マイホームとして、設備が豊富で居住性も抜群な分譲マンションの購入を検討している方も多いでしょう。購入した住戸は自分の資産となり、社会的信用も強化されます。
しかし、分譲マンションは自分の資産であるが故に手放しにくく、修繕費用も自己負担といった側面もあるのです。
この記事では分譲マンションとは何かといった定義から、購入するメリットやデメリット、物件の選び方、目安となる費用相場などについて紹介します。
これから分譲マンションの購入を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
初めてマンションを購入するという方はこちらの記事もご覧ください。
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分譲マンションとは
住戸を1つずつ購入して所有できるマンションのこと
分譲マンションとは、1つの住戸が自分のものとして所有できるタイプのマンションを指します。分譲とは「分割譲渡」の意味です。1棟、もしくは複数棟のマンションの住戸を、1住戸ごとに販売する形式のマンションのことを分譲マンションと呼びます。
住戸の購入者は区分所有者と呼ばれ、購入した住戸は自身の資産として正式に登記されます。
分譲マンションの特徴
分譲マンションは、賃貸物件と比べて居住性がより重視されていることが大きな特徴です。新築物件であれば最新の設備が整った環境で快適な生活が期待できます。
売り出しの際は大々的な広告に加えてモデルルームも設置されるので、実際に足を運んでみるとよいでしょう。
一方、中古マンションは販売される住戸数も少ないことから、空き住戸があっても広告が掲載されることはほとんどありません。
中古マンションにもメリットがあるため、購入を希望する場合は住宅情報サイトやその地域の不動産業者で物件を探すとよいでしょう。
分譲マンションと賃貸マンションの違い
分譲マンションと賃貸マンションの違いを見ていきましょう。分譲マンションと賃貸マンションには、主に以下の違いがあります。分譲マンション | 賃貸マンション | |
物件の所有者 | 物件の購入者 | マンションのオーナー |
マンション設備や共用施設の充実度 | 〇 | △ |
住戸リフォームの可否 | 〇 | × |
入居に伴う費用 | 高い | 安い |
マンションへの居住を検討する場合、分譲にするか賃貸にするかは大きな悩みどころです。まずは分譲マンションと賃貸マンションの違いについてチェックしておきましょう。
物件の所有者
分譲マンションと賃貸マンションの最も大きな違いは物件の所有者です。分譲マンションの住戸は購入した本人が区分所有者として登記されます。また、エントランスや階段、エレベーター等の共有部分については、マンションの区分所有者全員の共有物という扱いです。
一方、賃貸マンションでは居住者に物件の所有権はありません。その物件のオーナーが所有者となります。
オーナーは個人だけでなく、住宅デベロッパーが管理を兼ねてオーナーを務める場合もあります。
一方、賃貸マンションでは居住者に物件の所有権はありません。その物件のオーナーが文字通りの所有者です。オーナーは個人の場合や、住宅デベロッパーが管理を兼ねてオーナーを務める場合等があります。
マンション設備や共用施設の充実度
宅配ボックスのような設備、ゲストルームのような共有施設は、分譲マンションのほうが充実している傾向があります。分譲マンションの設計で重視されることは居住性です。購入者が長期間に渡って生活することを想定しているため、暮らしを助けるさまざまな工夫が凝らされています。
一方、賃貸マンションは家賃による収益を上げることを目的としています。
つまり設備にお金をかけ過ぎると利益が下がってしまうため、共有部分の設備にかかる費用はできるだけ抑えられる傾向があるのです。
ただし、これらは一般的な傾向であり、すべての物件に当てはまるとは限りません。
現在では賃貸マンションに宅配ボックスが備え付けられている場合も多く、物件によっては分譲マンション顔負けの設備を備えている場合もあります。
住戸リフォームの可否
分譲マンションの住戸は、規約の範囲内であれば区分所有者の意思で自由にリフォームをすることができます。壁や床を好みの物に張替えるだけではなく、お風呂場やキッチンなど水回りの設備入れ替え、間取りの変更等も可能です。
一方の賃貸マンションでは居住者の判断でリフォームをすることはできません。
入居に伴う費用
分譲マンションと賃貸マンションでは入居する為の費用も大きく異なります。それぞれのマンションで必要になる資金には以下のようなものがあります。分譲マンション | 賃貸マンション | |
---|---|---|
入居前に必要な費用 | ● 頭金 ● 登録免許税 ● 不動産取得税 ● 住宅ローン保証料 | ● 敷金・礼金 ● 仲介手数料 |
入居後に発生する費用 | ● 住宅ローン ● 管理費 ● 修繕積立金 ● 固定資産税 | ● 家賃 ● 管理費 ● 更新料 |
分譲マンションを購入する際には、頭金としてまとまった額の現金が必要です。上記のほかにも不動産取得税や、所有権の登記に伴う登録免許税が発生します。
入居後は住宅ローン返済のほか、マンションの管理費や修繕積立金も徴収されます。
修繕積立金は、定期的に行われるマンションの大規模修繕を行なうための費用です。また、分譲マンションの住戸は自身の資産ですので、固定資産税の支払いも生じます。
一方の賃貸マンションでは、入居時にオーナーに対する敷金・礼金、不動産業者に対する仲介手数料を支払うことが一般的です。
入居後は毎月の家賃と管理費の支払いに加え、契約更新時には更新料の支払いも発生します。
分譲賃貸マンションも存在する
マンションの中には「分譲賃貸マンション」と呼ばれる物件もあります。分譲賃貸マンションとは、元々分譲マンションとして売り出されていたものを所有者が賃貸として貸し出しているマンションのことを指します。
賃貸マンションよりも設備が充実しているケースが多いほか、賃貸価格で手軽に住めるのが特長です。
「設備の質や管理体制を重視したいが、費用は抑えたい」と考える方や、転居の可能性がある方にはおすすめの物件といえます。
分譲戸建も分譲マンションと同じシステム
マンションではなく、「分譲戸建て」と呼ばれる物件もあります。分譲戸建ても分譲マンションと同じシステムです。購入すると、土地の一区画に建てられた住戸と土地の所有者になれます。
一般的には不動産屋がまとめて購入した土地を分割して複数の戸建てを建設し、販売に出します。こうしたエリアは「新興住宅地」と呼ばれることもしばしば。
ご近所さんも同じタイミングで入居するケースが多いため、既存のコミュニティに入っていく不安感もありません。自分と同じくらいの年齢層のご近所さんが多くなるケースもあります。
分譲マンション購入の費用相場【頭金や諸費用も】
ここからは、新築分譲マンションと中古分譲マンションの費用相場について解説するほか、賃貸とのコスト比較についてもご紹介します。費用計画を立てる際は、物件自体の価格はもちろん、実際の支払い総額は頭金とローンの割合、諸費用などを考慮したうえで想定する必要があるため注意しましょう。
新築分譲マンションの費用相場
国土交通省の調査によると、新築分譲マンションの物件自体は4,180万円程度が目安となっています。また、物件購入と別にかかる諸費用は約280万円程度となっています。
なお、自己資金として最初に用意する頭金は、購入する金額のおよそ2割程度は用意することが妥当であるとされています。
項目 | 費用相場 |
---|---|
①物件価格 | 4,180万円程度 |
②頭金(自己資金)の目安 | 1,317万円程度(物件価格の31.5%) |
③実際のローン返済額(①−②を借り入れた場合) | 3,395万円程度 |
④諸費用(登記費用や仲介手数料など) | 280万円程度 |
総支払額(②+③+④) | 4,992万円程度 |
※ 年利1%で固定金利の場合
中古分譲マンションの費用相場
中古分譲マンションの物件自体は、2,552万円程度が目安となっています。また、物件購入と別にかかる諸費用は約408万円程度となっています。
中古住宅は物件価格が下がるため、自己資金比率が上がりやすくなる傾向があります。ただし、物件購入後に大掛かりなリフォームやリノベーションを行う場合は、別途修繕費等が加算されます。
項目 | 費用相場 |
---|---|
①物件価格 | 2,552万円程度 |
②頭金(自己資金)の目安 | 891万円程度(物件価格の34.9%) |
③実際のローン返済額(①−②を借り入れた場合) | 1,970万円程度 |
④諸費用(登記費用や仲介手数料など) | 408万円程度 |
総支払額(②+③+④) | 3,269万円程度 |
※ 年利1%で固定金利の場合
賃貸マンションとの費用比較
以下は、賃貸マンションとの費用比較表です。なお、賃貸にするかマイホームにするかで悩んでいる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
項目 | 新築マンション | 中古マンション | 賃貸マンション ※家賃10万円の家に40年住んだ場合 |
---|---|---|---|
物件価格 | 4,180万円程度 | 2,552万円程度 | – |
諸費用 | 280万円程度 | 408万円程度 | 360万円程度※2 |
ローンまたは家賃※1 | 8.1万円/月 | 4,7万円/月 | 10万円/月 |
生涯コスト | 4,992万円程度 | 3,269万円程度 | 5,160万円程度 |
※1 年利1%で固定金利の場合
※2 入居時に敷金、礼金、仲介手数料として家賃3ヶ月分とし、2年に1度更新手数料を支払い、かつ10年に1度引っ越す場合(引っ越し代は20万円とする)
分譲マンションを購入する6つのメリット
分譲マンションのメリットは、主に以下のとおりです。- 自分の資産になる
- 設備が充実している
- 耐震性や防音性に優れている
- 住民トラブルが少ない
- 管理状態が良い物件が多い
一般的には分譲マンションの方が賃貸マンションより設備が充実していると言われます。
しかし、分譲マンションのメリットはそれだけではありません。分譲マンションにするか賃貸にするか迷った際は、それぞれのメリットとデメリットを把握したうえで自分に合っているほうを選びましょう。
自分の資産になる
分譲マンションを購入する最大のメリットは、自分の資産を作れることです。家という資産を持つことは、社会的な信用にもつながります。銀行からの融資や、ハイステータスなクレジットカードの作成などにおいても有利になるでしょう。
また分譲マンションの場合、自分の家をどう扱うかは所有者が自由に決められます。
たとえば購入した住戸を賃貸として貸し出し、家賃収入を得ることも可能です。
このような物件は分譲賃貸マンションと呼ばれ、低価格で分譲マンションの快適性が味わえることから人気があります。
設備が充実している
ゲストルームやパーティールームのような共用設備は分譲マンションならではです。物件によっては建物内にジムやプール、バー等が併設されている場合もあります。
そのような物件は分譲マンションの中でもかなり高額な部類ですが、ホテル住まいのような豪華な気分を味わうことができるでしょう。
なお、都心部のタワーマンションでは、賃貸物件であっても分譲マンション以上の設備を備えていることも珍しくありません。ただし、その家賃は非常に高額で1ヶ月50万円を超える物件もあります。
室内の設備例
分譲マンションの室内にはどのような設備があるのか見てみましょう。たとえば、分譲マンションには以下のような室内設備が設けられています。- オートロック
- 監視カメラ
- カメラ付きインターホン
- 人感センサー付き玄関ライト
- カードキー対応の玄関ドア
- 防音・遮音・遮熱に優れた窓ガラス
- 食洗機
- ディスポーザー
- 浴室乾燥機
- 床暖房
共有部分の設備例
分譲マンションの共有部分には、多くの場合以下のような室内設備が設けられています。- 宅配ボックス
- 24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場
- 駐車場、駐輪場
- オートロック
- 監視カメラ
- 常駐の管理人(コンシェルジュ)
- 豪華なロビー
- ルーフバルコニー
特にセキュリティ面に配慮した設備が整っているケースが多いです。また宅配ボックスやいつでもゴミを出せるゴミ置き場は、忙しい方にとっても便利な設備です。
共有施設の例
分譲マンションには、共有施設と呼ばれる以下のような設備が設けられている場合もあります。- ゲストルーム
- キッチン付きのパーティールーム
- キッズルーム
- コンビニエンスストア
- ラウンジ(Bar)
- ジム
- プール
- 専用庭や菜園
こうした施設があれば、休日の過ごし方も幅が広がりそうですね。自分の趣味や好みに合わせて、上記の共有施設があるかどうかチェックしてみましょう。
ただし、こうした設備があると物件の費用も高額になる傾向にあります。物件を選ぶ際は、費用と利便性の両方を検討しましょう。
耐震性や防音性に優れている
分譲マンションは耐震性や防音性に優れているケースが多いです。分譲マンションは、入居者が長く快適に住むことを想定されているため、構造そのものが盤石に作られている傾向にあります。
耐震強度など、防災性にこだわるなら分譲マンションは非常におすすめです。また分譲マンションは使用している素材も、賃貸に比べて質が高い傾向にあります。そのため防音や遮熱といった点でも、分譲マンションは優れています。家で音楽を楽しむ方や、ペットを飼う方にもうれしい構造です。
ただし、楽器の使用やペットの飼育はマンションによって禁止されている場合もあるため、購入前に規則を読んでおきましょう。
住民トラブルが少ない
分譲マンションは賃貸マンションに比べて住民トラブルが少ないとされています。その理由は居住者の多くがそのマンションに長く住むことを想定しているからです。賃貸マンションであればトラブル解決の最終手段として引っ越しという選択肢が考えられます。しかし、分譲マンションは一度購入したらそう簡単に手放すことはできません。その為、分譲マンションの住民には、お互いの付き合いを大切にしてトラブルを避けようとする意識が働きます。
管理状態が良い物件が多い
分譲マンションは管理状態の良い物件が多いです。分譲マンションは賃貸マンションに比べて居住性にこだわっているケースが多いため、メンテナンスもしっかりと行なわれている傾向にあります。
またセキュリティ性にこだわる分譲マンションは、管理人を24時間配置するといったケースもあります。何かトラブルが起きたときも、管理人がいれば安心です。
ローンを払い終われば月々の負担が減る
分譲マンションはローンの支払いが終わった時点で月々の経済的負担が大きく解消されます。引き続き管理費や修繕積立金の徴収、固定資産税の支払いは続きますが、老後の家賃を心配しなくてもいいということは大きなメリットです。一方、賃貸マンションの場合はそこに住み続ける限り家賃が発生します。定年退職後も毎月一定の収入が必要な為、何かしらの収入元を確保しなければなりません。
分譲マンションの4つのデメリット
分譲マンションのデメリットは、主に以下のとおりです。- 初期費用が高額
- 引越ししにくい
- ローンが払えなくなる可能性がある
- 修繕費が自己負担
分譲マンションの購入は、メリットばかりではありません。
生活スタイルによっては賃貸マンションの方が適している場合もあります。分譲マンションのデメリットもチェックし、分譲と賃貸のどちらが適しているかを考えてみましょう。
初期費用が高額
分譲マンションのデメリットとして挙げられるのが高額な初期費用です。住宅ローンを利用する場合でも、頭金として物件購入価格の15~20%程度の現金を用意することが望ましいとされます。
また、物件自体の購入費用の他に、ローンの借り入れ費用や各種税金といった諸費用への備えも必要です。
これらを考慮すると、仮に4000万円の分譲物件を購入する場合は最低でも800万円程の現金を工面しなければなりません。
賃貸マンションでも敷金・礼金や仲介手数料といった初期費用が発生しますが、その金額は合計しても家賃2~3ヶ月分程です。
新築マンション購入の初期費用ってどれぐらい?
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転居がしにくい
一度購入すると引越ししにくい点も、分譲マンションのデメリットです。仮にマンションを退去するのであれば以下の方法が考えられます。- 物件を売却する
- 物件を所持したまま賃貸として貸し出す
しかし、上記のどちらも手続きには手間と時間が掛かります。
分譲マンションは、賃貸マンションのように簡単な手続きでは引っ越しできません。転勤等で引っ越しの機会が多い方にとって、分譲マンションの購入はリスクが大きいといえます。
ローンが払えなくなる可能性がある
分譲マンションはライフステージの変化によって、ローンが払えなくなるリスクがあります。一般的に、生活費は年齢が上がるにつれ増加する傾向にあります。たとえば医療費や子どもの教育費など。また、たとえば病気やケガなどで働けなくなり、収入が減少してしまうこともあるでしょう。
しかし、出費が増えたり収入が減ったりしても、住宅ローンの返済は続きます。賃貸マンションであれば、収支のバランスを見て適正家賃の物件へ引っ越すことも考えられます。
しかし、分譲マンションの引っ越しは容易ではありません。分譲マンションを購入する際は、その後のライフプランも見据えて物件やローンプランを選ぶことが大切です。
修繕は自己負担
分譲マンションの場合、住戸の修繕費用は全額自己負担です。エントランスやエレベーター、外壁などの共有部分も、修繕には居住者から徴収した修繕積立金が用いられています。一方、 賃貸マンションの場合、経年劣化等による修繕であればオーナーや管理会社が費用を負担します。共有部分はもちろん、住戸内の修繕であっても同様です。
分譲マンションはこんな人におすすめ
分譲マンションは、以下に該当する人におすすめです。- まとまった初期費用を払ってでも、設備が充実して快適な物件に住みたい
- 耐震性や防火性、セキュリティ性を重視したい
- 自分で室内をリフォーム・DIYしたい
- 定年退職後は家賃を払わなくて良い生活をしたい
- 楽器を楽しんだりペットを飼育したい
- 引っ越しの予定がない
分譲マンションは賃貸に比べて費用が高く、手放しにくいといったデメリットがあるものの、上記の項目に当てはまる方にとっては非常におすすめの住居といえます。
分譲マンションの選び方
分譲マンション選びに失敗しないために、押さえておきたいポイントは以下のとおりです。- 新築マンションか中古マンションか選ぶ
- マンションの立地を検討する
- 地域の世帯数で資産価値をチェック
- マンションの管理状況を確認
マンションの購入は決して安い買い物ではありません。安易に選ぶと、入居してから思わぬトラブルが発生したり、後悔するケースもあります。長く快適に住むためにも、しっかりと物件を比較検討しましょう。
新築マンションか中古マンションか
分譲マンションを選ぶ際、まずは新築物件を購入するか中古物件を購入するか検討しましょう。新築マンションと中古マンションを比較すると、それぞれのメリットデメリットは以下のとおりです。
新築マンション | 中古マンション | |
メリット | ・設備が新しい ・住宅ローンの審査が通りやすい ・登録免許税の減税が適用される(2022年3月31日まで) | ・費用が安い ・値引き交渉できる ・資産価値が下がりにくい |
デメリット | ・購入費用が高い ・物件の選択肢が狭い ・資産価値が下がりやすい | ・入居後のメンテナンスに費用がかかる場合がある ・設備が古い ・耐震強度が低い可能性があるがある |
一定の要件を満たした新築物件であれば、所有権の登記に伴う登録免許税の税率が本来の0.4%から0.15%に引き下げられます。
こちらは2022年3月31日までの特例措置ですので、それまでにマンション購入を検討している場合は覚えておくとよいでしょう。
また、中古マンションを購入するメリットとして資産価値が下がりにくいということが挙げられます。
中古マンションは既に資産価値がある程度低下している為、購入後の資産減少も緩やかです。
資産価値という面で見た場合は、新築マンションよりも中古マンションの方がコストパフォーマンスに優れているでしょう。
新築と中古どちらがおすすめかについては、こちらの記事をご覧ください。
マンション購入なら新築・中古のどっちがお得?4つの比較ポイント
中古マンションの買い時は「築年数」と「相場」で決まる!2021年の最新状況を解説
マンションの立地
マンションの購入ではその建物の立地も重要です。立地の良い物件であれば人気物件となることが見込まれ、資産価値が低下しにくくなります。立地の良さは以下の点をチェックしましょう
- 駅やバス停にアクセスしやすいか
- 徒歩圏内にスーパーや商業施設があるか
- 地域の安全性(治安の良さ)
これらは入居後の住みやすさにも繋がります。マンション購入時は必ず確認しておきましょう。
地域の世帯数で資産価値をチェック
マンションがある地域周辺の世帯数も物件選びの判断材料です。世帯数が多ければ人口が多いということですので、地域に活気があると考えられます。栄えているエリアの物件であれば資産価値も維持されやすくなるでしょう。
また、今は世帯数が少ない場所も、将来的に再開発され人口が増加する可能性もあります。
再開発等により人口の増加が見込まれる地域であれば資産価値の上昇も期待できます。物件を売却してさらにグレードの高いマンションへ、という計画も夢ではありません。
マンションの管理状況
中古マンションを購入する場合は特に、管理状況をよく確認しましょう。共用部分の管理が行き届いていない物件は、住みにくいだけでなく修繕積立金のトラブルが起こる可能性もあります。
トラブルを避けるために、購入前には「修繕積立金の運用状況」や「過去の大規模修繕履歴」をチェックしましょう。
これらの情報はマンションの管理会社に問い合わせることで入手できます。チェックポイントは主に以下のとおり。
- 修繕積立金が計画的に集められているか
- 修繕積立金を使ってきちんと大規模修繕が行なわれているか
- 大規模修繕緒内容は十分か
中古マンションの選び方や管理状況のチェック方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
中古マンションの探し方にはコツがある!10個のコツを紹介
分譲マンションの購入方法
分譲マンションを購入する際の流れは以下のとおりです。- 情報を収集して物件を探す
- モデルルームの見学
- 買付けの申し込み
- 住宅ローンの事前審査
- 重要事項説明・本契約
- 住宅ローンの本審査
- 物件の引き渡し
分譲マンションをはじめとした不動産を購入する機会は滅多にないため、購入手順に不安を感じる方も多いでしょう。
しかし、購入手続きはそこまで複雑ではありません。大まかな流れを掴んだうえで、物件の購入に臨みましょう。
情報を収集して物件を探す
まずは住宅情報サイトを活用し、希望エリアにどのような物件があるのか情報を集めます。新築マンションであれば沿線の駅や電車の中吊りに広告が掲載されていることもしばしば。そのため情報サイトだけでなく、身の回りからも情報を探すとよいでしょう。
また希望エリアの不動産業者に、直接足を運ぶことも大切です。特に中古物件は公開されている情報が少ないため、思わぬ穴場物件を見つけられる可能性があります。
モデルルームの見学
気になる物件が見つかったら、積極的に見学へ行きましょう。売り出し中のマンションにはモデルルームが用意されていることが多数。実際に間取りを見ることで、物件の雰囲気を掴めます。
なお見学は、事前に予約しておきましょう。人気のマンションは特に、当日の見学を受け付けてもらえない場合もあります。また土日は人が集中するため、ゆっくりと見て回れない場合も。
インターネットから予約できるケースが多いため、該当物件の公式サイトを確認しておきましょう。
買付けの申し込み
購入する物件を決めたら、買付けを申し込みます。買付けの申し込みはまだ正式な契約ではなく、購入する意思を示す為のものです。新築物件は販売業者に、中古物件は不動産仲介業者に申し込むのが一般的です。
物件によっては申込証拠金として現金が必要な場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
証拠金は本契約時に物件購入代金の一部に充当され、契約しなかった場合には全額返却されます。
住宅ローンの事前審査
買い付けの申し込みと同時に、金融機関に住宅ローンの事前審査を申請します。事前審査とは住宅ローンの仮審査のようなものです。事前審査に通過しておくことで、安心して購入手続きに移れます。
また事前審査は、販売元に住宅を購入できると証明するためにも、必須の手続きとなります。
事前審査には1週間程度時間を要するため、早めに手続きを行いましょう。なお、住宅ローンの事前審査を申し込む金融機関は任意です。
重要事項説明・本契約
住宅ローンの事前審査に通過したらいよいよ物件購入の本契約です。本契約前には販売業者の担当者による重要事項説明が行われます。重要事項説明は物件の情報や契約に関する事項を細かく確認する大事な機会です。本契約を結ぶ前に気になる点は販売業者に確認を取り、不明箇所をクリアにしておきましょう。
全ての条件を承諾して契約書にサインをし、手付金を支払えば本契約が結ばれます。手付金は物件価格の5~10%が適切です。
キャンセルをした場合、手付金は放棄しなくてはいけないので納得した上で手続きを行ってください。
住宅ローンの本審査
物件購入の本契約終了後は住宅ローンの本審査を申し込みます。書類の不備があると手続きに時間が掛かってしまう為、金融機関の指示に従い漏れなく準備を進めておきましょう。住宅ローンの契約完了後は実際に現金を借り入れ、手付金や頭金を除いた物件購入費用の残金を支払います。
物件の引き渡し
残金の支払い後、最終的な書類にサインをすればマンション購入の一連の流れは終了です。既に入居が可能な状態であれば販売業者から鍵を受け取り、物件の引き渡しをしてもらいます。なお、物件を新たに所有した場合は法務局への登記が必要です。自身で行うことが困難な場合は、司法書士を雇って手続きを代行してもらいましょう。
自分の生活スタイルに合った分譲マンションを選ぼう
この記事では分譲マンションとは何かといった定義から、購入するメリットやデメリット、物件の選び方、目安となる費用相場などについてご紹介しました。分譲マンションは、老後を見据えた方にも人気のある物件です。
住宅ローンを払い終われば、老後の家賃に関する心配はほぼなくなると言ってよいでしょう。居住性の高さや豊富な設備においても、分譲マンションの魅力はさまざまです。
ただし、一方では転居がしにくい、修繕費用が掛かるといったデメリットもあります。自分の生活スタイルに合わせて適切な住居に住むことが大切です。
また、マンションを購入しようと思っている方の中には、
- 物件が多すぎてどれを選んだらいいのかわからない
- 不動産会社に連絡したら電話営業されそうで嫌だ
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