10階建てマンションの建築費は?建築費の内訳や費用を抑える方法を解説

10階建てマンションの建築費は?建築費の内訳や費用を抑える方法を解説

マンションの建築を検討している人の中には、

10階建てマンションの建築費はいくらくらいになるんだろう?
中高層のマンションを建築するときに気を付けることはある?

のような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

そこでこの記事では、10階建てマンションの建築費について解説します。

また、中高層のマンションを建築するときに注意するポイントや建築費を抑える方法まで解説していますので、是非参考にしてしてください。

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マンション建築費については以下の記事をご覧ください。

【2024年3月】マンション建築費はいくら?構造別の坪単価や計算シミュレーションを紹介

10階建てマンションの建築費の費用相場

ここでは、10階建てのマンションを建築したときの費用を解説します。

マンション建築の坪単価

マンションの坪単価は、鉄骨造で約76万円、鉄筋コンクリート造で約94万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で約116万円です。

総額としては、10階建てのマンションを建築する場合、鉄骨造で4億5,600万円、鉄筋コンクリート造で5億4,600万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で6億9,600万円になります。

建物構造坪単価
S造(鉄骨造)76万円
RC造(鉄筋コンクリート造)94万円
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)116万円

参考:[総務省] [建築着工統計調査](2020)より
※建築坪単価は一例です。必ず見積をお取りください。

マンション建築にかかる坪単価は、マンションの建物構造によって変動します。坪単価がもっとも低いのは鉄骨造であり、これは建物の性能が関係しています。

相対的に安価で耐震性が優れているのが鉄骨造ですが、建築基準法の規定により高さ等の制限があります。鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は高層ビルやタワーマンションなどに採用される工法です。

自身が建築する予定の物件に相応しい工法を検討しましょう。極端な例ですが、2階建ての小ぶりなマンションの建設を予定しているのに、SRC仕様にするのは、投資の側面からも含め、ナンセンスといえます。

10階建てマンションの建築費の目安

10階建てのマンションを100坪の土地(建ぺい率60%)で建てた場合にかかる想定の建築費用は以下のようになります。

建物構造建築費
S造(鉄骨造)4億5,600万円
RC造(鉄筋コンクリート造)5億6,400万円
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)6億9,600万円

参考:[総務省] [建築着工統計調査](2020)より
※建築費は一例です。必ず見積をお取りください。

10階建てのマンションを建てるときの建築費用は、鉄骨造で4億5,600万円、鉄筋コンクリート造で5億4,600万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で6億9,600万円となります。また、マンションの建築費は骨組構造や土地面積などでも大きく異なります。

なお、マンション建築でかかる諸費用の目安は、建築費用(本体価格)の約1割とされているため、資金を準備するときには諸費用まで含めて準備する必要があります。

また、マンションの建築費用は、施工会社の建築プランによって異なります。そのため、上記の金額は参考に留めて、実際に建築費用の見積もりを取るようにしましょう。

エリアによっても坪単価が異なる

東京神奈川大阪愛知福岡北海道
S造123万円91万円79万円67万円69万円72万円
RC造117万円100万円85万円83万円77万円89万円
SRC造154万円142万円76万円97万円90万円106万円

坪単価は建物の階数や構造だけではなく、立地にも左右されます。

坪単価は東京や神奈川、大阪や愛知といった都会のほうが高くなります。反対に長野や広島いった都心とは離れた場所のほうが坪単価が低くなる傾向があります。

都心と離れた地方都市では坪単価も安く、在宅ワークが推奨されていることで子育てや環境を優先したり、セカンドライフを好きな街で楽しみたいなどのニーズが多いことから、地方都市にマンションを建てることもおすすめだといえます。

都市部や地方都市のどちらであってもマンションの建築を検討しているのであれば、建築予定のエリアの坪単価がいくらになるのかを、事前に調べておくことが大切です。


マンションを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。

マンションの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、建築のプランによって将来の利回りも変わります。

建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。

イエウール土地活用なら複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求することができます。

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活用事例:「THE BALCONY」 区画整理に合わせ建築された入居者視点に立った自宅併用マンション

ダイナミックなフォルムが目を引く5階建の自宅併用マンション。重厚なキラテックタイルの外観と洗練された外構計画がマッチして、分譲高級マンショングレードの上質感を演出しています。予約制で自由に使える共用のルーフバルコニーは、毎週末予約で埋まるほど入居者に大人気です。(パナソニック ホームズ株式会社の土地活用事例)

マンション建築以外にかかる費用

マンションを建築するにあたっては、マンション本体の建築以外にもさまざまな費用がかかります。

  • 付帯工事費
  • 外溝工事費
  • 杭工事費
  • (必要な場合)埋蔵文化材の調査費
  • 別途工事費
  • 諸費用
どのような費用がかかるのかを知り、建築に関する総額の費用を把握しておきましょう。

付帯工事費

マンション建築の際には、水道ガスなどのインフラ整備や敷地の整備などが必要であり、これらにかかる費用をまとめて付帯工事費用と呼びます。

主な付帯工事の費用の内訳としては、次の通りです。

  • 水道ガス、インターネットのインフラ整備費用
  • 敷地の整地費用
  • (必要な場合のみ)地盤調査費用

付帯工事費用は、多く見積もってマンション本体建築費用の10~15%程度です。

仮にマンション建築に1億円かかる場合は、付帯工事費用だけで1,000万~2,000万円程度の費用がかかると考えましょう。

マンション本体を建築する費用とは別に、これら付随工事にかかる費用を付帯工事費と呼び、これは本体建築費の10%~15%くらい見ておくといいでしょう。

外構工事費

マンションの本体工事以外でもっとも重要で、かつ最も金額的に大きいのが外構工事費用です。

植木・植栽やフェンス、敷地からマンションエントランスへのアプローチ工事等という建物の外装を行う工事です。

杭工事費

建築基準法に従い、一定規模以上の物件は、建物の重みに地盤が耐えられるように杭を打たなければなりません。

杭打ちの工事に費用がかかるだけではなく、地盤の深さを調べるためのボーリング調査も必要です。

杭工事費は建築費用全体の1割程度がコストの相場のようです。

埋蔵文化財の調査費

マンション建設地が埋蔵文化財に指定されていると、埋蔵文化財の調査をしなければなりません。

事前に試掘調査を行い、文化財が発見された場合は本掘調査を行います。

試掘調査にかかる費用は事業者が負担し、本掘調査の費用は場合によっては自治体が負担することもあります。

ただし、もし自分で調査費用を負担しなければならない場合は、巨額のコストが発生することもあるため注意が必要です。

別途工事費

地盤の改良や建物の解体が必要な場合は、別途工事費が発生します。

工事の内容によってかかる費用は異なりますが、地盤改良で100万円、建物の解体は物件の大きさにより大きく異なりますが、100万円以上は見ておいてもいいかもしれません。

これらを合計すると数百万円になることもあるため、別途工事費がいくらかかるかは建築会社やハウスメーカー等に確認しておくことが大切です。

諸費用

建築以外にかかる諸費用としては、次のものがあげられます。

  • ローンの手数料
  • 不動産取得税
  • 火災保険料
  • マンション管理を委託する場合の管理委託料
これらの費用はマンション経営を始めるために必要な費用であり、建築費用の10%程度が相場です。

このように、マンション建築には多額の資金が必要です。そのため、マンション建築にあたりローンを検討する方もいらっしゃるでしょう。

マンション建築におけるローンについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

マンション建築で利用できるローンとは?金利相場や選び方について解説


マンションを建てようか考えたとき、どのようにマンションを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。

例えば5階建てにするか10階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やマンション経営の目的によって変わります。

イエウール土地活用なら複数の大手ハウスメーカーから提案を受けることができます。

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10階建てマンション建築の注意点

ここでは、10階建てのマンションを建築する際に注意するポイントを解説します。

建物の高さは31m以下にする

10階建てのマンションを建築するときは、建物の高さを31m以下に抑えることをおすすめします。

高さが31mを超える建築物は、建築基準法の定めにより、非常用エレベーターや排煙設備などを設置しなければなりません。

別途、設備設置が必要になり、コストが高くなってしまうため、中高層のマンションを建築するなら31m以下にすることを意識しましょう。

また、マンションの建物の階高は1フロアあたり約3mであることから、10階建てを建てようとすると、31mの高さに抑えることができます。

地域ごとの条例に注意する

マンションを建築するときは、地域ごとの条例に注意して建築する必要があります。

たとえば、東京23区では、ワンルームマンションが多いことから、住民が自治会に参加しない、ゴミ出しマナーが悪い等のクレームが自治体へ届くことも増えています。

そのため、23区内ではワンルーム条例が施行され、床面積の広い住宅を強制的に建物に組み込むようにされています。

また、名古屋や大阪でも東京23区と同じようにマンション建築において規制が行われています。

名古屋市では、マンションの近隣と良好な関係を保つために自転車駐車場の設置が義務付けられていたり、大阪市では、より良い街づくりをするためにマンションの管理において厳しい規定を設けています。

このように、マンションの建築では、それぞれの地域ごとの条例を守る必要あるため、事前に確認しておくことが大切です。

建築規制に注意する

マンションを建築するときには、条例の他に都市計画法の用途地域や建築基準法の建ぺい率・容積率を確認しておく必要があります。

建ぺい率

建ぺい率とは、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のことです。簡潔にいうと「敷地の何%を建物用に使えるか」を定めた数値のことを表しています。

たとえば、100坪の土地で建ぺい率が60%だった場合、1フロア60坪までの床面積を確保することができます。

また、建ぺい率は用途地域ごとに30~80%の範囲で決められており、その制限を超えるような建物を建築することはできません。

そのため、10階建てといった規模の大きいマンションの建築は、建ぺい率が高い地域でないと難しくなっています。

容積率

容積率とは、延べ床面積の敷地面積に対する割合のことです。簡潔にいうと、「敷地面積に対する建物の立体的な容積比率」を定めた数値のことを表しています。

用途地域ごとに50~500%の範囲で制限が決められており、容積率が高ければ高いほど、建物を縦に伸ばすことができます。

たとえば、広さが100坪、建ぺい率が60%、容積率が400%の土地では、建築可能な敷地面積が60坪、延べ床面積が400坪となります。

このとき、10階建てのマンションを建築しようとすると、1フロアの面積を40坪にする必要があります。

用途地域

用途地域とは、都市計画法により、13種類の区分ごとに建築可能な建物が規制され、住環境の保護と商工業の利便性を高めるために、さまざまな制限が設けられた地域のことを指します。

たとえば、大規模な工場が立ち並ぶ工業地帯に戸建住宅を建てられないような規制となっています。

マンションに関しては、工業の業務の利便性を向上させることを目的として設定される用途地域である工業専用地域以外のすべての用途地域で建築することができます。

ただ、第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域では、高さ制限の関係で10階建てのマンションを建築できないことがほとんどであることに注意が必要です。

また、先述の建ぺい率と容積率も用途地域ごとに定められています。そのため、用途地域マップなどで用途地域や建ぺい率・容積率について調べることをおすすめします。

マンションの建築計画を立てるときに知っておくべき用途地域とは?【基礎から解説】

10階建てマンションの建築費を抑えるコツ

10階建てのマンションの建築費用は高額になることも多く、初期費用は高くなりやすいです。ただし、工夫次第ではマンションの建築費用は抑えることができます。

  • 内装をできるだけシンプルにする
  • 適正価格を見極める
  • 複数の建築会社の見積もりを比較する
コストを抑えるポイントを把握して、少しでもお得に10階建てのマンションを建築しましょう。

内装をできるだけシンプルにする

マンションの内装をできるだけシンプルにすることで、建築費用は抑えられます。

デザインにこだわりを持つと建築費用は高くなりやすく、コストは割高になります。

細部までこだわりすぎると建築費用は高額になりやすいため、低コストでマンションを建築したいなら、できるだけシンプルな内装デザインを心がけましょう。

適正価格を見極める

希望するマンションの建築にはいくらかかるのか、適正価格を見極めることも大切です。

適正価格を把握しておくことで、どの程度のコストをかけて建築を依頼すべきなのかが判断できます。

また、建築費用が安いからといって、その業者に工事を依頼すると手抜きをされて建物の質が下がることもあるため、注意しなければなりません。

相場程度のコストで質の高いマンションを建築してもらうためにも、適正価格を正しく把握して、工事の依頼先を選びましょう。

複数の建築会社の見積もりを比較する

適正価格を見極めるには、複数の建築会社に見積もりを依頼し、その内容を比較することが大切です。

同じマンションを建築する場合でも、依頼先によって建築費用が異なることは多いです。

複数社で比較しておくことで、大まかな相場価格が判断できるだけではなく、希望する価格帯での建築プランを見つけやすくなります。

最初の1社だけで決めてしまうと、費用が割高になって損をする可能性もあるため、最低3社以上を目安に見積もりを比較するようにしましょう。

また、マンションを建てるなら最初の情報収集が重要です。一括見積もり請求サービスイエウール土地活用なら、土地所在地の入力だけで建築費の見積もりを取り寄せることができます。

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10階建てマンションの建築費は相場を確認する

10階建てのマンションを建てるときの建築費用は、鉄骨造で4億5,600万円、鉄筋コンクリート造で5億4,600万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で6億9,600万円となります。

マンション経営を始めようとしているなら、建築費用の相場を把握しておくことが大切です。10階建てのマンションは、規模の大きさから建築費用が高額になることも多いです。

事前にコストを把握していないと、建築費用が捻出できなかったり、経営を開始してから資金不足になったりして苦しむ可能性があります。

無理なくマンション経営をするためにも、10階建てマンションの建築費用や建築に付随する費用を知り、総額のコストを正しく把握しておきましょう。

初心者でもわかる!
記事のおさらい

10階建てマンションの建築費はいくらになるのでしょうか?
10階建てのマンションを建てるときの建築費用は、鉄骨造で4億5,600万円、鉄筋コンクリート造で5億4,600万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で6億9,600万円となります。詳しくは、10階建てマンションの建築費の費用相場をご覧ください。

10階建てのマンションを建築するときに気をつけることはありますか?
10階建てのマンションを建築するときは、建物の高さや地域ごとの条例に気をつけることが大切です。詳しくは、10階建てマンション建築の注意点をご覧ください。
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