アパート経営は1棟で行うだけではなく、経営が安定しているなら2棟目を借りることも可能です。2棟目のアパートを経営するには、メリットだけではなくデメリットもあることも理解しておきましょう。
また、2棟目のアパート経営をする際には、覚えておきたいポイントが複数あります。成功させるポイントや経営開始時期などを知り、2棟目のアパート経営を検討しましょう。
アパート経営の失敗談については以下の記事をご覧ください。
アパート経営で2棟目をはじめるメリット
2棟目のアパートを経営するメリットは、次の4つがあげられます。
- 家賃収入を増やせる
- 節税効果を高められる
- アパート経営のリスクを軽減できる
- 融資を受けやすい
4つのメリットを知り、2棟目のアパート経営を始める魅力を知っていきましょう。
家賃収入を増やせる
経営するアパートが2棟になることで、1棟目と2棟目のそれぞれから家賃収入を得ることができ、収入が増える点は大きなメリットです。アパート経営の家賃収入は、部屋数によって変化し、2棟目ができると賃貸可能な総部屋数が増えるため、家賃収入をさらに伸ばせます。
また、家賃収入が増えることで生活が豊かになるだけではなく、余剰資金を利用したさらなる資産運用によって、財産を増やしやすくなる点も魅力です。
節税効果を高められる
相続財産は現金よりも不動産のほうが評価額が低く、所有する不動産が増えるほど節税効果は高くなります。現金で相続する場合は評価額が100%ですが、土地は80%、建物は60~70%程度で計算できるため、現金のまま保有するよりも相続税は安くなります。
ただし、節税目的のみで2棟目のアパートを購入すると、経営に失敗する可能性が高いです。2棟目のアパートを購入するなら、節税だけではなく経営を成功させられるようにプランを考えて
おきましょう。
アパート経営のリスクを軽減できる
2棟目のアパートがあることで、経営のリスクを軽減できることもメリットです。アパート経営においては、空室が増えると家賃収入が減り、部屋や建物管理の費用ばかりがかかって損失が発生します。
しかし、2棟目のアパートを持っていることで、1棟目か2棟目どちらかに入居者がいるなら家賃収入が得られるため、空室リスクを分散して経営が可能です。
融資を受けやすい
2棟目のアパート経営を始める際には、融資が受けやすいこともメリットです。2棟目のアパート経営を始める場合は、1棟目のアパートを担保にして、融資を受けられます。
また、1棟目のローンの返済実績が評価されるため、審査に通りやすいことも魅力です。1棟目の担保としての価値が高く、これまでのローンも滞りなく返済できているなら、2棟目の融資は受けやすいでしょう。
アパート経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。
なぜなら、アパート経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。
建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
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活用事例:(仮称)ベアーつきみ野
エリア | 神奈川県 |
土地面積(㎡) | 1613.69 |
延べ床面積(㎡) | 895.11 |
工法 | 鉄筋コンクリート造 |
アパート経営で2棟目をはじめるデメリット
2棟目のアパート経営を始めることには、メリットだけではなくデメリットもあります。
- ローンを組んだ場合返済金額が多くなる
- アパートの維持費が倍かかる
多数のメリットだけではなく、デメリットにも目を向けて、2棟目のアパート経営が自分に合っているかを見極めましょう。
ローンを組んだ場合返済金額が多くなる
1棟目と2棟目ともにローンを組んで購入する場合は、返済金額が多くなることがデメリットです。特に1棟目のアパートのローン返済が終わっていないうちに2棟目も購入すると、ローンが二重になって月々の返済額は増えます。
毎月の返済額が増えることに加えて、両棟で空室が増えると家賃収入が下がり、ローンを滞納するリスクが高くなることは理解しておきましょう。
アパートの維持費が倍かかる
アパート経営では建物の維持に費用がかかり、2棟目を購入すると維持費は単純計算で2倍になります。維持費としてかかるコストは、次のものがあげられます。
- 共用部の光熱費や定期清掃費用
- 退去後の原状回復費
- 修繕費
- 不動産会社への広告料や賃貸管理料
共用部の光熱費は月に3,000~1万円程度であり、定期清掃費用は月に1万円程度かかります。退去後の原状回復費は部屋の状態によって異なりますが、1室あたり5万~10万円程度かかることが多いでしょう。
建物が老朽化してくると定期的な修繕が必要であり、5~10年おきに100万~300万円程度の高額な費用がかかります。不動産会社に仲介を依頼しているなら、広告料や賃貸管理料がかかり、広告料は入居者が入るごとに家賃の半月から1月分、賃貸管理料は賃料の数パーセントの費用がかかります。
これらの費用が2棟目のアパートを購入することで倍になり、ランニングコストが大きくなってしまう点はデメリットです。
アパート経営で2棟目をはじめるタイミング
2棟目のアパート経営を始めるタイミングは、人によって異なります。経営を成功させるには、いつ始めるべきなのか、理想のタイミングを把握しておくことが大切です。
- 1棟目のアパート経営が安定してきたとき
- 自己資金が十分用意できたとき
- アパートローンの金利が低いとき
どのようなタイミングがよいのかを知り、最適な時期に2棟目のアパート経営を始めましょう。
1棟目のアパート経営が安定してきたとき
2棟目のアパート経営は、1棟目のアパート経営が安定してきたタイミングで始めることがおすすめです。1棟目がすでに赤字の状態だと、融資が受けづらく、2棟目購入の資金を捻出できない可能性が高いです。
また、仮に融資を受けられたとしても、1棟目で失敗しているなら2棟目で失敗するリスクも上がります。1棟目と2棟目の両方で経営失敗となると、巨額の損失が発生する可能性があるため、1棟目のアパート経営が順調で、数を増やしても問題ないと判断してから2棟目に乗り出しましょう。
自己資金が十分用意できたとき
アパート経営を成功させるには、自己資金に余裕があることが重要です。そのため、自己資金を十分に用意でき、資金的な余裕ができてから2棟目のアパート経営を始めることがおすすめです。
自己資金が十分にあると、頭金を多く入れられるため、ローンを組んでも借入額を減らせます。また、資金に余裕があるなら、万が一空室状態が続いたとしても、その間の維持費やローンの返済も滞りなく行えます。
経営失敗のリスクを軽減するためにも、自己資金は十分に用意しておき、資金的な問題がクリアになってから2棟目のアパート購入を検討しましょう。
アパートローンの金利が低いとき
ローン返済の負担を軽減させるには、アパートローンの金利が低いタイミングを狙って、2棟目の購入を検討することがおすすめです。ローンの金利はタイミングによって異なり、市場金利が下がっているタイミングを狙うとお得に融資を受けられます。
低金利で契約すると、ローン返済総額を軽減できるため、滞納リスクを減らして融資を受けられる点もメリットです。金利は金融機関によって異なるため、複数社で比較して、お得な契約先を探しておきましょう。
金利が低いほど、利回りを高くすることができるでしょう。
アパート経営を始めようか考えたとき、どのようにアパートを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。
例えば2階建てにするか3階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やアパート経営の目的によって変わります。
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アパート経営で2棟目の物件を選ぶときのポイント
2棟目のアパート経営を成功させるには、物件選びが重要です。物件選びのポイントは、次の3つがあげられます。
- 1棟目とは違うエリアに選ぶ
- 1棟目とは違う築年数の物件を選ぶ
- 利便性の高いところを選ぶ
ポイントを把握して、失敗なく経営が行える物件を見つけましょう。
1棟目とは違うエリアに選ぶ
2棟目のアパートは、1棟目と別のエリアから選んで購入することがおすすめです。1棟目と同じエリアにしてしまうと、事件や事故、災害が起きた際に空室リスクが高くなったり、建物の損傷による修繕費用が多くかかったりする可能性があります。
例えば1棟目があるエリアで事件や事故が起き、エリアの評判が悪くなると入居者が入りづらくなり、空室リスクが上がります。また、1棟目のエリアで災害が起きた場合に、同一エリアに2棟目があると、双方の建物が損傷して、同時に修繕費用がかかってしまう可能性があることも覚えておきましょう。
エリアをずらして購入することで、どちらかのエリアで事件や事故、災害などが起きたとしても、もう一方のエリアはダメージを受けずに済むため、経営失敗のリスクを分散できます。
1棟目とは違う築年数の物件を選ぶ
2棟目のアパートは、1棟目とは異なる築年数の物件を選ぶことがおすすめです。同一、あるいはほとんど築年数に違いのない物件を購入してしまうと、同時期に定期メンテナンスが必要になります。
定期メンテナンスは数百万円程度の高額な費用がかかることも多く、同時期に修繕を行うと高額な費用がかかってしまいます。一度に多額の資金を用意しなければならないため、出費を分散するためにも1棟目とは築年数が異なる物件を選んだほうがよいでしょう。
利便性の高いところを選ぶ
経営失敗のリスクを分散するには、1棟目と2棟目はタイプの異なる物件を選ぶことが重要です。しかし、入居者を獲得するという点においては、どちらも利便性の高い立地がよいという点は共通しています。
1棟目とはタイプが違っても、利便性が悪いと入居者を獲得しづらくなるため、この点には注意しましょう。利便性の高いエリアの特徴としては、駅から近いことや近隣にスーパーやコンビニなどの施設があることがあげられます。
交通アクセスがよく、近隣に生活に必要な施設が充実した立地を選ぶことで、2棟目のアパートでも入居者を獲得しやすくなるでしょう。
ご自身の土地でアパート経営を考える場合は、今一度土地の立地などについて確認しておくことをおすすめします。
アパート経営で2棟目をはじめた事例
2棟目のアパート経営を成功させるためには、実際の事例を参考にして、イメージをつかんでおくことがおすすめです。
2棟目以降のアパート経営を始めた事例は多数ありますが、どれも成功しているわけではありません。成功と失敗両方の事例を参考にして、2棟目経営のイメージを膨らませておきましょう。
2棟目をはじめて成功した例
2棟目のアパート経営で成功した事例としては、次の2つがあげられます。
- サラリーマンで2棟目のアパート経営も成功
- 木造アパートにこだわってアパート3棟の経営に成功
どのようにして成功したのか、事例から経営のポイントを学んでいきましょう。
サラリーマンで2棟目のアパート経営も成功
サラリーマンで賃貸経営を始め、現在では2棟目のアパート経営を開始しています。最初は戸建ての賃貸物件から始め、次に中古アパートの経営に乗り出しています。
1棟目の経営が成功したポイントとしては、見積もりを取って、どれくらいの利益が出るかを正しく把握できていた点にあるでしょう。事前に念入りな計画を立てておくことで、失敗なくアパート経営を行い、投資の規模を広げることができています。
木造アパートにこだわってアパート3棟の経営に成功
木造アパートにこだわって経営を始めることで、開始から3年で3棟のアパート経営に成功しています。木造アパートは購入費用が安く、利益を出しやすい点が魅力です。また、マンションだと1室のみを購入する区分所有になりますが、アパートなら1棟で購入でき、空室リスクが分散できる点もメリットです。
マンションよりもリスクが低く、利益を出しやすい木造アパートにこだわることで、短期間で3棟のアパート経営に成功しています。
2棟目をはじめて失敗した例
2棟目のアパート経営を開始して、失敗した事例は次の2つがあげられます。
- 自己資金割合が下がり経営が難しくなった
- 2棟目を急いで融資が受けられなかった
どのような理由で失敗したのかを知り、2棟目の経営を開始するにあたって起きやすい問題を把握しておきましょう。
自己資金割合が下がり経営が難しくなった
1棟目のアパートは自己資金を用意して始めたものの、2棟目をフルローンにしてしまったことで経営が苦しくなっています。1棟目は自己資金が3,000万円、借入金が7,000万円でその割合は30%です。2棟目は1億円のフルローンであり、これによって15%まで自己資金割合は低下しています。
自己資金割合が減ることで金銭的な余裕が持てなくなり、生活が苦しくなったり、経営にかけられるお金が少なくなったりして、アパート経営を続けることが難しくなっています。
2棟目を急いで融資が受けられなかった
急いで2棟目を購入しようとしたために、融資が受けられず失敗したケースもあります。2棟目を購入する際には、ローン審査で1棟目の不動産担保としての価値や経営の実績、返済の実績などが見られます。
不動産としての価値が高くても、経営や返済の実績が低いと融資を受けられないことは多いです。1棟目の経営が順調ではないうちに2棟目の追加購入を検討すると、融資が受けられずに2棟目の購入ができない場合があることは覚えておきましょう。
アパート経営を始めるなら最初の情報収集が重要です。日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら、土地所在地を入力するだけでアパート経営のプランを取り寄せることができます。
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資金の余裕があれば2棟目をはじめるメリットは多い
アパートが2棟あることで、家賃収入は増えるため資産形成をしやすくなります。しかし、2棟目のアパートの購入や経営には多額のコストがかかるため、資金の余裕があるかを確認してから始めることが大切です。
自己資金に余裕があるなら、2棟目のアパート経営を始めるメリットは多いです。2棟目が自分にとってメリットとなるのか、デメリットとなるのかを正しく判断して、経営拡大を検討しましょう。
記事のおさらい