等価交換には落とし穴がある?仕組みやデメリットを把握して失敗を防ごう

土地活用を考えている方へ
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  • 複数の活用プランを比較することで、より収益性の高い活用をできる可能性が高まります

リスクを抑えて土地活用をしたいと考えている人の中には「等価交換」に興味を持っている方も多いでしょう。
等価交換とは、土地の一部と建物の一部を交換することを意味します。

等価交換は、リスクを負わずに始められる土地活用ですが、必ずうまくいくとは限りません。
ここでは、リスク0に潜む落とし穴について詳しく解説するので、参考にしてみてください。

逆瀬川 勇造
監修者:逆瀬川 勇造(さかせがわ ゆうぞう)
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士 (AFP)。 地方銀行にてリテール業務に従事した後、住宅会社にて新築住宅や土地造成、土地仕入れに携わる。 金融知識を活かした住宅ローン提案、綿密なヒアリングからのライフプランニング、 税金や相続のアドバイスから税理士への橋渡しなど、新築住宅、不動産売買にまつわる金銭問題の解決を得意とする。
URL:P.D.P(FP 逆瀬川勇造)の金融・不動産情報ブログ
こんな悩みの人にピッタリ
  • 等価交換の仕組みを知りたい
  • 等価交換の活用例のイメージをつけたい
  • 等価交換にするか自分で土地活用するか悩んでいる

等価交換とは?仕組みと2つの方式について解説

等価交換とは、土地をデベロッパーに譲渡(売却)して代わりに建物を建ててもらい、建物の価値に対する土地の価値の割合に応じて建物の所有権を得る土地活用の方法です。

土地を持っていて何とかしたいオーナーと、建物を建てたいけれど土地がないデベロッパー双方の思いをつなぐのがこの等価交換という活用方法です。

等価交換をすると、土地の所有者は建物の価値に対する土地の価値の分だけ、建物や不動産を所有することができます。

一方、建築を行ったデベロッパーは、好条件の土地の所有権を一部を得られるとともに、そこに建築した建物を活用して収益を上げられます。

このように、建物の一部分と土地を交換し、それぞれが保有する同価値のものを交換することから、「等価交換」と呼ばれています。

【図解あり】等価交換の仕組み

等価交換

ここでは等価交換の仕組みを順番に解説します。

まず、土地のオーナーは、建物を建てたいと考えているデベロッパー側に土地を提供(売却)します。そして、土地の権利を受け取ったデベロッパーは、その土地でマンションやビルなどの建物を建築します。

その後、建てた建物の価値と土地の価値を計算し、その価値割合に応じて土地オーナーが建物の区分所有権を得て、デベロッパーがマンションの価値割合分の土地の権利を得ることになります。

仮に土地の価値が2億円、建てたマンションの価値が10億円の場合は、1:5の割合で土地オーナーとデベロッパーの区分所有権が定まります

等価交換の方式

等価交換の方式

等価交換をする際には、大きく分けて2通りの方式があります。
実際に等価交換を始める際には、どちらの方式で進めるか取り決めるようにしましょう。

以下では等価交換をする際の2通りの方法を解説します。

全部の土地を譲渡する全部譲渡方式

土地の全部の所有権をデベロッパーに譲渡する方法を「全部譲渡方式」と言います。

この方法は、土地の権利者が複数いる場合に採用されることが多いようです。複数の権利者がいると、事業途中でトラブルが発生する可能性が高くなるためです。

建物の建築後には、地主が再度、出資比率に応じた土地を買い戻す形となるため、不動産取得税や登録免許税が発生するというデメリットがあります。

一部の土地を譲渡する部分譲渡方式

初めに配分通りの土地のみを譲渡し、その割合に応じた分の土地をデベロッパーに譲渡する方法を「部分譲渡方式」と言います。この方式の場合、建築前に建築後に所有する割合をしっかりと決めておく必要があります。

一人で所有している土地の場合には、この部分譲渡方式が採用されることが多いようです。建築後には、出資比率に応じた建物の一部が土地の所有者に譲渡されます。

この方式の場合、どの部分を譲渡してどの部分を受け取るかという相談の時間が多くかかり、実際に活用が始まるまで時間がかかるというデメリットがあります。

等価交換がおすすめな理由

等価交換がおすすめな理由
  • リスクを負わずに賃貸経営ができる
  • デベロッパーと共同で経営を進められるので安心
  • 税金の優遇を受けられる
  • 遺産分割がしやすくなる

等価交換は、自分の土地をデベロッパーに渡し、デベロッパー側が費用をかけて建築することになります。
そのため、ローンを借りたり自己資金をかけたりする必要がなく、リスクを負わずに土地活用をすることができます。

そして、その建築物件はデベロッパーと共同で所有することになります。
集客や管理など、デベロッパー側が持つノウハウを利用して土地活用を進めることができる点も魅力的です。

等価交換をする際には土地を売却することになりますが、このときにかかる譲渡所得税を将来売却するときまで100%繰り延べすることができる点も魅力的です。
この特例を「立体買い替えの特例」と言います。この特例を活用できるため、等価交換を行うタイミングで譲渡所得税などの税金はかからず、土地を売りたいと思っていた人にもおすすめな土地活用方法となっています。

最後に、等価交換をすることで遺産分割がしやすくなるというメリットもあります。
土地の相続は、遺産分割しづらい分、相続人同士でトラブルに発展してしまうことも多々あります。
その点、等価交換をしてマンションの区分所有権を複数得ておけば、相続人にそれぞれ割合に応じた部屋を相続することで分割できるため、遺産分割がしやすくなるのです。

等価交換の活用例

等価交換をして土地活用をする際には、大きく分けて4つのパターンに分かれます。

ここでは、それぞれの活用例の特徴を紹介するので参考にしてみてください。

自分で利用する

マンションを建築し、等価交換でマンションの一部(数部屋分)の所有権を受け取った場合、まず考えられるのはそこに自分で住むというパターンです。

所有権は自分にあるため、自由にその部分を利用することができます。

建築費はデベロッパー側が負担してくれるため、費用をかけずに新たな住まいを得ることが可能です。

経営して収益源にする

所有権を受け取った部分を第三者に貸し出し、収入を得るという活用パターンもあります。

等価交換をした地主の多くがこのパターンで活用しており、月々の家賃収入を得ています。

仮に等価交換をしてマンションを建てた場合だと、区分所有権を得た部屋を第三者に賃貸として貸し出し、家賃収入を得ることができます。

ただ、マンション経営をして家賃収入を得るためには、家賃設定や管理体制など、いろいろな準備が必要です。等価交換をしてマンション経営を検討している方は、一度以下の記事に目を通しておくことをおすすめします。

売却する

受け取った建物部分を売却して収益を得るという方法もあります。

ただし、場合によっては建物を解体した後に貸していた土地と借りていた建物部分の権利関係をもとに戻すという契約内容になっていることもあります。

この場合、売却先の第三者に迷惑がかかることになるので、もし売却を検討している際はあらかじめデベロッパー側に「売却する」「手放す」という旨を相談しておくようにしましょう。

生前贈与・譲渡する

権利を得た建物部分を子や孫に生前贈与したり、第三者に譲渡するという活用例もあります。

よくあるのが、「土地を相続しても迷惑をかけるだけなので、あらかじめ等価交換をしてマンションを相続しておきたい」と考えて等価交換をされるケースです。

ただ、売却する場合と同じく、あらかじめデベロッパー側に生前贈与・譲渡する旨を伝えておくようにしましょう。

等価交換の落とし穴

等価交換はリスクが少なく、土地さえあれば収益を生むことができる土地活用です。
ただ、おいしい話には裏があるように、等価交換にも少なからず注意しておきたいポイントはあります。
ここでは、等価交換をする前に知っておきたい、等価交換の落とし穴を紹介します。


  • 取り分が少なくなり、利回りが下がる
  • 土地の一部を手放すことになる
  • 立地が良くないと引き取り手が見つからない
  • 交換成立までに労力がかかる
  • 権利所有者が増える

取り分が少なくなり、利回りが下がる

等価交換をする際には、デベロッパー側からマンションやビルの一部の所有権をもらい、賃貸経営することになります。
そのため、自分で賃貸物件を建築して一棟を所有する場合に比べて取り分が少なくなり、利回りが下がってしまいます

「リスクはとれるから高収益を得たい」と考えている方は、自己経営で土地活用をする方がおすすめです。

土地の一部を手放すことになる

等価交換は、建物の権利の一部を得る代わりに土地の権利の一部を手放すことになります。

土地の権利の一部と建物の区分所有権を交換するのが等価交換である以上、土地の所有権の一部は保持していますが、土地全体の所有権は失ってしまいます。

そのため、先祖から引き継いでいる土地などの場合は、一部を手放すことになるため慎重な検討が必要になるでしょう。

立地が良くないと引き取り手が見つからない

等価交換は、デベロッパー側が「この土地で建築すると儲かりそう」という見立てがたたないと成立しません。

そのため、立地が悪かったり、収益の見通しが立たない土地の場合は等価交換の引き取り手が見つからず、そもそもできない可能性があります。

ただ、実際に引き取り手が見つかるかどうかは相談してみないとわからないため、興味のある方は一度相談だけしてみて引き取り手が見つかるかどうか探してみることがおすすめです。

交換成立までに労力がかかる

等価交換では、地主とデベロッパーの間で比率の配分についての話し合いが行われます。

この配分は、建築完了時の建物と土地の配分を決めるもので、配分が大きいほど自身の持ち分が増えその後の利益につながります。

その配分を決める際の根拠は、土地の評価額がベースになります。

そのため、地主側は土地の評価額が高くなるよう交渉し、一方デベロッパー側は土地の評価額が低くなるように交渉してくるため、お互いの意見がまとまらずに平行線となってしまうことが多くあります。

場合によっては配分の交渉が長引き、数か月~数年間決まらないこともあります。

権利所有者が増える

等価交換では、分譲マンションが建築されることが多くあります。この場合、建築後にデベロッパーが自身の所有する区分所有権を売却して利益を得ます

そのため、建物完成後にデベロッパーが分譲部分の販売を開始すると、第三者の所有者がどんどん増えることになります。

そうして権利者が増えると、登記や相続で問題が発生した際に権利者間で問題が複雑になってしまうこともあり、その点はデメリットとして挙げられます。

デメリットが許容できない!でも土地を手放したくない方は?

等価交換のデメリットを紹介してきましたが、一通り読んでみると「このデメリットは許容できない」と感じた方がいらっしゃるかもしれません。

そんな場合は、自己経営で土地活用を検討してみることがおすすめです。
駐車場経営やアパート経営、マンション経営など、土地活用には様々な方法があるため、土地オーナー様の要望や立地条件に合わせた最適な方法が必ず見つかります。

どの土地活用がいいのか、興味のある土地活用はあるのか調べたい方は、まず相談してアドバイスをもらうことがおすすめです。

等価交換に向いていないケース

等価交換はリスクなしで始められる土地活用ですが、土地活用をしたい人全員におすすめできるかと言われるとそうではありません。
等価交換に向いていないケースもあるので、自分が当てはまらないかどうか確認しておきましょう。

土地を手放したくない

等価交換をすると、土地の権利の一部を手放すことになります。
そのため、先祖代々保有している土地であったり、子や孫に相続する予定であったりなど、土地を手放したくないと考えている場合は等価交換はやめておくべきでしょう。

土地を持っているが使う予定がなかったり、手放しても問題ないと考えている場合は等価交換をしても問題ありません。

いずれ土地を活用する予定がある

「今は資金が足りないけれどいずれは土地活用をしたい」「数年後に自宅を建築したい」といったように、いずれ土地を活用したいと考えている場合も等価交換はおすすめできません。

等価交換でマンションや施設を建築すると、テナントや入居者が入ることになるため、よっぽどのことがない限りその建築物を解体することはできません。
そのため、事実上土地を使えなくなってしまいます。

一旦等価交換をして、土地活用をしたくなったら建築物を壊すといったことはほとんどできないため、いずれ土地を活用したいと考えている場合も等価交換はやめておきましょう。

立地が悪い

等価交換は、デベロッパー側が「この土地で建築したい」と思えるような立地の良さでない限り始められません。
そのため、立地が悪い土地は等価交換に向いていません。

立地が悪い土地の場合は、自己経営で土地活用をすれば解決できることもあります。

等価交換に向いていない場合は土地活用がおすすめ

ここで挙げたような等価交換に向いていないケースの場合は、土地活用がおすすめです。
土地活用はさまざまな方法があるため、立地が悪い土地でもできるものや暫定的な利用でもできるものなど、さまざまなニーズを満たした方法があります。

土地活用の方法や収入例、費用については下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

等価交換で失敗するパターン

等価交換はリスクのない土地活用ですが、始めたからと言って必ず成功するわけではありません。
ここでは等価交換をしたものの、失敗してしまうよくあるパターンを紹介するので、参考にしてみてください。

入居者が集まらない

等価交換をしてマンションやビルを建設したとしても、必ず入居者が集まるわけではありません。
立地の良い土地だと思っていたが、実際建築すると入居者が集まらず、固定資産税や維持管理費だけが支出として出ていき、赤字経営になることもあります。

新築の場合は入居者が埋まることが多いですが、築年数が経つにつれて空室が増えてくることもしばしばあります。
そのため、中長期的には空室につながるリスクがあることも把握しておきましょう。

交換比率が公平でない

等価交換でよくある失敗の1つが、交換比率が公平でなかったというパターンです。
通常等価交換には、明確な交換比率の基準がなく、土地の原価とマンションの販売価格をもとに交換比率が決まることが多くなっています。

そのため、土地は原価の価格で算出されるのに対し、マンションはデベロッパー側の利益ものせた価格である販売価格をもとに算出されるため、交換比率が土地オーナー側に不利になってしまいます。
公平な等価交換比率がない以上交渉はしづらいところではありますが、交換比率の基準を明確にし、どういった基準のもと交換金額が決まるのかを確認しておくことが大切です。

等価交換を始める際の注意点

等価交換はリスクが少ない土地活用であることは事実ですが、そうは言っても必ず失敗しないわけではありません
ここでは、等価交換をうまく進めるために知っておきたい注意点を解説します。

信頼できるデベロッパーを見つける

等価交換は、土地オーナーの方が知見が少なく、かつ建築費用はデベロッパー側が負担するため、土地オーナーの立場が下になってしまいがちです。
そのため、企業によっては不誠実な対応のまま等価交換を進めるところもあります。

そこで、等価交換をする際は、信頼できるデベロッパーを見つけることが大切です。
デベロッパー側にとってデメリットになる内容も伝えてくれたり、交換比率についての説明が丁寧であったりなど、1つ1つの説明が丁寧かどうかは注意してみておきましょう。

交換比率の基準を明確にして把握しておく

等価交換では、土地オーナー側にとって不公平な交換比率になってしまうこともあるということは上で説明しました。
これを避けるためには、土地と建物の交換比率の基準を明確にしておくことが大切です。

土地の価格は何をもとに算出されているのか、建物の価格は何をもとに算出されているのかをきちんと確認しておくようにしましょう。
念入りにチェックしておきたい方は、一度土地の査定をして、土地の価格を第三者目線でチェックしておいても良いでしょう。

なお、建物の価格はデベロッパー側が決めることになるため、交渉で下げることはかなり難しいです。
ただ、複数社にプランの見積もりをして交渉すれば可能なこともあるため、下で見ておきましょう。

複数の企業に相談しておく

等価交換で建物を建築する際、相談する企業によってプランはさまざま異なります。
そのため、1社だけに相談することなく、複数社に相談しておくことがおすすめです。

複数の企業から等価交換の提案を受けることで、どのプランが現実的か客観的に判断することができ、より満足度の高い等価交換を進めていくことが可能になります。

また、交換比率の基準となる建物の価格設定は企業ごとに違います。
複数社に相談しておくことで、どの企業がどのくらい利益をのせているのかを把握でき、ほかのプランと見比べつつ比較・交渉ができるようになる利点もあります。

土地活用比較サイトで相談できる

等価交換を考えている方は、一度土地活用比較サイトで相談することがおすすめです。
大手企業や地域密着型企業など、複数の企業にまとめて建築プランを取り寄せることができ、その中から比較しつつ自分に合ったものを選ぶことが可能です。

プランの請求は無料ででき、チャット形式のフォームを入力するだけなのでカンタンです。
実際に土地活用を始める契約を結ぶ必要もないので、プランを確認するだけのつもりで一度取り寄せてみることをおすすめします。

等価交換は信頼できるパートナーと進めることが大切

等価交換は、信頼できる会社を見つけて依頼することが大切です。自身が大切にしてきた土地で等価交換を行う場合、少しでも損をしないように、契約を進めたいと考える人がほとんどでしょう。

しかし、取引する会社にも利益が必要な以上、お互い話し合いで納得して契約することが重要です。それには、信頼できる会社と担当者を見つけることが大切です。

等価交換のパートナー探しにおすすめなのは、土地活用比較サイトのイエカレです。

イエカレでは、一度個人情報を入力するだけで、全国の優良企業にまとめて相談することができ、複数の資料を取り寄せて比較ができます。

等価交換に興味を持ったら、ぜひ一度土地活用比較サイトで相談してみてはいかがでしょうか。

初心者でもわかる!
記事のおさらい
等価交換の仕組みとは?
等価交換には、全部譲渡方式と一部譲渡方式の2つの方式が存在します。詳しくは、等価交換とは?仕組みと2つの方式について解説をご覧ください
等価交換はどんな土地活用方法?
等価交換は、「自分で利用する」「経営して収益源にする」「売却する」「生前贈与・譲渡する」の4つで活用することができます。詳しくは、等価交換の活用例をご覧ください。
等価交換に注意点はある?
等価交換の注意点は、土地の権利の一部を手放すという点です。詳しくは、等価交換の落とし穴をご覧ください。
等価交換に向いていないのはどんな人?
土地を手放したくない方やいずれ土地を活用する予定がある場合には、等価交換は向いていません。詳しくは、等価交換に向いていないケースをご覧ください。
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