度の大規模修繕はオーナーにとって大きな負担になります。大規模修繕の費用は高額で一度に数百万円~数千万円が相場です。
大規模修繕に対する費用については日頃からきちんと積立をしておく事です。修繕時期を見込んだ事業計画を立て早い時期から大規模修繕に向けた積み立てを始めましょう。
信頼できる業者選び
リフォームやリノベーションを行う際は業者を見極めたうえで依頼するようにしましょう。
業者によって出来上がりが大きく異なります。経験豊富な業者であれば、空室対策として間取りの相談にも乗ってくれます。
複数の業者に相談し、見積もりを比較したうえで業者に依頼するようにしましょう。
審査の基準を上げる
入居者とのトラブルもマンションオーナーの大きな悩みです。入居者とのトラブルを回避するためには入居前の審査基準を上げることが手段の一つです。
保証人は必須条件とするなど、一定の基準を設けましょう。家賃の滞納があった場合、入居者に代わって、賃料等を立替払いしてくれる家賃保証会社も検討しましょう。\建築費は?初期費用は?/
マンションオーナーが抱える悩みの事例8つ
ここではマンションオーナーが実際に抱える悩みの事例を紹介します。
地域ニーズを間違えて入居者が決まらない
地域ニーズを読み間違えると、いくら立地条件の好い土地であれ空室が目立ってしまいます。マンションの建築購入を考える際は事前の市場調査が重要になります。
家賃低下によるキャッシュフロー減
結果、家賃収入が減るもローンの返済や管理費、税金等は変わらないためキャッシュフロー(手元に残るお金)が激減しローン返済が難しくなった」
表面利回りだけを考えているとローンの返済すら難しくなります。空室率や家賃低下のリスクを考慮し収支を考えていく必要があります。
質の悪い入居者により設備の損害
入居者とのトラブルによる事例です。設備の交換はオーナー負担なので、手荒な扱いをする入居者もたまにいます。もちろん、入居者による不備はオーナーの負担にはなりませんが、そのラインは曖昧なこともあり、そうした対応含めオーナーの心理的な負担がかかります。
オーナーにとって不利なサブリース契約
結果、家賃収入は激減。さらにはサブリース契約の解約の意思を伝えるも応じて貰えず、オーナーにとって不利が続く状況となった」
マンションの空室時の家賃を一定額保証してくれるサブリース契約ですが、契約内容を十分に理解していないとオーナーにとって不利なものとなります。
大規模修繕による支出の負担増
大規模修繕の際には高額の修繕費が発生します。修繕費が負担にならないように修繕計画をたて、事前に積み立てをしておくといいでしょう。
固定資産税などの税金負担が大きい
固定資産税は固定資産評価額を元に計算します。マンションは木造アパートよりも耐用年数が長く経年劣化のスピードが遅いため建物の固定資産税評価額が高くなり、固定資産税が高くなります。
どんな設備を導入すればいいのか分からない
設備の導入により、新たな入居者の獲得、現入居者の維持が可能になります。とはいえどんな設備を導入すればいいのかと悩むオーナーさんも多いです。
人気な設備としては無料インターネット、エントランスのオートロック、宅配ボックスなどです。
管理会社への不満
客付けの弱い管理会社と契約をしてしまった場合、管理会社の不手際から入居者が集まらないこともあります。
マンション経営を失敗しないためのコツ
マンション経営を行う中で出てきた悩みに対しては、早いうちに策を講じることが重要です。さらに、この章ではマンション経営で失敗しないためのコツを紹介します。
簡単に家賃は下げない
家賃の値下げは空室リスクに有効な手段ではありますが、家賃の値下げはどうしても空室率が改善されなかった場合の最終手段と考えておいてください。
というのも、家賃を一度値下げしてしまうと元の価格に戻すのは難しく、マンション経営を長い目で見た際の一時的な対策としてはリスクが大きすぎます。
家賃を下げる前に、設備を整える、リノベーションをおこなう、敷金礼金を下げるなど家賃を値下げする前にできることを考えていきましょう。
マンション経営におけるお金に関する理解
マンションオーナーは最低限、キャッシュフローや利回りの仕組み、計上できる費用の種類、税金など、お金に関する知識を理解しておく必要があります。
お金に関する知識がないまま漠然とした計算でマンション経営をつづけていると、いつの間にか赤字になっていたということも考えられるため注意しましょう。
実質利回りを参考にする
マンションを購入する際に、表面利回りを鵜呑みにしないことです。表面利回りとはマンションが満室の際を想定したものです。
現実的な収支計画を立てる際は、各種費用を含めて計算した「実質利回り」が大事になります。
入居者とのコミュニケーションを大事にする
入居者の募集に力を入れるのも大事ですが、現入居者にこれからも住んでもらうことで空室リスクへの対策に繋がります。
そのためにはオーナー自ら入居者とのコミュニケーションを意識し、入居者から直接物件に対する悩みを聞き改善していく事が大事になります。
設備や修繕費の費用を削らない
物件の設備投資や修繕等の費用を削ると、その分キャッシュフローは増えますが入居者からの不満が増え、結果的に経営は傾くことになるでしょう。
定期的なメンテナンスを怠っていると大規模修繕の際の負担が増えることにもなります。
設備投資や修繕等の費用を削ることにより、一時的なキャッシュフローは増えても、長い目で見ると損をすることになります。
オーナー自ら入居者の募集を募る
入居者の募集を管理会社に任せきりのオーナーも多いとは思いますが、オーナー自らできることを実施することも大事です。
物件の情報をSNSにアップしたり、内見の際にはオーナー自ら出向くことで入居希望者の信頼を得ることができ、結果入居率アップにつながります。
売却のタイミングを考える
いずれはマンションの売却を考えているのであれば売却のタイミングを逃さないことが大切です。
耐用年数を過ぎた物件は購入する際、融資を受けにくくなります。ローンを組めないとなると買い手が見つかりにくくなります。また、空室率や利回りも売却に影響します。
売却を考えるのであれば耐用年数が過ぎる前、市場の状況を見て判断するようにしましょう。
マンション経営は長い目でみる
初期費用の回収に急ぐ気持ちも分かりますが、マンションオーナーは経営状況を長い目で見る必要があります。
最初の数年はほとんどが赤字になります。初期費用の回収、黒字化するまでに最低でも10年はかかるとされています。
マンション経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。
なぜなら、マンション経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。
建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーのアパート経営プランを一括請求することができます。
\建築費は?初期費用は?/