アパート経営で保証人が必要なケース。用意できない時の対処法を解説

アパート経営で保証人が必要なケース。用意できない時の対処法を解説

アパート経営に興味を持つ方が増えています。アパート経営とはアパートを1棟丸ごと購入して家賃収入を得る不動産投資の一種で、経営がうまくいけば不労所得を得られる手段として注目されています。

アパート経営を始めるためには中古アパートの購入か、所有している土地にアパートを建てる必要がありますが、どちらの場合も多額の資金が必要です。そのために、アパート経営向けの投資用ローンであるアパートローンを借り入れて始める方が多いのですが、ローンの借り入れの際に保証人を求められることがあります。

この記事では、アパートローンの保証人にはどのような人がなるのが一般的なのか、保証人が用意できない場合にはどうしたらいいのか、アパートローンの保証人になることを頼まれたときのリスクなど、アパートローンの保証人の基礎知識について詳しく解説します。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
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アパート経営の保証人に関する基礎知識

アパート経営の保証人に関する基礎知識

アパート経営のアパートローンの借り入れの際に設定するように求められる保証人とはどのようなものなのでしょうか。アパートローンの保証人の基礎知識を解説します。

ローンを組む場合は必要

保証人とは、ローンの借り入れをした本人がもしも返済できなくなった場合に、本人に代わって返済する義務を負う人のことです。基本的にアパートローンの借り入れするときには、保証人の設定が必要になります。

連帯保証人と保証人の違い

保証人には単なる保証人と連帯保証人の2種類があります。単なる保証人には、「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」が認められています。

催告の抗弁権とは、債権者に対して「先に本人に催告してください」と言える権利です。検索の抗弁権とは、本人に返済能力がある場合にはまず先に本人の財産を強制執行するように債権者に求める権利です。分別の利益とは、特約がない場合には保証人の人数で保証債務を割れるというものです。60万円の借金に対して保証人が3人いたら、保証人1人あたりの債務は3分の1の20万円になります。残りの40万円については責任を負いません。

連帯保証人にはこの3つの権利が一切認められません。複数の連帯保証人がいたとしても、債権者は誰か1人に全額を返済するように迫ることができます。また、借金をした本人が自己破産などで返済する必要がなくなった場合には、その借金が連帯保証人に全て引き継がれます。

ある意味で、連帯保証人は債務者本人よりも重い責任を負わなければいけない場合もあります。

保証人と連帯保証人は似たような言葉ですが、債務に対する責任の重さや債務者本人が支払えない場合の負担の大きさは全く違います。この違いによく注意しましょう。

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アパート経営で連帯保証人が必須になるケース

アパート経営で連帯保証人が必須になるケース

アパート経営のためのアパートローンを借り入れる場合には、連帯保証人を立てなくても保証会社に保証料を支払うこともできます。保証会社を利用すれば、万が一返済が滞った場合には保証会社が連宅保証人の代わりとなり弁済してくれます。

保証会社を利用すると保証料の支払いが必要になりますが、この出費はアパート経営等の不動産投資では経費として計上できるので、大きな損失にはなりません。現在は多くの方がアパート経営のような不動産投資のためのローンでも保証会社を利用しています。

しかし、保証会社を利用したくても利用できずに、金融機関から連帯保証人を立てることを求められるケースが2つあります。保証会社を利用できずに必ず連帯保証人を用意しなければいけない2つのケースについて詳しく解説します。

配偶者と収入合算する場合

アパートローンを借り入れる際に連帯保証人を必ず立てることを求められるケースの一つは、配偶者と収入合算する場合です。共働き世帯の場合、夫もしくは妻のどちらかの収入だけでローンを申し込むよりも、2人の収入を合算した合計額で申請したほうが、世帯収入が増加するので審査に通りやすくなります。

夫婦で収入合算する方法や共有名義にする方法は次の2つのパターンが有り、それぞれ連帯保証人の立て方が異なります。

  • 収入合算
    夫か妻のどちらか一方が主債務者になり1つのローンを契約する。物件の名義は主債務者のみの名義となる。収入合算する側が主債務者の連帯保証人になるが債務者ではないので団体信用生命保険(以下、団信)に加入できない。
  • ペアローン
    同じ金融機関で夫と妻がそれぞれ別のローンを契約して、夫が妻の、妻が夫のそれぞれ連帯保証人になる。物件の名義はお金を出した割合に応じた持ち分での共有名義となる。それぞれが自分のローンを抱えているのでどちらも団信に加入できる。

万が一、ペアローンではどちらか一方が、収入合算では主債務者が返済を滞らせた場合には、連帯保証人になった配偶者が返済義務を負うことになります。

債務者が無職の場合

正社員の職についていない非正規雇用が増える中で、フリーターとして安定した収入が保証されない生活をしている方でもアパートローンを組んでアパート経営を始めることができます。また、無職の方でもアパートローンを組んでアパート経営を始めることができます。

しかし、フリーターや無職の方がアパートローンを組む場合には、収入が安定しないことから保証会社を利用することはできませんフリーターや無職の方は保証会社を利用する代わりに、連帯保証人を設定することを求められます。場合によっては、購入する物件以外の担保を求められることもあります。

また不動産価格は変動するので、万が一物件を売却した金額だけでは債務に足りなかった場合に備えた連帯保証人の設定が必要です。

フリーターや仕事をしていない無職の方は、経済力がとても弱いので与信(取引相手へ与える信用)がとても弱いのが、連帯保証人や担保が必要なる理由です。フリーターや無職の方のアパート経営には必ず連帯保証人が必要だと理解しておきましょう。

アパート経営の保証人になれる人

アパート経営のための借り入れで、連帯保証人が必要であったり、保証会社を利用しない場合には、どのような人に保証人になってもらえば良いのでしょうか。アパートローンの借り入れで保証人になれる人を紹介します。

一般的には配偶者

アパートローンでは多くの場合、配偶者が連帯保証人になることが一般的です。収入合算や共有名義などで配偶者が連帯保証人になることが求められる場合でなくても、通常は配偶者を連帯保証人として設定します。

配偶者を連帯保証人として設定することが多い理由は、名義は主債務者の名前であっても家族経営で経営することが多いアパート経営は、配偶者も経営に参加しているとみなされることが多いためです。

また、主債務者に万が一の事があった場合、配偶者は法定相続人であり、相続財産の2分の1を相続します。子どもが複数いた場合には、配偶者が最も相続する金額が多いので、アパート経営を引き継ぐ可能性が高いのです。

アパートローンでは、経営を引き継ぐ可能性が高い人を連帯保証人として設定するように求めるので、配偶者が連帯保証人にあることが多いのです。

収入なしの専業主婦・主夫でもOK

配偶者を連帯保証人にする場合、配偶者が収入のない専業主婦・主夫であっても連帯保証人になることができます。

収入のない専業主婦・主夫が連帯保証人になることに不安を感じる方も多いのですが、万が一、借り入れをしている主債務者本人がローンの返済前に死亡する事態が起きてしまった場合でも、アパートローンではアパートからの家賃収入が見込めるので、専業主婦・主夫を連帯保証人にしても返済が滞る心配はそれほどありません。

また、多くの場合は団信に加入するので、万が一の場合にはローンの債務がなくなります。専業主婦・主夫が連帯保証人になることをそれほど心配する必要はありません。

ただし、団信で保証してもらえる金額を超える借り入れをした場合には、団信で返済しきれない債務が専業主婦・主夫である配偶者にのしかかってくる可能性があります。その時の入居率によっては、家賃収入だけでは厳しくなる可能性もあります。団信だけでは足りない場合には、団信でまかなえない分を別に生命保険をかけておくなどの備えを考えておきましょう。

子供または両親

連帯保証人に設定できる配偶者がすでに亡くなっている場合には、子どもがいれば子どもを連帯保証人にできます。子どもがいなかったり、未婚の場合には親を連帯保証人にすることもできます。

事業を引き継ぐ可能性が高いという意味では、配偶者がいなければ子ども、次いで親にアパートは引き継がれるので、子どもや親でも大丈夫です。

注意しなければいけないのは、主債務者の子どもや親が直接連帯保証人になっていなくても、連帯保証人になっていた配偶者が死亡したことで、知らない間に連帯保証人になってしまっている可能性があるという点です。

連帯保証人が亡くなった場合には、連帯保証人の返済義務は相続人に引き継がれます。父親の連帯保証人になっていた母親が亡くなった場合、子どもがいればその子どもに、子どもがいなければ親に、親も亡くなっている場合には兄弟姉妹に連帯保証人の義務が相続されます。

家族が拒否した場合は友人でもOK

配偶者や子ども、親がいなかったり、家族や親戚に連帯保証人になることを断られてしまったりした場合には、友人や知人に連帯保証人をお願いすることは可能です。しかし、連帯保証人になると、万が一債務者が返済できなかった場合に、すべての借金を負わなくてはいけなくなるので、血縁関係にない人にとってはリスクが大きすぎます。

アパートローンを借りようとしている人に信用があれば、配偶者や家族、兄弟に連帯保証人をお願いできるはずです。最も頼るべき家族や親戚から断られているということは、それだけリスクが大きいことを意味しています。多くの人は他人の連帯保証人になるリスクを理解しているので、血縁関係にない友人や知人の連帯保証人になることを了承してくれる可能性は極めて低いでしょう。

アパート経営で保証人になれる人がいない場合の対処法

アパート経営で保証人になれる人がいない場合の対処法

アパート経営に乗り出したくても、金融機関が求めるアパートローンを借り入れるための保証人がどうしても用意できないこともあります。保証人が用意できない場合にはどうしたらいいのか、対処法をいくつか解説します。

団体信用生命保険を活用する

金融機関によっては、団体信用生命保険(団信)へ加入することによって保証人を設定しなくても大丈夫な場合があります。住宅ローンの団信は自分で選ぶこともできますが、アパートローンで保証人の設定の代わりに団信へ加入する場合は、金融機関が指定した団信への加入が必須となります。

団信に加入すれば、借り入れをした人に万が一のことがあった場合に、保険会社が残債を代わりに全額返済してくれます。購入したアパートが担保として金融機関に差し押さえられることもないので、残された家族にはローンがなくなったアパートが残ります。

団体信用生命保険のデメリット

ただし、保証人を設定するべき場合に団信を利用することにはデメリットもあります。団信の利用には年齢の上限が設定されています。年齢は完済時だけでなく、借入時の年齢にも制限があります。多くの場合は、借入時は70歳、完済時80歳が上限年齢として設定されています。

また、保証人の代わりに団信を利用する場合には借り入れの金利が通常よりも高くなります。保証人が必要だと判断されたのに用意できなかった部分がリスクとして捉えられて金利に反映される模様です。

また、アパートローンの借入額は高額になるので、団信に支払う保険料も高額になります。

また、アパートを含めた資産が3,000万円以上ある場合には、相続税対策も必要ですが、団信に入っている借入金は相続税の控除ができません。場合によっては、相続税が高額になる可能性があります。アパートローンに団信を付けるよりも、一般の生命保険を同額でかけておく方が相続税対策としてはおすすめの場合もあります。

保証人がいらない金融機関を選ぶ

金融機関によってはアパートローンやビジネスローンを保証人や担保の設定無しで借りられるところもあります。1ヶ所で保証人の設定を求められたとして、金融機関によって融資の条件が大きく変わります。保証人がいらない金融機関を探してみるのもおすすめです。

金融機関が保証人を求めない理由は、保証人への取り立てでトラブルになることが多く、保証人とのトラブルを解決することに労力を割きたくないためです。

ただし保証人や担保を求められない金融機関からの借り入れは金利が高く、審査も厳しくなります。しかし、審査に通れば保証人をお願いできない人でも借り入れが可能なので、探してみる価値はあるでしょう。

法人化する

アパート経営を個人事業主の大家さんとしてではなく、法人化して会社にしてしまうのも、保証人を用意できない場合の対策の一つです。法人化すれば、アパートローンの借り入れは法人名義になります。

そして、法人名義のローンの連帯保証人には代表者を設定できます。つまり、自分で設立した会社の連帯保証人に自分がなれるということです。この方法であれば、連帯保証人が用意できない問題はクリアできます。

ただし、投資としての不動産投資は認められても、副業は禁止されている企業に勤めている場合にはこの方法が使えるかは会社に確認してみないとわかりません。また、法人設立にはある程度の費用がかかります。

その他にも法人設立には様々な手続きが必要なので、自分でよく調べてから進めましょう。

アパート経営の保証人になるリスク

アパート経営の保証人になるリスク

ここまでは、自分がアパート経営を始める場合の保証人の設定について解説してきました。ここからは、アパート経営を始めたい人から、保証人になってほしいと言われたときのリスクについて見ていきましょう。

アパートローンに限らず、親族や知人から連帯保証人になることを求められた場合には、大きなリスクを背負うことになることを理解しておきましょう。連帯保証人になるということは、場合によっては借り入れをする人以上のリスクを背負う可能性もあります。

具体的に連帯保証人にはどのようなリスクがあるのか、詳しく解説します。

返済請求を拒否できない

保証人と連帯保証人の違いのところで見たとおり、連帯保証人には返済を拒否できる一切の権利がありません。複数の連帯保証人が設定されていたとしても、最も請求しやすい1人に全額返済をするように言われたら、その請求を拒否することや他の連帯保証人と分割したいということもできません。

借り入れした本人に十分な資産があったとしても、連帯保証人に返すように請求されてしまったら、連帯保証人は拒否することもできません。連帯保証人は債権者からの返還要求を一切拒否できない立場になるので、リスクがとても大きいのです。

負債を放棄することができない

連帯保証人にはなっていない法定相続人であれば、プラスの財産よりもマイナスの財産のほうが大きい場合には相続放棄すれば、被相続人の借金の支払いを免れることはできます。

しかし、被相続人の連帯保証人になっていた場合には、相続放棄をしても連帯保証人を解除することはできません。そのために、連帯保証人として設定されている配偶者や子どもは、被相続人が残した借金を支払うしかありません。

金融機関が配偶者を連帯保証人として設定するように求める理由はここにあります。専業主婦・主夫でも配偶者を連帯保証人として設定しておけば、借り入れをした債務者になにかあってもローンの支払いを求めることができるためです。

アパートローンは住宅ローンとは違い団信への加入が必須条件ではありません。団信の保険料は高額になることから、団信へ加入せずに配偶者を保証人に設定する場合もあります。しかし、連帯保証人に設定してしまったら、自分に何かあった場合に残された家族に大きな負債を残すことになる点は、できるだけ早めに対策方法を考えておきましょう。

賃貸収入がなければ返済が滞ってしまう

アパートローンの借り入れをした本人に万が一のことがあり、ローンの残債を完済できるだけの団信か生命保険に加入していなくても、アパートの家賃の収益が十分にあれば問題ありません。ローンの支払や管理会社へ支払う管理費、固定資産税などを家賃収入からまかなうことができれば問題ありません。

アパートローンで団信への加入が必須条件になっていない理由は、アパートなら相続した後でも家賃収入からローンの返済ができるためです。

しかし、アパートの入居率が低下して、家賃を値下げしなくてはいけなくなることもあります。アパート経営に必要な経費やローンの支払のほうが家賃収入よりも多くなってしまったら、家賃収入以外の預金や自分が働いた給料など、その他の資産や収入から補填するしかありません。

駅チカの便利な立地のアパートや、大学や独身者が多い大きな企業の近くのアパートでなければ、建物の経年劣化により入居率は徐々に下がっていきます。ローンを借り入れたときに予想していた入居率を下回ってしまうこともあります。そのような場合に、返済や固定資産税の支払いが苦しくなってしまうこともあります。

アパートローンの連帯保証人になるということは、このような入居率の低下による収益の悪化のリスクも背負うということです。

保証人の役割やリスクについて把握しておこう

アパートローンでは、現在では保証人の設定ではなく保証会社の利用を勧められることが多くなってきてはいますが、それでも条件などによっては保証人の設定を求められることもあります。

保証人と連帯保証人の違いや、連帯保証人になることのリスクなどはしっかりと理解しておかないと、万が一返済を滞らせてしまった場合に、連帯保証人をお願いした人に対して大きな迷惑をかけることになります。

また、自分が連帯保証人になってしまったときには、とんでもない借金を背負うことにもなりかねません。連帯保証人とはどのようなものなのかを理解した上でお願いしましょう。

また連帯保証人をお願いするのなら、連帯保証人に迷惑をかけないようにするにはアパート経営をどのように進めればいいのかの経営計画もしっかりと現実的な計画で立てるようにしましょう。

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