土地活用における立地は、非常に重要な要素です。
立地によって、ニーズや建築可能な建物などが変わります。そのため、どのような土地でどの土地活用を行うかは収益性に直接影響します。
本記事では、立地ごとにおすすめの土地活用について詳しくご紹介しています。また、立地から土地活用を選ぶ際のコツについても詳しく解説していますので、土地活用を検討されている方の参考となれば幸いです。
土地活用方法でお悩みの際は土地活用ランキングの記事もご覧ください。
土地活用するにはどのような立地がいいのか
土地活用方法を決める上で、土地がどのような場所にあるのかは非常に重要な要素です。
本章では、立地を4つに分け、それぞれの立地でおすすめな土地活用について詳しくご紹介します。
立地ごとにおすすめの土地活用一覧
4つの分けた立地のうち、9つの土地活用がそれぞれの立地でどのくらいおすすめなのかをまとめました。
以下の表では、◎、〇、△、☓の順番で立地とその土地活用の相性を評価しています。
繁華街や駅前にある土地 | 住宅街にある土地 | 郊外にある土地 | 田舎にある土地 | |
---|---|---|---|---|
賃貸住宅経営 | ◎ | 〇 | △ | ☓ |
駐車場経営 | ◎ | △ | △ | ☓ |
倉庫経営 | ◎ | △ | 〇 | 〇 |
オフィスビル経営 | ◎ | ☓ | 〇 | ☓ |
商業施設経営 | ◎ | ☓ | 〇 | △ |
ホテル経営 | ◎ | ☓ | 〇 | 〇 |
老人ホーム・サ高住経営 | ◎ | 〇 | △ | △ |
太陽光発電経営 | ☓ | ☓ | 〇 | ◎ |
土地貸し | ◎ | △ | △ | ☓ |
上記の評価は、あくまでも参考としてただき、実際には地域のニーズ調査や土地活用会社への相談を重ねていきながら、どの土地活用を行うのか決めることをおすすめします。
繁華街や駅前にある土地
繁華街や駅前、都心部など人通りや交通量が多いエリアにある土地では、賃貸住宅経営のなかでもアパート経営やマンション経営など規模の大きいものや、オフィスビル経営や商業施設経営など多くの利用者が見込まれ高収益を得られやすい土地活用を行うことをおすすめします。
賃貸需要は、利便性に比例して強くなる傾向があります。そのため、空室リスクやテナントが決まらないなどの問題も低く、賃料で収益を上げるような土地活用を行うには最適な立地だといえます。
一方、太陽光発電に関しては太陽光の遮りによって著しく収益が落ちてしまいます。また、光の反射によって周囲の住宅やビルの迷惑となる可能性があるため、太陽光発電は繁華街や駅前で行う土地活用としてはおすすめできません。
住宅街での土地活用
住宅街では、賃貸住宅経営のなかでもアパート経営や戸建て賃貸経営、賃貸併用住宅経営がおすすめです。
住宅街は、閑静であったり道幅も狭い場合が多く交通の利便性が高くないケースも多いです。そのため、土地が広くても大規模なアパートやマンション、商業施設を土地活用として行うことが難しい可能性があります。
また、用途地域の制限によって高さ10m~12m以上の建物を建てることができない可能性もありますので、注意が必要です。用途地域の制限については、本記事の3章にて詳しく解説します。
郊外での土地活用
郊外で行う土地活用では、トランクルーム経営などの倉庫経営に適しています。また、幹線道路や高速道路のICなどが近くにある立地では賃貸併用住宅経営やオフィスビル、商業施設経営もおすすめです。
郊外でも、駅が近くにある場合や交通量の多い地域などの特徴がある地域では、都心部で検討できる土地活用も候補としてあげることができます。
幹線道路などがなく交通量に乏しい地域であっても、再開発や新しい高速道路や幹線道路の建設計画が立ちあがっている場合もあります。郊外の土地をお持ちで土地活用を検討されているのであれば、今後の再開発や道路建設の予定などがないかを一度調べてみるとよいです。
田舎での土地活用
田舎での土地活用は、太陽光発電経営や場合によってはホテル経営や駐車場経営もおすすめです。
太陽光発電経営は、太陽光パネルを電力会社に売り、その売電収入によって収益を得る土地活用です。そのため、太陽光発電経営には、100坪以上の土地や周囲に太陽光を遮るものがない場所が最適です。
また、田舎でも観光地などが付近にある場合には、ホテル経営や駐車場経営も候補となります。特に、ホテル経営では初期費用こそかかるものの高収益に期待ができます。
観光地で行う駐車場経営の場合は、車の回転率が良いため月極駐車場よりもコインパーキング経営の方が収益化しやすいです。
実家の土地の活用をお考えの方もいらっしゃるかと思います。空き家となった実家を有効活用することで、費用を抑えつつ活用させることができるのでおすすめです。
\最適な土地活用プランって?/
活用事例:レジーナ・メゾン
エリア | 滋賀県 |
土地面積(㎡) | 632.91 |
延べ床面積(㎡) | 590.16 |
工法 | HS構法(制震鉄骨軸組構造) |
立地条件によってはできない土地活用もある
立地条件によっては、できない土地活用もあります。
ここでは、土地活用を考える際に注意しておきたい建築基準法や規制について詳しくご紹介します。
接道義務
アパートなどの建物を建てる場合は、接道義務を守る必要があります。
接道義務については、建築基準法第43条にて以下のように規定されています。
- 建築物の敷地は、幅員4m以上の道路に2m(ないし3m)以上接しなければならない
接している道路が幅4m以上でない場合は、土地を後退させ道路幅を広くするセットバックを行うことによって建築許可を得ることができます。
ただし、セットバックを行った部分は公共道路となるため私的利用することができません。加えて、建物の規模を決める建ぺい率と容積率もセットバック後の敷地面積を基準とするため注意が必要です。
用途地域の制限
土地が都市計画区域の一つである市街化調整区域内にある場合、原則として住宅や商業施設などを建てることはできません。また、同じく都市計画区域の一つである市街化区域内の中の工場専用地域でも工場以外の建物を建てることはできません。
市街化区域では、13のエリアに分かれており、それぞれで建築可能な建物が決まっています。特に、第一種または第二種低層住宅専用地域では高さ10mもしくは12mの建物は建てることができません。
用途地域は、各自治体のホームページなどで確認できますので、一度土地活用を検討している土地がどの用途地域に属しているのかを事前に確認しておくとよいです。
これら用途地域は、そのエリアの景観などを守るためのものです。そのため、建築許可がおりなければ土地活用を行うことができないので注意が必要です。
立地に合った土地活用を決めるコツ
土地活用を成功させるには、立地に合わせたやり方を考えることが大切です。立地に合った土地活用の方法を決めるには、次のコツを意識しましょう。
- 土地活用の理想を明確にする
- 土地活用のプランを複数社で比較する
- 土地活用のセカンドオピニオンを受ける
コツを踏まえて土地活用の方法を考えることで、失敗なく経営を行いやすくなります。
土地活用の理想を明確にする
どのような土地活用をしたいのか、理想を明確にすることが大切です。理想を掲げる際には、次のポイントを意識するとよいでしょう。
- いつまでにどれくらい稼ぎたいのか
- 初期費用はどれだけ出すことができるか
- 管理の手間をかけてもよいか
- 節税ができるか
理想とする条件を設定しておくことで、自分のやりたい土地活用を明確にしやすいです。また、理想を考える際には、絶対に譲れない条件はどれなのか、優先順位をつけておくことも大切です。
土地の状態や立地によっては、すべての理想を満たせないこともあります。そのため、どのポイントは妥協してもよいかを考えておき、譲れないポイントを満たせる土地活用方法を考えることがおすすめです。
土地活用のプランを複数社で比較する
土地活用のプランは専門業者に相談し、いくつかプランを提案してもらうことがおすすめです。このとき最初の1社が提案したプランだけで決めず、複数社からアドバイスを受けて比較検討してみましょう。
複数社からプランの提案を受けることで、よりその土地に合った活用方法を見つけやすくなります。土地比較サイトを活用することで複数社から提案を受けやすくなるため、利用することがおすすめです。
土地活用のセカンドオピニオンを受ける
土地活用業者に相談する際には、専門業者だけに相談するのではなく、さまざまな業者からアドバイスをもらい、セカンドオピニオンを受けておくことがおすすめです。
土地活用業者以外にも、ファイナンシャルプランナーやコンサルタントなど、相談先の選択肢は複数あります。複数の専門家からアドバイスを受けることで、立地条件に合った土地活用の方法を見つけやすくなります。
最適な土地活用方法は土地の立地や広さ、周辺の需要によって変わります。土地活用を検討しているなら日本最大級の比較サイトイエウール土地活用で複数企業から土地活用プランを取り寄せましょう。将来の収益性の高い土地活用方法を見つけることができます。
\最適な土地活用プランって?/
土地活用を始めるなら立地に合ったものを選ぼう
所有している土地を活用するなら、立地に合ったやり方を選ぶことが大切です。立地条件によって、どの土地活用方法が適しているかは変わります。
立地に合わない活用をしてしまうと、利益が得られないだけではなく損失が発生するリスクもあるため、注意しなければなりません。立地条件を正しく把握し、所有する土地に合った活用方法を見つけて土地活用を成功させましょう。