アパートの平均的な建て替え年数は?構造ごとの耐用年数を解説

アパートの平均的な建て替え年数は?構造ごとの耐用年数を解説
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アパート経営が順調に進んでいても経年変化で建物や設備は劣化していきます。劣化による修繕やリフォームが増えてきたり、空き室が増えてくるとアパート経営がうまくいかなくなっていきます。

オーナーとしては大金を投資して建築したのだから少しでも長く収益を得たいところです。しかし、アパートが古くなってきたら建て替えを検討しましょう。次から次に故障する設備の修繕費用を考えると建て直すのに匹敵するくらいの支出を伴うこともあります。

なにより古くなったアパートに入居者が減ると収入が減り、家賃を下げると利益率が下がります。ここではアパートの平均的な建て替え年数や構造ごとの耐用年数を解説していきます。アパートを建て替えるメリット、デメリットにも触れているので参考にしてください。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

アパート建築費については以下の記事をご覧ください。

アパートの建て替えを検討するタイミング

アパートの建て替えは費用も時間もかかるので、できるだけ収益を上げてからやりたいところです。とはいえ、建物が倒壊するまで使用しては責任問題になってしまいます。ここではアパートを建て替えるタイミングについて経営視点から主な目安を紹介していきます。

アパートの建て替えのタイミングをあらかじめ知っておくことで、資金繰りや入居者管理を計画的に行って、無理のない持続可能なアパート経営を目指しましょう。

空室率が5割を超えた

アパート経営において空室率は収益に大きく影響するため、低くなれば経営を続けられなくなります。空室率が下がる要因には、間取りや設備が時代のニーズに合わなくなっていることが考えられます。築年数が増えるほど入居希望者の目に留まりにくくなりますが、設備が古いとさらにフィルターから外れます。

見た目がみすぼらしくなっていれば内覧での印象も悪くなります。空室率が5割を超えたら要注意です。入居者が少ないうちに建て替え計画を進めていけば立ち退き対策もしやすいです。収入が少ない期間が長いほど経営を圧迫します。思い切って建て替えを行い、アパート経営の立て直しをしてみましょう。

高額なリフォーム費用が発生した

アパート経営において入居者が入れ替われば原状回復を行います。壁紙の張り替えや多少の修繕で済むうちは収益で十分カバーできます。しかし、年数が経過して、設備が古くなってくると高額な修繕費がかかるようになってきます。

また、時代のニーズに合わせて間取りや設備を大規模リフォームで改善しても、見た目の古さまではカバーできません。リフォームをしたからといって賃料アップが期待できるわけでもありません。10~15年に1度行う大規模修繕で配管や設備の更新を行う必要はあります。

アパートの耐用年数はマンションほど長くありませんし、建築費用も高くありません。戸数もさほど多くはないので、30年程度利用したら、急を要さない限り、リフォームに投資するよりも建て替えがおすすめです。大規模リフォームで長く使うよりも建て替えをした方が結果的に利益率が高くなる可能性があります。

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アパートの平均建て替え年数

それではアパートはどれくらい使えるのでしょうか。アパートの耐用年数には税務上の法定耐用年数物理的な耐用年数があります。それぞれの面からアパートの平均的な建て替え年数について紹介していきます。

アパート経営を始めるときから、収益に伴う建て替え時期を計画しておくと資金繰りや入居者管理などができます。使えるだけ使って収益を上げたいと考えているとオーナー目線ではいつもまでも使える気がして建て替え時期を逸することもあります。

アパートが古くなり、収益が下がって建て替え費用の工面が難しくなると建て替えが先延ばしになり、入居者が減って、収益が減るスパイラルに陥りかねません。早めに対応して持続可能なアパート経営を目指しましょう。

30年を過ぎるくらいが目安

物理的な耐用年数の目安として30年過ぎるくらいの時期がひとつあります。30年はほどんどのアパートで建て替えが必要となる年数です。設備や構造などの劣化から建て替えをした方が良い目安の時期にあたります。

木造でも鉄筋コンクリート造でも設備や配管などを修繕すれば構造体自体は30年を過ぎても使い続けることはできます。しかし、30年も経つと設備だけでなく間取りも古くなり時代のニーズとマッチしない場合が多くなります。

アパートローンも返済が終わり、テコ入れをしやすい時期でもあります。住めなくなるまで経営を続けるよりも、時代に合わなくなったところで建て直した方が結果的には高い収益が期待できます。

構造ごとの法定耐用年数

アパートをはじめ、税制上、構造ごとに法定耐用年数というのが決められており、国土交通省で開示された構造別の法定耐用年数は下記のとおりです。

法定耐用年数
木造 20年
軽量鉄骨造 20年
鉄骨造 25年
鉄筋コンクリート造 35年

法定耐用年数は確定申告での減価償却やローンを組む際に返済期間などに影響します。アパート経営では法定耐用年数を超えると減価償却費が引かれず税負担が上がってしまうため、キャッシュフローが悪化するという注意点があります。

もちろん、法定耐用年数が経過したからといってアパートが使えなくなる訳ではなく、アパート経営ができなくなることもありません。ただし、キャッシュフローや減価償却額などについてよく検討し、アパートの建て替え時期を見定めるのは大切です。しっかり確認しておきましょう。

アパートを建て替えるときのチェックポイント

アパートを建て替えるときのチェックポイントをここでは紹介していきます。建て替えの際には耐震基準や外壁の劣化具合、空室率に注意しましょう。また、古い建物などは同じ条件で立て直せないケースもあります。希望通りの建て替えができるかまずはチェックしておきましょう。

アパートがいつ建てられたのか

アパートを経営するにあたって1981年と2000年は建築基準法が改正された年として覚えておきましょう。1981年以前に建てられたアパートは旧耐震基準で建てられているため、大きな地震で倒壊する恐れがあります

1981年以降は震度6強~7にも耐える基準が設けられています。2000年の改正では木造アパートの耐震基準が見直され、強化が図られています。中古アパートを購入する場合には1981年以降かチェックしましょう。木造アパートの場合は2000年以降かもチェックしましょう。

相続する場合には相続税との関係もあるので、どのタイミングで建て替えが効果的かは税理士などと相談しながら進めましょう。耐震基準を満たしていないアパートを相続するなら建て替えによる借入金を相続税額の減額に充てる方法もあります。

外壁や設備などの劣化具合

外壁がひび割れていたり設備の故障などアパートの劣化具合もチェックしましょう。設備などは使用状況によって左右される部分もありますが、複数の部屋で故障が相次ぐようだとアパート全体の設備が耐用年数を超えている可能性があります。

築年数とも考えて、設備の入れ替えをするのか建て替え時期なのか判断しましょう。外壁は立地環境によって大きく劣化速度が左右されます。海の近くなどは潮風にさらされることで留め具などがサビやすく、劣化が早く進みます。

気象状況によっては計画よりも早く劣化が進む場合もあります。リフォームや修繕工事で対応できるのか、建て直しをした方が得なのかよく判断しましょう。

空室率が改善されるか

空室率は経営に直結するので、悪化してきたら早めの対策が必要です。部屋が古くなってきたことで入居者が集まらないようならリフォーム工事できれいに見せることはできます。リフォームなら工期も短く、費用も大きくはかからないので経営の継続がしやすいです。

しかし、間取りを変えたり、トイレとバスを別にするなど大規模リフォームを行う場合には、空室率の改善に効果があるのかよく考えて行いましょう。リフォームでも繰り返せばまとまった金額になります。一方で築年数を重ねると家賃はだんだん下がっていく傾向にあります。

建て替えにより時代に合わせた間取りやデザインに一新した方が空室率の改善が期待できる場合には建て替えがおすすめです。特に年数がある程度たっているアパートなら空室率の改善がどれくらい期待できるかを基に判断するのがよいでしょう。

アパートを建て替えるメリット

ここではアパートの建て替えで得られるメリットについて紹介していきます。建て替えのメリットを生かしてさらに効率的なアパート賃貸経営をめざしましょう。

キャッシュフローが良くなる

アパートは耐用年数に応じて減価償却費が収入から差し引かれます。法定耐用年数を超えて減価償却費がなくなったアパートは、税負担が重くなります。老朽化して入居者が減ったり、家賃が下がったりしていく中で、税負担も重くなるのは経営を圧迫します。

アパートを建て替えることで、アパートは新築になるので、再び法定耐用年数の期間、減価償却費が計上できるようになります。キャッシュフローを改善できる効果があるので、経営にとってメリットが高いです。

高く売却できるようになる

法定耐用年数を超えて経営しているアパートは建物の資産価値としては評価できなくなるので、土地の価格で取引することになります。しかし、アパートを建て替えれば再び資産価値が高くなるので、将来的に売却する場合に、高値で売却できる可能性が高まります

また、相続する場合にも、建て替えをして借入金を計上することで相続税を節税することもできます。相続後に売却するのにも建て替えてあった方が高値で売却が可能です。

アパートを建て替えるデメリット

ここではアパートを建て替える際に考えられるデメリットについて紹介していきます。主には建て替え期間中の収入減少をどう補うのかが重要となってきます。デメリットに対処して建て替え時の不安を解消しましょう。

家賃収入がなくなってしまう

アパートの建て替えを行っている間は当然家賃収入がゼロになります。所有するアパートが1つだと建て替えている間は無収入になります。アパートの建て替え費用だけでなく、オーナーの生活費についても検討をして備えておく必要があります。

完了までに時間がかかる

アパートの建て替えには時間がかかります。リフォームなら数カ月で済むこともありますが、建て替えとなると半年から1年は完了までにかかると見ておいたほうがよいでしょう。工期は長引くほど費用の負担も大きく、アパート経営できない期間も伸びます。

工事期間中に災害が起こったりするとさらに工事期間は延びるので、それらのリスクも踏まえたうえで資金計画等の準備が必要です。

アパートの建て替えに関するQ&A

アパートの建て替えを行う場合に、オーナーが気になることについてQ&A方式で紹介していきます。入居者対策や建て替え費用、リフォームとの違いなど気になる点を解消してアパートの建て替えについて検討しましょう。

入居者が残っている場合は?

アパートを建て替える際に入居者が残っている場合には立ち退いてもらう必要があります。しかし、日本の借地借家法ではオーナーが入居者に立ち退きを求める場合に正当な事由と立ち退き料の支払いが定められています。

入居者が立ち退かないと建て替えはできないので最初の課題になります。入居者に立ち退いてもらうためには立ち退き料を支払うか、定期借家契約へ切り替える方法があります。立ち退き料は家賃の6カ月程度が相場とされています。

定期借家契約は契約の更新時に次回の契約期間を1年など期限を区切って契約する方法です。ただし、アパートのような住居系の賃貸借契約は、2000年3月1日以降の賃貸借契約でない限り、普通借家契約から定期借家契約への切り替えはできないことに注意が必要です。

立ち退きには法律の知識や駆け引きも重要となってくるので、事前にしっかり準備して望みましょう。

建て替えにはいくらかかる?

アパートの建て替えには、おもに解体費用と新築費用が必要となります。その他の項目は次の通りです。

  • 解体費用
  • 新築費用
  • 立ち退き料
  • 諸費用
  • 別途工事費

新築費用の坪単価相場は以下の通りです。

木造 坪55万円前後
鉄骨造
鉄骨コンクリート造
坪75万円前後

例えば上記の相場を参考に、80坪の木造アパートを建て替える際の費用を算出すると、概算で6,800万円程度の金額が必要となります。

立ち退き料は家賃の6カ月分が相場とされています。入居者が立ち退いてくれないと工事が始まらないので、相場より高くても入居者がスムーズに退去してくれるのが望ましいです。

諸費用には建築確認申請料やローン手数料、火災保険、登記費用などになります。おおよそ100~200万円程度かかります。

別途工事費には土地の地盤改良工事や上下水道・ガス工事、外構工事費などがあります。地盤改良工事や外構工事はまとまった額がかかります。建築費の20%程度は考えておきたいところです。

リフォームではだめなのか?

リフォームには壁紙や畳など古くなった所を修繕する一般的なリフォームと、内装に加えて、間取りや設備の配置変えなどを伴う大規模リフォームがあります。リフォームをすることで時代に合わせた間取りにしたり、見た目が新しくなることから入居者増が見込めます。

しかし、マンションと違いアパートの耐用年数を考えると、大規模リフォームをした後、どれくらい構造がもつのかはよく判断した方がよいでしょう。耐震補強や断熱補強を伴う場合には、アパートを建て替えるのに準じた費用がかかる可能性が高いです。

アパートの建築費用や耐用年数を考えると、まとまった額のリフォーム費用を負担して延命するよりも、建て替えをした方が経営面ではメリットが見込める場合が多いです。リフォームと建て替えどちらのメリットが大きいのかよく相談して対応しましょう。

ある程度の年数を過ぎたらアパートの建て替えを検討しよう

アパートの建て替えの目安は30年といわれています。アパートの構造自体はもっと長く利用できるでしょうが、アパート経営という面から空室率が目立ってくる頃になります。建物が頑丈でも、空室ばかりではアパート経営は続けられません

設備も劣化してくるだけでなく、間取りや生活仕様が時代に合わなくなってくる頃でもあります。持続的なアパート経営を考える場合には、時代に合わせた居住空間を提供し、入居者が絶えないアパートが望ましいです。

ある程度の年数が過ぎたらアパートの建て替えを検討しましょう。建て替えには資金だけでなく時間も必要です。計画は早めに立てて準備をしていくことで安定したアパート経営が期待できます。持続可能なアパート経営のために建て替えの時期をよく検討しながら管理を進めましょう。

【完全無料】アパートの建築費、いくらかかる?