耐震性能を示す等級とは?区分や見方のポイントを解説

地震大国と呼ばれる日本でマンションを購入するなら、耐震性能を重視して物件を選ぶ必要があります。

建物の耐震性能は、耐震基準と耐震等級を調べることで確認できますので、マンションを購入する際は事前にチェックしておきましょう。

今回は、建物の耐震性能を示す等級の基礎知識や、等級の区分、耐震等級の見方などについて解説します。

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耐震性能とは?

耐震性能とは、地震のエネルギーを吸収し、建物へのダメージを抑える能力のことです

耐震性能は柱や梁、壁といった建物の骨組みの強度によって左右され、性能が高いほど地震に強い建物となります。

建物の耐震性能に影響を与える要素は、大きく分けて以下の4つです。

耐震補強工事については、こちらの記事もご覧ください。
耐震補強工事の費用相場は?助成金制度についても詳しく紹介
免震住宅とは?耐震・制震との違いや建てる際の注意点を解説

建物の重量

地震エネルギーは建物の重さに比例するため、重量のある建物ほど地震が発生したときの振り幅が大きく、建物へのダメージも増大します

マンションによく用いられる鉄筋コンクリート造(RC造)は、同じ規模の木造建物に比べて約5倍重いといわれており、そのぶん他の要素でしっかり耐震性能を高める必要があります。

耐力壁

耐力壁とは、建物そのものの重さによる荷重や、地震による横揺れなどの力に抵抗する役割を果たす壁のことです。

垂直方向の力は柱でも支えることが可能ですが、水平方向の強い力に抵抗するには耐力壁が必要不可欠となります

耐力壁が多いほど耐震性能は高くなりますが、建物の重さの中心(重心)や、強さの中心(剛心)の位置を考えながらバランスよく設置しないと、本来の役割を果たせなくなります。

耐震金物

耐震金物とは、建物の骨組みとなる土台や柱、梁などを繋いだり、支えたりする金具のことです。

主な種類として筋交いプレートやホールダウン金物などがあり、接合部分の強度を高めることによって耐震性能をアップします

耐力壁同様、耐震金物もどの位置に、どのくらい使用するかによって耐震性能に大きな差が出ます。

床面の剛性

1階の床は家全体の重さを支えているため、建物の耐震性を向上するには、床面の剛性を高める必要があります

マンションでは床剛性を高める手段として、コンクリート床にパイプを入れた床版(スラブ)を利用する中空スラブ工法などが用いられます。

耐震等級とは?

建物の耐震性能は物件ごとに異なりますが、かつての日本では住宅の性能を表示する共通ルールが存在せず、建物の性能を相互比較するのが難しい状態でした。

そこで国は、住宅購入者の利益の保護および住宅の品質確保の促進のため、1999年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」を制定し、その翌年から耐震性能を含む住宅性能を表示することを定めた「住宅性能表示制度」の運用を開始しました。

住宅性能表示制度の導入により、建物の耐震性能は「耐震等級」と呼ばれるランクによって表示されています。

耐震等級と耐震基準の違い

耐震等級とともに、建物の耐震性能を示す指標となるのが「耐震基準」です。

耐震基準とは、建物が最低限の耐震性能を持っていることを保証する基準のことで、建物や土地のルールを定めた「建築基準法」に基づいて制定されています。

建物を建てる際は、建築基準法を遵守することが義務づけられているため、耐震基準を満たさない建物を建てることはできません。逆にいうと、建築基準法さえクリアしていれば、建物を建てることは可能です。

一方の耐震等級は、建築基準法とは異なる品確法によって定められた制度で、建物を建築するにあたって必要不可欠なものではありません。

ただ、耐震基準が人命の確保を目的として定められているのに対し、耐震等級は人命と共に建物を守ることを目的としています

耐震等級2以上の建物は耐震基準+αの耐震性能を有しており、建物への損傷をより小さく抑えることができると見なされるのです。

なお、1981年以降に採用されている「新耐震基準」では、「震度5程度の中規模の地震動でほとんど損傷しない」かつ「震度6強~7の大規模の地震動で倒壊・崩壊しない」ことを前提としています。

大規模地震に見舞われた場合でも、建物の損傷を最小限に防ぎたいという場合は、耐震等級の高い物件を選ぶ必要があります。

耐震基準について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

耐震基準とは?その定義や旧耐震と新耐震の違いなど基本解説

耐震等級の区分

耐震等級は、建物の耐震性能によって3つの等級に区分されています。以下では、耐震等級の区分と、具体的な性能について、一覧表にまとめました。

耐震等級 具体的な性能
1 きわめてまれに発生する大地震によって生じた力に対し、建物が倒壊・崩壊しない程度の耐震性能
2 きわめてまれに発生する大地震によって生じた力の1.25倍の力に対し、建物が倒壊・崩壊しない程度の耐震性能
3 きわめてまれに発生する大地震によって生じた力の1.5倍の力に対し、建物が倒壊・崩壊しない程度の耐震性能

ここでいう「きわめてまれに発生する大地震」とは、数百年に1回程度の頻度で発生する大規模地震のことで、震度6強~7を想定しています。

耐震等級1は、建築基準法がすべての建物に求める最低基準(耐震基準)と同程度ですので、建築基準法に則って建てられた建物であれば、無条件で耐震等級1の認可を取得できます。

一方、耐震等級2や3の認可を得るためには、耐震基準の検査よりもさらに細かなチェックを受けなければなりません

耐震基準の検査では壁量や壁の配置バランス、接合部、基礎などをチェックしますが、耐震等級2以上の審査では、さらに床倍率や横架材のチェックなども実施されます。

耐震基準と同じ検査項目についても、より厳しいチェックが行われるため、基準を満たすには相応の耐震性能を有している必要があります。

長期優良住宅の認定を受けるには耐震等級2以上の耐震性能が必要

長期優良住宅とは、長期間にわたって住民が安全かつ快適に暮らせるよう、さまざまな工夫が採り入れられている住宅のことです。

長期優良住宅に認定されると、住宅ローン控除や、不動産取得税・登録免許税・固定資産税といった各種税金に関して優遇措置の適用を受けられます

長期優良住宅と認定されるためにはいくつかの条件がありますが、そのうちのひとつが耐震性能で、耐震等級2以上の建物でなければ長期優良住宅の認定を受けることができません

逆にいうと、長期優良住宅の認定を受けている建物は、耐震等級2以上の耐震性能を有していることになりますので、高い防災性を期待できます。

長期優良住宅とはどういうものか知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

長期優良住宅の認定基準やメリット・デメリットを徹底解説

耐震等級について知っておくべきポイント

耐震等級について、基本性能以外に知っておきたい、押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

耐震等級の調べ方

既存の建物の耐震等級は、住宅性能評価書で調べることができます

住宅性能評価書とは、国土交通大臣の認可を受けた第三者評価機関が、一定のルールに基づいて住宅の性能を評価し、その結果を記した書面のことです。

住宅性能評価書では、住宅の性能を10項目に分けて評価していますが、耐震等級は「構造の安全に関すること」の項目に含まれています。

ただ、住宅性能表示制度は法律で義務づけられているわけではないので、物件によっては住宅性能評価書が交付されない場合もあります。その場合は、ハウスメーカーやマンションの管理会社などに問い合わせて、建物の耐震等級を教えてもらいましょう。

なお、住宅性能評価書には、設計図面の評価をまとめた「設計住宅性能評価書」と、施工中や竣工時に複数回にわたって行った現場検査の結果から得た「建設住宅性能評価書」の2種類があります。

前者はあくまで設計図の上での評価です。実際に完成した建物の耐震等級を調べたい場合は、建設住宅性能評価書で耐震等級をチェックしましょう。

2000年以前の建物は耐震等級がわからないことも

耐震等級を定めた住宅性能表示制度の本格運用が始まったのは2000年のことなので、それ以前に建てられた建物については、耐震等級がわからない場合もあります

どうしても耐震等級を知りたい場合は、任意で住宅の耐震診断を行い、物件の耐震性能を確かめる必要があります。

あえて耐震等級を上げていない物件もある

防災面からすると、耐震等級は高いに越したことはありませんが、等級2や3の認可を得るためには、厳しい基準をクリアしなければなりません。

耐震性能を高めようとすると、柱や梁、壁の位置の選択肢が限られてしまい、間取りの自由度も低くなってしまいがちです。

そのため、物件によっては間取りの自由度を優先するため、あえて耐震等級を上げずに建築しているものもあります

耐震等級が低い=悪い物件と決めつけず、建物のコンセプトも考慮に入れましょう。

耐震等級に応じて地震保険料が安くなる

地震による損害を補償してくれる地震保険には、建物の耐震性能や築年数に応じて保険料を割引する制度が導入されています。

耐震等級1の建物は10%、2の建物は30%、3の建物はなんと保険料が50%も割引になります

なお、地震保険は「地震保険に関する法律」に基づき、政府と民間の損害保険会社が共同運営している保険です。耐震等級の条件を満たしていれば、どの地震保険に加入していても一律の割引が適用されます。

マンションを購入するときに耐震性能で見るべきポイント

ここまで耐震等級の基礎知識をご紹介してきましたが、実はマンション購入に関しては、耐震等級だけで物件の耐震性能を判断することができません。

耐震等級2以上の認可を得るためには、柱を太くする、壁量を増やすといった措置が必要です。

しかし、マンションは一般的な木造住宅に比べて建物面積が大きいぶん、耐震性能を向上するためのコストが割高になります。

もともとマンションは木造より頑丈な鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)や、鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されていることもあり、ほとんどのマンションは耐震基準と同等の耐震等級1で建設されています

耐震等級2以上の物件は非常に少ないので、耐震等級のみで物件の耐震性能を比較することはできないのです。そのため、マンションを購入する際は、耐震等級とは別の視点から耐震性能をチェックする必要があります。

以下ではマンションの耐震性能を調べるときに見るべきポイントを3つご紹介します。

柱だけで支えている箇所が多いかどうか

新耐震基準に則って建てられたマンションは、それ以前の耐震基準(旧耐震基準)で建てられた建物よりも、地震による損傷を軽減できる構造になっています。

実際、阪神・淡路大震災にて、柱などが崩壊して修復不可になったRC造物件の7割以上は1981年以前に建築されたもので、新耐震基準が採用された1981年以降の建物が占める割合はわずか5%程度に留まっています

新耐震基準を採用して建てられた物件でも、柱だけで支えている箇所が多いマンションは大きな損害を受ける可能性があります。構造上、地震に弱い部分がないかどうか事前にチェックすることが大切です

建物の形状をチェック

近年は土地の形やデザイン性などから、L字型やT字型、コの字型など、いろいろな形状のマンションが建設されています。

ただ、こうしたマンションは重心が複数箇所に点在しているため、地震が発生したときに各々の棟がバラバラに揺れてしまいます。

とくに接続部へ強い負荷がかかると、耐震金物が破損して建物に大きなダメージが及ぶ可能性があります

耐震性を重視するのなら、重心が一箇所しかなく、建物に対して均等に揺れが伝わる長方形や正方形のマンションを選ぶとよいでしょう

基礎の強度をチェック

マンションの基礎は、地面の深部まで杭を打つ「杭基礎」と、杭を打たずに地面で建物を支える「直接基礎」の2種類があります。

多くのマンションは、軟弱な地盤で採用される杭基礎で造られていますが、地盤そのものの強度が高い場合は直接基礎でも耐震性に問題はありません。

ただ、付近に海のあるエリアや、埋め立て地など、地盤が弱い場所に直接基礎でマンションを建てると、建物が沈下してしまうおそれがあります。マンションを購入する際は、地盤の特性に適した基礎が採用されているかどうかもチェックしておきましょう。

物件を購入するときは耐震性能・耐震等級を確認しよう

過去に大規模な地震が何度も発生している日本では、地震に対する備えは必要不可欠です。

1981年以降に建てられた建物は、建築基準法に基づいた新耐震基準に則って建築されています。人命だけでなく建物の損傷を最小限に抑えたいのなら、耐震等級もあわせてチェックすることが大切です。

ただ、マンションに関しては耐震等級1の物件がほとんどです。基礎の強度や物件の形状などから、耐震性能を確認することをおすすめします。

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