デザイナーズアパートの建築費はどのぐらい?メリット・デメリットもまとめて解説

デザイナーズアパートの建築費はどのぐらい?メリット・デメリットもまとめて解説

アパート建築といえば、大手のハウスメーカーなどが主な建築会社として考える方が多いかと思います。しかし、多くの賃貸物件が建てられ、築年数や家賃程度でしか差別化が難しくなくなっている現在では、設計事務所に1からデザインを依頼して建てる、デザイナーズアパートが注目されています。

デザイナーズアパートは世界に1つしかないため、オーナーとしてのモチベーションが上がるだけではなく、似通いやすいハウスメーカーの物件に比べてわかりやすい差別化にもつながります。

この記事では、デザイナーズアパートの建築費やハウスメーカーとの違いなどについて解説します。

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【4月更新】アパート建築費はいくら?坪単価相場や予算別・坪数別の実例を紹介

デザイナーズアパートの建築費相場

デザイナーズアパートの建築費用の相場は、主に建築に使う構造と坪数によって異なります。

坪数建築費用
木造鉄骨造RC造SRC造
30坪3,160~4,240万円4,240~5,320万円5,780~7,400万円7,240~9,140万円
50坪5,360~7,100万円7,140~8,900万円9,700~13,000万円12,100~15,300万円
70坪7,500~9,900万円9,990~12,460万円13,500~18,200万円16,940~21,420万円
100坪10,720~14,200万円14,280~17,800万円19,400~26,000万円24,200~30,600万円

また、構造別の坪単価は、以下のようになっています。

建物構造坪単価
重量鉄骨造76万円
鉄筋コンクリート造94万円
鉄骨鉄筋コンクリート造116万円

デザイナーズアパートの建築費は、建築家や設計事務所の設計監理費用や、施工会社の工事費用に大きく左右されます。そのため、実際の建築費については、複数会社にヒアリングを行い、必ず相場感を確認しておきましょう。

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活用事例:ラトゥール三条

エリア愛知県
土地面積(㎡)900
延べ床面積(㎡)550
工法鉄筋コンクリート造 壁式構造
建築費用(円)10,000万
価値の高い鉄筋コンクリート造、外壁にはタイルを貼り質の高い建物を安価に提供しております。間取りは1LDK、2LDKの混合間取りにより、採用しております。(ハートフルマンション株式会社の土地活用事例)

デザイナーズアパートの建築費内訳

デザイナーズアパートの建築費の内訳は以下の項目になります。

  • 設計監理費用
  • 本体工事費用
  • 付帯工事費
  • その他諸費用

一般的なハウスメーカーの建築費の内訳と大きく異なるのは、「設計監理費用」「本体工事費用」です。特に1から設計する場合には、デザインだけではなく建築基準法や建ぺい率などの調査も必要になるため、設計監理費用は高額になりやすくなります。

また、オリジナルな設計を成立させるための施工費用も高くなります。特にデザイン性を意識した施工方法が必要になるため、技術が求められるます。そのため相見積もりよりも、建築家や設計事務所と付き合いのある工務店や施工会社が建てることが多いです。

例えば、デザイナーズ物件に多いコンクリート打ちっぱなしの壁などは、十分な技術がない施工会社では滑らかな断面図にならず、デザイン性が下がってしまいます。

デザイナーズアパートの建築費用は、建築会社や設計事務所によって大きく異なります。まずは複数の事務所に相談し、どのぐらいでどの程度のアパートが建つのかを確認しておきましょう。

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デザイナーズアパートの建築費は高いのか

アパートは建築後の家賃収入から利益を得るため、建築費が高いかどうかは、単純な値段ではなく、様々なメリットとデメリットを考えることが重要です。

ここからは、デザイナーズアパートを建てるメリットやデメリットについて解説します。

デザイナーズアパートを建てるメリット

デザイナーズアパートを建てるメリットは主に以下の3つです。

  • こだわりや好みを反映できる
  • 築年数や立地以外で差別化ができる
  • 家賃額を維持しやすい

それぞれのメリットについて確認しておきましょう。

こだわりや好みを反映できる

デザイナーズアパートにすることで、こだわりや好みを反映できるため、アパート自体に愛着がわきやすくなります。

アパート経営は数年ではなく、ローン完済までの20年~30年を考えた事業なので、費用対効果や利回りももちろん重要です。しかし、それ以上に、アパートのオーナーがどれだけアパート経営のために時間や労力を使えるかも重要になります。

特に管理会社に管理業務を委託せずに個人管理をする場合には、定期的な清掃やメンテナンスが必要です。自身のこだわりや好みを反映できるという点は、長期的にモチベーションを維持した状態で、前向きにアパート経営に取り組むためにも非常に意味があります。

デザイナーズアパートの大きなメリットは、このようにこだわった外観や設備で周りの競合物件と差別化できる点にあります。

しかし、よく吟味して建築会社を選ばなければ、こだわりを上手く反映できずイメージと違うデザイナーズアパートが建ってしまう可能性もあります。また、アパート経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるのです

では、どの建築会社に相談すれば、収益の出るデザイナーズアパートを建てることができるのでしょうか。

日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら、土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーのアパート経営プランを一括請求することができます。

デザイナーズアパートを請け負っている大手建築会社も多数ありますので、実際にプランを取り寄せ相談先を絞る足がかりとなれば幸いです。

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築年数や立地以外で差別化ができる

デザイナーズアパートを建築することで、築年数や立地以外に、デザイン性や快適さ、好みといった点で差別化しやすくなります。

ハウスメーカーはある程度建てることができる物件が規格化されています。そのため、若干のメーカーごとの違いはあるものの、どうしても似たりよったりの内容になりやすいです。

似たりよったりのアパートの場合、家賃や立地、築年数が経営や集客効率を左右します。特に立地や築年数以外の差別化が難しいため、どうしても築年数が経過するにつれて競争力を維持するために家賃を下げる必要があります。

しかし、デザイナーズアパートを選ぶ入居者は、立地や家賃に若干劣っていても「この物件に住みたい」という欲求を持ちます。そのため、周辺の家賃相場に比べて高めの家賃設定や、築年数が経ち中古化した場合でも家賃下落幅を小さくすることができます。

特にアパートやマンションなどの集合住宅が周辺に多く、新築の1年間しか差別化が難しいような場合には、デザイナーズアパートを建てることで経営を安定させることができます。

狭小地や変形地でも工夫の幅が広い

一般的にハウスメーカーの場合、ある程度建てるものが規格化されているため、どちらかといえば、建物に土地が合わせるというような建て方になります。

しかし、狭小地や変形地であってもデザイナーズアパートであれば、土地の状態に合わせて自由に設計できるため、アパートを建築できる可能性が高くなります。ハウスメーカーの規格よりも戸数や平米数を増やすことで、結果的にデザイナーズアパートのほうが家賃収入を増やすことができる場合もあります。

所有している土地の条件が悪い場合には、一度デザイナーズアパートについて相談するとより建物の幅が広がります。

デザイナーズアパートを建てるデメリット

デザイナーズアパートには様々なメリットがある一方で、主に2つのデメリットがあるのも事実です。

  • 維持管理コストがかかる
  • 設計だけではなく施工会社選びも重要

ここからはそれぞれの違いについて確認していきましょう。

維持管理コストがかかる

デザイナーズアパートの場合、一般的なアパートに比べてメンテナンスコストが高くなる可能性があります。例えば、アパートでは10年に一度のタイミングで、外壁塗装や屋根の補修工事などが必要です。

一般的なハウスメーカーのアパートではある程度規格化されているため、耐久性やコスト感についてもある程度予想できます。しかし、デザイナーズアパートの場合、耐久性や維持管理コストはばらつきがあり、割高になってしまう可能性もあります。

例えば、コンクリートの打ちっぱなしであれば、ひび割れや塗装が剥げてしまうと防水機能が下がってしまい建物寿命を縮めてしまいます。維持管理コストは家賃収入から捻出する必要があるため、安定した経営を行うためには欠かせない数字なのでまずは確認しておきましょう。

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設計だけではなく施工会社選びも重要

デザイナーズアパートの建築では設計だけではなく施工会社選びが重要です。他にも、ハウスメーカーであれば、図面や建築プランの説明から建築、管理運営をすべて一気通貫で行うため、会社選びは最初の一回で十分です。

しかし、デザイナーズアパートの場合、デザインや設計監理を行う設計事務所や建築家の選定に加えて、建築や工事を行う工務店や建築会社の選定、賃貸管理を行う管理会社の選定が必要です。

もちろん、設計事務所がある程度選定を手伝ってくれる可能性はありますが、アパートを建て、経営をスタートするまでを一人で行わなければいけない点は変わりません。そのため、会社選びや打ち合わせ回数が多く、アパート経営を始めるまでに手間がかかるというデメリットがあります。

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ハウスメーカーとデザイナーズアパートの建築費以外の違い

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ハウスメーカーとデザイナーズアパートには建築費以外にも様々な違いがあります。
ここからはそれぞれの違いについて解説します。

ローンの組みやすさ

アパートはすべて自己資金で賄うことはほとんど難しいため、金融機関でローンは必ず組む必要があります。

ハウスメーカーであれば、市場調査や企画設計から管理業務までを一気通貫でおこなっています。さらに、全国に多数の管理実績があるため、初めてのアパート経営でもサブリースを活用することで金融機関からの融資を受けやすくできます。また、ハウスメーカーでは提携金融機関を紹介してもらうこともできるため、融資をつけやすくなります。

一方で、デザイナーズアパートの場合、融資などはすべて自身で銀行と交渉する必要があり、土地や経営計画をより吟味されます。スムーズな資金調達やより正確な資金計画作成が求められるという点はデザイナーズアパートとハウスメーカーの大きな違いです。

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住み心地や建物の機能性

ハウスメーカーの場合、ある程度建材などを規格化することで、どんな物件でも機能性を維持しながら建てることができます。また、すでに多くの物件が建てられているため、気密性や断熱性など機能性に関わる評判を調べられます。

一方で、ハウスメーカーでは規格化されている分、建物に土地の特徴を合わせる必要があります。そのため、変形地や狭小地では無理にハウスメーカーで建ててしまうと、規格化のメリットを生かせず、むしろ機能性の低下が懸念されます。

デザイナーズアパートの場合には、完全にオリジナルで設計できるため、土地や気候に応じた機能や建物に設計できます。そのため、土地に特殊な条件がついている場合や地形などが望ましくない場合には、デザイナーズアパートを選択することで、土地を最大限に活用できます。

管理業務まで頼めるか否か

多くのハウスメーカーは、建物を建てたあとのアパート管理業務も含めて対応することができます。管理業務とは、入居者の対応やメンテナンスなどのアパート運営にかかる業務のことを指し、長期事業であるアパート経営では管理会社選びで経営状態が大きく左右されます。

デザイナーズアパートの場合には、管理会社については自身で見つけ条件のすり合わせが必要です。管理業務が建築会社とは別の会社になるため、物件の強みを伝えマメなコミュニケーションを行いましょう。

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すでに所有している土地にアパート建築を考えている場合には「そもそもアパートを建てて入居者が集まるのか」、新たにアパートを建てる場合には「土地代も含めてどのぐらいの予算が必要か」を考える必要があります。

また、自身の土地の状態や周辺業者の質などによって、ハウスメーカーで建てるべきかデザイナーズアパートで建てるべきかは異なります。そのため、どちらで建てるか迷った場合は様々な会社から経営プランについて取り寄せることが重要です。

アパート経営を考えている際には、デザインや意匠について考える前に、まずは複数のアパート会社からプランを取り寄せ、どのぐらいの収益が見込めるのかを考えておきましょう。

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