等価交換の仕組みを流れで解説|メリットやデメリット、活用例も紹介

土地活用を考えている方へ
  • 「何から始めると良いかわからない…」そんな方はまずはチャットでご相談を
  • 複数の活用プランを比較することで、より収益性の高い活用をできる可能性が高まります

リスクを抑えて土地活用をしたいと考えている人の中には「等価交換」に興味を持っている方も多いでしょう。
等価交換とは、土地の一部と建物の一部を交換することを意味します。

この記事では、等価交換の仕組みやメリット、デメリットを詳しく解説していきます。
等価交換を検討している方の判断材料になれば幸いです。

逆瀬川 勇造
監修者:逆瀬川 勇造(さかせがわ ゆうぞう)
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士 (AFP)。 地方銀行にてリテール業務に従事した後、住宅会社にて新築住宅や土地造成、土地仕入れに携わる。 金融知識を活かした住宅ローン提案、綿密なヒアリングからのライフプランニング、 税金や相続のアドバイスから税理士への橋渡しなど、新築住宅、不動産売買にまつわる金銭問題の解決を得意とする。
最適な土地活用のプランって?
STEP1
土地の有無
STEP2
都道府県
STEP3
市区町村

【図解で解説】等価交換とは?

等価交換とは、土地をデベロッパーに譲渡(売却)して代わりに建物を建ててもらい、建物の価値に対する土地の価値の割合に応じて建物の所有権を得る土地活用の方法です。

土地を持っていて何とかしたいオーナーと、建物を建てたいけれど土地がないデベロッパー双方の思いをつなぐのがこの等価交換という活用方法です。

等価交換をすると、土地の所有者は建物の価値に対する土地の価値の分だけ、建物や不動産を所有することができます。

一方、建築を行ったデベロッパーは、好条件の土地の所有権を一部を得られるとともに、そこに建築した建物を活用して収益を上げられます。

このように、建物の一部分と土地を交換し、それぞれが保有する同価値のものを交換することから、「等価交換」と呼ばれています。

ここからは、等価交換をする際の流れに沿って、等価交換を理解していきましょう。

等価交換


  1. デベロッパー・建築会社との打ち合わせ
  2. 等価交換の方式を決める
  3. 契約合意
  4. 土地の売却
  5. 設計・建築開始
  6. 区分所有権を譲り受ける
  7. 利用開始

デベロッパー・建築会社との打ち合わせ

まずは建築会社やデベロッパーと相談して、どんな建物を建てるのかを相談します。
相談先の企業が「その土地で建物を建てて儲かるのかどうか」を判断するために、土地の立地や周辺の市場調査を行い、建築プランを提案してくれます。

提案を受けたプランをもとに地主側とデベロッパー側で相談しつつどんな建物を建てるのか決めていくことになります。
デベロッパーがこれまで培ってきたノウハウを活用しつつ、どんな建物を建てて収益を図るか考えていきます。

等価交換の方式を決める

等価交換の方式

等価交換をする際には、大きく分けて2通りの方式があり、どちらの方式で進めるか決める必要があります。

以下では等価交換をする際の2通りの方式を解説します。

全部の土地を譲渡する全部譲渡方式

土地の全部の所有権をデベロッパーに譲渡する方法を「全部譲渡方式」と言います。

この方法は、土地の権利者が複数いる場合に採用されることが多いようです。複数の権利者がいると、事業途中でトラブルが発生する可能性が高くなるためです。

建物の建築後には、地主が再度、出資比率に応じた土地を買い戻す形となるため、不動産取得税や登録免許税が発生するというデメリットがあります。
企業によっては「全部譲渡方式しか対応しない」というところもあるため、注意が必要です。

一部の土地を譲渡する部分譲渡方式

初めに配分通りの土地のみを譲渡し、その割合に応じた分の土地をデベロッパーに譲渡する方法を「部分譲渡方式」と言います。この方式の場合、建築前に建築後に所有する割合をしっかりと決めておく必要があります。

一人で所有している土地の場合には、この部分譲渡方式が採用されることが多いようです。建築後には、出資比率に応じた建物の一部が土地の所有者に譲渡されます。

この方式の場合、どの部分を譲渡してどの部分を受け取るかという相談の時間が多くかかり、実際に活用が始まるまで時間がかかるというデメリットがあります。

契約合意

提案を受けたプランに納得し、等価交換の方式を決めたら、さっそく等価交換を始めるための契約に入ります。
この契約の段階では、土地と建物の交換比率を取り決める必要があります。

土地と建物の交換比率について

等価交換をする際、建てた建物の価値と土地の価値を計算し、その価値割合に応じて土地オーナーが建物の区分所有権を得、デベロッパーがマンションの価値割合分の土地の権利を得ます。
この契約の段階で、土地の価値と建物の価値を算出し、どの割合で交換するのかを取り決めることになります。

地主側は「できるだけ土地の評価額を高くして多くの区分所有権を得たい」と考えるのに対し、デベロッパー側は「土地の評価額を下げてできるだけ区分所有権を渡したくない」と考えるので、交渉が難航することが多いのがこのフェーズです。
第三者に査定依頼を出したりしておき、正当な価格で交換比率が決まるように事前準備をしておくことが大切です。

土地の売却

交換比率が決まり、契約がまとまったら地主側から企業側へ土地を売却します。
なおこの際、「立体買い替えの特例」という制度によって、譲渡所得税を100%繰延することが可能になります。
詳しくは下で解説しています。

設計・建築開始

企業は、その土地にマンションやビルなどの建築物を建てていくことになります。
建築物の規模によって異なりますが、おおよそ半年~数年ほどかかると見込んでおきましょう。

区分所有権を譲り受ける

建築物が完成したら、契約の際に取り決めた交換比率分の区分所有権を譲り受けます。

仮に土地の価値が2億円、建てたマンションの価値が10億円だと見積もられた場合、区分所有権の割合は土地オーナー:デベロッパー=1:5の割合になります
60部屋のマンションを建てたとすると、等価交換を通じて10部屋の区分所有権を得られる計算になります。

利用開始

建築が終わり、取り決めた分の所有権を移転すれば実際に利用開始です。

等価交換を通じて得た区分所有権は、必ず自分が住む必要があるかといわれるとそうではありません。ここでは、等価交換を通じて得た建物を活用する方法を解説します。

自分で利用する

マンションを建築し、等価交換でマンションの一部(数部屋分)の所有権を受け取った場合、まず考えられるのはそこに自分で住むというパターンです。

所有権は自分にあるため、自由にその部分を利用することができます。

経営して収益源にする

所有権を受け取った部分を第三者に貸し出し、収入を得るという活用パターンもあります。

等価交換をした地主の多くがこのパターンで活用しており、月々の家賃収入を得ています。

売却する

受け取った建物部分を売却して収益を得るという方法もあります。

ただし、契約内容によっては売却が禁じられていることもあるので、あらかじめ注意しておきましょう。

生前贈与・譲渡する

権利を得た建物部分を子や孫に生前贈与したり、第三者に譲渡するという活用例もあります。

売却する場合と同じく、契約上生前贈与・譲渡して問題ないかどうか確認することが大切です。

等価交換のメリット

ここでは、等価交換をするメリットを紹介します。等価交換をしようと迷っている方は参考にしてみてください。


  • 初期投資0で始められる
  • 売却・譲渡時にかかる税金が優遇される
  • 相続税対策として有効
  • 遺産分割がしやすくなる
  • 引っ越しの一手段として検討できる
  • デベロッパーのノウハウを活かして経営できる

初期投資0で始められる

広大な土地を所有していても、マンションやオフィスビル、商業施設など、大規模な建物を建築するとなると莫大な建築費用がかかります。

ローンを借りて自己経営したとしても、入居者が集まらず収益が低下し、返済できないリスクやローンの金利が上昇して返済金額が多くなってしまうリスクと隣り合わせになってしまいます。

ただし、等価交換の方法を利用すると、建物の建築費はデベロッパー持ちになるため、大きな建物でも、初期投資額が0円で始めることができます。

そのため、土地活用をしたいけれどリスクが大きくて踏み出せないと考えている人には、とても相性の良い活用方法です。

売却・譲渡時にかかる税金が優遇される

通常、土地を売却すると利益に対して譲渡所得税などがかかります。

等価交換の場合でも土地を一度売却することになるので、利益が発生することになりますが、このときにかかる譲渡所得税を将来売却するときまで100%繰り延べすることができます

この特例を「立体買い替えの特例」と言います。この特例を活用できるため、等価交換を行うタイミングで譲渡所得税などの税金はかからず、土地を売りたいと思っていた人にもおすすめな土地活用方法となっています。

ただし、この等価交換で得た区分所有する建物を売却する時に、一緒に支払うことになるので注意が必要です。

また、この制度の適用には、個人が既成市街地などにある土地等を譲渡して、買換え資産を一定期間以内に取得し、自身の居住用または事業用に供することなどの条件がある点にも注意しておきましょう。

相続税対策として有効

土地を単独で所有している場合、更地だと、土地の評価額がそのまま相続税を計算するときの評価額となります。

しかし、土地を等価交換して賃貸マンションを建てると、賃貸物件を建てた際に適用される軽減措置が適用され、相続税が安くなります

そのため、等価交換をして賃貸マンションを建てると、更地のままよりも評価額が下がり、相続税を抑えることができます。

遺産分割がしやすくなる

等価交換をしておくことで、遺産分割がしやすくなるというメリットがあります。

土地を相続する際は多くの場合、どう分割するか、誰がどこを相続するのかといったことで揉めてしまうケースも少なくありません。

その点、等価交換をして建物という形で所有しておけると、部屋数や収益を単純に分割して分けることができ、公平な遺産分割がしやすくなります。

引っ越しの一手段として検討できる

等価交換をすると、土地と引き換えに建物の権利を手に入れることができます。

そのため、等価交換をしてマンションなどを建築した場合、マンションの一部に自分が住むことができ、新たに家を住み替えることが可能になります。

家を解体して新しく引っ越したいと考えている人でも、等価交換をすることで新たな入居先を手に入れることができるというメリットがあります。

デベロッパーのノウハウを活かして経営できる

等価交換をしてマンションやビルを経営した場合、デベロッパーと共に区分マンション経営をすることになるためデベロッパーの経営ノウハウを活かすことができます。

そのため、等価交換をする方がより成功に近づきやすくなるというメリットがあります。

等価交換のデメリット

等価交換には少なからずデメリットも複数あります。それぞれ順番に見ていきましょう。


  • 土地の一部を手放すことになる
  • 立地が良くないと引き取り手が見つからない
  • 交換成立までに労力がかかる
  • 権利所有者が増える
  • 主導権を握られることもある

土地の一部を手放すことになる

等価交換は、建物の権利の一部を得る代わりに土地の権利の一部を手放すことになります。

もちろん、その上に建物が建っている以上、土地の所有権の一部は保持していますが、土地全体の所有権は失ってしまいます。

そのため、先祖から引き継いでいる土地などの場合は、一部を手放すことになるため慎重な検討が必要になるでしょう。

立地が良くないと引き取り手が見つからない

等価交換は、デベロッパー側が「この土地で建築すると儲かりそう」という見立てがたたないと成立しません。

そのため、立地が悪かったり、収益の見通しが立たない土地の場合は等価交換の引き取り手が見つからず、そもそもできない可能性があります。

ただ、実際に引き取り手が見つかるかどうかは相談してみないとわからないため、興味のある方は一度相談だけしてみて引き取り手が見つかるかどうか探してみることがおすすめです。

交換成立までに労力がかかる

等価交換では、地主とデベロッパーの間で比率の配分についての話し合いが行われます。

この配分は、建築完了時の建物と土地の配分を決めるもので、配分が大きいほど自身の持ち分が増えその後の利益につながります。

その配分を決める際の根拠は、土地の評価額がベースになります。

そのため、地主側は土地の評価額が高くなるよう交渉し、一方デベロッパー側は土地の評価額が低くなるように交渉してくるため、お互いの意見がまとまらずに平行線となってしまうことが多くあります。

場合によっては配分の交渉が長引き、数か月~数年間決まらないこともあります。

権利所有者が増える

等価交換では、分譲マンションが建築されることが多くあります。この場合、建築後にデベロッパーが自身の所有する区分所有権を売却して利益を得ます

そのため、建物完成後にデベロッパーが分譲部分の販売を開始すると、第三者の所有者がどんどん増えることになります。

そうして権利者が増えると、登記や相続で問題が発生した際に権利者間で問題が複雑になってしまうこともあり、その点はデメリットとして挙げられます。

主導権を握られることもある

等価交換をする際、多くの場合デベロッパー側の方が知見や経験があるでしょう。

そのため、交換比率の交渉の際に主導権を握られる可能性があり、自分が知らないうちに損してしまうなんてことも起こりえます。

等価交換を進めるうえで、デベロッパー側との知識・経験の差はどうしても発生してしまいます。

ただ、疑問に感じたことや不安に思ったことは素直に聞き、毅然とした対応を心掛けることが大切です。

等価交換がいい?それとも売却?土地活用?

等価交換を検討されている方の中には、土地を売却すればいいか、土地活用すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、それぞれどんな場合だとおすすめできるのかを紹介するので、参考にしてみてください。

土地活用方法 メリット デメリット
等価交換 初期投資0で始められる
相続税対策になる
土地の一部を手放すことになる
立地が限られる
土地売却 まとまった資金が手に入る
土地の管理の手間がなくなる
土地を手放すことになる
売却時に税金がかかる
土地活用 安定した収益に期待ができる
土地を手放さず収益源にできる
初期費用がかかる
赤字リスクを許容する必要がある

等価交換に向いているケース


  • 低リスクで土地活用をしたい
  • 土地の権利を手放してもよいが、せっかくだから持っておきたいと考えている
  • 安定した収益を得たい

等価交換は、初期投資0円でマンションの区分所有権を得ることができる低リスクな土地活用です。そのため、「土地は持ち続けておきたいけれど大きなリスクを負いたくはない」と考えている人には最適な活用方法です。

ただし、土地の一部の権利を手放してしまうことにはなるため、「どうしても土地の権利は持っておきたい」と考えている人にはおすすめできません

土地売却に向いているケース


  • 土地を手放してもよい
  • まとまった資金を得たい
  • 立地が悪かったり土地の状態が悪く、持っていても仕方ないので手放したい

土地を手放してもよい場合やリスクを負うくらいなら土地を手放したいと考えている場合は、土地を売るという選択肢も挙げられます。

管理の手間や管理費・税金の支出がなくなってまとまった資金を得ることができ、これまでの煩わしさから解放されます。

売れる金額次第でどうするかどうか考えたい、という方は以下のリンクから土地の価格を査定してみるのもよいでしょう。

土地活用に向いているケース


  • 初期投資や多少のリスクは許容できるので、できるだけ多くの収益を得たい
  • 土地の権利を手放せない
  • 不動産投資に興味がある

土地活用は、自己資金をはたいてアパートを建てたり駐車場を作ったりして収益を得る方法です。活用方法によって特徴が異なり、初期費用の少ないものや高収益に期待できるものなどさまざまです。

土地に愛着があり手放せないけれど、このまま土地を持ち続けていても税金や管理費の支出がもったいないと考えている方には土地活用が最適です。
土地の特徴や立地条件に応じて相性の良い土地活用方法は違うので、土地活用に興味のある方は以下の記事から自分に合った活用方法を探してみてください。

等価交換は信頼できるパートナーと進めることが大切

等価交換は、信頼できる会社を見つけて依頼することが大切です。自身が大切にしてきた土地で等価交換を行う場合、少しでも損をしないように、契約を進めたいと考える人がほとんどでしょう。

しかし、取引する会社にも利益が必要な以上、お互い話し合いで納得して契約することが重要です。それには、信頼できる会社と担当者を見つけることが大切です。

等価交換のパートナー探しにおすすめなのは、土地活用比較サイトのイエウール土地活用です。

イエウール土地活用では、一度個人情報を入力するだけで、全国の優良企業にまとめて相談することができ、複数の資料を取り寄せて比較ができます。

等価交換に興味を持ったら、ぜひ一度土地活用比較サイトで相談してみてはいかがでしょうか。

初心者でもわかる!
記事のおさらい

等価交換の仕組みを知りたい
等価交換には、全部譲渡方式と一部譲渡方式の2つの方式が存在します。詳しくは、【図解で解説】等価交換とは?をご覧ください。

等価交換をすると何ができる?
等価交換をしたあとは、「自分で利用する」「経営して収益源にする」「売却する」「生前贈与・譲渡する」の4つの方法が考えられます。詳しくは、こちらをご覧ください。

等価交換にはどういうメリットがある?
建築費用をかけずに無料で始められる点、相続税対策として有効な点、不動産の遺産分割が容易になる点が挙げられます。詳しく知りたい方は、等価交換のメリットをご覧ください。

等価交換のデメリットは?
等価交換のデメリットは、土地の権利を一部手放してしまうことが挙げられます。等価交換のデメリットについて詳しくは、こちらをご覧ください。
【完全無料】最適な土地活用って?