「DINKSマンションとは?どんなメリットがある?」
「DINKSマンションの選び方は?間取りのおすすめは?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
昨今、ライフスタイルや価値観の多様化などを背景として、DINKSと呼ばれる家族形態を選ぶ夫婦も増えてきました。DINKS向けマンションの市場も拡大しつつあり、さまざまなコンセプトの物件が提供されています。
そこでこの記事では、DINKSでマンション購入を検討している方に向けて、
- DINKSマンションとは?
- DINKSマンションのメリット
- DINKSマンションが生まれた背景
- DINKSマンションの選び方
上記のような内容について解説していきます。さらに記事の後半ではDINKSがマンション購入する際の注意点やマンションと戸建てのメリット・デメリットについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
また、そもそものマンションの間取りの考え方についてまずは知っておきたいという方はこちらの記事もご覧ください。
マンションの間取りはどう選ぶ?理想の間取りを選ぶポイントを解説
DINKSマンションとは?
一般的に「DINKSマンション」というと、子どもを持たない共働き夫婦向けに暮らしやすくつくられたコンパクトマンションのことを指します。
ここではDINKSマンションの特徴について詳しく解説していきます。
広さ30㎡~60㎡で1LDKか2LDKの駅近コンパクトマンション
一般的にDINKSマンションというと、首都圏を中心に好立地のエリアに建っていることが多く、広さは30㎡~60㎡の1LDKか2LDK、駅近のコンパクトマンションであることが多いです。また、DINKSマンションではなく、「コンパクトマンション」と呼ばれる場合もあります。
そもそもDINKSとは?
DINKSとは「Double Income No Kids」の頭文字を取った言葉で、子どものいない共働き夫婦を意味します。あえて子どもをつくらないことで夫婦の時間を大切にしたり、仕事や趣味を楽しんだりする生活スタイルといえるでしょう。
DINKSという家族形態は1980年頃から欧米で流行り始め、1990年頃から日本でも増えてきました。DINKSというスタイルには、夫婦の時間を大切にできる、経済的なゆとりや余裕ができる、好きなエリアに住めるといったメリットがあります。
ここではそれぞれのメリットについて詳しく解説します。
DINKSのメリット
DINKSならではのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
- 夫婦の時間を大切にできる
- 経済的なゆとりや余裕ができる
- 夫婦の希望に合わせて自由な場所に住める
- キャリアを重視できる
それぞれ解説していきます。
夫婦の時間を大切にできる
夫婦だけの時間を大切にできることは、DINKSという生活スタイルを選ぶ大きなメリットです。子どもがいる生活にも楽しさはありますが、子育てが始まると夫婦だけでゆっくり過ごす時間や、それぞれの自由な時間は減ってしまいます。
DINKSという家族形態はパートナーと一緒に旅行や趣味を楽しみたい、結婚しても個人の時間を大切にしたいという価値観の人に向いているといえるでしょう。
経済的なゆとりや余裕ができる
DINKSというスタイルには、経済的なゆとりや余裕が生まれるというメリットもあります。2人分の収入があるだけでなく子どもの食費や教育費などもかからないため、余裕のある生活を実現できるでしょう。
子どものために使う費用を貯金や夫婦の趣味、投資などに利用することも可能です。しばらくは子どもを育てるだけの経済的な余裕がないという理由で、DINKSというスタイルを選ぶ夫婦もいます。
夫婦の希望に合わせて自由な場所に住める
自由な場所に住めることもDINKSを選ぶメリットのひとつです。子どもが生まれると、夫婦の好みよりも子育てのしやすさや治安のよさ、公園や学校までの距離などを重視して住む場所を決める人も多いでしょう。子どもが小学生や中学生になると転校の負担が大きくなるため、引っ越しをしたくても断念するケースもあります。
DINKSというスタイルであれば、夫婦だけの希望で好きな場所に住めます。通勤が便利なエリアや利便性の高い駅近物件など、選択肢の幅は広がるでしょう。
キャリアを重視できる
キャリアを重視した人生設計ができることも、DINKSのメリットといえるでしょう。DINKSの場合は子育てや家事の負担が少ないため、夫婦ともに仕事に専念できます。男性女性を問わず、バリバリ働いてキャリアアップしたい、仕事にやりがいを感じるという人も多くいます。仕事だけではなくスクールに通ってスキルアップする、資格を取得するなどキャリアのために自由に時間を使えることは、DINKSの大きなメリットです。
DINKSマンションのメリット
続いて、DINKSマンションのメリットを見ていきましょう。
DINKSマンションに住むメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 住居費が抑えられる
- 立地条件が良い
- 資産価値が高い
それぞれ詳しく解説します。
住居費が抑えられる
DINKSマンションは一般的なファミリー向けマンションと比べて、住居費が抑えられることがメリットです。
夫婦で住むマンションを探すとなると、子供の誕生も考慮してファミリー向けマンションの中から検討するのが一般的です。しかし、当面2人だけで暮らすことがわかっているDINKS世帯であれば、余分な居室がないコンパクトマンションで十分です。その分購入価格や毎月の管理費、修繕費といった住居費全般を抑えられることがDINKSマンションの強みであるといえます。
立地条件が良い
DINKS向けのコンパクトマンションは、広い土地でなくても建てることができるため、駅前や商業地区などの便利な立地に位置しています。共働きのDINKS世帯にとって、通勤に使う駅が近いことや、日常の買い物をマンション近くで済ませられることは大きなメリットとなるでしょう。
資産価値が高い
DINKSマンションは好立地かつ貸せる・売れる対象が広いため、資産価値が高いこともメリットです。
立地については先にご紹介した通り。さらにDINKSマンションは同じくDINKS世帯はもちろん、シングル世帯や3人世帯、引退後の夫婦世帯など幅広い層に売ることができます。住み替えしたくなったときに売れない心配が少なく、また高く売れる見込みがあることもDINKSマンションの大きな強みです。
DINKSマンションが生まれた背景
共働き夫婦に最適なDINKSマンションは、ライフスタイルの多様化や晩婚化などを理由に生まれました。以下より、DINKSマンションが増えてきた理由について詳しく解説します。
ライフスタイルや価値観が多様化したため
ライフスタイルや価値観が多様化したことは、DINKSマンションが増えてきた理由のひとつです。1980年頃までは必ず結婚して子どもがほしい、子どもができたら女性は退職して子育てに専念するといった考え方が一般的でした。このような考え方は90年代頃から変わり始め、結婚しても仕事を続けたい、夫婦だけで楽しく暮らしたいといった多くの価値観が生まれました。また、男女雇用機会均等法や女性活躍推進法などの法整備が進んだことも、ライフスタイルや価値観が多様化した背景といえるでしょう。このような状況のなか多くの不動産会社がDINKSマンションの開発に乗り出し、市場規模が拡大してきました。今後もライフスタイルの多様化は進むと予想できるため、DINKSマンションに人気が集まる状況も続いていくでしょう。
晩婚化が進んだため
DINKSマンションは共働き夫婦だけではなく、単身世帯にも人気があります。1990年頃から晩婚化が進んだり、生涯未婚率が上昇したりして、30〜40代の単身者が増えてきました。30〜40代になると年収や仕事が安定してくるため、賃貸住宅に住むのではなくマンションを購入しようと考える人も増えてきます。少しグレードの高いマンションに住みたいと考える人も多く、ワンルームマンションではなくDINKSマンションを選ぶ人もいるのです。賃貸住宅で家賃を払い続けることへの不安や、今後のために資産を所有しておきたいという気持ちから、DINKSマンションを購入する単身者もいるでしょう。
DINKSマンションの選び方
DINKSがマンションを選ぶときに軸となるのは以下の4つです。
- 駅近・好アクセスな立地を選ぶ
- お互いの空間を確保できる広さを選ぶ
- 生活リズム・動線にあった間取りを選ぶ
- 時間を効率化できる設備を選ぶ
- 資産価値が高くなる物件を選ぶ
それぞれ詳しく解説していきます。
駅近・好アクセスな立地を選ぶ
まず軸となるのは、駅近・好アクセスな立地を選ぶことです。
特に、立地面でDINKSにおすすめのマンションは、駅近のコンパクトマンションです。コンパクトマンションとはDINKS世帯やシングル世帯、子供が独立した老夫婦世帯向けに作られた規模が小さめのマンションのことを指します。
規模感でいうと単身世帯向けワンルームマンションとファミリー向けマンションの中間にあたるのがコンパクトマンションです。
コンパクトマンションは大きな土地を必要としないため、駅近の商業エリア近くにも建てることができるのが特徴です。そのため、
- 通勤アクセスがよくなる
- マンション周辺で日用品の買い物ができる
- 夜遅くまで空いている店を利用できる
といった点がDINKS世帯にとっての駅近コンパクトマンションのメリットとなります。
お互いの空間を確保できる広さを選ぶ
お互いの空間を確保できる広さを重視すると、DINKSにおすすめのマンションの広さは30㎡~60㎡です。
国土交通省の資料によると、2人世帯の最低居住面積水準は30㎡、豊かな住生活の実現のために望ましいとされる居住面積は55㎡とされています。30㎡は約18~19畳。たしかにこの広さでは広々としたLDKや趣味のための部屋の実現は難しいかもしれません。マンションで過ごす時間も大切にするなら、55㎡を目安に物件探しをすると良いでしょう。
また40㎡以上のマンションであれば、住宅ローン控除を受けることができるというメリットもあります。住宅ローン控除とは、10年以上の住宅ローンを組んで一定の条件を満たす住宅を購入した場合に、毎年の住宅ローン残高の1%が所得税から控除されるという制度です。例えば、住宅ローン残高が3,000万円であれば、30万円の所得税が控除されるということになります。住宅ローンを利用してのマンション購入を予定している場合には、住宅ローン控除の条件を満たすか、という観点で選ぶのもおすすめです。
生活リズム・動線にあった間取りを選ぶ
DINKSに適したマンションの間取りを考えるうえで抑えておきたいポイントは4つです。
- 1LDKか2LDKがおすすめ
- 寝室にはとことんこだわる
- 仕事・趣味の部屋も検討
- 日当たりの優先度は低めでいい
それぞれ詳しく解説します。
1LDKか2LDKがおすすめ
結論、DINKSにおすすめの間取りは1LDKか2LDKになります。1LDKとはリビングダイニングキッチンの他に居室が1つある間取り、2LDKとは居室が2つある間取りのことです。
1LDKであれば居室は夫婦の寝室として使うことになるでしょう。最低限の間取りでコンパクトに暮らしたい、掃除の手間を減らしたいというDINKS世帯におすすめの間取りだと言えます。
一方2LDKであれば、夫婦の寝室の他に趣味や仕事用の部屋を作る、または夫婦の寝室を別々にするという使い方が想定されます。自由に使える個室が欲しい、または帰宅時間が夫婦で異なるため寝室を分けたいというDINKS世帯におすすめの間取りだと言えます。
3LDK以上になると居室が3つになるため部屋を持て余してしまう、また掃除の手間がかかるといった事態が考えられます。1LDK~2LDKの間取りがDINKSにとって暮らしやすいバランスの取れた間取りであると言えるでしょう。
寝室にはとことんこだわる
夫婦ともに日中ほとんどの時間を職場で過ごすというDINKS世帯も多いのではないでしょうか?すなわちDINKSのライフスタイルでは、家で過ごす時間のうち睡眠時間が最も長いことが想定されます。
そのためDINKS世帯は特に寝室にこだわることがおすすめです。
例えば、水回りと寝室の距離は離しておくというのが1つのポイントです。帰宅時間・就寝時間が異なるDINKSの場合、パートナーが寝ているときにトイレやお風呂、キッチンを使うこともあるでしょう。その際、寝室との距離が近いと思いのほか音が気になるものです。水回り設備と寝室との距離がある間取りを選ぶとともに、寝室の近くを配管が通っていないかも確認しておくと良いでしょう。
仕事・趣味の部屋も検討
テレワークの普及に伴って、自宅で仕事をすることが増えた方も多いのではないでしょうか。また外出自粛に伴って、在宅でできる趣味を始めたという方もいることかと思います。そのためサービスルームや書斎と呼ばれる小部屋のニーズが高まっているのです。仕事・趣味用の部屋は間取り図上では「S」や「DEN」と表記されることが多く、例えば1LDKに加えて仕事・趣味用の部屋が1つある間取りであれば、
- 1LDK+S
- 1LDK+DEN
- 1SLDK
のように表記されます。もちろん使用用途は自由ですので、物が多い人やコレクションが趣味であるという人は、収納スペースとして使用しても良いでしょう。テレワーク中の昼寝休憩用のスペースとして活用しても良いかもしれません。ただし、SやDENは居室とは区別され、採光や換気には配慮がされていないことも多い点には注意が必要です。
書斎や趣味の部屋を確保したい!という方はこちらの記事も参考にしてください。
書斎は狭いスペースでも作れる!理想の書斎を手に入れよう!
日当たりの優先度は低めでいい
夫婦ともに日中のほとんどの時間を職場で過ごすことが想定されるDINKS世帯にとって、マンションの日当たりの優先度は低めに考えて良い条件でしょう。マンションの日当たりは南向き、東向き、西向き、北向きの順に良いため、一般的に人気度と物件価格もその順番に高くなることが多いです。日当たりを重視しないので北向きマンションでも構わないという場合には、その分広さや設備といった他の条件にこだわることができるでしょう。ただし朝起きた時にまったく採光が取れないのは嫌だという場合には、価格と採光のバランスが取れた東向きマンションがおすすめです。
時間を効率化できる設備を選ぶ
DINKS世帯がマンション購入をする際に、こだわるべき設備のポイントは以下の2点です。
- 共用設備の充実度
- 水回り設備の充実度
それぞれ詳しく解説します。
共用設備の充実度にこだわる
DINKS世帯がマンションに住む大きなメリットの1つが、共用設備を利用することができることです。
マンションで利用できることがある共用設備には以下のようなものがあります。
- 24時間ごみステーション
- 宅配ロッカー
- フィットネスジム
特に24時間ごみ出しが可能なごみステーションや宅配ロッカーは、日中家を空けて夜遅く帰宅することも多いDINKS世帯にとって便利な共用設備です。
また必要に応じてオートロックや防犯カメラといったセキュリティ設備の充実度にもこだわると良いでしょう。
水回り設備の充実度にこだわる
共用設備だけでなく室内設備、とりわけ水回り設備の充実度にこだわることで日々の家事がとても楽になります。
あると便利な室内設備は以下の通りです。
- 備え付け食洗器
- ディスポーザー(生ごみ粉砕機)
- IoT家電
仕事で疲れて帰ってきてもこれらの室内設備があることで、家事の手間を大きく軽減できるでしょう。
マンションの便利なおすすめ設備についてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
マンションのおすすめ便利な設備26種をまとめて紹介
キッチンの優先度は低めでいい
普段は外食やテイクアウトを利用することが多いという場合にはキッチンの優先度は低めでよいでしょう。キッチン設備はグレードを上げると100万円単位のお金がかかるもの。使用頻度が少ないのであれば、あえてキッチンを最低限にとどめることで、間取りやその他の設備の充実に資金を回すことができます。
ただし、料理が趣味であるという場合や、休日は夫婦で料理をしたいという場合には広々と使える対面キッチンを検討するのもおすすめです。
マンションのキッチンの種類や費用について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
マンションキッチンの種類やリフォームにかかる費用相場を紹介
資産価値が高くなる物件を選ぶ
将来住み替えの可能性があるという場合には、マンションの投資価値が高くなる物件から選ぶというのも1つの手です。DINKSマンションを投資に活用する方法は以下の2通りです。
- なるべく高く売却する
- 賃貸物件として貸し出す
それぞれ詳しく解説します。
なるべく高く売却する
住み替えをするときに、なるべく高く売却することがマンション投資の基本です。DINKSマンションは、ファミリー向けと単身者向けの中間くらいの広さ。よって同じDINKSの世帯はもちろん、新婚夫婦世帯やリタイアした老夫婦世帯、高所得の単身世帯などが売却のターゲットになります。このように、幅広い層が売却のターゲットとなり、安定したニーズがあることがマンション投資におけるDINKSマンションの強みです。
またDINKS向けコンパクトマンションは、駅前や商業地域などの好立地にあることが多いため、資産価値が落ちにくく、さらに発展すれば購入価格よりも高く売れる可能性もあります。
賃貸物件として貸し出す
期間限定の転勤などで、住み替えの必要があるものの購入したマンションはキープしておきたいといった状況があるかもしれません。そんな場合には、賃貸物件として貸し出すという方法があります。
家賃収入を住宅ローンの返済に充てることができますし、空き家のままにしておくよりも家が傷みにくくなるというメリットもあります。
また、分譲マンションを賃貸に出す場合、一般的な賃貸用マンションよりも共用設備が充実しているため、家賃を高く設定できることも嬉しいポイントです。
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DINKSマンションの注意点
実際にマンションを購入するときは購入費用の負担割合について決めておく、転勤や転職の可能性を考えておくといった点に注意しましょう。以下、それぞれの注意点について詳しく解説します。
購入費用の負担割合について話し合っておく
実際にDINKSマンションを購入するときは、費用の負担割合について夫婦間で話し合っておくことが重要です。マンションを購入すると、自分の持ち物であることを証明するために不動産登記を行います。不動産登記の際は費用の負担割合に応じて、持分割合を決めるのが基本です。持分割合とは、マンションに対する所有権の割合を意味します。
たとえばマンション購入費用の全額を夫が支払った場合は100%夫の持分、夫婦で半分ずつ支払った場合は50%ずつの持分となります。持分割合によって住宅ローン控除の割合も決まってしまうため注意しましょう。持分割合に応じて固定資産税や都市計画税、不動産取得税などの納税義務が発生することにも注意しなければなりません。
また最近では、夫婦でマンションを購入する場合には、お互いが個別でローンを借り入れて保証人となる「ペアローン」と呼ばれるローンを選ぶこともできます。ペアローンの条件は銀行ごとに異なりますが、借入金額や控除額が増えたりするメリットがあるので、共働き夫婦の方は該当するかをチェックしておきたいところです。
夫婦で協力してマンションを購入する場合は、お互いが納得できるようしっかりと話し合っておきましょう。
転勤や転職の可能性を考慮しておく
実際にマンションを購入する前に、転勤や転職の可能性について考えておくことも大切です。せっかくマンションを買っても、職場が変わると通勤が不便になる可能性もあります。転勤や転職の際に売却したり賃貸に出したりするという方法もありますが、手間がかかってしまいます。近々職場が変わる予定がある場合は、購入する時期をずらしたり転職後の勤務地に合わせてマンションを選んだりすることが大切です。
住宅ローン控除など使える制度は使う
住宅ローン控除や補助金などの条件に該当する場合は、必ず利用するようにしましょう。先に触れたペアローンを組むことで世帯全体の控除金額をアップできる可能性もあるので、どの条件のローンを組むのがベストか早めに情報収集してみてください。
また、物件購入後は確定申告や各種手続きが必要となるため、忘れないようにしましょう。
DINKSに向いているのはマンション?戸建て?
子育てを前提に購入するイメージの多い戸建て住宅ですが、ライフスタイルによってはDINKS世帯にもメリットのある買い物となるでしょう。
この章では、DINKSにとってのマンション・戸建てそれぞれのメリット・デメリットをご紹介していきます。
DINKSがマンションに住むメリット・デメリット
まずDINKS世帯がマンションに住むメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 立地が良く利便性が高い
- 共用設備が充実している
- メンテナンスの手間がかからない
マンション住まいは、特に仕事が忙しいDINKS夫婦にとってメリットが大きいでしょう。DINKSマンションは駅近や商業地域の近くに建てられることが多いため、通勤や買い物の利便性が高いです。また、外壁や植栽のメンテナンスを自分でやる必要がないことで時間を節約することもできます。さらに、24時間使えるごみステーションやオートロックなどの設備が充実していることも嬉しいポイントです。
一方、デメリットとなるのは以下の3点です。
- 購入価格が高い
- 間取りが変更しにくい
- 騒音トラブルに注意が必要
国土交通省が算出した不動産価格指数をみると、青色の線で示した戸建て住宅の価格は横ばいであるのに対し、緑色の線で示されたマンションの価格は近年高騰し続けていることがわかります。
ただし、これは資産価値が高いことの裏返しでもあり、売るときにも高い価格で売れる可能性があることも考慮しておくとよいでしょう。
また、マンションの場合は普段の生活やリフォーム工事をするときなどに上下左右の住人に配慮する必要があり、間取り変更の自由が利きにくかったり、騒音への配慮が必要なこともデメリットになります。
DINKSが戸建てに住むメリット・デメリット
DINKS世帯が戸建てに住むメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- プライバシー性が高い
- 間取りの自由度が高い
- 部屋数や収納がたっぷり確保できる
戸建て住まいは、特に家での生活を重視したいDINKS夫婦にとってメリットが大きいでしょう。
ある程度、型が決まっているマンションの間取りと違い、戸建ての場合は注文住宅やリノベーションなどで、好きな間取りの理想の住まいを実現することができます。
また、戸建ては同じ価格帯のマンションと比べて、専有面積が広い傾向があり、その分部屋数や収納がたっぷり確保できることも大きなメリットです。
家での生活や趣味を重視したい人に特におすすめです。
一方、DINKSが戸建てに住むデメリットは以下の3点が挙げられます。
- マンションよりは利便性が劣る
- メンテナンスに手間がかかる
- セキュリティ対策が必要
戸建ては駅や商業地域からやや離れた住宅街に建てられることが多いです。その分静かに生活することができますが、マンションに比べると利便性は劣ります。
また、メンテナンスやセキュリティ対策は、マンションの場合は管理費や修繕積立金を払うことで、管理会社に任せることができますが、戸建てではそれらをすべて自分で行う必要があります。仕事が忙しいDINKSには負担になってしまうかもしれません。
ライフスタイルに合わせてDINKSマンションを選ぼう
今回は、DINKS世帯におすすめのマンションの選び方や注意点について解説しました。
DINKSにおすすめのマンションは、一言でまとめると「30㎡~60㎡の1LDKか2LDK、駅近コンパクトマンション」ということができます。仕事重視のライフスタイルであれば、日当たりよりも寝室を大切に、趣味や夫婦で過ごす時間を重視するのであれば、LDKや趣味の部屋の充実を大切にして、夫婦のライフスタイルにあわせたマンション選びをすると良いでしょう。
最適なマンションは夫婦の価値観や生活スタイルによっても異なります。自分たちの生活スタイルに合わせて、購入するDINKSマンションを選びましょう。