賃貸併用住宅は住宅ローンをフルで組むのがおすすめ! 条件や注意点を解説

賃貸併用住宅は住宅ローンをフルで組むのがおすすめ! 条件や注意点を解説

賃貸併用住宅は、住宅と賃貸物件を同時に取得できる魅力的な物件です。

近年、住宅ローンを適用できて、かつ家賃収入で住宅ローンの返済を行える賃貸併用住宅が注目されています。

その一方で、賃貸併用住宅で住宅ローンを適用する条件は?適用できない場合はどうしたらいい?住宅ローンを適用する際に注意点はある?などのような疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

自宅を取得しつつ、不動産投資や賃貸経営を考える方におすすめしたい賃貸併用住宅について、住宅ローンを中心にご説明していきます。

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賃貸併用住宅をおすすめする理由

賃貸併用住宅とは、居住用の自宅スペースと、他の人に貸し出す用の賃貸スペースが両立した物件です。

例えば、1階の部屋に自分が住み、2階の部屋に賃貸募集で募った入居者がいるなどの場合は賃貸併用住宅になると考えましょう。それぞれ部屋が独立しているのでお互いの生活を守ることができ、オーナーは賃貸経営による家賃収入を得ながら同じ家に住むことができます

この賃貸併用住宅をおすすめする理由には、賃貸併用住宅ならではのメリットが以下のようにあるからです。


  • 賃貸物件を住宅ローンで建てられる
  • 住宅ローンの返済を家賃収入でできる
  • 3つの節税効果がある

賃貸併用住宅をおすすめする理由であるメリットをご説明します。

賃貸物件を住宅ローンで建てられる

賃貸併用住宅をおすすめする理由の1つは、賃貸物件を住宅ローンで建てられる点です。

基本的に賃貸物件の建築や購入は、不動産投資ローンやアパートローンの利用となります。これらのローンは審査が通りにくい上に金利は非常に高くローン返済の期限も短いために様々なリスクがあります。

ですが、賃貸併用住宅の場合は条件を満たすことで住宅ローンを組むことが可能です。
住宅ローンは、アパートローンなどと比較して金利は低い上に、フラット35など35年で返済するプランもあり、金銭的な負担を軽減できます。

低い金利で返済期間も長く取れることから、住宅ローンを適用して建てられる賃貸併用住宅はおすすめです。
とは言っても、住宅ローンを組むには一定の条件を満たす必要があります。

住宅ローンの適用条件は50%以上が自宅スペース

賃貸併用住宅で住宅ローンを適用するためには、住宅の面積のうち50%以上を居住用の自宅スペースにする条件を満たす必要があります。

建物の延べ床面積において50%以上を自宅としなければ、賃貸併用住宅で住宅ローンの適用はできません。

住宅ローンを適用できるかどうかで金利や返済期間が変わってきますので、住宅ローンを利用して賃貸併用住宅の建築を考えている方は、住宅ローンを適用できるか確認しておくことをおすすめします。

また、賃貸併用住宅で住宅ローン控除をフルで受けるための条件には、床面積が50平方メートル以上で、かつ自宅利用分が全体の50%以上でなければなりません。

どのような場合でも住宅ローンが組めて、かつ控除が受けられるわけではありませんので、対象となる条件がある点には注意しましょう。

50%以上でない場合は住宅ローンをフルで組めない

賃貸併用住宅の建築を考えたものの、土地の面積や状態から自宅スペースを50%以上取れないケースもあるでしょう。

居住用の自宅スペースが50%以上でない場合は、住宅ローンをフルで組むことができません。

それでも、できるだけ住宅ローンを利用して賃貸併用住宅を建てたいと思われることでしょう。
住宅ローンを組めない場合はどうするか、後ほどご説明します。

住宅ローンの返済を家賃収入でできる

賃貸経営によって得た家賃収入を住宅ローンの返済に充てられるため、ローンの負担が軽くなります。場合によっては、家賃収入だけでローンの返済をすることも可能です。

通常の居住用の自宅の場合は、住宅ローンの返済は会社などから得た給料のみで支払わなければなりません。

もし賃貸併用住宅を持っていて会社勤めをしている場合、給料の他に家賃収入が得られるため、住宅ローンの返済はよりスムーズに行うことができるでしょう。住宅ローンは滞納すると、最終的には不動産を失うリスクがあります。

家賃収入によって返済がしやすくなることで、ローン滞納によって不動産を手放すリスクが減り、より安心して住みやすくなります。また、家賃収入が得られることで、ローンを完済した後は収入がプラスとなり、金銭的な余裕が生まれるでしょう。

3つの節税効果がある

賃貸併用住宅にすることで次の3つの節税効果が得られることは、大きなメリットです。


  • 確定申告による所得税の節税
  • 相続税が減税される
  • 固定資産税も減税される

不動産を所有している人にとって税金コストは高くなりやすく、これが負担になることも少なくありません。賃貸併用住宅ならそういった税金コストを削減できることも多いため、税負担が少なくなり、金銭的な余裕も生まれやすくなるでしょう。

確定申告による所得税の節税

賃貸経営によって家賃収入を得ている場合、年間20万円以上の収入がある人は確定申告が必須です。確定申告を行うことで、所得税控除や住宅ローン控除、青色申告の特別控除などによる節税ができます。

所得税控除は、賃貸経営にかかった経費を計上し、それを家賃収入などの利益から差し引いて計算します。もし家賃収入よりも経費のほうが多い場合、そのマイナス分を他の所得から差し引いて控除が受けられる点は大きな魅力です。

例えば、会社の給料が400万円あり、賃貸経営によるマイナスが50万円の場合は、差し引きして350万円が課税対象額となり、所得税や住民税が減税されます。

また、住宅ローンを組んでいる場合は、年末の残高の1%に、住宅割合をかけた金額で控除が受けられます。年末残高が2,000万円なら、1%は20万円であり、仮に住宅部分が50%なら20万円の50%である10万円が、控除の対象です。

賃貸経営をするなら開業届を出し、青色申告の届け出を出しておくこともおすすめです。青色申告をすることによって、帳簿を複式簿記で作成するなら65万円が、簡易簿記で作成するなら10万円が控除の対象となります。

相続税が減税される

賃貸併用住宅にすることで、相続税が減税されるのは大きなメリットです。賃貸に使用している土地の場合は、次の式で相続税を算出します。


  • 自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

賃貸利用する割合や借地権や借家権の割合によって評価額は変わりますが、節税ができることは確かです。また、住宅部分には小規模住宅用地の特例が適用でき、330平方メートル以下の部分については相続時の評価額が80%減となります。

つまり、賃貸スペースと住宅用スペース両方の節税ができることで、相続税はより安くなり、コスト負担は減らせるでしょう。

固定資産税も減税される

不動産を所有している人が毎年支払う固定資産税も、減税ができます。固定資産税の減税は200平方メートルまでの部分は1戸あたり6分の1に、それ以上の部分は3分の1に減税されます。

賃貸併用住宅で戸数が多い場合は、6分の1に該当する面積も増えるので、より大きな節税効果が期待することができます。

このように賃貸併用住宅は節税効果があることに加えて住宅ローンの支払いを賃料収入で補えるのがメリットですが、そのメリットは建築費用がいくらになるのかによって変わってきます。

複数の建築会社に見積もりを取得し、建築費用がいくらになるのか住宅ローンの支払い額がいくらになるのかを比較しましょう。

日本最大級のイエウール土地活用のような土地活用比較サイトを利用して複数の企業から無料でプランを取り寄せる方法がおすすめです。プロが提示するプランを比較することで、目的に合った適切な建築費用を見極めましょう。

\建築費は?初期費用は?/

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土地の有無
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賃貸併用住宅で住宅ローンを組めない場合どうするか

賃貸併用住宅で住宅ローンを組めない場合どうする

賃貸併用住宅を建てる際には、住宅ローンをフルで組む方法が費用を1番押さえられます。とは言え、住宅ローンを組むには条件を満たすことが必要です。

住宅ローンをフルで組めない場合には、他の方法を考える必要があります。

方法としては別のローンを適用するか住宅ローンをどうにか組めるようにするかがあり、具体的には以下2つの方法が考えられるでしょう。


  • アパートローンを組む
  • 区分登記して適用する

まずは、アパートローンについてご説明します。

アパートローンを組む

アパートローンは住宅ローンより金利が高く、3%以上や4.5%ほどになる傾向があります。

基本的にアパートローンは住宅ローンより審査が厳しく、アパート経営などの賃貸経営の経験がなく、ローンの利用履歴がない場合には借り入れが難しいものです。

住宅ローンと同じフラット35などもありますが、建物に価値のあるとされる耐用年数までが基本とされます。ただし、住宅ローンの控除が適用できない場合には注意が必要です。

ですが住宅ローンを組めずに他のローンを組む必要があればアパートローンが1番です。そのため、住宅ローンを組めない場合はアパートローンを組むことをおすすめします。

住宅ローンとアパートローンを比較すると住宅ローンの金利が低いため、住宅ローンを組んだ方が費用を抑えられます。

とは言っても居住用スペースが床面積の50%未満であれば、住宅ローンの適用は難しいものでしょう。

どうにか住宅ローンを適用するためには、居住用の床面積が50%となるように区分登記する方法があります。自己の居住用スペースと賃貸スペースを区分登記して、居住用スペースの土地と建物にだけ住宅ローンを適用する方法です。

居住用スペースが含まれる方は住宅ローンを適用して、残りのスペースにはアパートローンを適用すると、ローンの金利を下げつつ住宅ローン控除も適用できるでしょう。

仮に併用する場合でも事業用ローンを利用する割合が減ることで、金銭的な負担が減ることはメリットです。

アパートローンと比較して住宅ローンを組むメリット

賃貸併用住宅で住宅ローンを組むメリット

アパートローンなど不動産投資と比較して、住宅ローンを組むメリットについてご説明します。

一般的に、不動産投資はアパートローンを組んで行うことが多いものの、金利が高く失敗するリスクも高いものです。
その点、住宅ローンはアパートローンと比較して低金利で、リスクも低くできます。

住宅ローンとアパートローンなどの事業用ローンと比較した場合に、どのような違いがあるのかは知っておくことが大切です。

事業用ローンではなく住宅ローンを組んだ場合のメリットを把握し、賃貸併用住宅ならではの魅力をさらに深堀りしていきましょう。

審査に通りやすい

住宅ローンの場合は長期間安定した収入があったり、自己資金に余裕があったりするなら審査に通りやすいものです。事業用ローンの場合は、物件の収益性が審査の対象となり、資金に余裕があっても収益性が低いと審査が通らない可能性があります。

審査に通らないことには不動産取得費用の捻出が難しくなるため、物件購入や建築の第一段階を突破しやすいことは、住宅ローンを組める大きなメリットです。

金利も優遇されやすい

住宅ローンと事業用ローンでは金利が違い、住宅ローンの方が金利は低くなります。金融機関やそのときの市場金利によって異なりますが、住宅ローンなら1%以下で、事業用ローンなら2~4%程度であることは多いでしょう。

金利の優遇があることで利息分の支払いも少なく、最終的な返済額が事業用ローンより減らせる点は、住宅ローンの魅力です。

借入額が大きくても長期で組める

年収や自己資金などを基準に融資を決める住宅ローンは、事業用ローンよりもローン滞納のリスクが低くなります。そのため、借入額が大きくなっても審査に通りやすく、かつ長期返済しやすい点もメリットです。

返済期間を長く設定できることで、月々の返済額は少なくなり、毎月のコストが抑えられます。また、自己資金に余裕があるときには繰り上げ返済も可能であり、これを利用することでローンを組んでから返済期間の短縮も可能です。

条件を満たせば住宅ローン控除の対象に

賃貸併用住宅では住宅ローンが組めるだけではなく、条件を満たすことで住宅ローン控除も受けられます。賃貸併用住宅で住宅ローン控除を受けるには、床面積が50平方メートル以上であり、住宅部分が建物全体の50%以上を占めている必要があります。

50%以上を居住用スペースに利用していて、床面積が50平方メートル以上ある物件なら、住宅ローン控除が受けられて節税できる点もメリットです。

賃貸併用住宅で住宅ローンをフルで組むための注意点

賃貸併用住宅で住宅ローンを組む上での注意点

賃貸併用住宅は住宅ローンを組むことができ、フルに組むことでさまざまなメリットがあります。
しかし、同時に注意点もあるため、この点には気をつけなければなりません。賃貸併用住宅ならではの注意点を把握して、住宅ローンを賢く活用しましょう。

賃貸併用住宅は後悔ばかりじゃない!何に気を付ければよいかを把握しておこう

申込人の健康状態も考慮される

年収や自己資金だけではなく、申込人の健康状態も、住宅ローンの融資を決定する際の審査基準となります。住宅ローンを組むには団体信用生命保険に加入しなければならないケースが多く、健康状態次第では生命保険に加入できません。

つまり、健康状態が悪いと、住宅ローンが利用できない場合もあることは理解しておきましょう。また、申込時の年齢が高いほど、審査が厳しくなりやすく、審査に通りやすくするには完済時の年齢を低めに設定する必要があります。

住宅ローンは80歳までに完済するケースが多いため、申込時の年齢や完済時の年齢の設定には注意しておきましょう。

ハウスメーカーの自由度が下がる

これから賃貸併用住宅の建築や購入を考えている場合は、住宅ローンを利用することで、ハウスメーカーの自由度が下がる場合があります。金融機関によっては提携しているハウスメーカーを利用することで融資をするといった条件を定めているケースもあります。

そのため、気に入ったハウスメーカーを利用して住宅ローンを組みたいなら、先にハウスメーカーを探しておくことがおすすめです。ハウスメーカーと相談して住宅ローンが利用できる金融機関を探すことで、より納得できる条件で物件の建設や購入をしやすくなります。

業者を複数社から選ぶ

賃貸併用住宅経営を成功させて利益を得るには、頼れるハウスメーカーを探すことが大切です。信頼できるハウスメーカーを見つけておくことで、自分が求める条件に合った物件を取得しやすくなり、納得した条件で賃貸経営を始められるでしょう。

業者選びをする際には、まずは複数社で比較してそれぞれの違いをチェックしておくことが大切です。ハウスメーカーによって提示する条件は違うため、最低でも3社以上を目安にして、見積もりの内容などを比較しておきましょう。

最初の1社だけで契約を決めてしまうと、条件の悪さから損をすることも少なくありません。物件購入や建築時点での失敗を避けるためにも、業者の比較は重要なポイントです。

より自分に合った専門家を探すには、イエウール土地活用の利用をおすすめします。比較サイトを利用すると、複数の企業から一括でプランを取り寄せるため比較することができ、より自分に合ったプランを見つけることが可能です。

また、収支計画書の作成やマーケット分析などのサービスも受けることができ、賃貸経営を成功させるための各種サポートを受けられる点も魅力的でしょう。

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賃貸併用住宅で成功するには住宅ローンをフル活用しよう

賃貸併用住宅は住宅ローンを活用

賃貸併用住宅の購入や建築を考えているなら、住宅ローンを上手く活用することが大切です。住宅ローンを利用することで、より低金利で融資を受けられるほか、住宅ローン控除などの税制優遇のメリットもあります。

住宅ローンを上手に活用するには、専門家に相談することがおすすめです。賃貸併用住宅のプランは、複数の企業からプランを取り寄せて比較することをおすすめします。

初心者でもわかる!
記事のおさらい

賃貸併用住宅は住宅ローンのフル適用がおすすめな理由は?
賃貸物件は不動産投資ローンの適用となるところを、金利の低い住宅ローンで組むことで、返済期間や金額がお得になります。詳しくは、こちらでご説明していますのでご確認ください。

賃貸併用住宅で住宅ローンを組めない場合はどうする?
住宅ローンを組めない場合には、アパートローンを組んだり区分登記して住宅ローンを適用したりする方法があります。こちらで詳細をご確認ください。

不動産投資ローンではなく住宅ローンを組むメリットは?
住宅ローンは金利が優遇され低く済み、借入額が大きくても長期で組むことが可能です。その他にもメリットがあり、詳しくはこちらでご紹介していますのでご覧ください。
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