耐震等級とは|1,2,3の違いや決まり方・調べ方・高め方を紹介

耐震等級とは|1,2,3の違いや決まり方・調べ方・高め方を紹介

「耐震等級とは?いくつであれば地震が起きても大丈夫?」
「耐震等級の調べ方は?どのように証明するの?」

こんなお悩みをお持ちの方も多いかもしれません。

地震大国の日本ですが、特に近年は2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震を始めとする大きな地震が多く発生しており、住宅の耐震等級の重要度はどんどん増しています。

そこでこの記事では、これから住宅購入を考えている人に向けて、

  • 耐震等級とは?
  • 必要な耐震等級の目安
  • 住宅の耐震等級の決まり方・調べ方・証明方法

といった内容について解説します。

また、耐震等級が高い住宅のメリットやデメリットのほか、耐震等級を高くするための方法についても具体的にご紹介します。これから住宅を購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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耐震等級とは?

耐震等級の区分
「耐震等級」とは住宅の耐震性能、つまり住宅がどれだけ地震に強いかを示す指標です。

かつての日本では、住宅の耐震性能を表示する共通ルールがなく、性能比較が困難な状態でした。そこで国は1999年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」を定め、その翌年からは住宅性能を一般消費者にもわかりやすく表示するという「住宅性能表示制度」をはじめました。

住宅性能表示制度では、住宅の耐震性能を「耐震等級」という3段階のランクによって表示します。耐震等級の数字が大きいほど耐震性能が高いことを表しています。具体的な耐震等級ごとの耐震性能の目安は以下の通りです。

 

耐震等級耐震性能の目安
耐震等級1きわめてまれに発生する大地震による力に対して倒壊、崩壊しない程度
耐震等級2「耐震等級1」の1.25倍の耐震性能
耐震等級3「耐震等級1」の1.5倍の耐震性能

参考:新築住宅の 住宅性能表示制度ガイド|国土交通省

ここでいう「きわめてまれに発生する大地震」とは、数百年に1回程度の頻度で発生する大規模地震のことで震度6強~7を想定しています。実際に起きた地震でいうと、1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災が、この「きわめてまれに発生する大地震」に当てはまります。

この耐震等級によって、専門知識がないとわかりにくい住宅の耐震性能について、一般消費者でも簡単に見分けることができるのです。

耐震等級1

耐震等級1は「きわめてまれに発生する大地震による力に対して倒壊、崩壊しない程度」と定義されます。

これは建築基準法がすべての建物に求める最低限の耐震基準と同程度ですので、建築基準法に則って建てられた建物であれば、無条件で耐震等級1であるということができます。

「大地震で倒壊しないのなら耐震等級1で十分なのでは?」と思われるかもしれません。確かに耐震等級1は、人命を脅かすような倒壊、崩壊を起こさない基準ではありますが、住宅の損傷はまぬがれることはできないでしょう。大地震後にそのまま住み続けることは難しく、大規模な修繕が必要になる可能性が高いです。

耐震等級2

耐震等級2は「耐震等級1で想定される地震の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊しない程度」と定義されます。

具体的には学校や病院などの公共施設と同じくらいの耐震性能があるとされています。というのも学校や病院といった災害時の避難場所に指定されるには、耐震等級2以上が条件となっているのです。

また「長期優良住宅」に選ばれるためにも、耐震等級2は必須の条件です。長期優良住宅とは、長期間にわたって住民が安全かつ快適に暮らせるよう、さまざまな工夫が採り入れられている住宅のことです。長期優良住宅に認定されると、住宅ローン控除や不動産取得税、固定資産税といった各種税金で優遇を受けることができます。

長期優良住宅についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
長期優良住宅のメリットやデメリットとは?認定基準や条件もわかりやすく解説!

参考:長期優良住宅のページ|国土交通省

耐震等級3

耐震等級3は「耐震等級1で想定される地震の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊しない程度」と定義されます。

具体的には消防署や警察署と同じくらいの耐震性能があるとされています。消防署や警察署のような災害時に復興や救護活動の拠点となる施設には、耐震等級3が求められるのです。

耐震等級3は現在最高のランクであり、もっとも厳しいチェックが行われるため、大地震に対して十分耐えうる耐震等級であるといえます。

h3:耐震等級3相当って何?

ハウスメーカーや工務店の宣伝文句として「耐震等級3相当」という言葉を目にしたことがある人もいるかもしれません。「耐震等級3」と「耐震等級3相当」は何が違うのでしょうか。

結論、専門機関の認定を受けているかどうかの違いです。前述したとおり、耐震等級1は建築基準法の最低ラインですから、認定を受けるまでもなく耐震等級1が証明されます。しかし、耐震等級2、3を公式に認定されるためには、住宅性能評価機関の審査を通過する必要があるのです。

審査及び認定には20万円~30万円の費用がかかります。ただし、長期優良住宅の認定を受けたり、地震保険の耐震等級割引を利用すれば結果的にお得になることもありますので、耐震等級の認定を受けるかは要検討です。

 

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耐震基準と耐震等級の違いとは

結論、耐震基準は「人命を守ること」を目的にしているのに対し、耐震等級は「人命に加えて建物自体を守ること」を目的としている点で大きく異なります。耐震基準と耐震等級はそれぞれ建築基準法、品確法という別々の法律によって定められており、そもそもの考え方が違うのです。

現在の耐震基準(1981年以降)では、住宅が「震度6強~7の大規模の地震動で倒壊・崩壊しない」ことを前提としています。これは耐震等級1と同じ程度の耐震性能です。

つまり現在の耐震基準にのっとって建てられた住宅であれば、耐震等級1以上の耐震性能はあるということができます。さらに耐震等級2、3であれば耐震基準+αの耐震性能をもっているということになります。

耐震基準についてもっと詳しく知りたい方ははこちらの記事もご覧ください。

耐震・制震・免震の違いとは

地震に対する備え方として「耐震」「制震」「免震」という3つのワードを聞いたことがある人も多いと思います。これらは何が違うのでしょうか?

耐震は文字通り、地震の力に対して建物の強度によって耐える工法です。耐震は地震に備えるための最も基本的な考え方であり、最低限建物の倒壊と人命を守るのに役立ちます。具体的な工法としては、壁の中に斜めの筋交いをいれるというのが基本です。

制震は、地震の力を吸収することを目的とした工法です。免震と比べて安いコストで施工することができ、耐震よりも建物の被害を抑えることができます。具体的な工法としては、タンパーと呼ばれる揺れを吸収する装置の設置が基本です。

免震とは、地面と建物をできる限り切り離し、そもそも揺れを直接受けないようにする工法です。3つの中で最もコストがかかりますが、建物のダメージを最小限に抑えることができます。具体的な工法としては、アイソレータと呼ばれる免震装置の設置が基本です。

まとめると、耐震・制震・免震の違いは以下の通りです。

  • 建物の強度によって耐えるのが「耐震」
  • 地震の力を吸収して抑えるのが「制震」
  • 地震の揺れを直接受けないのが「免震」

耐震・制震・免震についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
免震・耐震・制震の違いやそれぞれのメリット・デメリット

必要な耐震等級の目安

ここまで耐震等級の基本的なところについて解説してきましたが、実際に耐震等級はいくつまで必要なのでしょうか?

結論、耐震等級がいくつまで必要かは最終的には個人の判断によってきます。なぜなら耐震等級を上げることによって、失われてしまう住宅の良さもあるからです。

そこでここからは耐震等級が高い住宅のメリット・デメリットについて解説して、自分のニーズに合った耐震等級を見極めるお手伝いをいたします。

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住宅の耐震等級の決まり方

住宅の耐震等級はどのように決まるのか、つまり地震に強い家とは以下のような要素によって決まります。

  • 耐力壁の多さ
  • 耐力壁の配置
  • 床の強度
  • 接合部の強度
  • 基礎の強度

耐力壁とは、地震や風の横からの力に対して耐えることのできる壁です。耐力壁が多く使われているほど、住宅の耐震性能は高くなります。また耐力壁の量だけでなく、どのように配置するかによっても住宅の耐震等級は変わります。かつては耐力壁の配置バランスについては具体的な規定がありませんでしたが、2000年の建築基準法の改正で、耐力壁の配置について具体的な方法が盛り込まれました。

そのほか、床の強度を表す「床倍率」の高さや柱や梁を繋ぐ接合部が抜けてしまわないか、住宅の重さに基礎が十分耐えられるかといったポイントが詳しくチェックされます。

 

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耐震等級の調べ方・証明する方法

耐震等級の調べ方は以下の2通りの方法があります。

  • 住宅性能評価書を確認する
  • 耐震診断を行う

それぞれ詳しく解説します。

住宅性能評価書を確認する

耐震等級は住宅性能評価書を確認することで調べることができます。住宅性能評価書とは、国土交通大臣の認可を受けた第三者評価機関が住宅の性能を評価し、その結果を記した書面のことです。住宅性能評価書では、住宅の性能を10項目に分けて評価していますが、耐震等級は「構造の安全に関すること」の項目に含まれています。

では、具体的に住宅性能評価書を確認する方法を

  • 新築戸建ての場合
  • 新築マンションの場合
  • 中古戸建・マンションの場合

に分けてそれぞれ解説します。

参考:設計住宅性能評価書|国土交通省

新築戸建ての場合

まず、注文住宅の場合はハウスメーカーや工務店に事前に申請しておくことで住宅性能評価書の取得が可能です。ただし検査費用や申請の手数料として10~20万円がかかることには注意です。耐震等級の取得によって、地震保険料の割引や長期優良住宅の認定を受けたい場合には、住宅性能評価書によって正式な耐震等級を証明する必要があることも把握しておきましょう。

また注文住宅の場合、自分が希望した耐震等級で家を建ててもらうことが可能です。希望の耐震等級がある場合には、なるべく早い段階でハウスメーカーや工務店に相談しておくようにしましょう。

建売住宅の場合はハウスメーカーや工務店に問い合わせることで住宅性能評価書の取得が可能です。

新築マンションの場合

新築マンションはデベロッパーと呼べれるマンション建築業者が建てています。よって購入したいマンションのデベロッパーに問い合わせることで住宅性能評価書を取得することが可能です。

中古戸建て・マンションの場合

中古戸建・マンションの場合は仲介の不動産業者やマンション管理会社に問い合わせることで住宅性能評価書の取得が可能です。ただし住宅性能表示制度がはじまった2000年以前の住宅の場合、まだ取得されていないこともあるため、その場合には、この後ご紹介する耐震診断を行って調べる必要があります。

耐震診断を行う

住宅の耐震等級のもう1つの調べ方は、耐震診断を行うことです。2000年の住宅性能表示制度が始まった以降の住宅であれば、住宅の耐震等級が調べられたうえで住宅性能評価書が作成されていることもありますが、この制度自体は義務ではありません。その場合には、耐震診断を行って耐震等級を調べる必要があります。耐震診断の費用相場はどの程度しっかりと検査するかにもよりますが、木造戸建ての場合10~20万円が目安となります。マンションの場合は1,000円~2,500円/㎡が目安です。また耐震診断はマンション全体で行われるため、管理組合での合意が必要となります。

耐震等級が高い住宅のメリット

耐震等級が高い住宅のメリットは以下の3つです。

  • 大地震発生時に倒壊のリスクが低い
  • 地震保険料が割引になる
  • 住宅ローンを低金利で借りることができる

それぞれ詳しく解説していきます。

大地震発生時に倒壊のリスクが低い

当然ですが、耐震等級の高い住宅は大地震発生時に倒壊のリスクが低くなります。

熊本地震における耐震等級別の住宅被害

国土交通省住宅局が行った「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書によると、左側の棒グラフで示した建築基準法レベルの住宅、つまり耐震等級1レベルの住宅では7棟が倒壊、12棟が大破、33.6%が何かしらの損害を受けていることが示されています。一方、右側の棒グラフで示された耐震等級3の住宅では、倒壊・大破した住宅はゼロ、さらに87.5%の住宅が無被害で済んでいることがわかります。

つまり、熊本地震において耐震等級3で倒壊した住宅はなかったということがわかっています。よって耐震等級を上げることによって実際に住宅の倒壊リスクを下げることができると言えるでしょう。

地震保険料が割引になる

地震による損害を補償してくれる地震保険料は、住宅の耐震等級が高いほど安くなります。

  • 耐震等級1の住宅は10%
  • 耐震等級2の住宅は30%
  • 耐震等級3の住宅は50%

上記の割合で保険料が割引になります。

なお地震保険は「地震保険に関する法律」に基づき、政府と民間の損害保険会社が共同運営している保険です。耐震等級の条件を満たしていれば、どの地震保険に加入していても同様の割引が受けられます。

参考:地震保険制度の概要|財務省

住宅ローンを低金利で借りることができる

フラット35では住宅の技術基準レベルが高いほど、金利で優遇をするという仕組みを用意しています。

具体的には、耐震等級2かつ免震建築物の条件を満たす住宅であれば、当初5年間の金利が0.25%引き下げられます。さらに耐震等級3の住宅であれば、当初10年間0.25%の金利引き下げを受けることができます。

※参考

耐震等級が高い住宅のデメリット

耐震等級が高い住宅のデメリットは以下の2つです。

  • 建築コストや取得費用がかかる
  • 間取りの自由度が下がる

それぞれ詳しく解説していきます。

建築コストや取得費用がかかる

耐震等級を高めるためには以下の2つの費用がかかります。

  • 耐震性能を高めるための工事費用
  • 耐震等級を証明するための検査・申請費用

耐震等級2、3を証明するためには国土交通省が指定する住宅性能評価機関という専門機関による検査を受ける必要があります。検査・申請の手数料は合計で20万円~30万円がかかります。

さらに耐震等級を高めるための工事費用を合わせると、40万円~100万円の追加費用がかかります。

参考:指定住宅性能評価機関一覧

間取りの自由度が下がる

住宅の耐震等級は、耐力壁という地震に強い壁の量を増やすことで上げることができます。言い換えると、住宅の耐震性能を上げるためには、家の中の壁の量を多くする必要があるということです。そのため、耐震等級の高い住宅を建てようとすると、間取りの自由度が下がってしまいます。

極端な例ですが、分厚い壁を密に配置したシェルターのような家を作れば耐震等級をとても高くすることができます。しかし、そのような家は住みやすさを大きく損ないます。壁の量が増える分、部屋や廊下がとても狭くなってしまうためです。また耐震等級の高さに振り切ると、広々とした開放的なLDKや大きな掃き出し窓などを採用することはできません。窓が小さくなるため採光も取りにくくなってしまうでしょう。

よって耐震等級を決める際には、住みやすさとのバランスを考えて決定する必要があります。

 

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耐震等級を高くする方法

現状耐震等級が低い物件でも、改修工事を行うことで耐震等級を高くすることが可能な場合もあります。​​ここでは、耐震等級を高くする方法について具体的にご紹介します。

  • 建物自体を軽くする
  • 耐力壁の数・面積を増やす
  • 耐震設備の配置バランスを調整する
  • 床材の耐震性を上げる

それぞれ詳しくみていきましょう。

建物自体を軽くする

1つ目の方法は「建物自体を軽くする」ことです。

建物は柱や基礎部分によって支えられているので、建物の重さによって常に負荷がかかっている状態です。そのため、建物が重いと地震などの災害時に壊れやすくなってしまいます。この問題を解消するために、建物自体を軽くすると強度が増すのです。

例えば、屋根に瓦などが使用されている場合、金属屋根などの軽量タイプのものに変更することで耐震等級が高くなることがあります。

耐力壁の数・面積を増やす

2つ目の方法は「耐力壁の数・面積を増やす」ことです。

耐力壁の数や面積が少ないと、建物全体の支えとなる面積が少なくなるため、耐力壁が多い建物よりも低い耐震性になりやすいのです。たとえば1階部分が店舗や倉庫などの造りになっている場合、耐震性が通常よりも低くなっている可能性があります。また、住戸であっても壁面積が少ない場合は注意が必要です。

このような場合に耐力壁を増やしたり、面積を広げたりすることで、建物の重さとのバランスが取れて耐震等級を高くすることが可能です。

耐震設備の配置バランスを調整する

3つ目の方法は「耐震設備の配置バランスを調整する」ことです。耐震設備が少なかったり、耐震設備の配置バランスが悪かったりすると、負荷がかかった際に壊れやすくなってしまうので、地震や台風などの災害時に建物が耐えられなくなってしまう可能性があります。

このようなケースでは、壁に筋交いを設置することで耐震性を高め、地震による倒壊を防ぐことができます。

床材の耐震性を上げる

4つ目の方法は「床材の耐震性を上げる」ことです。

柱と基礎部分が大切なのはもちろんですが、実は床部分がしっかりしていることも重要です。特に2階建ての住宅では、床材の耐震性を上げることで耐震等級が大幅に改善されることもよくあります。

施工方法としては、床の厚みを増すテクノストラクチャー工法や、2階の床材に直接合板を張りつける剛床工法などがあります。

マンション特有の耐震等級についてのチェックポイント3選

実はマンションは耐震等級2以上の建物が非常に少ないため、耐震等級だけで耐震性能を比べることは困難です。

国土交通省が行った住宅性能表示制度の利用状況の調査によると、2012年時点でマンションなどの共同住宅は88.3%が耐震等級1となっています。つまり9割近くのマンションが耐震等級1なのです。これには戸建てと比べて耐震性能を上げるために莫大なコストがかかることや、間取りに制限がかかってしまうことが要因となっています。

そのためマンションのを選ぶときには耐震等級以外に、

  • 柱だけで支えられている構造か
  • 形状はシンプルな四角形であるか
  • 基礎の種類は適切であるか

これらのようなポイントをチェックするようにしましょう。

柱だけで支えられている構造か

1階部分を柱だけで支え、居住部分を持ち上げている「ピロティ構造」と呼ばれる形式のマンションがあります。ピロティ構造はすっきりとしたスタイリッシュな外観であることや、津波などの水害に強いというメリットがある反面、耐震性能は低くなりがちです。

形状はシンプルな四角形であるか

近年は土地の形やデザイン性などから、L字型やT字型、コの字型など、いろいろな形状のマンションが建設されています。こうしたマンションは重心が複数箇所に点在しており、地震が発生したときに各々の棟がバラバラに揺れてしまうため耐震性能の面でデメリットとなります。特に接続部へ強い負荷がかかると、耐震金物が破損して建物に大きなダメージが及ぶ可能性があります。

耐震性能を重視するのなら、重心が一箇所しかなく建物に対して均等に揺れが伝わる、長方形や正方形のマンションを選ぶとよいでしょう

基礎の種類は適切であるか

マンションの基礎は、地面の深部まで杭を打つ「杭基礎」と、杭を打たずに直接地面で建物を支える「直接基礎」の2種類があります。多くのマンションでは軟弱な地盤で採用される「杭基礎」で造られています。しかし地盤が強固な土地では、固い地盤の上に直接基礎を作ることができ、より安全性が高まります。

ただし無条件に直接基礎が安全というわけではなく、海に近いエリアや埋立地など地盤が弱い土地に直接基礎でマンションを建てると、むしろ耐震性能は下がります。地盤の特性に適した種類の基礎であることが大切なのです。

 

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耐震等級を調べて理想の住宅購入を

今回は、住宅の耐震等級について解説しました。

住宅の「耐震等級」は3段階あり、耐震等級1であっても最低限人命を守ることはできますが、地震が起きた後も住宅に住み続けることを考えると、耐震等級2以上である方が望ましいといえるでしょう。注文住宅であれば希望の耐震等級で住宅を建ててもらえることもあるため、ぜひハウスメーカーや工務店に相談してみてください。

また、耐震等級の低い中古住宅の場合も、改修工事を行うことで耐久性を上げることが可能です。耐震等級の低い中古住宅を購入検討する場合は、今回ご紹介した補強工事が可能かどうかもあわせて確認することをおすすめします。

なお、耐震等級2以上であれば「長期優良住宅」として認定され地震保険料などの優遇を受けられることもメリットとなります。その一方で耐震等級を上げるには、間取りの自由度を犠牲にしなくてはならない場合もあるため注意が必要です。耐震性能と住みやすさのバランスを考えて、理想の住まいをご検討ください。

また、住宅を購入するときに気を付けるべきことは、耐震等級だけではありません。間取りや周辺環境、資産価値についてもしっかりと考慮したうえで選ばないと、後悔の残るマンション購入となってしまうかもしれません。

とはいえ、住宅を購入しようと思っている方の中には、

  • 物件が多すぎてどれを選んだらいいのかわからない
  • 不動産会社に連絡したら電話営業されそうで嫌だ
  • 自分の個人情報が不動産会社に知られたら営業されそう

という悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。一度条件を入力すると複数の不動産会社があなたにピッタリの物件提案をしてくれるHousii(ハウシー)なら、

  • 匿名で利用出来て、連絡先の公開範囲は自分で設定できる
  • 一度入力した条件にマッチした物件情報が不動産会社からメールで届く
  • チャットでは条件や金額についても相談することもできる

そして何より、Housiiには不動産ポータルサイトには載っておらず、市場に出ていない「未公開物件」を含む物件提案を受け取ることができます。

その理由は、日本最大級※の不動産売却プラットフォームのイエウールと同じ会社が運営しているため、不動産会社がポータルサイトに出す前の不動産情報を公開しているからです。

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