アパート建築で使える補助金はある?節約した土地活用の始め方

アパート建築で使える補助金はある?節約した土地活用の始め方

アパート建築には多額のコストがかかるため、資金繰りに困ることは多いです。少しでも負担を減らして建築するには、補助金制度を利用することがおすすめです。

アパート建築に関する補助金制度には、さまざまなものがあります。制度の概要や費用節約のポイントを知り、補助金を有効活用しながらアパート建築を行いましょう。

アパートの建築費の総額がどのくらいかかるかわからない方はこちらの記事を参考にしてください。

最適な土地活用のプランって?
STEP1
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STEP2
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STEP3
市区町村

アパート建築で長期優良住宅の条件をクリアし補助金

アパート建築で受けられる代表的な補助金としては、長期優良住宅の補助金があげられます。長期優良住宅とは公的に認定された、長く快適に住むことができる住宅のことです。高性能で省エネ、バリアフリーなども考慮されていることが特徴です。

特定の基準を満たして建築し、長期優良住宅の認定を受けることで、アパート建築時に一定の補助金を受けることができます。

長期優良住宅に認定されるアパートの基準

一定の基準で建築されたアパートは、長期優良住宅と認定されます。認定される基準は、次の通りです。

項目 基準
劣化対策
  • 木造:床下や小屋裏に点検口を設置し、床下空間の有効高さを330mm確保
  • 鉄骨造:木造と同条件、または防錆措置を行っている
  • 鉄筋コンクリート造:水セメント比を5%低減、または鉄筋の周りのコンクリートの厚さを1cm増加
耐震性 安全限界変形が100分の1(木造は40分の1)以下
維持管理・更新の容易性 住居の構造躯体より耐用年数が短い内装や設備の、維持管理を行うための条件が整っていること
可変性 躯体天井高2,650mm以上である
バリアフリー性(共同住宅のみ) 将来バリアフリー改修に対応できるように共用廊下に必要なスペースが確保されている
省エネルギー性 必要な断熱性能などが確保されている
居住環境 構造的な面から住み心地の良さを考慮し、かつ居住環境の維持と向上に配慮されたものである
住戸面積 少なくともひとつの階の床面積が40平方メートル以上、全体で75平方メートル以上ある
維持保全計画
  • 点検の間隔が10年を超えないこと
  • 構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分、給水や排水の設備について点検を行い、必要に応じて対応する
  • 地震や台風の際には臨時点検を行う
  • 維持保全の継続実施期間が30年以上である

条件は多数あり、すべてを満たす場合に長期優良住宅と認定されます。

新築アパートで地域型住宅グリーン化事業を適用

アパートを新築するなら、地域型住宅グリーン化事業を適用することで、最大110万円+αの補助金が受けられます。長期優良住宅の認定を受けることで、110万円の補助金が受けられます。

さらに地域材を使用し、一定の基準を満たす木造住宅を建築することや、国による採択を受けた中小住宅生産者によって供給された住宅という条件を満たすと、プラス20万円の補助金を受けることも可能です。

補助金は建物が条件を満たすだけで受け取れるものではなく、必ず申請をしなければなりません。申請は国から採択された施工会社が行ってくれるため、施工時には補助金を使いたい旨を伝え、忘れずに申請してもらいましょう。

また、上記の補助金制度は令和3年度のものです。補助金制度は年度によって切り替わることも多いため、翌年度以降は最新の情報を確認しておきましょう。

長期優良住宅の補助金以外のメリット

長期優良住宅を建築することには、補助金以外にもさまざまなメリットがあります。

  • 不動産取得税の軽減
  • 登録免許税の軽減
  • 固定資産税の軽減

不動産を取得した際には、不動産取得税がかかります。不動産取得税はアパートの床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下の場合は、1,200万円の控除を受けて税額の計算が可能です。長期優良住宅の場合は、控除の金額が1,300万円となるため、より高い節税効果が期待できます。

建物を新築した際には、所有権の保存登記を行います。所有権の保存登記は、新築住宅だと「不動産価額×0.4%」で計算しますが、長期優良住宅だと税率が下がり、「不動産価額×0.1%」です。

床面積が50平方メートル以上、280平方メートル以下の長期優良住宅は、一戸建てで5年間、マンションで7年間固定資産税が2分の1に減額されます。補助金だけではなく、税金面での優遇が多い点も、長期優良住宅の魅力です。

長期優良住宅で補助金を受けるデメリット

多数のメリットがある長期優良住宅ですが、実は補助金を受けることにはデメリットもあります。長期優良住宅の認定を受けるには、使用する部材や導入する設備、設計など細部までこだわらなければなりません。

条件を満たした住宅を建築するには高いコストがかかり、場合によっては補助金を受けても支出が多くなりすぎる場合があります。建築コストが高いからといって、相場以上に家賃を高く設定しても、入居者は確保できません。

初期費用は高いものの、家賃は相場程度となるため、収益性は下がり、コストを回収するまでに時間がかかることはデメリットとして覚えておきましょう。

自治体独自のアパート建築向け補助金・助成金の例

自治体によっては、独自にアパート建築向けの補助金や助成金制度を打ち出しています。

  • 杉並区の高齢者向けアパートの改修
  • 新宿区の新エネルギーや省エネ対策
  • 豊島区のアドバイザー利用で補助
  • 横浜市の省エネ改修
  • 大阪市のアパート建て替えの補助

制度の例を知り、どのような条件で補助金や助成金を受けられるのかを把握していきましょう。

杉並区の高齢者向けアパートの改修

杉並区では、高齢者や障がい者の人が住みやすいように、バリアフリー改修を行った際に助成金が出ます。対象となる工事は、次の通りです。

  • 手すりの取付け
  • 段差の解消
  • 滑りの防止、移動の円滑化などのための床または通路面の材料の変更
  • 引き戸などへの扉の取り替え
  • 洋式便器などへの便器の取り替え
  • 上記に伴う付帯工事

上記の内容で10万円以上の工事を行う場合、100万円を上限として工事費用の50%が助成されます。

新宿区の新エネルギーや省エネ対策

新宿区では、太陽光発電システムやLED照明など、新エネルギーや省エネ対策機器の導入に補助金が下ります。集合住宅用太陽光発電システムを導入した場合は、上限を30万円とした補助金を受けられます。

集合住宅の共用部にLED照明を導入すると、施工費の50%で30万円を上限とした補助金を受けることが可能です。

豊島区のアドバイザー利用で補助

豊島区では、東京都分譲マンション建て替え・改修アドバイザー制度を利用して、建て替えあるいは改修を検討する場合に、アドバイザー派遣料の3分の2が助成される制度があります。

制度を利用することで、専門知識が豊富なアドバイザーが、情報提供やアドバイスを行ってくれます。安い派遣料でプロに相談ができ、建て替えや改修を安心して行いやすい点がメリットです。

横浜市の省エネ改修

横浜市では、一定の省エネリフォームを行うことで、補助金が受けられます。例えば住宅の開口部と浴室の断熱改修工事なら、住宅全体に対してのリフォームだと1住戸に対して120万円、住宅の日常生活空間に対して行った場合は1住戸100万円を上限として補助金が出ます。

また、賃貸住宅の開口部の断熱改修工事では、住宅全体だと80万円、日常生活空間に対しては60万円、住宅の居室一室に対する場合は40万円が補助金の上限です。

補助金を受けるには、所定の省エネ改修を行うだけではなく、工事金額が100万円以上の場合は、市内事業者への依頼が必須となる点も覚えておきましょう。

大阪市のアパート建て替えの補助

大阪市では、昭和56年5月31日以前に建てられた住宅を対象に建て替えをした場合、一定の補助率で補助金が受けられます。建て替え後の住宅の要件は、次の通りです。

  • 敷地面積:100平方メートル以上
  • 階数:3階建て以上
  • 住戸規模:35平方メートル以上120平方メートル以下
  • 空地・緑地の整備:接道部の周辺に敷地面積の5%以上の空地(緑地含む)を設置

上記の条件を満たすと、設計費や解体費、共同施設の整備費などが、かかった金額の3分の2以内の補助率で補助金を受けられます。

他にも、詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
マンション購入で使える補助金や控除とは?制度の種類や申請方法を紹介

アパート建築にかかる費用の基礎

アパート建築をするなら、どれくらいの費用がかかるのかを知っておくことが大切です。アパート建築では、建築費用だけではなく、他にもさまざまな費用がかかります。コストを正しく把握し、無理のない資金計画を立てておきましょう。

構造別のアパート建築費の目安

アパートの建築費は、建物構造によって費用の目安が異なります。

建物構造 坪単価 特徴
木造 56万円 費用が安く設計の自由度が高い
鉄骨造 76万円 柱と梁が不要なため広く丈夫な造りが安価でできる
鉄筋コンクリート造 94万円 耐震や耐火、耐久性に優れた構造
鉄骨鉄筋コンクリート造 120万円 耐久や耐火、耐震性が高く遮音性や耐熱、気密性も高い

また、建物構造によって特徴が異なることも覚えておきましょう。木造や鉄骨造は比較的安価であり、低コストで建築がしやすいです。しかし、鉄筋や鉄骨鉄筋コンクリート造に比べると、耐久性や耐火性、耐震性などは劣ります。

住宅性能が優れている分、坪単価も高くなります。また、坪単価は建築するエリアによっても異なり、地価の高い都市部ほど、費用は高額になりやすいです。

アパート建築にかかる諸経費

アパートを建築する際には、多数の諸経費がかかります。

支払うタイミング 費用の項目 費用の目安
建築計画時 現況測量費 30万円程度
建築計画時 地盤調査費用 1ポイント50万円程度
建築計画時 建物解体費 木造なら坪4万~5万円程度
請負契約・着工時 印紙税 3万~6万円程度
請負契約・着工時 水道分担金 100万~500万円程度
請負契約・着工時 奉献酒 5,000円程度
工事期間中 土地の固定資産税や都市計画税 2階建てなら3ヶ月分
工事期間中 追加工事 必要に応じて別途
竣工時 火災・地震保険料 1年分は工事金額の0.05%程度
竣工時 建物の登録免許税 固定資産税評価額×0.4%
竣工時 抵当権設定登記費用 借入金額×0.4%
竣工時 司法書士手数料 6万~7万円程度
竣工時 新築建物不動産取得税 固定資産税評価額×3%
竣工時 融資関連費用 事務手数料だけなら5万~10万円
入居者募集費用 家賃保証型ではない場合 賃料の1ヶ月分
入居者募集費用 家賃保証型の場合 賃料の3~6ヶ月分

費用によって支払うタイミングは異なります。アパートは建築開始から完成まで、さまざまなタイミングで費用がかかるため、資金には常に余裕を持っておきましょう。諸経費はケースによって異なりますが、おおむね工事費の5%程度となることが多いです。

アパートの維持にかかる費用

アパートは建築後にも費用がかかり、ランニングコストも複数あります。

費用によって支払いのタイミングは異なります。光熱費や火災や地震などの保険料、管理会社に支払う管理費などは、毎月必要です。建物の修理費用やリフォーム費用は、修繕・改修が必要なタイミングでかかります。

仲介手数料は不動産会社に入居者の募集を依頼し、入居者を獲得できた際に成功報酬として支払うものと考えましょう。

アパートを補助金なしで建築するポイント

アパートを建築するにあたっては、必ずしも補助金を受けなければならないわけではありません。補助金なしでも、アパートを建築することは可能です。補助金なしでアパートを建築するポイントを知り、無理のない建築計画を立てましょう。

坪単価の安い工法でアパートを建築する

木造や鉄骨造など、坪単価の安い工法で建築すると、費用は節約しやすいです。鉄筋や鉄骨鉄筋コンクリート造は性能が優れていますが、その分建築コストは高いため、多額の資金が必要です。建物構造によっては安価で建築も可能なため、予算に合わせて工法を選びましょう。

ただし、建築コストが安いと、基本的には家賃設定も低くなります。木造と鉄骨鉄筋コンクリート造では、鉄骨鉄筋コンクリート造のほうが家賃設定は高くなるため、安さだけではなく、将来的な利益も考慮して決めることが大切です。

複数の建築プランを比較してから業者を決める

建築プランは複数のハウスメーカーや工務店に相談し、それぞれが提案するプランを比較して決めることが大切です。同じ条件で建築を依頼しても、業者によって提示する工事内容や金額が異なる場合があります。

そのため、複数社で比較したほうが、より最適なコストで建築してもらえる業者を、スムーズに探せます。業者を選ぶ際には建築費用の安さはもちろん、工事内容の詳細が表示されているかや、建築後の管理体制が整っているのかなども考慮しておきましょう。

こだわりを捨て割り切った作りにする

できるだけシンプルな内装や外装で設計したほうが、建築コストは下がります。間取りや導入する設備をこだわると、その分コストは高くなるため注意しましょう。シンプルな設計で、入居者があまり気にしない設備をカットして建築すると、安価でアパートは建築できます。

現実的な事業計画を立てて融資を受ける

資金を捻出するには、不動産投資ローンやアパートローンを受けることがおすすめです。ローンを利用する際には、現実的な事業計画を立て、収支がどれくらい出るかも念入りにシミュレーションしておくことが大切です。

事業用のローンは住宅ローンとは違い、勤務先や勤続年数、年収などの個人の属性だけではなく、アパートの収益性が審査で見られます。そのため、収益性の高いアパート建築プランがあり、事業計画も念入りに練られているなら、融資を受けやすいです。

事業用のローンは住宅ローンよりも金利が高いため、融資を受けるなら返済に負担がないかをチェックし、無理のない範囲で借入をしましょう。

アパート建築は補助金に頼るより節約に力を入れる

さまざまな条件を満たすことで、アパート建築時に補助金を受けられます。しかし、補助金を受けるには特定の工事をしたり、設備の導入が必要だったりと費用がかかることも多いです。

そのため、金銭面でのメリットを考えるなら、補助金に頼るよりも節約に力を入れることがおすすめです。費用は上手に節約し、必要に応じて補助金を利用しながら、無理なくアパート建築を行いましょう。

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