アパート建築の坪単価に影響する8つの点|条件から見た相場や注意点も解説

この記事では、アパートを建築する際の坪単価について解説しています。

坪単価の計算方法や、アパートの坪単価に影響するポイント、アパート建築の坪単価を確認する際に注意すべき点などを紹介しています。アパート建築においては、坪単価を抑えつつ入居者ニーズを満たすことが大切です。

アパート建築の坪単価の計算方法

アパートの建築費用は、建てる予定のアパートの大きさや立地などによって異なるため、総額で「高い」「安い」を判断しづらいです。
そこで坪単価をベースにして、どのくらい安いかを判断することが大切です。

アパートを建築するときには、本体工事費のほかに、別途工事費、諸経費が必要になりますが、まずは大部分を占める本体工事費の坪単価について考えます。
そもそも、坪単価は、本体工事費の総額を、建物の延べ床面積で割ったものになります。

例えば、4,800万の本体工事費でできたアパートが、3階建てで1フロア20坪だった場合には、4800÷(20×3)=80万円が坪単価です。

なお、建築費用の坪単価だけでなく、全体費用の相場やほかの費用について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

アパート建築費用の坪単価に影響する8つの点

アパート建築費用の坪単価は、立地や構造など、さまざまな条件に左右されます。
ここでは、建築費用の坪単価に影響を及ぼす8つのポイントを紹介するので、確認してみてください。

アパートを建てる立地

アパートを建てる立地によって坪単価が変わってきます。通常、都心部や住宅密集地よりも郊外の方が坪単価は下がります。

また、建築する場所の道路環境によっても坪単価は変わり、工事用トラックの横づけが可能な場所の坪単価が安くなる傾向です。

さらに都道府県によっても建築費に差が出てくるため、住宅密集地が多い東京都などは坪単価が高くなります

地域別の相場

ここでは、国道交通省が発表している建築着工統計調査を参考にして、各地域の構造別坪単価を紹介していきます。
建築を検討している地域がどのくらいであるかの参考にしてみてください。

参考:建築着工統計調査

地域 構造
木造 鉄骨造 RC造
東京 59万円 123万円 117万円
神奈川 55万円 91万円 100万円
大阪 53万円 79万円 85万円
愛知 58万円 67万円 83万円
福岡 54万円 69万円 77万円
北海道 57万円 72万円 89万円

都心部になればなるほど坪単価は高くなります。
ただ都心部は家賃を高く設定できるので、坪単価が高いからと言って必ずおすすめできないわけではありません。
利回りを判断しつつ、家賃に見合った建築費用かどうかを確認することが大切です。

アパートの形状の複雑さ

アパートの形状の複雑さがあるほど坪単価が高くなり、逆に、建物の形がシンプルな長方形や正方形であれば、坪単価は安くなります。

建物は敷地に合わせて建築されるので、狭い敷地だったり、長方形でない土地にアパートを建てようとすると坪単価が高くなります。
そのため、できる限り坪単価を抑えたい場合は、シンプルな形状のアパートを建築してもらうようにしましょう。

アパートの階数

アパートの階数によっても、坪単価が変わります。一般的には、2階建てよりも3階建てのほうが坪単価は高くなります。

ただし、アパート経営に向いている市街地においては、狭小地や変形地である場合、坪単価が高くなっても、3階建てにして土地を有効に利用したほうがリターンが大きくなるでしょう。

部屋の数

坪単価は、部屋の数が増えるほど上がります。部屋を隔てる柱や壁などの資材、また各部屋に必要な建具や設備が増えるため、その分建築費用が高くなるためです。

もちろん、部屋数を増やせばその分家賃収入は増えるため、収入と坪単価との計算をしていく必要があります。

もっともリターンが高くなる部屋数をシミュレーションして、建てるといいでしょう。

各部屋の間取り

各部屋の間取りによっても、坪単価が変わってきます。1Rなどのシングルタイプよりも、2DK以上のファミリータイプの方が坪単価が安くなります。

それは、先ほどの部屋数と関連してきますが、シングルタイプの方の部屋数が多くなるため、必要な建具や設備の数が増えるためです。

その物件の場所が、シングルタイプの方の需要があるのか、ファミリータイプの方の需要があるのかも勘案して、坪単価を抑えるようにするといいでしょう。

アパートの構造

アパートの構造は、とても坪単価に影響を及ぼすものになります。木造のほうが鉄骨造や鉄筋コンクリート造よりも坪単価は安くなります。

ただし最近では、木造で、非常に性能やデザイン性が高い建物を建てる場合でも、鉄骨造とあまり変わらない坪単価になっている場合も少なくありません。

リフォームする際には、構造によって、どれだけの坪単価になるのか業者に聞いてみるといいでしょう。

ちなみに建築着工統計調査によれば、平成30年のアパートは、木造アパートが約7万戸、鉄骨造のアパートが約8万戸になっています。まだまだ、どちらの構造でも同じくらい建てられていることがわかります。

構造別坪単価の相場

坪単価は、建てるアパートの構造によって異なります。ここでは、総務省が発表している建築着工統計調査を参考に、構造ごとの坪単価を紹介します。
通常、木造の場合が一番安くなり、鉄骨造、鉄筋造と強度が高くなるにつ入れて坪単価は高くなります

木造 鉄骨造 RC造 SRC造
平均建築費 2,097万円 9,522万円 42,828万円 95,001万円
平均面積 123平米 416平米 1,500平米 2,614平米
坪数 37坪 125坪 454坪 791坪
坪単価 56万円 76万円 94万円 120万円

[総務省]:[建築着工統計調査]より

使用する建材

使用する建材が高いと坪単価も高くなってきます。コストダウンするポイントとしては、建材に不要なグレードアップなものを避けるようにすることです。

家賃というのは、地域の相場により決まるので、建物の質を上げたからといってやみくもに家賃を上げるわけにはいきません。

鉄骨は、コンクリートや木材といったほかの建材に比べて熱伝導率が高いため、断熱を施す必要があります。

アパートの設備面及び内装

アパートの設備面及び内装も、アパートの坪単価に影響します。建物や内装、設備などが高級になれば、坪単価も上がります。

例えば、アパートの壁に使うクロスをおしゃれなものにしたり、床をヘリボーン調にしたりすると、高級感は増しますがその分坪単価が上がります。

もちろん、設備や内装にお金をかければ、入居率が上がることもありますが、コストと入居者にアピールできる点のバランスを見極める必要があるでしょう。

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点を解説します。
出してもらった見積もりをそのままうのみにせず、きちんと確認するようにしましょう。
それぞれ順に説明します。

会社ごとに坪単価の定義が異なる

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点1つ目は、各社の坪単価に含まれている金額の項目が同じとは限らないということです。

坪単価は、建築費÷床面積で計算されますが、床面積は延床面積の場合もありますし、施工床面積の場合があります。延床面積より施工床面積のほうが大きいため、施工床面積を使うと坪単価が安く表されます。

坪単価ばかりでなく建築費の総額もチェック

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点2つ目は、坪単価ばかりでなく建築費の総額もチェックするということです。

坪単価が安ければいいというわけではなく、建築費の総額をチェックすることが必要になります。

坪単価の安いアパートを建ててしまい、後から頻繁に修繕やリフォームが必要になると、余計な出費が出てしまうでしょう。坪単価が上がったとしても、修繕コストを下げられれば、トータルでのリターンは高くなってきます。

総額の計算方法

建築費総額の算出方法は、本体工事費+付帯工事費+諸費用で計算されます。

付帯工事費とは、電気工事や給排水工事、空調工事、地盤改良工事などの費用のことです。建築費総額の20%程度がおおまかな額になってきます。

諸費用とは、アパートローンの事務手数料含め保証料、火災保険料、固定資産税や不動産取得税などの税金、司法書士手数料などです。諸費用は、建築費総額の10%程度となります。

経営開始後の修繕まで考慮

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点3つ目は、後の修繕まで考慮する必要があるです。

坪単価が低いからと建築した場合、後から修繕が頻繁に必要になるようでは、トータルで見たコストが高くなってしまいます。

坪単価がある程度高くなっても、修繕があまりなく済むのであれば、トータルリターンは良くなってきます。

将来リフォームの可能性がある主なスペース

将来リフォームの可能性がある主な箇所は、壁紙や床材の張替え、キッチンのリフォーム、トイレのリフォーム、洗面所のリフォーム、浴室のリフォーム、外壁リフォームなどがあげられます。

リフォームは10~20年に一度くらいでよいですが、毎月の収益から積立金を積み立てておく必要があります。フルリフォームするとなると、総額で数百万円ほど必要になることもあります。

入居者の視点に立ってみる

アパート建築の坪単価を確認する際の注意点4つ目は、入居者の視点に立ってみることです。

コストを抑えてニーズが満たせなければ不動産経営が成り立たなくなってしまいます。坪単価が上がったとしても、入居者ニーズを満たして、高めの家賃で入居者が住み続けてくれるならば、コストをかける意味があるでしょう。

例えば、周辺環境からシングルタイプの方が入居者のニーズがあるならば、坪単価が上がったとしても、シングルタイプにするといいでしょう。

アパートの坪単価について理解し建築費のイメージをしよう

建築する際の坪単価と延べ面積が分かれば本体工事費が分かってきます。そこに別途工事費や諸経費を加えて建築費のイメージができます。

坪単価を決定する8つのポイントを紹介してきたので、これらのポイントを考慮して置くことで、ある程度建築費用の概算をたてられるのではないでしょうか。

より詳しく建築費用を見積もりたい方は、イエウール土地活用で建築プランを見積もってみましょう。チャット形式の質問に答えるだけで、複数社から建築費用の見積もりを出すことができます。

利用は無料でできますので、アパートの建築を考えている方はイエウール土地活用で問い合わせてみてください。

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