賃貸併用住宅の間取りで後悔しない!パターン別の特徴と決め方を解説

賃貸併用住宅の間取りで後悔しない!パターン別の特徴と決め方を解説

賃貸併用住宅を建築するなら、どのような間取りにするかを考えておく必要があります。間取りによって、賃貸併用住宅の魅力や使い勝手、家賃収入がどれくらい得られるかなどが異なります。

どの間取りが最適かは人によって違うため、自分なりの理想を見つけておくことが大切です。賃貸併用住宅に最適な間取りを知り、理想を実現できる賃貸住宅を建築しましょう。

賃貸併用住宅については、以下の記事もあわせてご覧ください。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

賃貸併用住宅の主な4パターンの間取り

賃貸併用住宅の主な4パターンの間取り

賃貸併用住宅の主な間取りは、次のパターンがあげられます。

  • 横割りで上層階が自宅の間取り
  • 横割りで下層階が自宅の間取り
  • 縦割りで左右に並んだ間取り
  • 賃貸の1室をそのまま自宅にする間取り

どのパターンがよいかは、一概に決まっているわけではありません。自身の希望も考慮して、どれが最適かを考えてみましょう。

横割りで上層階が自宅の間取り

横割りは自宅と賃貸部分を、フロアでわけた間取りです。例えば2階建てで1階部分を賃貸利用し、2階部分を自宅とする場合は、賃貸部分との干渉が少なく、オーナーのプライベート空間を守れることがメリットです。

デメリットは階下に賃貸部分があるため、足音や生活音などによって入居者からクレームが来る可能性がある点でしょう。階段を使用して上層階に上がるのはオーナーのみであるため、防犯性が高いこともメリットの1つです。

横割りで下層階が自宅の間取り

横割りで下層階を自宅にした場合は、入居者への気遣いが不要となり、足音や生活音などでクレームが起きづらい点がメリットです。特に子供と一緒に暮らしている場合は、入居者から騒音などの問題によるクレームを避けやすいことが魅力です。

デメリットとしては上階の入居者の足音や生活音が気になりやすい点があげられます。入居者からのクレームは減りやすいものの、自身の生活環境が悪化するリスクがあることは覚えておきましょう。

縦割りで左右に並んだ間取り

縦割りは建物を左右に区切り、自宅と賃貸部分が左右に並んでいる間取りです。1階から最上階まで、それぞれ縦の空間を利用できるため、お互いの生活音が気になりづらい点は大きな魅力です。

デメリットは室内に階段を設けることになるため、その分室内の面積が減ってしまう点にあります。お互いの生活空間を快適にしやすいですが、室内空間が手狭になりやすい点には注意が必要です。

賃貸の1室をそのまま自宅にする間取り

横割りや縦割りを気にせず、複数ある賃貸の1室を自宅にする間取りをつくることも可能です。賃貸の1室をそのまま自宅にすることで、部屋数を多く確保でき、家賃収入を得やすい点が魅力です。また、建築の手間を省くことができ、費用の削減につながることもメリットでしょう。

すべて同じ間取りで建物を建築するため、最終的に売却する場合でも通常の賃貸住宅として売りやすいこともメリットとしてあげられます。

デメリットは住宅部分の床面積が全体の2分の1以下になる可能性が高く、住宅ローンが利用できないことです。住宅ローンが利用できないため、住宅ローン控除も適用できず、融資が必要な場合は金利の高い不動産投資ローンを利用しなければなりません。

部屋数が確保でき、建築する際の手間も省けるため、建築費の削減が期待できます。
賃貸併用住宅としてではなく、一般的な賃貸アパートやマンションとして売却もしやすくなります。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

賃貸併用住宅の間取りを決める7つのポイント

賃貸併用住宅の間取りを決める7つのポイント

賃貸併用住宅でどの間取りにするかを決める際には、7つのポイントがあります。

  • 賃貸併用住宅を建てる土地の制限
  • 賃貸経営で期待する収益
  • 賃貸併用住宅を建てるエリアの需要
  • 賃貸併用住宅にかけられる費用
  • 賃貸併用住宅にかかる税金
  • プライベートの確保
  • 将来の賃貸併用住宅の扱いやすさ

ポイントを把握して、自分にとっての最適な間取りを見つけましょう。

賃貸併用住宅を建てる土地の制限

賃貸併用住宅を建てる土地によっては、建ぺい率や容積率、高さなどの制限がかけられている場合があります。建ぺい率は敷地面積に対する建物の床面積の割合であり、容積率は敷地面積に対する、建物全フロアの延べ床面積の割合です。

エリアによっては市街化を調整するために用途地域が定められていることもあり、エリアによって建ぺい率や容積率を何%に抑えなければならないか、高さをどれくらいまでにしなければならないかが決められています。

また、用途地域は大きく住居系、商業系、工業系の3つにわけられており、それぞれで建築できる建物の種類が異なる点にも注意が必要です。

賃貸部分に店舗を入れる場合は特に注意しなければならず、商業系の用途地域に含まれているかを事前に確認しておきましょう。

賃貸経営で期待する収益

賃貸経営でどれくらいの収益を期待するかによっても、最適な間取りは違ってきます。自宅部分をメインに置き、家賃収入をそれほど期待しないなら、賃貸スペースを狭くしても構いません。

反対に収益性を高くしたいなら、賃貸スペースを増やす必要があるため、部屋数を増やしたり、場合によっては自宅部分を削ったりする必要があります。

また、部屋数を多く取るために建物を高くするという方法もありますが、この場合はエリアによる高さの制限を守る必要があります。建物が高くなると建築費も高額になりやすいため、資金計画も念入りに立てておくことが大切です。

賃貸併用住宅を建てるエリアの需要

賃貸併用住宅を建てるエリアでは、どのような賃貸需要があるかも確認しておく必要があります。賃貸需要がないエリアだと、募集をかけても入居者が獲得できず、家賃収入が得られなくなってしまいます。

また、需要がある場合でも、単身者とファミリー層のどちらが多いのかも調査しておかなければなりません。単身者の場合は間取りが多少狭くても構いませんが、通勤や通学がしやすい駅近くの立地が好まれます。

ファミリー層が多いなら、広めの間取りで周辺に生活施設が豊富にある立地が好まれるでしょう。どのような需要があるかを見誤ってしまうと、入居者が確保できなくなるため注意が必要です。

賃貸併用住宅にかけられる費用

建築にあたって、どれくらいの費用をかけられるのかも考えておく必要があります。広い間取りで頑丈な構造で建てるには、坪単価が高くなるため高額な建築費がかかります。

部屋数を減らしたり、木造などの坪単価の低い構造にすると、建築費を抑えることは可能です。また、自己資金が少ない場合でも、融資を受けることで資金は捻出できます。

ローンの返済が苦しくなりそうなら、自宅部分を増やして住宅ローンを利用するとよいでしょう。収益性の高さを求めるなら、ローン滞納のリスクは上がりますが不動産投資ローンで融資を受けることがおすすめです。

賃貸併用住宅にかかる税金

賃貸併用住宅に限らず、不動産を所有していると毎年固定資産税がかかります。固定資産税には軽減措置があり、自宅部分の割合や床面積によって、固定資産税が減額されます。

併用住宅の場合は、自宅部分が全体の2分の1以上なら、敷地面積に10倍をかけた土地が住宅用地とみなされ、200平方メートルまでの部分は固定資産税が6分の1に減額され、大幅な節税が可能です。

また、200平方メートルを超える部分についても、固定資産税が3分の1まで減税されます。自宅部分が全体の4分の1以上、2分の1未満の場合は、敷地面積の5倍までが住宅用地となり、軽減措置の適用範囲が異なる点には注意しましょう。

固定資産税の軽減措置をどこまで適用させたいのかを考えることで、最適な割合を考えやすくなります。

プライベートの確保

間取りを考える際には、オーナーのプライベート空間の確保も考慮しておく必要があります。賃貸併用住宅では、通常の賃貸住宅よりも入居者との距離が近くなるため、プライベートの確保は念入りに考えておきましょう。

入居者との接触を減らすには、横割りにして住む階層そのものを分割したり、出入り口をわけたりする間取りに設定することがおすすめです。

将来の賃貸併用住宅の扱いやすさ

賃貸併用住宅は数十年利用するものであるため、長期的な視点を持って出口戦略を考えておくことが大切です。経年劣化によって資産価値が減少し、入居者が入らなくなった場合に備えて、自身で住み続けるのか、あるいは売却するのかを検討しておきましょう。

賃貸部分の1室を自室とするなら、賃貸住宅として売りやすいため、売却の難易度は下がります。その他の間取りで売却する場合はニーズが限定されるため、売却までに時間がかかりやすいことは覚えておきましょう。

自身が住み続ける場合は、横割りだと二世帯住宅にしやすく、縦割りなら一戸建てにリフォームしやすいため、将来的な自宅の構想を練って建築する住宅の間取りを考えることが大切です。

賃貸併用住宅の間取りを決めるまでの流れ

賃貸併用住宅の間取りを決める流れは、大まかに次の通りです。

  1. 家族の要望を明確にする
  2. 業者に賃貸併用住宅のプランを立ててもらう
  3. 住宅展示場でイメージと現実の差を埋める
  4. 決めた業者と間取りの話し合い

全体の流れを把握して、スムーズに間取りを決めて建築を開始しましょう。

家族の要望を明確にする

賃貸併用住宅の間取りを決める際には、自身だけではなく、家族の要望も明確にしておくことが大切です。自宅部分を広く取りたいのか、あるいは賃貸部分を増やして収益性を高めたいのかは、事前に確認しておきましょう。

自宅部分を広く取りたいなら、平面でスペースを使える横割りがおすすめです。また、敷地面積が狭く、平面でスペースを取ることが難しいなら、縦割りの間取りを検討するとよいでしょう。

業者に賃貸併用住宅のプランを立ててもらう

どのような賃貸併用住宅にするかは、業者に相談してプランを立ててもらうとよいでしょう。ハウスメーカーや工務店に相談すると、無料でプランを立ててもらえます。

同じ要望を伝えても、業者によって提示するプランやかかる費用が異なることは多いです。そのため、複数社にプランの作成を依頼し、それぞれの内容を比較しておくと、より理想とする賃貸併用住宅を建てやすくなります。

住宅展示場でイメージと現実の差を埋める

住宅展示場が開催されているなら、現地で実際の家を見学して、より具体的に理解を深めておきましょう。間取りの図面を見るだけでは想像しづらいため、現物を見てイメージと現実のギャップを埋めておくことがおすすめです。

住宅展示場で完成形を見ることによって、明確なイメージを掴めるだけではなく、希望を細かく修正しやすくなり、より理想とする賃貸併用住宅を建築しやすくなります。

決めた業者と間取りの話し合い

建築を依頼する業者を決めたなら、希望する間取りを詳細に話し合いましょう。どのような希望があるのかを伝え、現実的に実現可能な形に落とし込んでいく作業を行います。

建築開始となると、容易にはプランの変更はできません。そのため、建築開始前に希望はすべて伝えておき、不満や疑問点を解消してから工事を始めてもらうことが大切です。

理想の間取りで賃貸併用住宅を建てる注意点

理想の間取りで賃貸併用住宅を建てる注意点

理想の間取りで賃貸併用住宅を建築したいなら、注意すべきポイントがいくつかあります。

  • 住宅ローンが使えない可能性がある
  • 利益によって確定申告が必要になる
  • 大規模修繕に向けて積み立てを忘れない

細かい注意点を把握して、失敗なく賃貸併用住宅を建てましょう。

住宅ローンが使えない可能性がある

間取りやローンの契約条件次第では、住宅ローンを使えない場合があります。住宅ローンが使えない条件は、次の通りです。

  • 自宅の割合が全体の2分の1未満
  • 金融機関が指定するハウスメーカーを利用していない
  • 一括借り上げのサブリース契約を結んでいない

住宅ローンは居住用の住宅を購入する際に使えるローンであり、基本的には住宅部分が建物全体の2分の1以上なければなりません。また、金融機関によっては指定するハウスメーカーに建築を依頼しないと、ローンを組めないこともあります。

住宅ローンの利用条件は金融機関によって異なり、サブリース契約を結ぶことが利用条件となることもあります。住宅ローンを使えない場合でも、不動産投資ローンを利用すれば融資は受けられますが、金利が高く、最終的な返済額が多くなる点には注意が必要です。

住宅ローンを利用して賃貸併用住宅を建築したいなら、自宅の割合が2分の1以上になるように、間取りを考えておきましょう。

利益によって確定申告が必要になる

賃貸併用住宅の経営によって、年間20万円以上の利益が出た場合は、確定申告が必要です。確定申告は原則2月16~3月15日までの間に行う必要があり、期限内に申告しないとペナルティがあります。

また、無申告の場合も同様にペナルティがあるため、申告は必ず行いましょう。申告をしなかったり、忘れていて期限を過ぎたりすると、無申告加算税や延滞税がかかります。通常よりも高い税率で税金を支払うことになるため、確定申告は忘れずに行いましょう。

大規模修繕に向けて積み立てを忘れない

建物は築年数の経過によって少しずつ劣化するため、修繕に向けて資金を貯めておく必要があります。賃貸併用住宅は数十年で大規模修繕が必要となるため、まとまった費用を捻出できるように、家賃収入を積み立てして、修繕金をまかなえるようにしておきましょう。

日頃からこまめにメンテナンスをして、劣化を抑えることは重要ですが、経年劣化は避けられません。長く経営するなら大規模修繕は必須であり、数百万円から場合によっては数千万円かかることもあるため、日頃から貯蓄をしておくことが大切です。

自身も入居者も暮らしやすい間取りの賃貸併用住宅を建てよう

自身も入居者も暮らしやすい間取りの賃貸併用住宅を建てよう

賃貸併用住宅を建てるなら、自身だけではなく入居者も暮らしやすい間取りを考えることが大切です。間取りにはさまざまな種類があり、どれにするかによってお互いの生活に干渉があるか、どれくらいの収益が得られるかなどが異なります。

間取りは簡単には変更できないため、建築時点からこだわる必要があります。間取りによって賃貸経営が成功するか、自身が快適に暮らせるかが異なるため、念入りに計画を立ててから賃貸併用住宅を建築しましょう。

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