土地のみの固定資産税はいくらになる?計算方法や節税方法を解説

不動産を所有していると、毎年税金や維持費がかかります。毎年かかる税金として代表的なものは、固定資産税です。固定資産税は建物を所有している場合だけではなく、土地のみ所有しているケースでもかかります。

土地のみの場合は、固定資産税が高くなりやすいです。固定資産税の計算方法を知り、毎年の維持費がどれくらいかかるのかを把握しておきましょう。

土地のみの固定資産税の計算方法

土地のみの固定資産税を計算する手順は、次の通りです。

  1. 土地の評価額を算出する
  2. 課税評価額を算出する
  3. 固定資産税を算出する
  4. 都市計画税を算出する

地域によっては都市計画税がかかることもあるため、この場合はステップ4まで計算を行います。都市計画税のかからない地域なら、ステップ3までで計算は完了します。

土地の評価額を算出する

固定資産税は課税評価額に一定の倍率をかけて計算します。課税評価額を出すためには、土地の評価額を調べなければなりません。土地の大まかな評価額は、「土地の面積×路線価」で計算できます。

路線価は国税庁が運営する、路線価図から調べましょう。仮に土地の面積が100平方メートル、路線価が2なら土地の評価額は200となります。

参考:路線価図

課税評価額を算出する

計算した土地の評価額に、評価倍率をかけることで、課税評価額が計算できます。評価倍率は土地をどのような目的で使用しているかによって異なります。建物のない更地で、農地以外の土地なら評価倍率は0.7です。評価額に0.7をかけて計算することで、固定資産税の課税評価額が算出できます。

固定資産税を算出する

固定資産税額は、課税評価額に税率をかけて計算します。固定資産税の標準税率は1.4%です。ただし、市区町村によっては、1.4%ではない場合もあるため注意しましょう。市区町村ごとの詳細な倍率は、市区町村のホームページや役所の窓口にて確認できます。

都市計画税を算出する

都市計画税がかかるエリアでは、土地に課税される都市計画税がいくらになるかも計算しておきましょう。都市計画税の標準税率は0.3%ですが、これも市区町村によって異なることがあるため、確認が必要です。固定資産税と同様で、課税評価額に税率をかけて、都市計画税も計算できます。

土地のみと建物ありの固定資産税を比較

不動産一括査定とは

固定資産税についての詳細な理解を深めるためには、実際に計算してみることがおすすめです。固定資産税は土地のみの場合と、建物ありとの場合で金額が異なります。それぞれ比較し、どちらのほうが税負担が大きくなるのか知っておきましょう。

土地のみの場合

土地の課税評価額を3,000万円に設定します。標準税率で考えるなら、1.4%をかけた42万円が、土地のみの場合の固定資産税額です。

建物ありの場合

建物ありの場合で、土地の課税評価額を3,000万円、建物の課税評価額を1,000万円と設定します。建物がある場合は土地の固定資産税額が最大6分の1にまで減額されるため、土地単体で考えると固定資産税額は7万円です。

建物は「1,000万円×1.4%」で計算し、14万円です。合計すると毎年支払う固定資産税は21万円となります。

土地のみだと固定資産税が高くなる

土地のみと建物ありで比較すると、土地のみのほうが固定資産税は高くなりやすいです。建物がないと、その分の固定資産税はかかりませんが、土地にかかる税金が高くなります。そのため、土地のみだと、場合によっては2~3倍以上も負担額の差が出ることもあります。

土地のみだと固定資産税が高い理由

マンションから住み替える

課税対象が建物と土地の2つの場合よりも、土地のみのほうが固定資産税は高くなりやすいですが、これには理由があります。

  • 住宅用地の特例が適用できないから
  • 非住宅用地に分類されてしまうから

なぜ土地のみだと固定資産税が高くなってしまうのか、理由を把握しておきましょう。

住宅用地の特例が適用できないから

土地のみだと固定資産税が高くなるのは、住宅用地の特例を適用できないことが理由です。建物のある土地だと、住宅用地の特例を適用でき、敷地面積に応じて固定資産税と都市計画税が安くなります。

土地の広さ 固定資産税 都市計画税
200平方メートル以下の部分 6分の1 3分の1
200平方メートル超の部分 3分の1 3分の2

200平方メートル以下の部分は、固定資産税が6分の1となるため、税金が大幅に節約できます。この特例が適用できないため、土地のみの場合は建物がある場合と比較して、固定資産税は高額になりやすいです。

非住宅用地に分類されてしまうから

更地の状態だと非住宅用地に分類され、課税評価額を算出する際の評価倍率が住宅用地とは異なります。固定資産税がもっとも高いのは更地であり、住宅用地の特例が適用できないだけではなく、評価倍率の違いからも、更地のほうが固定資産税は高額になりやすいです。

土地の固定資産税を節税する方法

土地のみの場合は固定資産税が高額になりやすいですが、節税する方法もあります。

  • 土地に建物を建てる
  • 活用する
  • 売却する

どのような節税方法があるのかを知り、自分に合ったやり方で固定資産税の負担を軽減させましょう。

土地に建物を建てる

土地の固定資産税を安くするには、土地に建物を建てる方法があげられます。居住用の建物が土地にあると、200平方メートル以下の部分は小規模住宅用地の特例によって、土地の固定資産税が6分の1に、都市計画税が3分の1になります。

また、200平方メートルを超える部分については、一般住宅用地の特例が適用され、固定資産税は3分の1に、都市計画税は3分の2に減額され、節税が可能です。

建物があると土地と建物両方の固定資産税の支払いが必要ですが、住宅用地の特例が適用されることで、税負担自体は抑えられることが多いです。

新築だとさらに軽減できる

新築住宅の場合は、さらに建物にかかる固定資産税の負担も軽減されます。

建物の種類 固定資産税の減額
一戸建て 3年にわたり2分の1に減額
マンション 5年にわたり2分の1に減額

新築住宅の特例は、住宅用地の特例とも併用可能であるため、土地と建物両方の固定資産税が安くなって大幅な節約が可能です。ただし、新築住宅に対する固定資産税の軽減措置は、2022年の3月31日までに新築した物件に限られます。

その後同一制度が継続するかは不明であるため、新築住宅による軽減を受けたいなら、期限までに家を建てる必要があります。

活用する

使用していない土地は活用することで、固定資産税の負担が軽減できたり、土地活用で得た利益によって税金の負担を減らしたりできます。

マンションやアパートを建てるなら、住宅用地の特例が適用でき、土地にかかる固定資産税が安くなります。マンションなどの場合は、「戸数×200平方メートル」までの部分について小規模住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税を6分の1まで減額しやすいです。

また、土地は駐車場やトランクルームの経営、太陽光発電などにも利用できます。これらの活用方法では固定資産税自体が安くなるわけではありませんが、収益化を図って利益が得られると、固定資産税の支払い負担を軽減できます。

駐車場やトランクルームの経営なら初期費用は比較的安く、将来的に別の方法で活用したいと考えたときに転用もしやすいためおすすめです。

売却する

不要な土地は売却することがおすすめであり、土地を売ることで固定資産税の課税はなくなります。土地を手放すことで毎年の固定資産税や都市計画税の負担がなくなるだけではなく、売却価格によって現金を得られます。

土地は所有しているだけでも固定資産税のほか、さまざまな維持費や管理のコストがかかってしまいます。各種コストの負担を避けるには、不要な土地は早めに売却することがおすすめです。

土地の固定資産税に関する注意点

土地の固定資産税については、さまざまな注意点があります。

  • 特定空き家に指定されると負担が増す
  • 建物を解体するとさらに高くなる
  • 課税標準額が30万円未満なら課税されない

細かいポイントを押さえて、土地に関する固定資産税について、さらに理解を深めていきましょう。

特定空き家に指定されると負担が増す

土地の上に建物があると、住宅用地の特例を適用して固定資産税の負担は軽減できます。しかし、自治体によって特定空き家に指定されると、住宅用地の特例が解除され、固定資産税の負担が増大するため、注意しなければなりません。

特定空き家に指定されるのは、次のような状態の建物です。

  • 景観を著しく損ねて不衛生な建物
  • 倒壊リスクが高く近隣住民に被害が及ぶ可能性のある建物

特定空き家に指定されると、特例が適用されないだけではなく、罰金が発生することもあります。また、行政執行によって建物が差し押さえになってしまうこともあるため、空き家になっている家は早めに処分するか、何らかの方法で活用するなど対処を考えることが大切です。

建物を解体するとさらに高くなる

住宅用地の特例が適用されている場合でも、建物を解体して更地にすると、特例は解除されて固定資産税は高くなります。更地にすると、翌年からの固定資産税が高くなってしまうため、売却か別の方法で活用するなど、対応策を考えておく必要があります。

また、固定資産税の課税が決定するのは、毎年1月1日時点です。そのため、年末に解体して更地にすると、翌年からすぐに固定資産税の負担が大きくなってしまいます。解体する場合は1月2日以降がおすすめであり、タイミングによって1年分の固定資産税に住宅用地の特例が適用されるかどうかの違いがあります。

課税標準額が30万円未満なら課税されない

すべての土地が固定資産税の課税対象となるわけではなく、課税標準額が30万円以上のものに税金がかかります。そのため、土地を持っていても、課税標準額が30万円未満の場合は、固定資産税は非課税です。

これは建物にも適用され、建物の場合は課税標準額が20万円未満のものが、非課税の対象です。ただし、同一市区町村内で複数の土地や建物を所有している場合は、それらの標準額を合計して課税されるかどうかが決まります。

そのため、1つの土地の課税標準額が10万円であっても、同一市区町村内で所有するもう一方の土地の評価額が25万円だと、固定資産税の課税対象です。

所有する土地が同一市区町村にない場合は、仮に土地Aの評価額が10万円、土地Bの評価額が25万円でも、それぞれ30万円未満となるため、固定資産税はゼロとなります。

土地のみだと固定資産税が高いことを把握しよう

固定資産税は土地のみの場合と、建物と土地の両方がある場合では、土地のみのほうが高額になりやすいです。土地のみだと住宅用地の特例が適用できず、土地の固定資産税は最大6倍になってしまいます。

そのため、更地のまま所有すると維持費が高くなってしまうため、売却や別の方法で活用するなど、何らかの対策を考えることが大切です。

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