新築アパートの融資は通らない?審査のコツと知っておくべき基本とは

新築アパートの融資は通らない?審査のコツと知っておくべき基本とは

アパートを新築するには多額の費用がかかるため、自己資金だけで賄うことは難しいです。そのため、多くの人はローンを利用し、金融機関から融資を受けて費用を捻出します。

融資は誰でも受けられるわけではなく、金融機関の審査を受けなければなりません。審査の基準や通過のコツ、融資に関するよくある疑問などを知り、アパート新築のための融資をスムーズに受けましょう。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

新築アパートの融資の審査基準

新築アパートの融資を受けるには審査があり、これにはさまざまな基準があります。


  • 融資を受ける本人の資産
  • 新築アパートの収益性
  • 新築アパート自体の資産価値
  • アパート経営の実績

審査は複数の基準によって行われ、総合的に問題ないと判断された場合に融資が受けられます。

融資を受ける本人の資産

融資を受ける本人の資産がどれくらいあるかは審査の基準として見られています。チェックされているポイントは、次の通りです。


  • 年収
  • 預貯金などの金融資産
  • 借金の有無

年収が高く、預貯金などの金融資産が多いほど、審査には通りやすくなります。資金に余裕があると判断されると、賃貸経営が上手くいかなくても返済能力が高いとみなされるため、審査は有利になると考えましょう。

また、借金の有無も重要なポイントです。現在別のローンなどを組んで借金がある場合は、その金額や返済期間を見られます。借金が多く、新たにローンを組んで返済が難しいと判断されると、年収が高くても融資を受けられない場合があります。

現在の借金だけではなく、過去の借入の返済状況もチェックされるため、家賃や携帯電話の支払い、その他ローンなどの滞納履歴がある人は注意が必要です。借金の滞納履歴があると、返済能力が低いと判断され、審査に通りづらくなります。

新築アパートの収益性

アパートの購入や新築で融資を受ける場合は、投資物件としての収益性も審査基準に含まれます。アパートローンや不動産投資ローンは、基本的に月々の家賃収入で返済することを前提にしています。

そのため、収益性が高く利益が見込めるほど、融資は受けやすくなり、高額な借入も可能となる場合が多いです。投資物件に対してローンを組む場合は、収益性は重要なポイントです。

高年収で金融資産に余裕があっても、新築アパートの収益性があまりにも低いと判断されると、審査に通らないこともあります。

新築アパート自体の資産価値

ローン契約では担保が必要となり、事業用ローンや不動産投資ローンでは、新築するアパートを担保に融資を受けます。新築アパート自体の資産価値が高いほど、担保としての価値が高くなるため、審査に通りやすいです。

担保を設定するのは、万が一返済が滞った場合に、金融機関が担保を売却し、融資額を回収するためです。つまり、売却時の価格が高いほど、金融機関としてもリスクを減らして融資ができるため、資産価値が高いほうが、審査に通りやすくなるといえます。

アパート経営の実績

円滑にアパート経営ができるかも審査の基準であり、アパート経営の実績があるかもチェックされます。経営実績がない初心者だと、経営を開始しても上手く収益を得られない可能性が高いと思われるため、審査の基準は厳しくなりやすいです。

経営実績が豊富だと、健全に経営ができると信頼を得やすく、トラブルが起きた際にもスムーズに対処できると判断されるため、審査は通りやすくなります。

もちろん、アパート経営の実績がなかったとしても、その他の基準をクリアしているなら融資を受けることは可能です。ただし、経営の経験や実績がない場合は、審査に通っても金利が高くなる可能性はあるため、この点は覚えておきましょう。

新築アパートで融資を受けるための5つのコツ

新築アパートでスムーズに融資を受けるには、押さえておきたいコツが5つあります。


  • 可能な限り負債は返済
  • 現実的な数字で収益のシミュレーション
  • 融資を受ける金融機関を厳選する
  • 融資してもらう額を減らす
  • 専門家に融資のサポートをしてもらう

コツを踏まえて審査に臨むことで、金融機関からの融資が受けやすくなるでしょう。

可能な限り負債は返済

融資を受ける時点で他社からの借入が多いと、審査では不利になるため、可能な限り負債は返済しておきましょう。自宅の住宅ローンや車のローン、カードのローンなど、多数の借入があるほど、審査基準は厳しくなります。

そのため、自己資金に余裕があるなら、前倒しして少しでもローンを返済しておくことが大切です。総借入金額を減らす、あるいはローンを1つ減らすだけでも、審査は通りやすくなります。

現実的な数字で収益のシミュレーション

融資を受ける際には、事前にシミュレーションをしておくことが大切です。このとき、現実的な数字で収益のシミュレーションをし、無理のない返済プランを立てておきましょう。

融資額が多すぎると、返済が厳しくなりやすく、審査にも通りづらいです。アパート経営では家賃収入を得られますが、必ずしも入居者を確保して利益が出るとは限りません。

そのため、空室や建物の経年劣化による家賃の低下も考慮して、滞納しない返済額を設定することが重要です。万が一のリスクに備えて収益のシミュレーションをし、金融機関に提示することで、審査には通りやすくなります。

融資を受ける金融機関を厳選する

金融機関にはさまざまな種類があり、どこで融資を受けるかによっても審査基準は異なります。

銀行の種類 特徴
メガバンク
  • 審査のハードルが高い
  • 高額な融資が受けられる
  • 融資条件は好条件で進められるケースが多い
地方銀行
  • 審査のハードルは比較的高くない
  • 融資可能な金額は比較的少額な傾向にある
  • 銀行の方針によっては高額な融資も実現できる可能性がある
信用金庫
  • 審査のハードルは比較的高くない
  • 信用金庫の方針によっては高額な融資も実現できる可能性がある
  • 融資について柔軟に対応してもらえる可能性が高い
ノンバンク
  • 金利が高い傾向にある
  • 融資期間が短い傾向にある
  • 不動産投資のローンに積極的なところが多い

一概にどの金融機関が優れていると、決まっているわけではありません。そのため、それぞれの特徴を正しく把握し、新築アパートに積極的な金融機関を探すことが大切です。金融機関は複数社で比較し、もっとも条件の良い金融機関を選びましょう。

融資してもらう額を減らす

融資してもらう金額が多いほど、審査は厳しくなります。そのため、審査に通りやすくするには、頭金を増やし、融資額を減らすことがおすすめです。

フルローンでも融資を受けることは可能ですが、フルローンは融資額が多く、かつ滞納のリスクが高いと判断されます。そのため、自己資金をある程度用意し、頭金を多くして借入額を減らしたほうが、融資は受けやすくなるでしょう。

専門家に融資のサポートをしてもらう

アパート経営についての専門知識が豊富な、土地活用の専門家に相談し、融資のサポートをしてもらうことも審査に通りやすくなるコツの1つです。専門家のアドバイスを受けることで、無理のない返済プランや新築するアパートの経営プランを考えてもらえます。

また、経営だけではなく、建築プランも作成してもらえるため、審査に通りやすくするだけではなく、建築するアパートの相談をしたい場合にも専門家の活用がおすすめです。

新築アパートの融資前に知っておくべき基本

新築アパートの融資を受けるなら、事前に知っておくべき基本があります。


  • 新築アパートで融資を受ける流れ
  • 新築アパートの融資の金利相場
  • 新築アパートを建てるために必要な費用
  • 新築アパートの経営で必要な維持費
  • 新築アパートの経営で期待できる利回り

基本を正しく理解して、融資前の準備を整えておきましょう。

新築アパートで融資を受ける流れ

新築アパートの融資を受ける流れは、大まかに次の通りです。


  1. 銀行に申し込み・相談をする
  2. 事前/仮審査を受ける
  3. 必要書類を提出して本審査を受ける
  4. 審査に通ったなら契約をして融資を受ける

銀行への申し込みや相談では、1~2週間程度かかることが多いです。複数の金融機関を探す場合は、さらに時間がかかると考えましょう。事前や仮審査は、金融機関によって期間が異なります。

大体1~2週間程度を目安に考えましょう。仮審査に通ったなら、必要書類を通して本審査を受けます。本審査も金融機関によって期間のばらつきがあり、2週間程度のこともあれば、1ヶ月ほどかかることもあります。仮審査よりも、本審査のほうが時間がかかることは覚えておきましょう。

本審査に通ったなら、契約をして融資を受けます。契約後の融資は素早く、契約日即日で融資が実行されることもあります。

新築アパートの融資の金利相場

新築アパートの融資の金利相場は、金融機関によって異なります。大手のメガバンクの場合は、年利1~2%程度が多いです。地方銀行は1.5~4.5%と金利に幅があります。

信用金庫は年2%台と比較的低金利であり、ノンバンクは3~4%程度とやや高めの金利です。金利の相場は金融機関によっても異なるため、それぞれ確認しておきましょう。

2021年8月2日現在だと、三井住友信託銀行では、固定金利で3年だと3.05%、5年だと3%、10年だと2.95%です。同じ金融機関でも、年数設定によって金利は変動します。

新築アパートを建てるために必要な費用

新築アパートには以下のように複数の構造がありますが、どれを選択するかによって坪単価が変わってきます

建物構造 特徴
木造 費用が安く設計の自由度が高い
鉄骨造 柱と梁が不要なため広く丈夫な造りが安価でできる
鉄筋コンクリート造 耐震や耐火、耐久性に優れた構造
鉄骨鉄筋コンクリート造 耐久や耐火、耐震性が高く遮音性や耐熱、気密性も高い

より詳しく把握したい方は、以下の記事も参考になります。

なお、建築費用に関しては、例えば災害への耐性を強化したいなどの理由から鉄筋の造りを選択したり、設計の仕方が特殊な場合は坪単価が上がる傾向にあります。また、建築費以外にも諸費用がかかるため、これも把握しておきましょう。

支払うタイミング 費用の項目 費用の目安
建築計画時 現況測量費 30万円程度
地盤調査費用 1箇所あたり50万円程度
建物解体費 坪あたり4~8万円
請負契約・着工時請 印紙税 1万~10万円程度
水道分担金 100万~500万円程度
工事期間中 追加工事 必要に応じて別途
竣工時 火災・地震保険料 保険会社・地域に準じる
建物の登録免許税 固定資産税評価額×0.4%
抵当権設定登記費用 借入金額×0.4%
司法書士手数料 5万~10万円程度
新築建物不動産取得税 固定資産税評価額×3%
広告費 家賃保証型ではない場合 最大で賃料の1ヶ月分程度

諸費用は工事費の10%程度です。建築するアパートの構造や規模にもよりますが、数千万円から場合によっては1億円程度かかることもあります。

新築アパートの経営で必要な維持費

アパートは建築後もさまざまな維持費がかかります。

支払うタイミング 項目 概要
毎月 光熱費 共用スペースで使用している光熱費用
毎月 保険料 損害や火災等、自身が所有する物件が加入している保険料
毎月 管理費 アパートの掃除等を外部に委託している場合の管理費用
随時 修理費 アパート内の修理が必要な箇所の修理費用
随時 仲介手数料 不動産仲介業者に支払い手数料

維持費は毎月かかるものと、必要に応じて随時支払うものがあります。いつどのような出費があっても対応できるように、資金は多めに残しておくことが大切です。

新築アパートの経営で期待できる利回り

新築アパートでどれくらいの利益が期待できるかは、利回りという指標で確認します。利回りとは投資した金額に対して、一定期間で得られるリターンを示すものです。

利回りには表面利回りと実質利回りの2つがあり、それぞれで計算方法が異なります。表面利回りの計算式は、次の通りです。


  • (年間の家賃収入の総額÷物件購入価格)×100

次に実質利回りは、次の式で計算します。


  • {(年間の家賃収入の総額-必要経費)÷物件の購入価格}×100

実質利回りは必要な経費も考慮して、利回りを計算する点が特徴です。新築アパートの利回りは、6~9%程度が相場となります。利回りはあくまで目安ですが、アパートを新築する際には、目安の利回りに達しているかを確認しておくとよいでしょう。

新築アパートの融資で気になる疑問

新築アパートの融資を受けるなら、事前に疑問点を解消しておくことが大切です。


  • 新築と中古のアパートでどちらが融資に有利か
  • 融資を受けられないならどうしたらよいか
  • 融資は何歳でも受けられるのか

不安や疑問を解消してから、新築アパートの融資を受けましょう。

新築と中古のアパートでどちらが融資に有利か

新築と中古では、新築アパートのほうが融資を受けやすいです。新築アパートのほうが融資を受ける際に有利になる理由は、次の通りです。


  • 融資期間を長く組める
  • 直近で修繕費がかからない

新築アパートのほうが物件の資産価値が高いため、経年劣化を考慮してもより長く経営できます。そのため、返済期間が長くなり、月々の返済負担を減らせるため、融資を受ける上では有利になりやすいです。

また、中古だと状態によっては、購入後すぐに大規模な修繕が必要になることもあります。修繕が必要で費用がかかる状態だと、出費が増えて返済が苦しくなりやすいという理由から、修繕の必要がない新築のほうが融資を受けやすいでしょう。

融資を受けられないならどうしたらよいか

融資を受けられなくても、自己資金で賄えるなら新築アパートの経営は可能です。また、アパート経営以外にも、融資なしで土地を活用し、資産を増やす方法はあります。

  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営
  • 太陽光発電システム

上記の土地活用なら、初期費用がそれほどかかりません。融資を受けなくても始めやすいため、ローンを組むことが難しいなら、別の土地活用を検討してもよいでしょう。

融資は何歳でも受けられるのか

不動産投資用のアパートローンでは、融資を受けられる年齢の上限が決められていないことが多いです。そのため、年齢制限のない金融機関なら、何歳でも融資は受けられます。

ただし、金融機関によっては、融資を受ける条件として、団体信用生命保険への加入を義務付けていることもあります。団体信用生命保険への加入が必須、あるいは自身の希望で加入する場合は、80歳未満などの制限がつく場合があることは覚えておきましょう。

融資を受けて新築アパートで賃貸経営を始めよう

新築アパートの建築には、高い費用がかかります。そのため、自己資金だけでは費用の捻出が難しいため、基本的には融資を受けることになります。

アパートローンの融資は審査基準が厳しいですが、中古のアパートを購入するよりは新築のほうが審査に通りやすいです。審査基準や審査に通るコツを踏まえて申し込みをし、融資を受けて新築アパートの賃貸経営を始めましょう。

【完全無料】最適な土地活用って?