マンション経営を検討中の人の中には「マンション経営を始める前にできることはないか」と考える人もいるのではないでしょうか。
本記事ではマンション経営を成功に導くための土地や物件の選び方、始めるべきタイミングなど、始める前に知っておくとよい知識を紹介します。
最後まで記事を読めば、「こうしておけばよかった…」と後悔することなくマンション経営を始めることができるでしょう。
アパート経営の成功率については、こちらの記事をごらんください。
マンション経営を成功させるポイント7つ
マンション経営を成功させるには、ちょっとしたコツが必要です。ここではマンション経営を成功させるポイントを紹介します。マンション経営を始める前からこのポイントを理解し、実際にマンション経営をする際に役立ててみてください。
積極的にローンを利用する
マンション経営では不動産投資用のローンを組むことができ、少ない自己資金で自己資金以上の物件の購入が可能になります。
ローンと聞くと「利子がもったいない」「なるべくローンは借りたくない」と考える人もいるかもしれませんが、ローンを利用することにより少額の投資資金で、大きなリターンが期待できます。
例えば、自己資金1000万円で融資を受けない場合は物件A（1000万円・利回り10％）の購入しかできませんが、融資を受けることで物件B（4000万円・利回り10％）の物件購入が可能になります。
物件Aの家賃収入：1,000万円×10%＝100万円
物件Bの家賃収入：（4,000万円×10%）₋（3,000万円×3%）＝310万円
初年度のローン利子を差し引いても年間家賃収入は物件Bのほうが利益率が高くなります。よって、当初の自己資金だけでは実現できないような投資効果を得ることができます。
より現実的な収支計画を立てる
マンション経営を成功させるためには、空室や家賃下落の可能性をふまえ、物件の維持費、管理費などを詳しく出し、より現実的なシミュレーションを行ったうえで収支計画を立てることが重要です。
マンション経営初心者は表面上の利回りだけを計算し、空室率や賃料下落リスクを考えず収支計画を立ててしまいがちですが、少し厳しいくらいの収支計画を立てることが大切になります。
繰り返し収支シミュレーションを行い、本当にこの収支計画で問題ないのかを確認しましょう。
立地条件の良い場所での経営
マンション経営には「空室のリスク」「家賃下落のリスク」など、さまざまなリスクがあります。しかし、好立地で魅力的なマンション物件を選ぶことで、これらのリスクを抑えることができます。
例えば、繁華街の近くや駅近、利便性の好い立地であれば入居者は見つかりやすく、空室や家賃下落のリスクは少なくなります。
立地条件の良い場所は土地やマンション価格も高くなりますが、さまざまなリスクに備えるためにも多少の出費には目をつぶる必要がありそうです。
地域ニーズを見極める
マンション経営を成功させるためには、立地条件に加えて地域ニーズに応える物件作りも大事になります。
例えば、大学の多い学生街であればワンルームタイプの家賃価格が安いマンションが好まれます。ファミリー層の多い住宅街であれば家賃価格はそこそこ高くても広い部屋のあるマンションが好まれます。
マンションを購入、建築する際は立地条件のいい場所での経営、さらにはその地域に似合ったニーズを読み取ることが重要です。
始めるタイミングを考える
一般的にマンション経営を始めるのに適したタイミングは金利が低い時期です。
金利が低い時期は住宅ローンが組みやすくなるためマンションの購入に適しています。
必要経費を理解する
マンション経営をする際に、必要経費として計上できるものが多ければ多いほど節税効果が高まります。
例えば、建物の修繕費、不動産会社に対する仲介手数料、管理会社との連絡における通信費などは、マンション経営に直接関係するため、経費として扱うことがでる一方で、マンション経営に関係のない費用や支出は経費として認められません。
どのような費用が経費として計上できるのかをしっかりと把握しておくことはマンション経営を成功させるうえでのポイントになります。
経費について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
自己資金を増やす
自己資金割合をなるべく増やすことも、マンション経営を成功するために欠かせないポイントです。
少ない自己資金で始めてしまうと、ローンの返済額が増えてキャッシュフローの悪化へと繋がります。
また、初期投資で資金をほぼ使い果たしてしまうと、経営後に必要な資金が用意できない、金利上昇リスクや老朽化のリスクに対応できないといったことも懸念されます。
そのため、自己資金は多いに越したことはなく、少なくとも建築費の1割~3割は用意しておくといいでしょう。
マンションを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。マンションの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、企業によって収益が1,000万円以上変わることもあります。
建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
イエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求することができます。
＼建築費は？初期費用は？／
活用事例:老朽化に悩まされていた事業用ビルから賃貸併用住宅へ
(大東建託株式会社の土地活用事例)
マンション経営の成功と失敗を分ける出口戦略
マンション経営の成功と失敗を分けるのが「不動産売却」による出口戦略です。
マンション経営において、それまで家賃収入で黒字だったのに、最後の売却で失敗して全体収支がマイナスになってしまっては成功とはいえません。
不動産売却のタイミングとして適しているのは、毎月の収入がプラスになっている時です。
マンションの売却価格は、購入時より低くなるので、その値下がり幅と毎月の家賃収入を差し引いて、トータルで収支がプラスになればマンション経営の成功です。
つまり損益分岐点を境に、マンション売却のタイミングを検討し、以下の式から導きます。
収支がプラスになれば、出口戦略（＝マンション投資・マンション経営）は成功と言えるでしょう。
マンション経営を始めるメリット
マンション経営にはリスクがつきものではありますが、それ以上に得られるメリットが大きいです。ここではマンション経営におけるメリットを紹介します。
長期の安定した収入が得られる
マンション経営に成功すれば長期にわたり安定した収入が得られます。マンションはアパートと比べて価値が落ちずらいため家賃価格も下がりにくいです。
また、ワンルームタイプのアパートは単身や学生の需要が高い一方で、生活環境の変化が大きく入居者の入れ替わりが激しいです。入れ替わる間、空室が発生してしまうリスクがありますが、2LDK以上のマンションになるとファミリー向けの物件も多く、入居者の入れ替わりはアパートに比べて少ない傾向にあります。
よってマンション経営はアパート経営に比べて長期的に安定した収入を得やすいです。
税金対策になる
マンション経営は節税対策としても有効です。例えば、会社員の場合、不動産所得が赤字になった年は損益通算することにより所得税を下げることが可能となります。
給与所得が500万円であり不動産所得が100万円赤字であった場合、損益通算することにより課税所得を400万円に抑えることができるのです。
また、不動産の評価額は時価の70%程度が相場とされているため、現金での相続よりも不動産での相続のほうが相続税が安くなります。
資産になる
マンションを手放すことなくローンを完済すれば、自己資産となります。
一般的に不動産は築年数が経過するにつれて不動産価値は下がります。もちろん、物件の立地条件などは関係してきますがマンションはアパートなどと比べて不動産価値が下がりにくいと言われています。
例えば、5000万円で購入したマンションの資産価値がローンが完済した20年後、3500万円になっていたとしても、家賃収入に加え3500万円の資産を得ることができます。
マンション経営が失敗する要因
マンション経営の失敗にはいくつかの要因が考えられます。失敗しないためにも以下のことには注意しておきましょう。
リスク対策の不備
マンション経営が失敗する要因の一つにリスク対策の不備があります。
マンション経営をする際は「空室リスク」や「家賃低下のリスク」などのリスクをきちんと把握し、事前に対策を練る必要があります。
例えば、マンション経営を始める前段階の土地や物件選び、間取りへの工夫次第ではこれらのリスクを回避できることもあります。
経営に関する知識不足
マンション経営に関する知識不足は失敗する大きな要因になります。
法律に関する知識はもちろん、利回りについてや経費や税金に関する基本的な知識を理解していないと、マンション経営を始めるにも始められなかったり、悪徳業者に騙されるといったこともあり得ます。
利回りや収支シミュレーションについてはマンション購入時に大事なポイントとなるので、マンション経営を始めてから勉強するのではなく始める前から知識を入れておくことが需要です。管理会社選びの失敗
マンション経営において大事なパートナーとなる管理会社選びを間違うとマンション経営にも影響します。
中にはオーナーの利益など考えない悪徳な業者も存在します。管理会社選びに失敗しないためにもネットでの口コミや事前の情報収集は怠らないようにしましょう。
