アパート経営で確定申告をする方法|苦手な手続きをしっかりサポート

アパート経営は、物件を用意し、業者にサポートしてもらいながら借り手を探して物件を提供することで収入を得る立派なビジネスです。
違うのは、サラリーマンのように自分ができないことを専門にする部署がなく、関わる仕事の全てを自分が担当しなくてはならないことです。

その中で多くのアパート経営者が苦手とするのが一年に一度の「確定申告」ではないでしょうか。
大まかにやるべきことはわかっていても、それでいいのか、もっといい方法があるのではないかなど相談する相手もいないビジネスだからです。

ここではそんな確定申告を、アパート経営者に限ってポイントやメリットなどを詳しく見てみましょう。

先読み!この記事の結論
  • 手続きは複雑でも青色申告は受けられる恩恵が大きい。
  • 税務署で直接手続きすればその場で相談しながら申告できる。

アパート経営について詳しく知りたい方には、以下の記事もおすすめです。


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アパート経営の確定申告の流れ

アパート経営を開業した後、確定申告の色によって違う必要な準備と手順を見てみます。

STEP やること
0 (青色申告の場合)
青色申告申請書の提出
1 必要な書類や情報を集める
2 帳簿と照らし合わせ、集め漏れを確認する
3 申告書に沿って記入し、確定申告書を作成する
4 税務署に申告書を提出する

(白色申告では不要)開業から2カ月以内に青色申告申請書を提出する

開業すれば概ね2カ月以内に確定申告の形式を決め、青色申告なら申請書を提出しなくてはなりません。特典を受けたいなら開業と同時に申請するくらいの準備をしておきたいものです。

確定申告についての情報を集める

開業したばかりなら、自分が住んでいる地域を管轄する税務署の場所や電話番号はもちろん、正確な確定申告の期間、特別に該当しそうな事項がないかといった確定申告についての情報を集めることが重要です。特に長期入院したり自然災害や盗難にあった、ローンで住宅を買ったなどその年に起きた特別な手続きに概要する事項がないかは確認しましょう。

申告に必要な書類を集め漏れがないかを確認する

ここでいう書類とは、領収書・レシート、各種明細書や控除の証明書(例:生命保険の控除証明書や盗難事故にあった場合は事故証明書など)、現金出納帳、源泉徴収票、支払い調書などです。注意するのは「漏れがないかを徹底的に確認すること」です。後で準備しようとして手間がかかったり、取り寄せるのに時間がかかるなど結局もっと面倒になることもあり得ます。

申告書を手に入れて作成する

申告書類は最寄りの税務署でもらえますし、郵送を依頼することもできます。また国税庁のサイトには「確定申告書作成コーナー」というサイトがあり、直接入力することでそのまま申告書を作成できるようになっています。

参考:確定申告書作成コーナー

申告書は手引きの指示に沿って作成できます。心配な人はできる限り早くに作成して税務署に直接提出し、書き方などについて細かくアドバイスを受けることもできます。

管轄税務署に申告書を提出する

提出にはネットを使うe-Taxという方法もありますが、不慣れな人は直接税務署に提出することをお勧めします。その場で確認してもらえますし、よくわからないことを相談できるからです。きちんと確認してもらえば、後で税務署から呼ばれ修正申告になることもありません。
また初めてアパート経営を開業する人のために、質問コーナーを設けているサービスもあります。経営に関する細かなノウハウや失敗談もありますから申告に限らず経営全般の参考になります。


  • 申告情報を集める
  • 必要書類を保管する
  • 税務署をうまく使う

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確定申告には2色の方法がある

確定申告には「色」があります。初めて聞く人にはわからないでしょうが、それは「確定申告の種類」と考えて間違いありません。それぞれにメリットとデメリットがありますが、原則どちらを選ぶこともできます。

白色申告とは

白色申告は、確定申告を簡単に済ませたい人におすすめの確定申告です。特に個人事業を始めて間もない人や、所得の少ない人によく選ばれています。また個人事業を開業した後特に申請しない場合は必ず白色申告の扱いになります。

白色申告のメリット

事前申請の必要がなく、帳簿付けが簡単ですむのは白色申告のメリットです。また所得が300万円以下の場合記帳の義務がありません。また記帳自体についても単式簿記が認められています。単式簿記とは、例えば「12月8日に電気代を10,000円現金で支払った」ことを記帳する場合、「12月8日 支出 電気代 10,000円」と記載すれば終わりの極めてシンプルな貴重方式です。その分提出書類の量が少なくなります。

白色申告のデメリット

ほぼ唯一の最大のデメリットが、青色申告に適用される特典が一切ないことです。青色申告は税金の控除額があるなどさまざまな特典があり、多くの個人事業主は特典目当てに青色申告しているほどです。他に事業に加わっている配偶者に支払う給与の控除額は86万円、他の従業員なら50万円までしか経費に計上できません。

青色申告とは

白色申告と比較すると、青色申告には実に多くの特典があります。それはその交換条件として青色申告のデメリットがあるからです。どちらを選ぶかは経営者の選択次第ですが、これほどの特典を前にして白色を選ぶのは難しいかもしれません。

青色申告のメリット

青色申告のメリットは3つの大きな税的な優遇措置にあります。まず、青色申告に申請することで複式簿記での基調が必須となりますが、同時に所得から特別に65万円控除できます。(特別控除)次に、事業に専従するものの給与を全額経費として計上できます。一定の要件を満たす必要がありますが、配偶者でも白色申告が86万円までと制限していることを考えると、全額経費計上できることで事業の幅を広げることが可能になります。
最後が当年に発生した損失を最大3年繰り越すことができるというものです。事業を開始した当初は軌道に乗らず厳しい状況が続きます。次年度軌道に乗って所得額がかなり上がったとしても、初年度の損失を繰り越して所得から差し引いて申告できる、つまり所得税額を法に則って安く済ませることができるのです。しかも3年となると、軌道に乗せるのが難しいビジネスでもある程度長期にわたって無理のない計画を立てることができます。

青色申告のデメリット

青色申告のデメリットは「複式簿記の採用と、取引の全記帳と提出」につきます。白色申告の仕分け例を複式簿記で記帳すると、「(借方)水道光熱費 10,000円 (貸方)現金 10,000円」となります。他にも預金から現金を3,000円引き出した場合は「(借方)現金 3,000円 (貸方)預金 3,000円」となります。なにかが増減すると他のなにかがそれによって増減する、という1回の取引によって2つの科目が変動することから「複式」と呼ばれています。
さらに取引の全記帳と提出が義務付けられることで、税務署は個人の収益やその構造だけでなく入出金の全てを知ることができます。その分「税金逃れ」ができなくなり税金を確実に徴収できるようになります。
  • 白色申告は簡単
  • 青色申告は特典多数
  • 記帳の義務がある

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アパート経営で確定申告する際の5つの注意点

アパート経営社が確定申告で戸惑うポイントはいくつかあります。基礎的なものもありますが、あらかじめ知っておくと改行や申告がスムーズに行くようになるかもしれません。

アパート経営は不動産所得

給与所得の場合は、会社が手続きするため意識することはあまりないかもしれませんが、所得税を算定する場合の所得にはたくさんの種類があります。給与所得の他、利子・配当所得や退職所得、土地や建物などを譲渡した時の差益にかかる譲渡所得など、実に細かく規定されています。アパート経営については、その中の「不動産所得」に分類されます
不動産所得とは、土地や建物などの不動産の貸し付け、地上権など不動産の上に存する権利の設定及び貸し付け、船舶や航空機の貸し付けによる所得のことで、原則として「総収入金額から必要経費を差し引いた残りの金額」を言います。

青色申告がおすすめ

アパート経営だけでなく、さまざまな事業のほとんどは改行当初、思うような収益を上げられず、初期投資だけが驚くほどかかるのが通常です。不動産賃貸経営なら物件の改修や各種手続きなどにかかる費用は多く、それらを計上するとどうしても初年度の所得はマイナスになりがちです。
初年度を白色申告にするとその損失は初年度の申告になるだけですが、青色申告は最長年まで持ち越すことができます。初年度が150万円の損失、2年目が80万円の損失、3年目は利益が250万円出たとすると、初年度・2年目は損失で所得がないため所得税はありません。ここまでは白色申告と同じですが、3年目はそれまでの類型損失230万円を繰り越し3年目の利益250万円から差し引くことができます。所得は20万円となり、特別控除を適用するだけで考えても所得税はかかりません。
白色申告の場合、3年目は利益の250万円がそのまま所得となり所得税を納めなくてはなりません。初年度はともかく2年目も各所の改修に費用を割きたいところですが、キャッシュフローがなく思うようにいかないかもしれません。2年目の後半に収益が上向いてキャッシュに余裕ができたらすぐに改修にかかれますが、それを繰り延べた損失とそれまでの収益でバランスをとりながら金額を決めればうまく節税できます。
3年目の所得税だけを考えても青色申告のメリットがわかりますが、そのためには初年度から損失を繰り延べられる青色申告しておく必要があります。1月1日から1月15日までに開業した場合はその年の3月15日まで、1月16日以降に開業した場合は開業日から2カ月以内に申請しなくてはなりません。開業の忙しさにかまけて期限を過ぎてしまわないよう注意したいものです。

減価償却費を計算するには

アパート経営でかかる費用のうち最も高額なものはおそらく「アパートの取得費用」です。それにはアパートの価格だけでなく取得した時の仲介業者へ支払う仲介手数料、譲渡日までの固定資産税と都市計画税の日割り分、取得手続きにかかる書税金や費用などが含まれます。
しかし、どんなに安くても家賃収入に比べて非常に高額です。その年の収入とは比べ物にならないためとんでもない赤字になってしまいます。一方でそんなことをしては純粋に「事業収入」とは言えません。取得費用はその年に得た家賃収入だけでなく将来なん年にもわたって得る収入のための費用です。そのためわが国の会計ルールでは、高額の費用は価値がゼロになってしまうまでの年数を決め、一年あたり一定の費用として計上できるようになっています。
それを「減価償却費」と言います。計算するには、建物の構造や用途に沿った償却率と建物の取得価額が必要です。ここで注意したいのは「将来価値がゼロになるもの」はあくまで建物や設備であって、土地は含まれないということです。

必要経費にできるものとできないもの

確定申告のタイミングで、アパート経営を通じて使った[underine]経費を計上[/underline]します。しかし、経費にできないものを計上してしまうと、税務署から指摘されて追加徴税が発生することもあります。
そのため、経費にできるものとそうでないものをあらかじめ把握しておき、適切に経費処理をできるようにしておきましょう。
ここでは簡易的に解説するので、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

3.4.1. 必要経費にできるもの

  • 固定資産税や都市計画税
  • 減価償却費
  • 管理費
  • 修繕費
  • 広告宣伝費
  • 通信費
  • 借入金利息
  • 立ち退き料
  • 仲介手数料
  • 保険料
  • 事務用品費
  • 交通費
  • 消耗品費
  • 接待交際費
基本的に必要経費にできるものは、「アパート経営上、直接関係あるもの」だけです。
そのため、上で挙げるような費用は、当然アパート経営に関係するため経費計上できます。
プライベートで使った費用や予算は、アパート経営の経費として計上できないので気を付けましょう。

3.4.2. 経費にできないもの

経費にできないものは、アパート経営に関係のないものです。もちろん、プライベートで使った費用は経費計上できません。
ただ、「アパートローン返済額の元本への支払い」は経費計上できません。経費として計上できるのは、アパートローンの利息分に対する支払いだけなので注意が必要です。

キャッシュフローと損益は違う

事業を経営するとわかりますが、所得額とその時点で残っている現金(キャッシュ)は同じではなく、むしろそれぞれ独立して増減するものです。一般企業でも売上は上がり続けているのに、支払う現金がないため借り入れを返済できずに不渡りを出し銀行が取引を停止。借り入れの一括返済を求められて対応できず倒産することがあります。
アパート経営でも同じことが起こる可能性があります。家賃は毎月一定金額が計上されます。それが期日通りに毎月回収できているなら問題ないのですが、支払いが遅れたり最終的に夜逃げされたりすれば、予定していた支払いができなかったり回収不能になることもあり得ます。企業と同じ「売上は計上されるがキャッシュがない」ことが起こります。
これを防ぐには、たとえ複式簿記でなくても毎日の現預金の出納や未収の売上金(売掛金)や未払いの費用(買掛金や未払費用)を全て把握し、資金計画を立てておかなくてはなりません。青色申告で義務化されていますが、実質的にスムーズに経営を続けるには結局記帳し現在の状況を常に正しく把握しなくてはなりません。

  • 不動産所得である
  • 青色申告がおすすめ
  • 減価償却を忘れず
  • 経費にできるものを把握しよう
  • キャッシュフローと損益は違う

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アパート経営で確定申告が必要な人

アパート経営は歴とした事業です。事業を営んでいる限り、たとえ副業であろうと確定申告しなくてはなりません。

サラリーマンの場合は所得が20万円以上

サラリーマンなら年末になると生命保険や個人年金の支払い証明書などを提出すれば専門の部署が年末調整の手続きをしてくれますが、アパート経営の場合そうはいきません。また副業ならなおさら、サラリーマンとしての給与所得とアパート経営の所得を合わせて正しい所得税を申告しなければなりません。所得税は、扶養や家族の状況などによって控除される項目が多く、それは所得金額についても同様です。
ただし、特例として給与所得以外の所得が年間で20万円以下であれば、確定申告をしなくて良いことになっています。

年金受給者の場合

老後の資産運用としてアパート経営をしている方は多くいらっしゃいます。ただ、場合によっては年金受給だけの場合でも、アパート経営を通じて得た不動産所得をもとに確定申告をする必要があります。
年金の収入金額が400万円以下かつ不動産関連の所得が20万円を超える場合には、確定申告をする必要があります。そうでない場合は、大方確定申告は必要ありません。

基準となる不動産所得とは?

不動産収入があっても、その全額が課税対象になるわけではありません。事業である以上それには一定の経費がかかりますから、収入から経費を差し引いて不動産所得を計算します。
所得税を抑えるためにはできるだけ経費を計上したいところです。不動産所得を計算する際に経費と認められるのは、原則その収入を得るためにかかる直接的な費用だけです。それには固定資産税や都市計画税だけでなく、不動産取得税や免許登録税などの税金や不動産運営を委託した場合の委託管理費や手数料、共有部分の水道光熱費や全体の修繕費用などが含まれます。

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専門家の意見が一番大事

誰にも初めての経験はあります。特に確定申告のように一定の方法がありそれに沿って決まったことをしなくてはならない場合は、経験者や専門家のアドバイスが最も役に立ちます
また、確定申告には例外や複雑な規則も多くあるので、不安な場合は専門家に相談しておく事をおすすめします。

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