住んでいる家を買い替えるなら、ローンのことを考えるとできるだけ若いうちがおすすめです。
しかし、年を取ってから老後の生活を考えて、買い替えを検討する人は少なくありません。
50代からであっても、マンションの買い替え自体は可能です。ただし、50代からマンションを買い替える場合は、さまざまなリスクや注意点があります。この点を把握して、50代でのマンション買い替えを、失敗なく行いましょう。
住み替え先をお探しの方へ
もくじ
50代でマンションを買い替える理由
そもそもなぜ50代でマンションを買い替えるのか、その理由を知っておきましょう。人によって買い替えの理由はさまざまですが、代表的なものとしては、次の2つがあげられます。
- 相続税の対策をしたい
- 2人暮らしに適したマンションに引っ越したい
相続税の対策をしたい
マンションなど、不動産は所有者が死亡すると、その親族に相続されます。相続の際には相続税がかかりますが、この対策として買い替えを検討する人もいます。相続税はマンションの評価額によって決まり、これは都心のマンションのほうが下がりやすいです。これは都心のマンションのほうが地方よりも評価額が高く、経年劣化によって目減りする金額が多いことが理由です。
そのため、価値の減少が少ない郊外の自宅から都心のマンションに買い替えをし、将来的な相続税評価額の減少を期待する人もいます。
都心だとマンションの価格自体は高いものの、将来的な相続税評価額のことを考えるなら、より相続税が安くなる都心のマンションに買い替えをすることはおすすめです。
2人暮らしに適したマンションに引っ越したい
50代になると子どもが独立して部屋が余り、夫婦での2人暮らしに適したマンションへの引っ越しを考えて買い替えを検討する人も多いです。夫婦での2人暮らしだと、ファミリータイプの自宅では、広すぎて持て余してしまうことも少なくありません。単純に部屋が余るだけではなく、掃除など管理の手間もかかることから、より管理のしやすいコンパクトなマンションへの住み替えを考える人は多いです。
東京都葛飾区の2人暮らしに適した広さのマンション売出事例
不動産種別 | マンション |
売出価格 | 4180万円 |
エリア | 東京都葛飾区 |
築年 | 2019年 |
駅徒歩 | 堀切菖蒲園駅 8分 |
専有面積 | 55.31 |
埼玉県川口市の2人暮らしに適した広さのマンション売出事例
不動産種別 | マンション |
売出価格 | 2680万円 |
エリア | 埼玉県川口市 |
築年 | 1986年 |
駅徒歩 | 川口駅 15分 |
専有面積 | 59.04 |
愛知県名古屋市の2人暮らしに適した広さのマンション売出事例
不動産種別 | マンション |
売出価格 | 3120万円 |
エリア | 愛知県名古屋市 |
築年 | 2008年 |
駅徒歩 | 尾頭橋駅 6分 |
専有面積 | 61.57 |
マンションの売却を少しでも検討しているのであれば、「自分のマンションがいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。
そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。自分のマンションに適した不動産会社を紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。
まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!査定依頼に必要な情報入力はわずか60秒で完了します。
あなたの不動産、
売ったらいくら?
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50代でマンションを買い替えるメリット
50代でマンションを買い替えるメリットとしては、次の3つがあげられます。- 住宅ローンの審査への影響が少ない
- 老後に買い替えるよりも気力や体力がある
- 自分の目的に合った物件を選べる
上記のメリットを参考にしながら、50代でのマンションの買い替えにおける魅力を知っていきましょう。
住宅ローンの審査への影響が少ない
マンションの買い替えでは、住宅ローンを組んで家を購入することが多いでしょう。住宅ローンには審査がありますが、50代なら審査に通りづらいということもありません。
定年退職を迎えてしまってからだと、 年金などで家計をやりくりしなければならず、収入が低いと判断されやすいです。そのため、審査に通りづらくなりますが、現役世代の50代なら、収入が十分に見込めるため、審査には通りやすくなります。
もちろん、年齢が若いほど長期間安定した収入があることから、住宅ローンは借りやすいです。しかし、50代でも定年退職を迎えて以降の場合と比較するとローンは通りやすく、借り入れがしやすい点はメリットであるといえます。
老後に買い替えるよりも気力や体力がある
老後に住む家を買うタイミングとしては50代がおすすめです。50代での買い替えなら、定年を過ぎてからから新しい住宅を探すよりも気力や体力に余裕があり、素早く行動を起こしやすいでしょう。買い替えの契約から引っ越しなど、やるべきことは多数あり、定年退職をしている老齢の状態では、体が動きづらいなどで難しくなることも少なくありません。
自分の目的に合った物件を選べる
子どもが独立することをきっかけに50代でマンションの買い替えを検討しているなら、自分の目的に合った物件を選べるというメリットがあります。50代からの買い替えでは、夫婦での2人暮らしになることが多く、それぞれの希望を実現できる物件が選べます。
つまり、子どものことを考えた物件選びをしなくてよいため、自分が本当に住みたい家、あるいは住みやすい家を選べる点は大きなメリットでしょう。老後のことを考えてコンパクトな間取りのものを選ぶことはもちろん、バリアフリー対応の住宅にすることも可能です。
また、細かい住宅設備なども、予算の許す限り自分で自由に選ぶことができ、より現在のライフスタイルに合わせた最適な生活をするという意味でも、50代からのマンションの買い替えはおすすめといえます。
50代のマンション買い替えに潜むリスク

50代でのマンションの買い替えにはさまざまなメリットがある一方で、リスクもあるため注意しなければなりません。リスクを把握できていないと、買い替えで失敗し、金銭的に大きな負担を抱えてしまうこともあります。主なリスクは次の3つです。
- 毎月の管理費の負担が大きい
- ローンが返せなくなる可能性がある
- マンションの売買に諸費用がかかる
毎月の管理費の負担が大きい
物件によっては管理費が高額になることもあり、住宅ローンの支払いと合わせて、毎月の支払いの負担が大きくなってしまうこともあります。マンションによって管理費は異なりますが、タワーマンションなど都心の住宅では、毎月5~6万円程度かかることもあります。相続税評価額が下がりやすく、相続税の対策ができるタワーマンションですが、自身が所有している間の金銭的な負担は大きくなりやすいため、この点には注意しなければなりません。
管理費があまりにも高いと支払いが難しくなり、滞納したり、場合によっては生活に困って退去したりすることもあります。
ローンが返せなくなる可能性がある
50代からでも住宅ローンを借りることはできますが、返済ができない可能性があることはリスクとして理解しておきましょう。50代からローンを借りる場合は、完済時の年齢を確認しておかなければなりません。もし完済時の年齢が定年退職以降になっていると、収入の減少によって毎月の支払いが苦しくなり、完済どころか滞納してしまう可能性もあります。高額なローンを借りてしまうと、ローンが返せなくなるリスクがあるため、定年退職以降の収入の減少も考慮して、いくら借りるかを決めることが大切です。
マンションの売買に諸費用がかかる
マンションの買い替えの際には、売買自体に諸費用がかかることは覚えておきましょう。マンションを購入する際には、住宅自体の販売価格だけではなく、その約7%が諸費用としてかかります。また、売却時も売却価格がそのまま手元に残るわけではなく、その約4%が諸費用となるため、出費があることも理解しておかなければなりません。マンションの売買は動く金額が大きいだけに、4~7%といっても高額になることは多いです。
そのため、売買にかかる諸費用だけでも、数百万円程度かかることも多く、売買そのものにコスト負担があることはリスクとして理解しておきましょう。
50代のマンション買い替えリスクを回避するには

50代からマンションの買い替えを検討するなら、いかにしてリスクを回避するかを考えることが大切です。買い替え時にさまざまなあるリスクですが、これは対策次第で回避することが可能です。上手なリスクヘッジの方法を理解して、失敗なく50代でのマンションの買い替えを行いましょう。
不動産を先に売却する売り先行で買い替える
マンションの買い替えでは、先に持ち家を売ってから新居を買う売り先行と、先に新居を買い、その後持ち家を売る買い先行の2つの方法があります。50代でのマンションの買い替えをリスクなく行うには、売り先行の方法を採用することがおすすめです。売り先行で手続きを進めることによって、まとまった資金を先に確保することができます。つまり、売却によって得た資金から、購入する新居の価格を決めることができ、無理のない資金計画を立てやすい点は大きな魅力です。
売り先行では売却の準備期間を持ちやすく、念入りに情報収集をしてから、買主を探すこともできます。早く売ろうとして値を下げてしまい、売却で損をするという心配がなく、自分の納得できる条件で、じっくり売却活動に臨める点も、売り先行ならではの魅力といえるでしょう。
入念な資金計画を立てる
買い替えでの失敗とは、主に金銭的な失敗を指すため、これを回避するためには、入念に考えてから資金計画を立てることが大切です。手持ちの家がいくらで売れるのか、それによって手元にどれくらいの資金が残るのかは、できるかぎり正確に計算しておきたいところです。試算する際にはマンションの売却価格を考えるだけではなく、売買の諸費用や税金などの各種出費も含めて考えることが大切です。ほかにも貯金がいくらあるのか、老後の生活のためにどれくらい自己資金を残すべきなのかなども、資金計画に盛り込んでおく必要があります。
収支を正しく計算し、毎月どれくらいの金額でなら返済できるかを考えて、住宅ローンの借り入れ額を決めていきましょう。
退職金をあてにしてローンを組まない
定年退職をすると、退職金としてまとまった資金が手元に入ることもありますが、ローンを組む際にはこれは考慮にいれずにおきましょう。退職金も月々の返済に使う前提でローンを組んでしまうと、資金の余裕がなくなりやすいため、これは別途余裕資金として残しておくことが大切です。住宅ローンを組む際には、現在から完済時の年齢までの収入や自己資金などで借り入れ額を決め、退職金には手をつけないようにしましょう。退職金を丸ごと残すことで、金銭的な余裕を持ちやすくなり、もしもの場合の保険にもなります。
50代のマンション買い替えを成功させるためのポイント

リスクを上手に回避してマンションの買い替えを成功させるには、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 老朽化する前に売却する
- 今住んでいるマンションの価格を把握する
- 一括査定サービスを利用する
老朽化する前に売却する
マンションはできるだけ早めに売却することがおすすめであり、老朽化が進まないうちに売ることを心がけましょう。老朽化したマンションは価値が下がりやすく、売りに出してもなかなか売却できないことも少なくありません。また、売れたとしても安値になってしまい、買い替え資金が十分に獲得できないこともあります。大まかな目安としては、築15年以内の売却がおすすめであり、これを過ぎると売れづらくなったり、売却価格が大幅に下がったりする可能性があります。
できるだけ新しいうちに売ったほうが、売却価格は高くなりやすく、買主も見つけやすいです。スムーズかつ好条件で売りたいなら、売却活動は早めに始めておきましょう。
今住んでいるマンションの価格を把握する
新しいマンションをいくらで買うかを決めるためにも、現在住んでいるマンションの価値を把握しておくことが大切です。住んでいるマンションの価値がわかっていないと、いくらで売れるのか、これによってどれくらいの資金が獲得できるかが判断できません。つまり、新居購入にいくらかけられるのかが決めづらくなり、資金計画も立てづらくなってしまいます。事前にマンションの価値を把握していると、売却から購入までの計画を立てやすくなり、すべての手続きをスムーズに進められます。
マンションの価値を知るには、不動産会社に査定をしてもらうことがおすすめです。不動産会社によって査定価格を算出してもらい、これを参考にして現在住んでいるマンションの価値を知っていきましょう。
一括査定サービスを利用する
マンションの価値を正確に判断するには、一括査定サービスの利用がおすすめです。一括査定サービスは、一度の申し込みで複数社からまとめて査定を受けられます。同じ物件でも、不動産会社によって査定の結果は異なるため、より正確な相場を知るには複数社の査定を比較することが大切です。1社ずつ査定を依頼し、その結果を比較するのは手間がかかるため、効率的に相場を知るには一括査定サービスの利用がおすすめといえます。
一括査定サービスはイエウールがおすすめ
さまざまな一括査定サービスがありますが、そのなかでも特におすすめなのはイエウールです。イエウールは一度に最大6社から、無料で査定を受けられます。また、全国の不動産会社に対応しているため、エリアを選ばずに利用できる点も、大きな魅力です。提携している業者も1,600社以上と多く、多数の選択肢から比較してより好条件を提示する不動産会社を見つけたい人は、ぜひイエウールのサービスを利用してみましょう。
50代でマンションの買い替えにチャレンジしよう

自宅の買い替えは若いうちに行うことがおすすめですが、50代からでも不可能なわけではありません。50代でのマンションの買い替えにはさまざまなリスクがあるものの、対策次第で回避することは可能です。
また、50代だからこそのメリットもあるため、買い替えで悪いことばかりが起きるわけではありません。リスクを回避するためにも、事前の準備は徹底して行い、50代でのマンションの買い替えに積極的にチャレンジしましょう。