広いリビングダイニングと3つの居室が備え付けられた3LDKは、ゆとりを持って暮らしたい夫婦やファミリー層に人気の間取りです。
広々と空間を使えて、のびのびと子育てをしながら夫婦のプライベートも確保できる点が3LDKの大きな魅力でしょう。
本記事では、3LDKマンションで人気の間取りや特徴を解説します。間取りの選び方や注意点を押さえて、快適に過ごせる物件を見つけましょう。
マンションの間取りについてお考えの方はまずはこちらの記事をご覧ください!
3LDKマンションの人気の間取り3選
3LDKマンションで人気の間取り3選は以下のとおりです。
- ルーフバルコニー付きマンションの間取り
- アイランドキッチン付きマンションの間取り
- L型のバルコニー付きマンションの間取り
3LDKの平均的な面積は60~70㎡程度です。部屋が3つあるので、用途に合わせて使い分けられる点がメリットです。また収納スペースも多いため、子どもが生まれても余裕をもっておもちゃなどを保管できます。
加えて、これからご紹介する間取りなら、より生活が便利で豊かになるでしょう。自分の生活スタイルに合った間取りはどれかチェックしながらご覧ください。
ルーフバルコニー付きマンションの間取り
ルーフバルコニー付きの3LDKマンションは非常に人気です。ルーフバルコニーとは、下層階の屋根の上に位置するバルコニーのことを意味します。通常のバルコニーよりも広く、空をさえぎるものがないため開放的な空間が魅力です。
たとえば夏にミニプールを出して子どもを遊ばせたり、家庭菜園をしたりする楽しみがあります。スペースが広いため布団も干しやすく、活用の幅広さが魅力です。
ただしルーフバルコニーは専有でなく共有部分として扱われるケースがあるため、勝手にリフォ―ムできない場合もあります。さらに屋根がない分、ホコリや砂が溜まりやすいため、定期的なメンテナンスも必要になることを押さえておきましょう。
アイランドキッチン付きマンションの間取り
リビングダイニングの開放感やデザイン性を重視する人には、アイランドキッチン付きのマンションもおすすめです。アイランドキッチンとは、壁に面しておらず、独立した状態で設置されているキッチンのことを指します。
調理スペースが広々としており、調理しながら家族とコミュニケーションを取れるため、非常に人気の間取りとなっています。
ただしリビングに調理のニオイや汚れが飛散しやすく、調理場に子どもが簡単に入れるといったデメリットもあります。先駆的でスタイリッシュな見た目ですが、選ぶ際は実用性も考えた上で検討しましょう。
L型のバルコニー付きマンションの間取り
部屋の開放感や採光を重視するのであれば、L字型バルコニー付きのマンションもおすすめです。L字型バルコニーがある物件は部屋の2方向から光を取り入れられるので、リビングが明るく保てるメリットがあります。また2ヶ所から出入りできることで、洗濯物を干す際の動線もスムーズになるでしょう。
ただし、L字型バルコニーは奥行きが少ないといったケースもあります。たとえば布団を抱えた状態で問題なく方向転換できるか、といった点をチェックしておくと実際に暮らしたときも快適に使えるでしょう。
3LDKマンションの間取りの特徴
3LDKマンションの間取りは主に以下の5種類に分けられます。それぞれの特徴を確認しておきましょう。
間取り | 良い点 | 注意すべき点 |
---|---|---|
正方形型リビングタイプの間取り | ・各部屋の独立性が高く、プライバシーを守りやすい | ・リビングダイニングが狭くなりやすい・キッチンの風通しが悪くニオイや熱がこもりやすくなる場合も |
ワイド型リビングタイプの間取り | ・明るくて風通しが良い・開放的な雰囲気 | ・居室は採光と風通しが悪くなりやすい・和室を持て余しやすい |
センターインタイプの間取り | ・プライベート空間とリビングダイニングを分離できる・来客が多い家庭向き | ・家族の出入りを把握しにくい |
角部屋タイプの間取り | ・明るさや風通しが良い・ニオイや熱がこもりにくい | ・断熱性が低くなりやすい・人気のため競争率と価格が高い |
リビング直結型タイプ | ・家族同士のコミュニケーションが取りやすい・生活リズムの違う家族がいても安心 | ・生活動線や家事動線が複雑になりやすい・家具の置き方には工夫が必要 |
いずれの間取りもリビングとダイニング、キッチンはひとつづきになっており、家族がゆったりくつろげる空間とプライベート空間がたっぷり取れます。
ただし間取りの特徴ごとに適している過ごし方やメリットが異なるため、物件を選ぶときはそれぞれの特徴をしっかりと整理しておかなくてはいけません。
なおリビングダイニングが6帖以上10帖未満の場合は「3DK」に分類されます。3LDKと3DKには基本的に大きな違いはありませんが、リビングダイニングが狭いほうが「3DK」と覚えておけばよいでしょう。
正方形型リビングタイプの間取り
正方型リビングタイプは、各居室とリビンダイニングが正方形に並んでおり、それぞれの独立性が非常に高い点が特徴です。この間取りであれば、それぞれの部屋のプライバシーをしっかりと保護することができます。
ただしほかの間取りと比べるとリビンダイニングが狭くなりやすいため、少し窮屈さを感じることもあるかもしれません。また、キッチンの風通しが悪くなりやすく、ニオイや熱がこもりやすい点に注意が必要です。
なお正方型リビングタイプは、もっともオーソドックスなタイプの3LDKの間取りです。シンプルで建築しやすいことから、コストを抑えて3LDKの間取りを作りたいときに採用される傾向にあります。
ワイド型リビングタイプの間取り
ワイド型リビングタイプの間取りは、リビンダイニングがバルコニーに面しているため、明るくて風通しがよいという特徴があります。開放感があり、家族団らんの時間が楽しいものになるでしょう。
反面、居室は採光と風通しが悪くなりやすい点に注意が必要です。また、リビンダイニングに面した和室が使いにくく、持て余してしまう人もいます。デッドスペースを作らないよう、子どもの遊び場や客間など目的を持って活用しましょう。
なおワイド型リビングタイプは、近年増えつつある3LDKの間取りです。バルコニー側いっぱいにリビングダイニングを配置することで採光を確保して、その一部に4.5帖ほどの小さめの和室を設置します。
リビングを横長に取りつつ、バルコニー側に小さめの和室を設置したワイドスパン型の間取りも存在します。
センターインタイプの間取り
センターインタイプは真ん中に玄関があり、入室したあとすぐにリビングダイニングと居室が左右に分かれている間取りです。
プライベート空間とリビングダイニングを分離できるため、来客が多い家庭におすすめです。寝室を見られることや生活感が出ることを避けたい場合は、この間取りが向いているでしょう。
プライベートが確立されているというメリットがある反面、家族の出入りを把握しにくいというデメリットもあります。家の中の見通しが悪くなるため、家族のコミュニケーションを重視する場合は避けたほうがいい場合もあります。
角部屋タイプの間取り
角部屋タイプの間取りは、すべての部屋にバルコニーや大きな窓が設置されており、明るさや風通しが抜群です。1年中気持ちよく過ごすことができます。
キッチンの風通しが良いため、ニオイや熱がこもりにくい点も嬉しいポイントです。角部屋ならではのメリットが、最大限活かされています。
ただし窓が多いため、断熱性が低くなりやすい点がデメリットです。さらにこの間取りは角部屋にしか作れないため、希少性も人気も非常に高いです。競争率が高いだけでなく、価格も割高になるというデメリットがあります。
リビング直結型タイプ
リビング直結型タイプはリビングを経由しないと居室にアクセスできないタイプの間取りです。一度リビングを通らなくてはいけないので、家族のコミュニケーションを重視したい家庭に最適です。
反面、玄関側に1部屋居室が設置されているため、生活リズムが異なる家族がいても安心して暮らせます。
さらに一度廊下に出てからトイレや洗面台に行かなくてはいけないので、生活動線や家事動線が複雑になりやすいというデメリットがあります。また、キッチンが仕切られていないと生活感が出やすいため、家具の配置やインテリアにも工夫が必要です。
マンションでの子育てについては以下の記事もご覧ください。
マンションで子育てはできる?後悔しない子育てマンション選びの秘訣とは
3LDKマンションの間取りを選ぶ際の場所別チェックポイント
3LDKマンションを検討する際は以下のポイントをチェックしましょう。
チェックする場所 | チェックポイント |
---|---|
リビング | ・日当たりや風通しが良いか・スペースが十分にあるか・収納スペースはあるか・エアコンや照明の取り付け位置は問題ないか・コンセントの数や位置は問題ないか |
寝室 | ・ベッドを置いてもスペースに余裕があるか・光や騒音を遮断できるか |
玄関 | ・広さに余裕があるか・シューズボックスなどの収納スペースがあるか |
キッチン | ・システムキッチンの広さや機能は十分か・冷蔵庫が収まるか・収納やカウンターは使いやすそうか・コンセントの位置や数は問題ないか |
浴室 | ・脱衣所や洗い場のスペースは十分か・洗濯機がパンに収まるか・収納スペースがあるか・脱衣所と浴室の間に段差がないか・浴室のドアはどのように開くか |
住む人の年齢層や家族構成によって、どのような点が重要になるのか確認しておきましょう。
リビング
リビングは日当たりや風通しはもちろん、広さにも注目しましょう。3LDKの間取りでは、各居室に面積が多く使われ、リビングが狭くなることがあります。特に3人や4人暮らしを考えている人は、家具を置いた上で大人が複数集まっても圧迫感を覚えないかチェックすることをおすすめします。
現在2人暮らしで将来的に子どもと暮らす予定の場合は、2人ではなく3人以上で暮らしたときの広さを想定しましょう。また、各居室だけでなくリビングにも週のスペースがあると掃除用品の収納に便利です。
寝室
寝室は家族全員がプライベートをしっかり確保できるかチェックしましょう。特に3LDKの間取りだと、部屋によって明るさやうるささが異なる場合があります。隣の家に面した部屋や南向きの部屋でもしっかり遮光、防音ができるか確認しておくと安心です。
また現在使っているベッドを搬入してもスペースにゆとりがあるかどうかも、確認しておきましょう。特に子ども部屋は机を置くことも考慮する必要があります。
玄関
玄関は大人2人が立ってもゆとりのある広さが理想です。特に子育てや介護を想定する場合は、玄関に車いすやベビーカーをたたんで置くこともあるでしょう。加えて靴を収納するスペースがあると、玄関が狭くならず快適です。
また、特に介護を想定している場合は玄関と廊下の段差が少ない物件を選ぶとよいでしょう。転倒のリスクが少なく車いすの乗り上げも簡単です。
キッチン
キッチンは備え付けのシステムキッチンの広さや機能をチェックしましょう。たとえばお子さんの火傷が不安な人はIHコンロの物件を選んだり、忙しい過程では食洗機が付いているかどうかチェックするようにしてください。
またカウンター式やL字型のシステムキッチンは、お子さんの侵入防止柵を取り付けやすいです。
このほか既存の冷蔵庫が置けるかどうかや、シンク下の収納スペースは十分かといった実用背をチェックしていきましょう。
浴室
浴室は子育てと介護、いずれの場合も脱衣所と洗い場が広い方がよいでしょう。一般的に、親子や介護で入浴する浴室は1.25坪以上あるのが理想とされています。
また、洗濯パンに既存の洗濯機が収まるかどうかもチェックポイントのひとつです。他にはタオルや掃除用品などを置く収納スペースがあるか、脱衣所と浴室の間に危険な段差はないか、といったポイントを見ておきましょう。
3LDKマンションの間取りが向いている人
マンションにはさまざまな間取りがありますが、特に3LDKがおすすめなのは以下の条件に当てはまる人です。
子どもがいる家庭
家で仕事をしている人
両親の介護や同居を視野に入れている人
子どもがいる家庭
3LDKの物件を検討する人のほとんどが、子どもを持つファミリー層です。
3LDKであれば、両親が1部屋ずつ部屋を持っても子供部屋を確保できますし、子どもが2人いても余裕をもった暮らしができます。間取りが原因で子どもに我慢させることが減り、のびのびと子育てができます。
子どもが小さいうちは余った部屋を書斎やゲストルームとして活用することも可能なので、その時々のニーズに合わせて適切に部屋を活用できるとったメリットがあります。
自宅で仕事をしている人
フリーランスやテレワークなど、自宅で仕事をしている人にも3LDKは向いています。子供部屋と寝室のほかに独立したワークスペースがあることで、オン・オフの切替がしやすくなるはずです。
仕事のほかにも、趣味の絵を書く部屋やハンドメイドの部屋など、さまざまな空間の活用方法があります。メリハリをつけて作業をしたいことがある場合は、3LDKの間取りがとても便利です。
一人暮らしでマンション購入を考えている方はこちらの記事もご覧ください。
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両親の介護や同居を視野に入れている人
将来的に両親の介護や同居を検討している人にも3LDKはおすすめです。子どもが独立したあとは部屋が空くため、両親が使う部屋を確保できます。特にマンションはエレベーター完備で室内の段差が少ないため、高齢者が生活するにはうってつけの環境です。
もし両親との同居を視野に入れているのであれば、エントランスの段差がない物件や周辺に医療機関がある物件など、高齢者が暮らしやすい物件を選びましょう。こういった物件であれば、自分たちが高齢になったときも安心して住み続けられます。
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3LDKのマンションの間取りで注意すること
3LDKには多くのメリットがありますが、以下のとおり気をつけたいポイントもあります。
- 夫婦二人の世帯には広すぎる場合がある
- 光熱費と家賃がかかる
- 掃除の手間がかかる
- ファミリー層が多い
通常ならメリットに思える点も、人によってはデメリットに感じられる場合があります。上記の点を押さえ、3LDKがご自身に合っているかチェックしましょう。
夫婦二人の世帯には広すぎる場合がある
将来子どもを持つ予定がない場合、夫婦2人に対して3LDKは広すぎる可能性がある点に気をつけましょう。広い間取りに憧れて3LDKの物件を選んでも、結局部屋を持て余してしまい、高い賃料がムダになってしまうケースは多々あります。後述しますが、部屋が広いとその分光熱費や掃除の手間がかかってしまいます。むやみに広い間取りを選ぶのではなく、ニーズに合わせてコンパクトな間取りを選ぶことも、ひとつの選択肢です。
光熱費と家賃がかかる
3LDKは部屋が多く広さもあるため、光熱費が高額になりやすい間取りです。
たとえば夏にリビングダイニングと夫婦の寝室2部屋、子供部屋に人がいる場合、すべての部屋で電気代と空調代がかかることになります。そうすればあっという間に光熱費が跳ね上がるでしょう。
「使わない部屋は電気や空調を切る」「断熱カーテンを使うなど」工夫しながら生活することを意識しましょう。
また、3LDKは面積が広い分、物件の価格や家賃も高くなります。本当にその居住費を支払ってまで3LDKの間取りが必要なのか、よく検討してから契約しましょう。
掃除の手間がかかる
3LDKは部屋が多くて面積も広いため、掃除の手間がかかります。普段使わない部屋やゲストルームも掃除をしなければホコリは溜まるものです。
とくに子育て世帯や共働き世帯は、まとまった時間を掃除にかけることが難しい場合もあるでしょう。そのため、毎日1部屋ずつこまめに掃除したり、ロボット掃除機を活用したりなど工夫しながらお手入れすることが大切です。
ファミリー層が多い
仕事で帰りが遅い人や夜型の生活を送っている人は、3LDKマンションで生活しにくい可能性があります。なぜなら3LDKの間取りを選ぶ人の多くは、子どもがいるファミリー層です。そのため、夜の10時くらいには就寝し朝の6時くらいに起床する家庭がほとんどです。
すると自分が寝ているときにも足音や声が聞こえることもあるでしょう。反対に、夜遅い時間は、自分の足音や家事の騒音に気を使う必要があります。
もちろん、物件の防音性能によって騒音トラブルのリスクは避けられます。しかし、ファミリー層が多い間取りであることを理解のうえ、できるだけ騒音に気をつけながら暮らす必要があることは押さえておきましょう。
夫婦2人世帯に向いているマンション、防音性の高いマンションについては以下の記事もご覧ください。
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3LDKのマンションの間取りは特徴を押さえて選ぼう
3LDKは広々と暮らせる間取りになっている点が特徴的で特に子どもがいるファミリー層におすすめの物件です。また3LDKには5つのタイプの間取りタイプがあり、それぞれに異なる特徴やメリットがあります。
一方で、当然LDKが多くなればなるほど価格が上がっていくのも事実。したがって、マンションの間取りを考える時に最も意識しておきたいポイントは、ライフスタイルだけではなく自分の年齢や年収、その他の希望条件とマッチしている間取りはどれかという視点を持つことです。しかし、自分の目だけで自分にピッタリの物件を探し出すのはなかなか簡単ではありません。
そのため、物件探しをするなら自分の感覚で物件ポータルサイトを見るのではなく、プロからの提案をもらうことが重要です。
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